3代目デミオは後期型へのマイナーチェンジの際にマツダの歴史に残る大きな一歩を踏み出した。
それは一部グレードへの「スカイアクティブテクノロジー(以下:スカイアクティブ)」の導入だ。スカイアクティブは未来を見据えた同社の次世代技術の総称で、内容はボディからサスペンションまで多岐にわたるが、真骨頂といえるのは世界一の高圧縮比を誇るガソリンエンジンと世界一の低圧縮比を誇るディーゼルエンジン。3代目後期型は、そのガソリンエンジンを搭載する初のモデルとなったのだ。
搭載されたP3ーVPS型エンジンは「スカイアクティブG 1.3」と呼ぶ1.3Lの直噴で、その最大のアピールポイントは燃費。トランスミッションにCVTを組み合わせることでJC08モード25.0km/L(10・15モード表記では30.0km/L)と、当時の非ハイブリッド車ではトップの数値を記録。
またマイナーチェンジながらもこのスカイアクティブモデルにはシートの構造変更(軽量化を重視した新設計シートを採用)、ボディ下部の空力部品の追加、軽量設計のアルミホイールなど数々の専用部品を搭載。そうした新設計部品の採用からもマツダの意気込みがひしひしと伝わってくる。
とはいえ、スカイアクティブだけがデミオの特徴ではない。スポーティなデザインや軽い車体を生かす軽快なハンドリングなども大きな魅力である。
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