中古車購入
更新日:2025.02.27 / 掲載日:2020.11.02
アウディ RS6の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

2002年にアウディから発売されたセダン乗用車である「RS6」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
アウディ RS6の歴史
RS6は、ドイツの自動車メーカー・アウディが発売したセダン型の乗用車です。初代モデル「C5系」は、2002年に世界5大モーターショーのひとつ、サロン・アンテルナショナル・ド・ロト(通称:ジュネーヴ・モーターショー)でデビューし、日本では2003年3月に販売が開始されました。
ボディタイプは、セダンの「RS6」とワゴンの「RS6 アバント」の2種類を展開。駆動方式には、アウディの誇るクワトロシステムを採用したフルタイム4WDが採用されています。車両の企画・組立はアウディの子会社であるクワトロ社が、パワーユニットの設計・組み立てはイギリスのコスワース・テクノロジーが担当しました。
モデル名の「RS」は「Real Sport」の略で、純粋なレーシングモデルを意味します。アウディの中でも最高クラスのチューニングが施された特別なモデルにのみ、この称号が与えられています。
2代目RS6は、「C6系」をベースに開発されました。2007年9月のフランクフルトモーターショーでワゴンタイプの「RS6 アバント」が発表され、日本では2008年6月に販売を開始します。
ワゴンでありながら、5.0L V型10気筒ツインターボエンジンを搭載し、その圧倒的なパワーと高い走行性能が話題となり、大きな注目を集めます。発売当初はアバントのみの展開でしたが、2009年1月には日本で4ドアモデルの販売を開始。アウディのスポーツモデルを代表する一台として高い人気を誇りました。
3代目RS6は「C7系」をベースに開発され、2013年の北米国際自動車ショーにて発表。日本では同年10月に販売が開始され、ボディタイプはワゴンの「RS6 アバント」のみが設定されました。
搭載されたエンジンは4.0L V型8気筒ツインターボエンジンで、先代と比べて排気量は縮小されたものの、車両の軽量化により動力性能が向上しています。
現行型となる4代目RS6 アバントは、2020年に11月に販売が開始されました。最大トルクを増強した4.0L V型8気筒ツインターボエンジンに、気筒休止システムやマイルドハイブリッドシステムを搭載し、過去最速と言われる高い動力性能と、過去最良と言われる燃費性能を実現。2023年に高性能モデルの「アバント パフォーマンス」を、2024年には限定車の「アバント パフォーマンスGT」を追加しています。
RS6 アバント パフォーマンス
究極のステーションワゴン「RS6 アバント パフォーマンス」
またパワーアップだけではなく、専用のスポーツサスペンションや、スポーツデファレンシャルといった装備により、トータルパフォーマンスが向上しています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2022年式:流通量希少により算出不可
2023年式:2092万円
2024年式:1800万円~2130万円
2025年式:流通量希少により算出不可
RS6 アバント パフォーマンスはRS6のさらなる高性能モデルということもあって流通量はそれほど多くはありません。現時点でも10台程度しか流通しておらず、価格と状態に満足できる車両を見つけるのは難しいかもしれません。
先代モデルとの比較
4代目RS6 アバントのパフォーマンスは、ベースとなるRS6 アバントのモデルチェンジ後に登場しました。エンジン形式こそ先代と変わらないものの、出力が600PSから630PSに向上。0-100km/h加速は3.6秒から3.4秒に短縮されました。8速ティプトロニックに加え、4駆システムのクアトロやリアスポーツディファレンシャルを標準装備しており、高いトラクション性能を発揮。サスペンションには、コーナリング時のロールを抑えるRSアダプティブエアサスペンションを選択できます。
エンジンは4.0L V型8気筒DOHC32バルブICツインターボ+モーター、最高出力630ps。ボディサイズは全長4995mm×全幅1960mm×全高1485mmです。
人気のあるカラー
・ナルドグレー
・グレイシアホワイトメタリック
・フロレットシルバーメタリック
・ミトスブラックメタリック
・グレナデンレッドメタリック
・デイトナグレーパールエフェクト
・セブリングブラッククリスタルエフェクト
・スペシャルボディカラー(Audi exclusive)
・スペシャルボディカラーマット(Audi exclusive)
この中では、メタリック感の少ないマットなグレーの「ナルドグレー」と、シルバーにも見えるツヤのあるグレーの「デイトナグレーパールエフェクト」が人気です。
RS6 アバントGT
アバントのトップオブトップ「RS6 アバント GT」
パフォーマンスと同等のパワーユニットを採用し、スポーティーなエクステリアや、専用サスペンション、強化スタビライザーなどを、走りをブラッシュアップする装備を追加しています。
中古で購入する際の目安となる予算
さらに、日本国内販売台数も10台に限られているため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。
先代モデルとの比較
RS6 アバント GTは、RS6 アバント パフォーマンスをベースに、さらなる軽量化とチューニングを施した限定モデルです。
搭載されたツインターボチャージャー付きV型8気筒エンジンは最大出力630psを発生し、0-100km/h加速は3.3秒まで短縮。リミッターは280km/hから305km/hに引き上げられ、それに合わせてセラミックブレーキや専用リアディファレンシャルを採用しました。加えてサスペンションには軽量な専用品を採用し、快適性と走行安定性を両立しています。
エクステリアでは、専用22インチホイールやスポイラーを装備。さらに、ボンネットはじめとした外装にカーボン素材を使用し、パフォーマンス比-40kgの軽量化を達成しました。
エンジンはV型8気筒DOHC32バルブICツインターボ+モーター、最高出力630ps。ボディサイズは全長5020mm×全幅1960mm×全高1475mmです。
人気のあるカラー
・クロノスグレーメタリック
・ミトスブラックメタリック
RS6 アバント GTは流通量の非常に少ない限定車のため、人気色となるボディカラーを特定できませんでした。
RS6 ベースグレード
初代から2代目まで設定されていた「RS6 ベースグレード」
ボディタイプは、セダンタイプが採用されています。アバントは5ドアが設定されたのに対して、ベースグレードは4ドアが設定されました。また、車両重量がアバントに比べて初代で20kg、2代目で60kg軽量になっており、その分0-100km/h加速タイムが0.1秒短くなっているのが大きな特徴です。
また、このグレードの2代目は、アウディ史上最高の580馬力を誇ります。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2010年式:358万円~370万円
RS6 ベースグレードは生産されていた時期が短く、流通量が非常に少ないモデルです。現時点で確認できたのは、わずか2台だけでした。そのため、このグレードを中古車として購入する場合、車両の状況を選択して購入するのは難しいといえるでしょう。
先代モデルとの比較
RS6が登場した当初から設定されるグレードです。
エクステリアは、大型のエアインテークやエアロパーツ、インテリアにはRECARO社製スポーツシートやカーボンパネルなどを装備しています。外観は、アウディが製造・販売している高級乗用車であるA6とよく似ているのが特徴です。
タマ数が非常に少ないため、国内の中古車市場に出回ることは極めて稀です。
エンジンは4.2L V型8気筒ターボ最高出力450ps。ボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1455mmです。
第2世代:2009年~2010年
RS6ベースグレードは初代が登場してから5年ほどの時期を明けて、2代目に再び設定されました。
エクステリアでは、よりダイナミックな新デザインのフロントバンパー、LEDターンシグナルインジケーター内蔵ドアミラー、ワイドLEDリヤランプを採用しています。
初代と同じく、中古車市場に出回ることは極めて稀でしょう。現時点で確認できたのも、2009年式の1台だけでした。
エンジンは5.0L V型10気筒ターボ最高出力580ps。サボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1455mmです。
人気のあるカラー
・セパンブルーパールエフェクト
・ミサノレッドパールエフェクト
・モンツァシルバーメタリック
・デイトナグレーパールエフェクト
・ムジェロブルーパールエフェクト
・モントレーグリーンパールエフェクト
この中では、鮮やかな青色をした「セパンブルーパールエフェクト」が人気のようです。
RS6 アバント
国内外で高い人気を誇る「RS6 アバント」
5ドアのステーションワゴンならではの使い勝手の良さと、スタイリッシュな見た目から国内外で高い人気を誇っているのが特徴です。基本的な性能はベースグレードと共通ですが、車両重量がベースグレードに比べて初代で20kg、2代目で60kg重くなっており、その分0-100km/h加速タイムが0.1秒遅くなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2002年式:流通量希少により算出不可
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:流通量希少により算出不可
2007年式:流通量希少により算出不可
2008年式:353万円
2009年式:流通量希少により算出不可
2012年式:流通量希少により算出不可
2013年式:流通量希少により算出不可
2014年式:543万円~839万円
2015年式:流通量希少により算出不可
2016年式:778万円~866万円
2017年式:661万円
2018年式:流通量希少により算出不可
2019年式:流通量希少により算出不可
2020年式:流通量希少により算出不可
2021年式:1369万円~1699万円
2022年式:1591万円
2023年式:2025万円
2024年式:2180万円
2025年式:流通量希少により算出不可
RS6 アバントはRS6 ベースグレードよりは多く流通していますが、それでも確認できたのは20台ほどでした。そのため、予算と車両状態に見合ったものを探し出すのは難しいでしょう。
先代モデルとの比較
RS6 アバントとして登場した最初の世代です。年式も古いため、中古車市場に出回ることはほとんどなく、実際にこの世代の車両は現時点で1台も流通していません。
エンジンは4.2L V型8気筒ターボ最高出力450ps。ボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1455mmです。
第2世代:2007年~20010年
卓越した走行性能とステーションワゴンタイプのアバントならではの高い実用性を持ち、日常で使えるスポーツカーとして登場しました。
初代と同じく玉数は非常に少ないものの、先代よりはいくらか流通しているといった状況です。とはいえ、豊富に流通しているわけではないため、良質な個体を探すのは困難でしょう。
エンジンは5.0L V型10気筒 ツインターボ最高出力580ps。ボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1455mmです。
第3世代:2012年~2020年
先代よりエンジンがダウンサイジングされて、この世代から4.0L V型8気筒エンジンが搭載されました。また、新しくアイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システム、シリンダーオンデマンドが採用されたため、燃費と環境性能の改善が図られています。
中古車市場にはあまり多く出回っていませんが、状態の良いものが確認できるため、その分価格も高めとなっているのが特徴です。
エンジンは4.0L V型8気筒 ターボ最高出力560ps。ボディサイズは全長4980mm×全幅1935mm×全高1480mmです。
第4世代(現行モデル):2020年~
2代目 RS 6アバントではセダンタイプも設定されていましたが、4代目ではワゴンタイプのみの展開となりました。先代に比べてエンジン形式こそ変わらないものの、最高出力600ps、最大トルク800N・mと、さらなるパワーアップを実現。さらにマイルドハイブリッドを新規搭載し、継続採用されるシリンダーオンデマンドも合わせて走行性能と環境性能を両立しています。
エンジンは4.0L V型8気筒+モーター 最高出力600ps。ボディサイズは全長4995mm×全幅1960mm×全高1485mmです。
人気のあるカラー
・ナルドグレー
・グレイシアホワイトメタリック
・フロレットシルバーメタリック
・ミトスブラックメタリック
・グレナデンレッドメタリック
・デイトナグレーパールエフェクト
・セブリングブラッククリスタルエフェクト
・スペシャルボディカラー(Audi exclusive)
・スペシャルボディカラーマット(Audi exclusive)
この中では、メタリック感の少ないマットなグレーの「ナルドグレー」が人気です。
RS6 アバント プラススポーツ
限定10台のみ販売の希少グレード「RS6 アバント プラススポーツ」
RS6 アバントをベースにして、DRCプラス付スポーツサスペンションや最高速度303km/hのスピードリミッターを装備しました。世界で500台という限定生産だったため、日本では10台だけ販売されています。
インテリアとエクステリアの色は黒で統一されており、限定車であることを示すシリアルナンバー付きバッジ、RS 6というロゴ付きのフロアマットが付与されているのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
さらに、日本国内販売台数も10台に限られているため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。
先代モデルとの比較
RS6 アバント プラススポーツは、2代目にのみ設定された特別仕様車です。特別仕様車であることから、シートはもちろん、インパネとセンターコンソールにもレザーが施されている高級感あふれる作りになっています。この他、20インチのアルミホイールやスポーツサスペンションプラス、カーボン製エンジンカバーが標準装備されました。さらに、シリアルナンバーが刻印された専用のナンバリングバッジを装着しています。
インテリア・エクステリアには、クワトロGmbH社による豊富なカラーバリエーションが用意され、その中から選ぶことができたため、オリジナリティあふれる1台がオーダーできたようです。この豪華さでありながら、価格は通常のモデルと比較して40万円ほどしか変わらなかったため、相当お買い得なモデルだったといえます。
RS6 アバント プラススポーツは世界で500台しか生産されておらず、日本での販売台数もたった10台しか販売されていなかったため、中古車でも入手することは困難といっていいでしょう。
エンジンは5.0LV型10気筒 ターボ最高出力580ps。ボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1475mmです。
人気のあるカラー
・ファントムブラックパールエフェクト
このモデルは1色しか設定されていないため比較ではありませんが、一般的に人気とされている黒系にパール塗装を施した「ファントムブラックパールエフェクト」が人気です。
RS6 プラスアウディエクスクルーシブ
日本では発売されていない「RS6 プラスアウディエクスクルーシブ」
通常のRS6にアウディのオーダーメイドプログラムのアウディエクスクルーシブプログラムによって、インテリア・エクステリアがグレードアップしています。また、外装はクワトロ社が提供する豊富なカラーバリエーションから選ぶことができました。
中古で購入する際の目安となる予算
先代モデルとの比較
RS6 プラスアウディエクスクルーシブは、2代目に設定された特別仕様車です。RS6 アバント プラススポーツ同様、20インチのアルミホイール、スポーツサスペンションプラス、カーボン製エンジンカバーが標準装備されています。
RS6 アバント プラススポーツと違う点は、カーボンファイバー、アルミ、レザー、アルカンターラなどの素材を使っており、より高級感を高めたモデルになっているのが特徴です。また、装備品に車線逸脱を警告するアウディレーンアシスト、アダプティブクルーズコントロール、さらに40GBのハードディスクナビゲーション MMIやDVDプレーヤーも標準装備されています。
このRS6 プラスアウディエクスクルーシブは、日本国内では販売されていないグレードのため、日本の中古車市場で手に入れることは困難といえるでしょう。
エンジンは5.0LV型10気筒 ターボ最高出力580ps。ボディサイズは全長4930mm×全幅1890mm×全高1455mmです。
人気のあるカラー
※本記事は、2025年2月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。