車のエンタメ
更新日:2018.10.28 / 掲載日:2016.06.22
燃料電池車のトヨタ ミライが、イギリスでモータースポーツデビュー!?
「レーシングカーといえば爆音! そういう時代もありました。でも今はエコカーでもレーシング走行をたのしめる時代なのかもしれません。
そんなことを実感させる映像ですねこれは。英国トヨタ(トヨタUK)が制作したこのムービーはモータースポーツ(ヒルクライム=丘を登るタイムアタック)の様子を記録したもの。ですが、登場するクルマが普通じゃない。なんとミライなのですから。そう、トヨタが売っている世界初の量産型燃料電池車です。
エンジンを積まずにモーターで走るミライは、もちろん排気音を出しません。だから基本的にとっても静かです。そして実際に走っているのを見ると最初はちょっぴり違和感を覚えますが、走りを見ればその実力に納得。モーターで走るミライはエンジン車と違って低回転から最大トルクを発生するので、立ち上がりが非常に鋭いのですが動画ではそのあたりがあまり伝わらないのがちょっと残念ではあります。
でも、コーナリングは見た感じ意外とキビキビでしょう? エンジン車よりも重心が低い位置にあるから安定しているんですよ。
動画の終わりには「モータースポーツの次の100年の扉を開いた」なんていうメッセージが流れてきますが、燃料電池車がモータースポーツに参戦するのはかなり衝撃的なできごと。実は昨年、日本のモータージャーナリストである国沢光宏さんが自身のミライをラリー用に改造してドイツのラリーへエキシビジョンに参加しているのですが、欧州においてミライの本格的な競技参戦は、イギリスでおこなわれたこのヒルクライムということになるのでしょうね。
ところで車載カメラの映像を見ていると、風切り音みたいのが聞こえてくるのわかります? 実はこれ、水素から発電するユニットが発生する音なんです。本来なら音は一定でもいいのですが、よーく聞いてみてください。アクセルの踏み込み量に合わせて音が変化しているんです。これは運転している感覚を高めるためのあえての演出なんだとか。芸が細かい。さすが走り好きの社長が率いる会社は違いますね!