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更新日:2020.10.15 / 掲載日:2020.10.14

【ダイハツ トール】マイナーチェンジで相場が動く!? これから買い時のハイト系コンパクト

※ナンバープレートはハメ込み合成です

 軽自動車の世界では、スズキ スペーシアやダイハツ タントのようなスライドドア+超ハイト系ワゴンが販売の主流になって久しい。軽自動車という限られた枠のなかで居住空間を目一杯使ったパッケージングは、ミドルクラスのセダンよりも開放感があるから不思議だ。そして、そんなハイト系ワゴンブームは、小型乗用車(コンパクトカー)にも広がっている。2010年に登場したスズキ ソリオはその代表で、スライドドアと広い室内による使い勝手のよさが大好評。そして、その後ダイハツから発売されたのがトールである。

 トールが登場したのは2016年11月だが、先日マイナーチェンジが行われ、デザインの変更と使い勝手の向上が図られた。一般的に、マイナーチェンジが行われるとそれ以前のモデルの相場が下がる傾向にある。トールのような人気の実用車は値下がりしにくい傾向があるが、今後の相場動向が変動する可能性があるわけだ。そこで今回のテーマは、ダイハツ トール。そして、トールの姉妹車であるトヨタ ルーミー/タンク、スバル ジャスティの相場動向もお伝えしていきたい。

ダイハツ トールってどんなクルマ?

 2016年11月に登場したハイトワゴンがダイハツ トール。全長3700mm、全幅1670mmの5ナンバーサイズだが、全高1735mmはダイハツ タントのような軽ハイトワゴンとほぼ同等。つまりタントよりも左右前後が広くなり、快適性をさらに高めたようなパッケージングが自慢である。ドアはもちろんスライド式。開口部が大きく、乗降性が高いのが美点。室内は2列シートだからミニバンではないが、3列目シートを使わないなら十分実用性が高いモデルと言えよう。

 エンジンは1.0L 直3 DOHCと同ターボを搭載し、自然吸気モデルの最高出力は69馬力(ターボは98馬力)、最大トルクは9.4kgm(ターボは14.3kgm)。トランスミッションは全車CVTが組み合わされ、駆動方式は2WD(FF)と4WDから選ぶことが可能。また、標準スタイルのほか、スポーティでクールな内外装の「カスタム」も設定するのは、タントのような軽自動車でもおなじみのラインアップ。これによりファミリーユースだけでなく、パーソナルカーとしての要望にも応えている。なお、トヨタ版はルーミーとタンクが存在し、スバルではジャスティという名称で販売されるが、すべてダイハツの拠点で生産される。

ダイハツ トールの年式別中古車平均価格は?

 トールの改良遍歴を振り返ってみよう。2016年11月にニューモデルとして発表されたダイハツ トール。グレードは「X」、「G」、「Gターボ」、「カスタムG」、「カスタムGターボ」という構成。ターボモデルには衝突回避支援システム「スマートアシストII(SA II)」が標準装備されるが、それ以外のすべてのグレードでも選ぶことができる。新車時価格帯は146万3400円~200万8800円。2018年11月には、スマートアシストがバージョンアップし、「SA III」に進化。歩行者検知機能が加わったほか、前後コーナーセンサーも装備された。このタイミングで、「X」を除くすべてのグレードにスマートアシストIIIが標準装備されたのが大きなトピックと言えるだろう。

 2020年9月15日にはマイナーチェンジを受け、内外装のデザインを変更。同時に、新型ステレオカメラを採用したことで、スマートアシストの検知距離や対応速度の向上を図った。また、誤発進抑制機能、ふらつき警報、標識認識などが追加され、安全性をさらに向上。これに加え、電動パーキングブレーキ、近づくだけでドアロックを解除する「ウェルカムドアロック」、ドアロックまでの待ち時間を解消する「タッチ&ゴーロック機能」の採用、シート形状の変更などで快適性をアップしている。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2016年式  132万円 
 2017年式  135万円 
 2018年式  148万円 
 2019年式  155万円 
 2020年式  163万円 
※中古車平均価格はグーネット2020年10月6日現在のデータによる。


値下がりは渋いが、100万円以下の物件も目立ってきた

 現行型の軽自動車や国産コンパクトカーは、一般的に中古車相場の値落ち幅が小さい。ダイハツ トールも同様の傾向があり、極端に安い物件はそれほど多くない。しかし、ここ最近は100万円を切る物件も増えており、場合によってはお得に買えることもある。年式別の平均価格は、2016年式~2017年式が130万円台となっており、比較的リーズナブル。高年式は新車価格との差は小さく、やや割高。

 一方物件数に注目すると、最も多いのが2019年式で、全体のおよそ45%を占める。その大半は走行距離が極めて少ない個体。2017年式以前の物件は数が少ない。

ダイハツ トールのグレード別中古車価格相場は?

 ダイハツ トールのグレードは、大きく分けると標準タイプとカスタムが存在する。それぞれに標準グレード「X」と、オートエアコン、ドアミラーターンランプなどが装備される「G」が存在。さらに「G」はターボも選べるから、グレード構成は幅広い。なお、駆動方式は2WD(FF)と4WD。また、スマートアシスト搭載車はグレードに「SA」と表記されていたが、2020年9月のマイナーチェンジでは全車標準となったため、この表記が消えていることも覚えておきたい。それらを踏まえ、グレード別中古車平均価格を見ていこう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
X125万円
G135万円
Gターボ144万円
カスタムG149万円
カスタムGターボ162万円
※中古車平均価格はグーネット2020年10月6日現在のデータによる。


「G」、「カスタムG」が探しやすい

 物件が最も多いのは、最上級モデル「カスタムGターボ」、次がもっともベーシックな「X」。また、2018年に限定車として登場した「リミテッド」も数多く流通している。逆に、一番物件数が少ないのは「Gターボ」となっている。価格と物件のバランスがよいのは「G」または「カスタムG」で、どの年式もそれなりに存在する。動力性能を重視するならターボ系を選びたいが、自然吸気のほうが探しやすいだろう。

ダイハツ トールの中古車価格相場のまとめ

 現状、それほど大きな値落ちはないダイハツ トールの中古車相場。しかしマイナーチェンジにより、これから前期型の価格が下がる可能性もあるから、今後の動向に期待したい。また、選択肢はトールだけでなく、他ブランドの姉妹車も視野に入れてみてはいかがだろう。トヨタ ルーミーの中古車平均価格は143万円、タンクは139万円、スバル ジャスティは127万円となっている。ジャスティは物件数が少ないので探しにくいが、ルーミー/タンクはトールよりも相場が低く、探す際は一緒に検討したいモデルだ。

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グーネットマガジン編集部

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