徹底分析中古車相場
更新日:2021.12.23 / 掲載日:2021.11.25
マツダ デミオ(4代目/DJ系)の中古車選びで知っておきたい特徴とグレード構成
1996年8月、マツダから新しいコンパクトカー「デミオ」が発売された。今ではコンパクトカーでも多彩なモデルがあるが、当時はシンプルなハッチバックが中心で、日常での移動手段という役割が主だった。しかし初代デミオは、小さなミニバンと言わんばかりの四角いボディが売りで、フルフラット化が可能なシートや広い荷室を備え、たくさん積んで遊びに行けるモデルとして設計されたのが特徴。これが大きな人気を呼び、その後のコンパクトカーは広さや実用性も重視されるようになった。その後モデルチェンジを繰り返し、より洗練された走りとルックスを獲得。今回は、4代目デミオ(DJ系)の改良遍歴とグレード別の装備内容を紹介しよう。
マツダ デミオ(4代目/DJ)ってどんなクルマ?
2014年9月発売モデルのデータ(13S Lパッケージ)
新車時価格帯(2014年9月)
2014年9月、マツダ デミオがフルモデルチェンジを受けた。「魂動」と呼ばれるマツダの新しいデザインテーマを盛り込み、小さいながらも凝縮感のあるデザインが見どころとなった。ボディサイズは先代からやや拡大し、全長4060mm、全幅1695mm、全高1500mm。これは同クラスのライバルとほぼ同じ大きさ。インテリアは、サテンクロームや光沢カラーパネル、カーボン調シボ、レザーなどを用いることで、クラスを超えた品質を実現。ライバルと比べてワンランク上の高級感を演出した。また、先代モデルよりフロントタイヤを80mm前方に配置したことで、より自然なペダルレイアウトとなっている。アクセルペダルにはオルガン式を採用したこともトピック。
パワートレインは、新開発1.3Lガソリン(スカイアクティブG)と1.5Lディーゼル(スカイアクティブD)の2種類を設定。1.3Lガソリンは、先代と比べて全域でトルクを5〜10%アップしながら、同等の燃費性能を実現。1.5Lディーゼルは、2.5Lガソリンエンジン並みのトルク(25.5kgm)を達成しながら、JC08モード燃費で30.0km/Lを実現している。ガソリンは5速MTまたは6速AT、ディーゼルは6速MTまたは6速ATを組み合わせる。そのほか、追突事故による被害を軽減する「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」、後側方からの接近車両を検知して知らせる「リア・クロス・トラフィックアラート(RCTA)」などが盛り込まれた「i-ACTIVSENSE」を採用し、安全面も強化された。
改良遍歴は?
2015年12月、一部改良を受けた。1.5Lディーゼルでは、エンジンのノック音を抑制する「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を設定し、静粛性を向上。また「DE精密過給制御」を採用し、軽負荷領域でのアクセル操作のレスポンスを高めた。また全車で電動パワーステアリングの応答初期のコントロール性を向上させ、走る楽しさがアップ。そのほか、一部グレードにシャークフィンアンテナ、シートヒーターなどの装備を追加。
2016年10月の一部改良では、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させ、前後左右の加速度を統合的にコントロールする「Gベクタリングコントロール」を全車標準装備。ディーゼル車には「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」を採用し、静粛性の向上と心地よいエンジンサウンドを追求した。また、「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」とメーターの視認性の向上、新型ステアリングの採用、運転支援および衝突回避支援装備をまとめた「セーフティクルーズパッケージ」の採用など、多岐に渡る改良が施された。
2017年4月の一部改良では、「i-ACTIVSENSE」を標準装備。2018年8月には、1.3Lガソリンエンジンの排気量を1.5Lに拡大し、ゆとりある走りを実現している。同時にフロントウインドウには「スーパーUVカットガラス・IRカットガラス」を採用し、快適性を向上。
2019年7月にはエクステリアのデザインを一新した改良が行われ、「マツダ2」に車名を変更。新構造フロントシート、新サスペンションシステムなどを採用した。
マツダ デミオ(4代目/DJ)の主要グレード
4代目デミオのグレードは、「13C/15C」、「13S/15S」、「13S/15Sツーリング」、「13S/15Sツーリング Lパッケージ」、「XD」、「XDツーリング」、「XDツーリング Lパッケージ」で展開される。ここでは、代表的なグレードの装備内容を紹介していこう。
ガソリンのエントリーモデル「15C」
ヘッドランプはハロゲン式となるが、リアコンビランプはLEDを採用。オートライトシステム、電動格納リモコン式ドアミラーも標準装備されている。インテリアは、デコレーションパネルがブラックとなり、マニュアルエアコン、AM/FMラジオ、チルト&テレスコピックも標準装備。足まわりは185/65R15サイズのタイヤとスチールホイールが装着される。
1.5Lエンジンの中間グレード「15S」
ハロゲン式ヘッドランプが標準装備されるが、LEDヘッドランプはメーカーオプションで選択可能。フォグランプもディーラーオプションで装着できる。インテリアのデコレーションパネルはグロスブラックとなり、デジタルタコメーター、リアルームランプ、マップランプ、7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロールも標準装備。足まわりは「15C」と同じく15インチスチールホイールが標準だが、こちらは15インチアルミをオプションで装着可能となっている。
1.5Lエンジンの上級グレード「15Sツーリング」/「15Sツーリング Lパッケージ」
LEDヘッドランプ、スーパーUVカットガラス/IRカットガラスを標準装備。インテリアは、合成皮革(グレーステッチ)のデコレーションパネルを採用し、高級感を高めている。タコメーターはアナログ式。安全面ではドライバー・アテンション・アラート(DAA)が標準装備となる。足まわりは15インチアルミホイールを装着。なお「Lパッケージ」は、ピュアホワイトまたはディープレッドの合成皮革デコレーションパネル、グレーメタリック塗装の16インチアルミホイールが与えられる。
ディーゼルにエントリーグレード「XD」
1.5Lディーゼルエンジンを搭載するXDシリーズのエントリーグレード。装備内容はガソリンの「15S」にほぼ準じており、LEDヘッドランプなどはオプション設定。インテリアは、グロスブラックのデコレーションパネルを採用する。ただし15インチアルミホイールは標準装備となっている。
ディーゼルの上級グレード「XDツーリング」/「XDツーリング Lパッケージ」
シリーズで最も高額なのがこのグレード。装備内容は「15Sツーリング」や「15Sツーリング Lパッケージ」にほぼ準じており、LEDヘッドランプ、スーパーUVカットガラス/IRカットガラスを標準装備。インテリアは、合成皮革(グレーステッチ)のデコレーションパネルを採用し、ブラックの合成皮革デコレーションパネルで彩る。ただし「Lパッケージ」ではパネルがピュアホワイトまたはレッドになり、一層上質感を増している。
※上の記述は、2018年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ
4代目デミオを選ぶ際、まずはガソリンかディーゼルかを決めておこう。どちらもドライブフィールが異なるから、事前に試乗できると理想的(難しい場合は、試乗レビューなどで調べておくとよい)。相場はディーゼルのほうが高いのも覚えておきたい。グレードは主に装備内容で決まる。「ツーリング」系は合成皮革のインテリアとなるので、高級感を求めるならこちらを選ぶとよいだろう。
ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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