小さな本格派　SUV登場トヨタ ラッシュ&ダイハツ ビーゴ

【本記事は2006年2月にベストカーに掲載された記事となります。】ダイハツのコンパクトSUV、テリオスがフルモデルチェンジして生まれ変わったのがラッシュ／ビーゴ。これ、パッソ／ブーンと同じように、トヨタとダイハツの共同開発によって生み出されたニューモデルでありました。トヨタ名がラッシュ、ダイハツ名がビーゴとなっておりますので、お間違えなきように。ちなみにラッシュとビーゴの違いはフロントグリルのエンブレム、ステアリングセンターのエンブレム、そしてリアの車名エンブレムだけ。あとはグレード構成も含めて同じだ。

・ポイント1／超本格派SUVボディサイズは全長3995mm、全幅1695mm、全高1705mm（FRは1690mm）。このボディサイズは’94年デビューの初代RAV4の5ドアに近いイメージ。初代RAV4の全長は4115mmだったので、ラッシュ／ビーゴのほうが20mm短いが、パッとみた印象は同じサイズ感。けっこうコンパクトだということがおわかりいただけるだろう。RAV4は2Lだが、ラッシュ／ビーゴは1.5L（最高出力109馬力、最大トルク14.4kgm）となる。MT車の設定もあるのが本格派SUVの主張なのだろう。もうひとつ、全長がRAV4より340mmも短かいのにホイールベースが2580mmと20mmも長いのも特徴。乗り心地がかなりいいと思われる。

エンジンルームを見てビックリしてください！！ このクルマ、エンジンが縦置きにレイアウトされているのだ。ムムムムム。そう、エンジン縦置きのFRベースのセンターデフ方式本格的フルタイム4WDを採用しているのだ！！ これはちょっと驚きでしょ！？ もちろんセンターデフにはロック機構も付いているし、オプション設定とはなるものの、後輪LSDを装着することが可能。ハッキリいって、RAV4あたりとは比べものにならない悪路走破性を誇るのだ。もちろん駆動レイアウトだけではなく、200mmという最低地上高、38度のアプローチアングル、37度のデパーチャーアングル、24度のランプブレークオーバーアングルなどの数字はすべてエスクードを上回っている。かなりの悪条件でも安心して走ることができそうだ。

・ポイント2／パッケージングコンパクトな車体にFRベースのフルタイム4WDを詰め込んだラッシュ／ビーゴ。縦置きにレイアウトされたエンジン、トランスミッション、そしてプロペラシャフトが前後に貫くため、どうしても室内スペースが犠牲になりがちだが、そこはきちんと対処しているのでご心配なく。車高の高いボディ形状のため、ヘッドクリアランスには余裕があり、開放感は大きい。確かにリアシートのレッグスペースはFF2BOXのコンパクトカーと比べると不利なのは否めないが、前後席間距離は850mmを確保。これ、実はフィットと同じ寸法なのだった。この状態で荷室は380Lの容量を確保。小さいボディにいろいろ詰め込んでいる。本格SUVだからフロア地上高は440mmとちょい高め。そのぶん着座ポイントは740mmと高くなり（フィットは560mm、キューブは625mm）、高い目線からの良好な前方視界が得られるのが特徴。あえて本格的なSUVを目指したラッシュ／ビーゴ。街中での使い勝手とハイレベルの悪路走破性を両立している。グレードはシンプルにベーシックのX、上級のGと2グレード。それぞれに4WDと2WDを設定。

小さいことはいいことだ！！　ライトSUVの楽しみラッシュ／ビーゴのボディサイズは全長3995mm、全幅1695mm、全高1705mm。全高はさすがに高いものの、全長、全幅だけをみれば、ノートとほぼ同じサイズだということがわかる。これって、かなりコンパクト。RAV4がどでかくなったいまこの2台は日本の道の期待の星。ボディが小さいと、街中での取り回しがいいだけではなく、SUVが真価を発揮する林道などで軽快に走れて、本当に重宝するのだ。日本の林道、しかも未舗装だったりするような道は、たいてい道幅が狭いもの。コンパクトボディのSUVはそんな道も苦もなく走れるメリットがある。ランクルでは走れない道でもジムニーなら走れる。ラッシュ／ビーゴなら最強のSUV、ジムニーに迫れるのでは！？

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