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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

どれが一番エレガント?スカイラインクロスオーバーは?

スカイラインクロスオーバー 全長4635×全幅1800×全高1600mm 最低地上高=2WDは165mm、4WDは150mm ムラーノ全長4825×全幅1895×全高1730mm 最低地上高=185mm スカイラインクーペムラーノ全長4655×全幅1820×全高1390mm 最低地上高=130mm

スカイラインクロスオーバー 全長4635×全幅1800×全高1600mm 最低地上高=2WDは165mm、4WDは150mm ムラーノ全長4825×全幅1895×全高1730mm 最低地上高=185mm スカイラインクーペムラーノ全長4655×全幅1820×全高1390mm 最低地上高=130mm

【本記事は2009年9月にベストカーに掲載された記事となります。】スカイラインクロスオーバーを見た時にこんな生活が頭に浮かんだ。仕事の足として4ドアセダン、奥さんはクーペ、休日に出かける時はクロスオーバー。スカイラインだけのクルマ生活だ。でもきっと実際にこの3台があっても、クロスオーバーに乗ることが多くなりそうな気もする。今回はスカイラインクーペと日産のもう1台のラージサイズクロスオーバー、ムラーノを加えての比較を行なった。まず3台のスタイリング比較。ムラーノはボディサイズも3台のなかでズバ抜けて大きく、スカイラインクロスオーバーと比べると全長が190mm長く、全幅が95mmワイド、全高が130mm高い4825×1895×1700mm。フロントグリルもかなりハデ。アメリカのマッチョマンという雰囲気。これは乗り手を選ぶクルマだ。カップルなら2人とも170cm以上の大柄な人が似合いそう。出かけて行くレストランは、ステーキハウスといったイメージ。

3台のなかで一番うまくまとまっているクーペのプロポーション

COUPE

COUPE

クーペはスタイリッシュ。低い全高(1390mm)をエレガントに乗り降りするには、それなりの経験を積んだ動きが必要。例えば、レストランに着いた時は、助手席のドアをすぐに開けに走るぐらいの“マメ”さが必要。彼女がスカートをはいていたら、ドアボーイたちにいい思いをさせないためにも。これは紳士のエチケット。そこまでやれるのならOK。スカイラインクロスオーバーは乗り降りしやすい最低地上高(150mm=4WD)と、全高1575mmのおかげで、ムリな姿勢をしないで済む。欲をいえば油圧やエアで車高調整ができれば使いやすいプライベートカーになる。クーペは全体のプロポーションやデザインがおとなしいのに比べ、ヘッドライトの形状が妙にハデな印象。スカイラインクロスオーバーはヘッドライト、全体のプロポーションを見ても3台のなかで一番うまくまとまっている。

インテリアセンスのよさはどれが一番?

ムラーノ:非対称デザインで本アルミとクロームメッキを組み合わせたモダンなコクピット。スイートルームの居心地のよさと上質さに包まれる室内空間。スカイラインクロスオーバーと同様、電動可倒式リアシートも標準装備しリモコンオートバックドアも採用

ムラーノ:非対称デザインで本アルミとクロームメッキを組み合わせたモダンなコクピット。スイートルームの居心地のよさと上質さに包まれる室内空間。スカイラインクロスオーバーと同様、電動可倒式リアシートも標準装備しリモコンオートバックドアも採用

エクステリアの次はインテリアの比較だ。ここでもムラーノはメーターの立体感、インパネ全体の抑揚など大胆な構成が目につく。それにしても室内の広さは3台のなかではピカイチ。特にリアシートの広さは、床もフラットだし、天井も高く、大人3名が並んで座ることができる。床に大人が横になれるくらいに広い。インテリアはブラックのほかにベージュも用意。クーペはシートがブラックとブラウンの2色があるのだが、インテリア全体はブラックになる。スポーツクーペだからブラックインテリアという時代はもう古い。赤茶色のシート表皮はちょっと目立つものの、全体のコーディネートはおしゃれ感が足りないように思えた。

スカイラインクロスオーバー:高級材のカーリーメイプルの本木目パネルはバイオリンのような処理が施された、タイプPにオプションのブラウンの内装(ブラック内装はアルミパネル)。HDDナビとBOSEサウンドシステムを全車標準装備。アラウンドビューモニターは370GTタイプP、370GT FOURタイプPに標準装備

スカイラインクロスオーバー:高級材のカーリーメイプルの本木目パネルはバイオリンのような処理が施された、タイプPにオプションのブラウンの内装(ブラック内装はアルミパネル)。HDDナビとBOSEサウンドシステムを全車標準装備。アラウンドビューモニターは370GTタイプP、370GT FOURタイプPに標準装備

その点、スカイラインクロスオーバーはクーペよりもおしゃれ心を大切に考える人たちがデザインを担当したのかもしれない。こちらのインテリアも大半がブラックだが、オプションで用意されたワインレッドに近いブラウンがいい。ダッシュボードからドア内張り、シートまで統一されたカラーコーディネートが、国産車離れしている。室内空間もムラーノとほとんど同じ(全高は125mmも違うのに)全高なのに、クロスオーバーは広めだ。価格も比較してみよう。ムラーノは2.5Lが315万円からあるが3.5Lは362万2500円から。全車4WDだ。スカイラインクロスオーバーはFRが420万円から、4WDが447万円から。4WDの安いグレード同士の比較では85万500円もスカイラインクロスオーバーのほうが高い。クーペとの価格差だがFRのスカイラインクロスオーバー370GTとクーペの370GT同士の比較では36万7500円、クロスオーバーのほうが高い。お買い得感があるのはムラーノ。といっても4WDシステムの制御はクロスオーバーのほうが最新の制御だし、ムラーノのエンジンは3.5L。クロスオーバーはHDDナビとBOSEサウンドシステム(30万~40万円)が全車標準ということを考えると、実質380万円から。

スカイラインを名乗るだけの「走りの実力」はあるか?

最後に走りの比較だ。クロスオーバーでドライブしていて、一番印象に残ったのは乗り心地のよさ。特に4WDは車両重量がFRよりも約100kgも重いことも影響しているためか、低速から高速まで上下動がしっとりとしており、不快な突き上げもない。100kg軽いFR車のほうが、路面の細かい凸凹が伝わってきた。さらに、試乗中にかなり強い雨に遭遇したのだが、その時の安定した駆動性能は、4WDのほうが上だった。特にすべりやすいマンホールの上に片輪がのったときの安定感は4WDならでは。いっぽう、スポーツ性能ではクーペがダントツ。7ATのマニュアルシフトで、パドルがあるのはクーペだけ。0~100km/h加速も5秒台。クロスオーバーは6秒台、ムラーノは7秒台だった。ムラーノはコーナーやレーンチェンジでのロールが大きめ。飛ばすクルマではない。クロスオーバーはロールも少なく、全高が高いのに、安定感がある。スカイラインクロスオーバーはちょっと高額だが、セダンやクーペよりも室内も広めだし、女性も乗りやすい。クーペ以上に乗り心地がよく、かつセダン並みのハンドリングのよさが味わえるいいとこ取りなのだ。★と、こうして見てきたが、クロスオーバーの販売目標は超弱気の月販200台。こんなにいいクルマなのに弱気すぎた気がする。いっぽう、ムラーノ6月の販売台数は297台、クーペは93台(セダンは305台)だ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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