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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02

フーガハイブリッド 10・15モード燃費は19.0km/Lを達成! サルーン以上のサルーンだ

フーガハイブリッドの魅力

フル加速の圧倒的な速さは驚異的。GTカー的な走りも得意なところがフーガハイブリッドの魅力だ

フル加速の圧倒的な速さは驚異的。GTカー的な走りも得意なところがフーガハイブリッドの魅力だ

【本記事は2010年11月にベストカーに掲載された記事となります。】日産独自の3.5Lハイブリッドシステムを搭載するフーガハイブリッドが発売された。なんといっても注目はその燃費。10・15モード燃費で19.0km/L(目標は20.0km/Lだった)は1860kgという車重をもつビッグサルーンとしては頭抜けた数字だ。例えば最も燃費のいいハイブリッドサルーンといえば、クラウンHVの15.8km/Lだが、それを約20%も上回る。この19.0km/Lという数字は1.5Lのジュークと同じ数値だ。ノーマルフーガの3.7Lが10.0km/Lだから9.0km/Lもいい驚異の燃費といえる。

V6、3.5Lの専用ハイブリッドはエンジン出力306ps、モーター出力68psと強力

V6、3.5Lの専用ハイブリッドはエンジン出力306ps、モーター出力68psと強力

キモになる1モーター2クラッチパラレルハイブリッドシステムは、その名のとおりクラッチを2つもつのが特徴。1つは(1)従来と同様トランスミッションの変速に使うもの。もうひとつは(2)エンジンとモーターの接続と切り離し用に使うものだ。従来のハイブリッドと違うのは(2)のクラッチをもつこと。ご存じのようにハイブリッドはエンジンとモーターのそれぞれが得意とする領域を使い分け、燃費のいい走りを可能にするもの。このエンジンとモーターの使い分けをクラッチで制御するわけだ。フーガハイブリッドの場合リチウムイオン電池を搭載することもあって、一般道ではより頻繁に、そして高速域までモーターでの走行が可能だ。つまりモーター走行領域が圧倒的に多いから燃費がいいのだ。例えばトヨタのクラウンハイブリッドは60km/hまでというに対して、フーガハイブリッドは例えば140km/hで走っていたとしても、アクセルオフによってモーター走行が可能というわけだ。これは高度なモーター制御と50kWという高出力に加えて、素早い充放電ができるリチウムイオン電池の特性によるところが大きい。しかも先に(2)としたクラッチには一般的なトルクコンバーターを使用せず、直接的に接続および切り離しを行なうため、ショックのないダイレクト感溢れる走りを実現している。

走行テストでは満タンで1240kmも

燃料タンクは70L。テストコースにおける日産社内の高速走行テストでは満タンで1240kmも走ったというから楽しみだ。ちなみに素のフーガとの外観の差はクロームカラーコートされた18インチアルミホイールとエンブレムだけとごくわずか。インテリアはフーガとほぼ共通だ。フーガの370VIPは550万2000円。フーガハイブリッドのVIPパッケージは630万円だからだいたい80万円アップとなる。操舵時のみモーターが作動する電動油圧式電子制御パワーステアリングやモーターが直接シリンダーを作動させる電動型制御ブレーキ、エンジン停止中でもACが作動する電動式コンプレッサーなどハイブリッドならではの先進技術が目白押しだ。

プロトタイプに乗って…… クラウンHV以上の動力性能

345V、50kWの高性能リチウムイオンバッテリー

345V、50kWの高性能リチウムイオンバッテリー

Text/片岡英明日産の自信作、フーガHVが発売となった。夏にテストコースで試乗したプロトタイプの印象は「なかなかやるじゃん」だった。ご存じのようにフーガHVは、1モーターデュアルクラッチコントロール式のパラレルHVである。ホンダのIMAも似たHVだが、エンジンとモーターの間にクラッチを組み込んでEV走行できるようにした。前側から3.5LのV6エンジン、乾式単板クラッチ、モーター、電子制御7速ATと並んでいる。エンジンはアトキンソンサイクルとした3.5LのV型6気筒で、モーターは定格50kW(68ps)、最大トルクは27.5kgmで、電池が充分に充電されているとモーターだけで発進を行なう。EV走行で100km/h以上出せ、高速道路でアクセルを閉じるとエンジンは停止する。クラッチによってエンジンを切り離し、エネルギーロスを大きく抑えた。これは大きな魅力だ。EV走行しているうちにエンジンが始動する。エンジンに切り替わるタイミングは、トヨタのHVより早めと感じた。アクセルをグッと踏み込むと力強い加速を見せつける。モーターのアシストも加わり、瞬発力はレクサスGSやクラウンHVを凌ぐ力強さだった。また、アクセルを閉じると回生が始まるが、エンジンブレーキに近い自然な減速感が好ましい。トヨタのHVは強いエンジンブレーキのような減速感で、スピードが一気に落ちるなど、慣れないと違和感がある。フーガHVはブレーキを踏み込むと回生効率がグッと高まり、充電効率の高いリチウムイオン電池の効果といえるだろう。また電動型制御ブレーキの制動フィールも自然だから高級車らしい風格がある。

VIPパッケージ630万円

VIPパッケージは外観こそ変わらないものの、ベースグレードではパッケージオプションとなる銀粉本木目パネルとセミアニリン本革シートを標準装備とするほか後席パワーリクライニングシート、リアセンターアームレスト内蔵コントロールスイッチ、リア電動サンシェード&後席読書灯、吸音、消音機能付きフロアカーペットなど、細部まで贅のかぎりを尽くした室内の装備に目が奪われる。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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