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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

対決6/好燃費軽対決 スズキ アルトECOvsダイハツ ミライース

アルトエコVSミライース

【本記事は2012年2月にベストカーに掲載された記事となります。】作年11月に販売開始となったミライースが先鞭を付けた軽のJC08モード燃費=30.0km/Lの世界。ライバルであるスズキが追いつくには1年はかかると思われていたが、なんとイース発売から1カ月もたたないうちに、JC08モード燃費=30.2km/Lを誇るアルトECOを発表。ミライースに強烈な宣戦布告をしたのである。ならば検証しましょう、ドッチがいいか。新たに発生したガチンコライバル関係に、BCがキッチリ白黒つけたげます。両車とも覚悟はよろしいか?

加速性能

30~60km/h加速も50~80km/h加速も日常的に使われる加速。だからこそこの速度域で計測だ

30~60km/h加速も50~80km/h加速も日常的に使われる加速。だからこそこの速度域で計測だ

加速性能 エコカーといえど、時には床を踏み抜くほどアクセルを踏む時もある!燃費追究型軽の究極ともいえる2台だが、だからといって加速が亀でいいということはない。高速道路への合流や、危機回避などの時にも加速が有効なことはあるのだ。というわけでまずは加速力勝負。30~60km/h、50~80km/hの中間加速タイムを計測してみた。結果は下表のとおり。数字は複数回計測したデータの平均なのだが、30~60km/h加速で1秒弱の差がついたのが興味深い。実際テストしててもアルトECOは、アクセルを踏んでから加速に入るまでに一瞬のタイムラグがあり、体感的にもミライースより遅いと感じてしまう。50~80km/h加速になるとその差はグッと縮まるが、それでも速いのはミライース。加速力勝負はミライースの勝ちだ。確かに加速性能に重要な車重はミライースのほうが軽いが、その差はわずか10kg。このタイム差はCVTなどの動力伝達系の差と考えていいだろう。

静粛性能

正直どちらも静かではないが、でもアルトECOが上

正直どちらも静かではないが、でもアルトECOが上

静粛性能 1タンクで長距離移動もできるだけに、静かな車内で疲労を防ぎたい意外と大きな差がついてしまったのが両車の静粛性の違い。アルトECOも軽量化のため遮音材を減らしているはずなのに、案外静かなのは正直、驚いた。今回のテストに使用したミライースが、最廉価グレードであるというのも影響しているのかもしれないが、やはりアルトECOに採用されたR06A型エンジンの静粛性が高いからだろう。そのほかミライースで気になったのが、セルモーターの音。ややカン高い金属音が、アイドリングストップからの復帰のたびに聞こえてくると、やはりだんだん耳についてくる。アルトECOのセルモーター音も静かではないのだが、音質的に得している印象。というわけで静粛性ならアルトECOを推す。

燃費性能

ダイハツミライース:圧縮比向上、燃料の噴霧微粒化など、既存技術を磨いたエンジン

ダイハツミライース:圧縮比向上、燃料の噴霧微粒化など、既存技術を磨いたエンジン

燃費性能 すべてに優先して求めた性能だけに、互いに負けられない勝負。勝者は?最後はこの両車の存在意義とでもいうべき勝負、燃費だ。勝負は一般道と高速の2ステージで実施。一般道は文京区音羽の編集部から埼玉新都心までの往復(=70km弱)で、アイドリングストップ回数とアイドリングストップ時間も計測しながら行なった。アルトECOはアイドリングストップ時間を表示してくれないので、ストップウォッチによる計測となったが、なかなか正確な数字が測れた。高速は正直200kmも走る必要もない気がしたが、そこは勢いというやつだ。で、気になる結果だが面白い傾向が出た。一般道ではアルトECOが有利で、高速メインだとミライースが有利になるのだ。

スズキアルトECO:3代目MRワゴンに搭載されるR06A型エンジンを採用している

スズキアルトECO:3代目MRワゴンに搭載されるR06A型エンジンを採用している

これはアルトECOが制動時にミライースより2km/h速い、9km/h以下になった時点でエンジンがストップすること(アイドリングストップ回数やストップ時間にも差が現われている)や、ミライースが設計の段階から空力を考えて作られたことで、既存車のボディを利用したアルトECOより空気抵抗が少なく、高速で有利になったなどの理由が考えられるのだが、ここまでメーカーの売り文句どおりの結果となるのも珍しい。それにアルトECOは燃料タンク容量の関係で長距離移動より街中移動を得意とする性格ということも合わせて考えると、非常に理に適った結果が出たといえる。街中のアルト、高速のイース。結論はコレだ!

で、結論。ドッチがい~の?

で、結論。ドッチがい~の?最初に「ライバル関係に白黒つける」などと謳ってしまったが、実は非常に困っている。というのも、どちらも同じ燃費追究型軽ながら、微妙にキャラクターが違うことが判明したからだ。加速と高速燃費を重視するならミライースがいいし、静粛性と街中燃費を重視するならアルトECOということになる。アナタの好みのキャラクターはどっちか。それが決め手となるかも……。一長一短、実力伯仲、互角の2台

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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