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更新日:2021.10.27 / 掲載日:2021.10.27

メルセデス・ベンツ SLCの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

SLKクラスを大幅に改良したモデルとして2016年に誕生したメルセデス・ベンツ SLCに関して、今回はグレード別に紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

メルセデス・ベンツ SLCの歴史

2016年、SLKの改良モデルとしてSLCの初代が登場します。クーペタイプのスポーツカーとして、Cクラスをベースに開発されました。2人乗りのスポーツカーのため、バリオルーフと呼ばれる電動格納ルーフを採用しているのが特徴です。

グレード名の「SL」はメルセデス・ベンツのロードスターを意味するものであり、「Cクラス」をベースにしたことからSLCと命名されました。

新デザインのフロントバンパーやヘッドライトを採用し、インテリアにも新型ステアリングホイールを採用しています。日本でも、同年中に販売を開始しました。

導入当初に設定されたグレードは「SLC 180」、「SLC 180 スポーツ」、「SLC 200 スポーツ」の3つです。いずれのグレードも、フロントにはダイヤモンドグリルを採用しました。また、自動ブレーキやブラインドスポットアシスト、車線逸脱防止機能などの最先端安全機能を装備しています。

2017年、SLC初の特別仕様車として「SLC 180 スポーツ レッドアートエディション」を設定。SLC 180 スポーツをベースにしており、およそ2か月という期間限定の受注モデルとして販売されました。

2019年、SLCが2020年をもって生産終了となることが発表されます。

そして、SLC最後の特別仕様車として、SLC 180 スポーツをベースにした「SLC 180 スポーツ ファイナルエディション」が設定されました。専用のハイグロスブラックペイントが施された18インチAMG 5スポークアルミホイールを標準装備するなど、他のグレードよりも差別化が図られています。また、このグレードにのみ初代のSLKクラスをオマージュしたボディカラーとして、有償色のサンイエロー(S)を採用しました。

2020年、事前に予告されたとおりSLCは販売終了。SLCは一度もフルモデルチェンジされることなく、およそ5年の歴史に幕を閉じました。

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SLC 180

SLCのエントリーグレード「SLC 180」
SLC 180は、初代の2016年6月に設定されたグレードです。

SLCのエントリーグレードとして位置づけられており、1.6L直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。トランスミッションは6速MTですが、9速ATの9G‐TRONICをオプションで装備することが可能です。ホイールは、17インチアルミホイールが採用されました。

フロントにはダイヤモンドラジエーターグリルを採用し、真ん中にメルセデス・ベンツを象徴するスリーポインテッドスターを配置しています。

中古で購入する際の目安となる予算
SLC 180を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:348万円
2017年式:流通量希少のため算出不可
2018年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:流通量希少のため算出不可

SLC 180はSLCが日本に導入された当初から設定されているグレードですが、その流通量は少なく、1台しか流通していません。登場から5年ほどしか経過していないので、価格も高額です。

先代モデルとの比較
初代:2016年~2020年
SLC 180は、SLCが日本に導入された当初から設定されています。

インテリアには、新型のスポーツステアリングホイール、4.1インチディスプレイのインフォメーションシステムなどを採用。また、シートやドア回りなどのデザインには、ブラッシュドアルミニウムインテリアトリムという上質な素材を使用しているのが特徴です。

さらに、電動のハードトップのバリオルーフを備えており、時速40kmまでであれば走行中でも開閉することができます。その他にも、マニュアルエアコンやパワーウィンドウ、集中ドアロック、クルーズコントロール、本革巻きステアリングなどを標準装備しています。

他のグレードよりもボディサイズは小さめですが、室内の広さは変わりありません。

SLCのエントリーグレードであるものの、中古車の流通量は非常に少なく、現在はたった1台しか流通していませんでした。そのため、このグレードが欲しいのであれば、根気よく流通されるのを待つしかないでしょう。

エンジンは1.6直列4気筒ターボ最高出力156ps。ボディサイズは全長4140mm×全幅1845mm×全高1305mmです。

人気のあるカラー
SLC 180のボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ポーラーホワイト(S)
・オブシディアンブラック(M)
・グラファイトグレー(M)
・セレナイトグレー(M)
・イリジウムシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)
・ブリリアントブルー(M)

この中では、真っ白な「ポーラーホワイト(S)」が人気です。

※(S)とはソリッドペイントを意味し、(M)とはメタリックペイントを意味します。

SLC 180 スポーツ

SLC 180にスポーティーな装備を施した「SLC 180 スポーツ」
SLC 180 スポーツは、初代の2016年6月に設定されたグレードです。

エンジンには、ベースとなるSLC 180と同じく、1.6L直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。

SLC 180よりもボディサイズが大きく、ホイールにはワンサイズインチアップされたAMGデザインの18インチ5スポークアルミホイールを装備しているのが特徴です。

インテリアには、ブラックとシルバーを基調にまとめたレザーを採用しています。

中古で購入する際の目安となる予算
SLC 180 スポーツを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:338万円~457万円
2017年式:358万円~518万円
2018年式:339万円~528万円
2019年式:388万円
2020年式:流通量希少のため算出不可

このグレードに関しては、ここ数年のモデルこそまだ流通していませんが、2018年以前のものは豊富に流通しています。そのため、豊富な選択肢の中から条件に合ったものを選ぶことができるでしょう。

先代モデルとの比較
初代:2016年~2020年
SLC 180 スポーツは、SLCが日本に導入された当初から設定されています。

ベースとなるSLC 180と同じエンジンを搭載していますが、ボディサイズはSLC 180よりもわずかに大きくなりました。

最先端の安全機能を備えており、自動ブレーキやブラインドスポットアシスト、車線逸脱防止機能、自動ハイビームなどの機能を搭載。その他にも、透過率を変更してサンシェードを透明にできるマジックスカイコントロールを装備しています。

このグレードは、ダイナミックハンドリングパッケージを備えているので、走行時にダンパーの減衰力を細かく制御し、滑らかで快適な走りを実現することが可能です。また、スポーツサスペンションを備えており、快適な乗り心地を体感することができます。

SLC 180 スポーツはSLCの中でも、一番中古車の流通量が多いです。選択肢は豊富ですが、中古車として購入するには高い価格のものばかりなので、予算を考慮して購入することをおすすめします。

エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力156ps。ボディサイズは全長4145mm×全幅1820mm×全高1295mmです。

人気のあるカラー
SLC 180 スポーツのボディカラーは、下記の7色が設定されています。

・ポーラーホワイト(S)
・オブシディアンブラック(M)
・グラファイトグレー(M)
・セレナイトグレー(M)
・イリジウムシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)
・ブリリアントブルー(M)

この中では、グレーがかったシルバー色の「イリジウムシルバー(M)」が人気です。

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SLC 200 スポーツ

SLCの上級グレード「SLC 200 スポーツ」
SLC 200 スポーツは、初代の2016年6月に設定されたグレードです。

エンジンには、2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載しており、トランスミッションは6速MTを組み合わせています。さらに、エンジンには走行中に力強くて重厚なサウンドを奏でるAMGスポーツエグゾーストシステムが搭載されました。

エクステリアではAMGデザインが施された前後バンパーを備え、ホイールには18インチアルミホイールを採用しています。

中古で購入する際の目安となる予算
SLC 200 スポーツを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:298万円~489万円
2017年式:388万円~528万円
2018年式:528万円
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:流通量希少のため算出不可

このグレードもSLC 180 スポーツ同様、高年式よりも初期年式のモデルの方が流通量は多いです。最上級グレードであるため、中古車価格も全体的に高めとなっています。

先代モデルとの比較
初代:2016年~2020年
SLC 200 スポーツは、SLCが日本に導入された当初から設定されています。

トランスミッションには6速MTを採用していますが、オプションで9速ATの9G‐TRONICを装備することも可能です。

インテリアには、カーボンデザインアルミニウムトリムを採用しています。

他にも、エアスカーフと呼ばれる機能を搭載。これはヘッドレストにエアダクトを設置し、ダクトから温風を流すシステムです。そのため、寒い時期でもルーフをオープンにして走行することができます。

また、メタルトップの電動ルーフであるバリオルーフも搭載されています。

安全機能としては、バンパー付近の障害物を検知するシステムのパークトロニックと縦列駐車をサポートする機能のパーキングガイダンス機能などを装備しています。

SLC 200 スポーツは導入当初から生産終了になるまで設定されていたグレードなので、中古車もそれなりの台数が流通していました。とはいえ、中古車価格としては高めの傾向にあるので、それなりの予算は必要になるでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力184ps。ボディサイズは全長4145mm×全幅1820mm×全高1295mmです。

人気のあるカラー
SLC 200 スポーツのボディカラーは、下記の8色が設定されています。

・ポーラーホワイト(S)
・オブシディアンブラック(M)
・ダイヤモンドホワイト(M)
・グラファイトグレー(M)
・セレナイトグレー(M)
・イリジウムシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)
・ブリリアントブルー(M)

この中では、漆黒の「オブシディアンブラック(M)」が人気です。

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SLC 180 スポーツ ファイナルエディション

SLC最後の特別仕様車として設定された「SLC 180 スポーツ ファイナルエディション」
SLC 180 スポーツ ファイナルエディションは、初代の2019年6月に設定されたグレードです。

SLCの最後に設定された特別仕様車として位置づけられているため、グレード名にファイナルという名がつけられています。

ベースとなるのはSLC 180 スポーツで、シートにブラックとシルバーパールのナッパレーザーを採用しているのが特徴です。

ホイールにはAMGデザインが施された18インチアルミホイールを搭載し、ハイグロスのブラックペイントを施しています。

中古で購入する際の目安となる予算
SLC 180 スポーツ ファイナルエディションを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、こちらのグレードは現時点で中古車市場には1台も流通していないため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。

もともとこのグレードはSLCの特別仕様車として誕生したグレードなので、保有しているユーザーはそんなに多くはないでしょう。登場も2019年と比較的最近なので、SLC 180 スポーツ ファイナルエディションが中古車市場に流通するのはまだ先かもしれません。

先代モデルとの比較
初代:2019年~2020年
SLC 180 スポーツ ファイナルエディションは、初代の終盤に設定されました。

SLC 180 スポーツをベースに開発されているため、同様の1.6L直列4気筒ターボエンジンを搭載しています。

エクステリアでは、SLCの最後の特別仕様車であることを象徴するためにフェンダー(タイヤを覆う外板のこと)部分には、「SLC FINAL EDITION」というバッジがあしらわれているのが特徴です。

インテリアでは、アルミニウムのインテリアトリムを採用し、スポーティーな室内デザインを演出しています。シフトレバーとステアリングは、カーボンパターンエンボスの入った専用デザインが施されているのが特徴。

また、電動ルーフのバリオルーフを備え、オプションにマジックスカイコントロールを用意しました。これを搭載することによって、ルーフトップを透明にすることができ、ルーフを閉めてもオープンカーのような気分を味わうことができます。

このグレードの中古車は、現時点では1台も流通していません。そのため、現在では流通されるのを根気よく待つしかないでしょう。

エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力156ps。ボディサイズは全長4145mm×全幅1820mm×全高1295mmです。

人気のあるカラー
SLC 180 スポーツ ファイナルエディションのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・ポーラーホワイト(S)
・サンイエロー(S)
・オブシディアンブラック(M)
・ダイヤモンドホワイト(M)
・セレナイトグレー(M)

この中では、黄色の「サンイエロー(S)」が人気です。

※本記事は、2021年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。
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グーネットマガジン編集部

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