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更新日:2021.12.03 / 掲載日:2021.12.03

メルセデス・ベンツ Vクラスの燃費や税金など気になる維持費を紹介

ベンツのミニバン型乗用車の「Vクラス」

ミニバン型の乗用車として1998年に登場したメルセデス・ベンツVクラスの気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

Vクラスについて

メルセデス・ベンツ Vクラスは、1998年6月に誕生しました。

Vクラスは、メルセデス・ベンツとしては初となるマルチパーパスミニバンであり、現行モデルは3代目で誕生からはすでに23年が経過しています。

初代のVクラスは、横置きエンジンとトランスアクスル配置のFFモデルで143馬力の2.3L直列4気筒エンジンを搭載した「V230」と174馬力の2.8L V型6気筒エンジンを搭載した「V280」という2つのグレード構成でした。

その後、2003年から2006年まで「VIANO(ビアノ)」という車種名で販売されましたが、2006年11月のマイナーチェンジで再びVクラスという名称に戻っています。

2代目の主なグレード構成は、「V350トレンド」「V350アンビエンテ」「V350アンビエンテロング」という3種類です。初代モデルからエンジン排気量を大幅に拡大した3.7L V型6気筒エンジンを搭載しています。これにより、最大出力は231馬力まで上昇。この2代目までは、ガソリンエンジンモデルのみの設定でした。

3代目が誕生したのは、2015年10月です。3代目の主なグレード構成は、「V220d アバンギャルド」「V220d アバンギャルドロング」「V220d アバンギャルド エクストラロング」という3種類。エンジンは、いずれのグレードにも2.2L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンが搭載されています。最高出力は163馬力で、最大トルクが380Nmという力強い動力性能と組み合わされたトランスミッションは、7速オートマティックトランスミッションの「7G‐TRONIC PLUS」です。

また、この世代のVクラスには10.25インチのワイドスクリーンと自然対話式音声認識機能を備えた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」といった便利な装備も搭載されています。

最も新しい2021年7月以降のモデルには、スマートフォンにケーブルを接続し、車両側のメディアディスプレイでスマートフォンアプリが使用できる「スマートフォン連携機能」も標準装備されるようになりました。

Vクラスのボディサイズ

Vクラスのボディサイズは、一体どれくらいあるのでしょうか。

ここでは、各世代のボディサイズを比較してみましょう。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
V230
全長4670 mm×全幅1890×全高1850mm

2代目
V350 トレンド
全長4770mm×全幅1910mm×全高1900mm

3代目
V220d アバンギャルド
全長4905 mm×全幅1930 mm×全高1930mm

今回は3世代あるうちの各世代のベースグレードで比べてみましたが、Vクラスはフルモデルチェンジされるたびに少しずつボディサイズが拡大されているようです。

すべての世代が全幅1890mmを超えるサイズとなっているため、狭い道を走行する際に対向車とすれ違うときには少し気を遣う必要があるでしょう。

Vクラスを駐車する際に気になるのが、コインパーキングや立体駐車場に停められるかどうかです。日本のコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mmが一般的なので、いずれの世代も特に問題なく駐車できるでしょう。ただし、ドアを開ける際は隣の車にぶつからないように注意したほうがよいかもしれません。

立体駐車場の場合ですが、日本にある立体駐車場は全高1550mm未満にしか対応していないところがほとんどです。初代の時点で1850mmを超えるVクラスは、その後もフルモデルチェンジされるたびにサイズアップされていることから、1550mmという制限のある立体駐車場に停めることはできません。

しかし、ここ最近は2000mm未満の全高に対応できる立体駐車場が増えているので、このような駐車場であればVクラスでも駐車できる可能性があります。

Vクラスの安全装備

いまもなお販売されているVクラスには、先進の安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」が標準装備されています。その主な安全装備の内容は、以下のとおりです。

・アクティブブレーキアシスト(歩行者検知機能付)
前を走っている車や歩行者などとの衝突の危険を警告してくれる機能です。ブレーキを踏むと必要な場合は自動でブレーキ圧を高め、ドライバーが反応しない場合は自動ブレーキが作動します。

・アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック
高速走行時から渋滞時まで、その速度に応じて自動で前を走っている車との最適な車間距離をキープしてくれる機能です。前を走っている車が停止した場合は自車が停止するまで減速するなど、常に最適な車間距離を維持してドライバーの疲労を軽減します。

・ブラインドスポットアシスト
リアバンパーの左右に付いたレーダーで車両の斜め後ろのミラーで見えない死角エリアをモニターし、車両がいるとドアミラー内蔵のインジケーターが点灯して注意喚起してくれる機能です。

・レーンキーピングアシスト
ドライバーが疲労や不注意で車線を逸脱した場合などに、ステアリングを断続的に微振動させて警告する機能です。フロントウインドウに搭載したカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断した場合に作動します。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

Vクラスの2代目から3代目までの、歴代のトランクルームの広さをご紹介します。

なお、初代に関しては情報がなかったため、不明です。

<世代:容量>
初代
不明

2代目
430L、730L

3代目
720L、1430L

Vクラスに関してはグレードごとにラゲッジスペースの容量が異なります。

2代目の場合、430L の容量となるV350 トレンドとV350 アンビエンテはゴルフバッグを2個、730L の容量となるV350 アンビエンテ ロングは5個まで積むことが可能です。また、この世代に関しては、リアシートを取り外せばそれぞれ最大で4500Lと5000Lまでに拡大します。

3代目の場合、720L の容量となるV220d アバンギャルドはゴルフバッグを5個、1030L の容量となるV220d アバンギャルド ロングは7個、1430L の容量となるV220d アバンギャルド エクストラロングは9個まで積むことが可能です。さらに、リアシートを取り外すことで、それぞれの最大容量は4500L、5000L、5500Lにまで拡大。

このように、Vクラスはメルセデス・ベンツの中でもトップクラスの広さを誇っています。

Vクラスの燃費

Vクラスの燃費を見ていきましょう。

Vクラスに関しては、2代目の燃費情報が公表されていないため、ここでは初代と3代目の燃費をご紹介します。

時代が下がるごとに実走行に近い走行条件になる測定モードですが、まったく同じ条件になるということはありません。そのため、カタログデータと実燃費には必ず差があります。このことから、あくまでも参考値として見ておくようにしてください。

<世代:グレード:燃費>
初代
全グレード
7.7km/L(10・15モード)

2代目
全グレード
非公表

3代目
全グレード
11.4km/L(WLTCモード)

Vクラスの初代は7.7km/Lという燃費だったため、あまりよくはありませんでした。

2代目以降のVクラスはどのグレードも搭載されているエンジンがすべて一緒になったため、排気量も燃費も同じです。ただし、この世代に関しては燃費情報が非公表なのでその詳細はわかりませんが、2代目初期のVIANOとして設定されていた当時の燃費は10・15モードで7.8km/Lと公表されていました。このことから、Vクラスは2代目もVIANOと同程度の燃費だったと予想されます。

3代目になってからは、Vクラスの燃費は11.4km/L と格段にアップ。そのため、初代やVIANO時代と比べると燃費は大幅に向上しているようです。

Vクラスの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境性能割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

<世代:グレード:年額(初代と2代目初期は15%程度割増後)>
初代
V230
51,700円(2,294cc)

2代目
V350 トレンド
76,400円(3,724cc)※2008年以前

2代目
V350 トレンド
58,000円(3,497cc)※2009年以降

3代目
V220d アバンギャルド
45,000円(2,142cc)

Vクラスの場合、初代と2代目初期である2008年以前のモデルが13年を超えるため、V230と2008年以前のV350 トレンドは、本来の価格である45,000円(V230)と66,500円(2008年以前のV350 トレンド)から15%課税された価格となっています。

続いて重量税ですが、Vクラスの場合はすべての世代が2500kg未満の重両税の区分に収まる車重です。こちらも初回登録から13年と18年以上経過したときに税額が割増される仕組みのため、18年を超える初代では2年分で63,000円、13年を超える2代目2008年以前のモデルでは2年分で57,000円となります。

2代目の2009年以降のモデルからは、2500kg未満の本来の税額となる41,000円がかかるようです。ただ、3代目のアバンギャルドという名のつくグレードに関してはエコカー減税に該当するため、重量税は100%免除されます。

従来の自動車取得税は2019年10月に廃止され、新たに「自動車税環境性能割」が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるもので、こちらも3代目のアバンギャルドという名のつくグレードは非課税となるようです。

自賠責保険や任意保険料

続いて、Vクラスの自賠責保険や任意保険料の額をご紹介します。

自賠責保険料は、車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。

任意保険料は、車種や型式の料率クラス、運転者の年齢などによって変わるものです。ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた各世代の料率クラスを確認しておきましょう。ここで算出された数字が低いほど、保険料は安くなります。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
V230
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険2・搭乗者傷害保険5・車両保険13

2代目
V350 トレンド
対人賠償責任保険10・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険9・車両保険12

3代目 V220d アバンギャルド
対人賠償責任保険7・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険17

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

Vクラスの車検代

Vクラスの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決まっています。

3代目のV220d アバンギャルドの場合、以下の費用がかかります。

・重量税・・・0円
・自賠責保険料・・・24か月分で20,010円
・印紙代・・・1,200円

エコカー減税の対象になるV220d アバンギャルドは、重量税が全額免除されるので、重量税分の費用を安く抑えることが可能です。

Vクラスの車検時に見つかる修理例としては、オイル漏れがあります。このオイル漏れが起きていると、運転中に焦げ臭いにおいが発生することもあるので、このようなトラブルがあった場合は早急に対応したほうがよいでしょう。そのためにも、予算は修理費用を見込んで用意しておくのがおすすめです。

Vクラスの維持費

前述した項目を含め、Vクラスの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、3代目のV220d アバンギャルドの年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税・・・45,000円
・重量税・・・0円
・自賠責保険・・・10,005円(24か月分÷2)
・任意保険・・・約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行)・・・約129,000円
・駐車場代・・・約96,000円(全国平均)

V220d アバンギャルドはエコカー減税の対象車のため、年間の維持費は重量税分が節約できます。一方で、タイヤ代やオイル代などは突発的に発生するものなので、その分は用意しておくことが大切です。

ディーゼルエンジンの特徴

Vクラスは、初代から2代目までがガソリンエンジンモデルで、3代目からはディーゼルエンジンモデルとなっています。

3代目に搭載されているエンジンは、2.2L直列4気筒BlueTECエンジンで、これは日本専用に開発されたものです。ピエゾインジェクターというメルセデス・ベンツの最新ディーゼル技術を用いた最新世代のコモンレールシステムや電子制御可変ターボチャージャーなどにより、優れた動力性能を発揮します。

最高出力は163馬力で最大トルク380Nmという力強さを備え、トランスミッションには7速オートマティックトランスミッションの「7G‐TRONIC PLUS」を搭載。これにより、エンジンパワーを効率的に活用することができ、燃費性能が2代目と比べて大幅に向上しています。

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※本記事は、2021年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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