自動車にかかる税金
更新日:2021.03.24 / 掲載日:2020.06.30
コンパクトカーと軽自動車の維持費や税金はどれだけ違う?
グーネット編集チーム
軽自動車の維持費は安い、という話を一度は聞いたことがあるかと思います。
実際に、コンパクトカーと軽自動車のどちらを購入しようか迷った時、維持費の安さを決め手として軽自動車を購入する人もいるようです。
では、コンパクトカーと軽自動車の維持費や税金はどれだけ違うのでしょうか。車を持っているときにかかる費用としては、税金・保険・維持費があります。
具体的に、コンパクトカーと軽自動車ではこの3つの費用がどのように違うのか比較してみましょう。
コンパクトカーと軽自動車の違いとは?
グーネット編集チーム
どちらも小さいサイズの車であるコンパクトカーと軽自動車ですが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
まずは、それぞれの特徴から見てみましょう。
コンパクトカーの特徴
・排気量2,000cc以下
・全長4,700mm以下
・全幅1,700mm以下
・全高2,000mm以下
・乗車人数は5人まで
・ハイブリッド車あり
軽自動車の特徴
・排気量660cc以下
・全長3,400mm以下
・全幅1,480mm以下
・全高2,000mm以下
・乗車人数は4人まで
・ハイブリッド車なし(マイルドハイブリッド車はあり)
コンパクトカーと軽自動車の違い
排気量で比べると、軽自動車はコンパクトカーに比べて、半分以下と小さくなっています。
そのため軽自動車は、高速道路での移動や坂道など、負荷のかかる走行時にパワー不足を感じることがあります。
サイズの面で見てみると、当然ながら軽自動車はコンパクトカーに比べて小さいです。
そのため、近所での移動などの利用では、小回りがきくので便利です。軽自動車専用の駐車スペースなども利用できます。
ただしそのコンパクトさが故に、乗車人数に関しては4人までとコンパクトカーに比べて少ないです。車内空間も小さいため、お年寄りや小さなお子さんがいる場合は、乗り降りや車内での移動が大変な場面もあるでしょう。
また、ハイブリッド車の有無ですが、基本的に軽自動車はハイブリッド車の設定がありません。一部、スズキの「マイルドハイブリッド車」などもありますが、こちらは補助的な意味合いが強く、一般的なハイブリッド車に比べるとモーターの力は弱めです。
コンパクトカーの維持費にはどのようなものがある?
コンパクトカーを維持するためには、以下のような費用がかかります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自動車税
自動車税とは、毎年4月に自動車を所持している人にかかる税金です。
2019年10月から税制が変わり、軽自動車の金額は変わりませんが、普通車では全区分減税されています。また、これに伴い名称は「自動車税種別割」に変更されました。
自動車重量税
自動車重量税とは、車の重量に対してかかる税金です。
軽自動車は一律で9,900円。普通車では、12,300円~73,800円の間で500kgごとに税額が変わります。
新車購入時の場合、最初の車検まで(3年間)は最大75%の減税となるエコカー減税が適用されます。
環境性能割
環境性能割とは、燃費性能に応じて減税する制度です。燃費の良い車は税金が軽減される仕組みとなっていて、例えば電気自動車は非課税(0%)です。
この環境性能割は、2019年9月末までは自動車取得税でした。違いは、燃費の良い車を減税対象とした点です。
自賠責保険
自賠責保険とは、自動車を所持する人が必ず加入しなければならない保険です。強制保険とも呼ばれています。
基本的には、車体が大きくなるほど費用も増加します。そのため、軽自動車の方が費用は安いです。
車検
車検は軽自動車・コンパクトカーにかかわらず、基本的に2年に1度行わなければなりません。新車購入時のみ、初回の車検は3年後となります。
車検にかかる費用は、交換する部品や車検を行う場所によって異なります。基本的には、部品の小さい軽自動車のほうが安く済むことが多いです。
点検費用
法定点検は、年に1回受ける必要がある定期的な点検整備です。部品交換が必要な場合など、整備をした場合は点検費用とは別に整備費用がかかることがあります。
整備した箇所にもよりますが、こちらも部品の小さい軽自動車が安く済むことが多いでしょう。
ガソリン代
ガソリン代は、車種によっても異なりますが、軽自動車の方がコンパクトカーに比べて安く済むことが多いです。
ただし、ハイブリッド車の場合はコンパクトカーの方が、燃費が良いこともあります。
駐車場代
自宅に駐車場がない場合は、駐車場代も維持費に含まれます。
駐車場代に関しては、軽自動車とコンパクトカーで違いはないでしょう。
タイヤや消耗品にかかる費用
タイヤや消耗品にかかる費用も、部品の小さい軽自動車のほうが安く済むことが多いです。
コンパクトカーと軽自動車の税金の違い
グーネット編集チーム
自動車を所有していると、税金の支払い義務が発生します。
自動車に関する税金は3つあり、自動車取得税、自動車重量税、自動車税となっています。
環境性能割
環境性能割は、2019年10月に自動車取得時が廃止され、新たに導入されました。
自動車を購入時に課税される税金のことで、燃費性能に応じて、登録車は0~3%、軽自動車は0~2%課税され、燃費のいい車ほど税率が軽減される仕組みになっています。
自動車重量税
「自動車重量税」は、車両の購入時や車検時に支払う税金で、新車の場合は3年分、車検のときは2年または1年分支払います。
自動車重量税による課税金額は、自動車の重量とエコカー減税などの特例を考慮して計算されます。
例えば、エコカー減税適応なしで軽自動車とコンパクトカーの自動車重量税を比較した場合、新車の軽自動車だと3年で9,900円、新車の1500kg以下のコンパクトカーだと3年で36,900円の課税金額となっています。
自動車税
「自動車税」は、毎年4月1日に車を所有している人が支払う税金で、排気量によって課税金額が異なります。
自動車税の改正などで制度が複雑になっていますが、新車の軽自動車だと10,800円、排気量1500cc以下のコンパクトカーだと34,500円となっています。
コンパクトカーと軽自動車の保険料の違い
グーネット編集チーム
車の維持に必要な保険は自賠責保険と任意保険があります。
自賠責保険
「自賠責保険」とは自動車損害賠償保険の略称です。自賠責保険への加入は、法律によって義務付けられており、違反者には罰則が定められていることから、強制保険と呼ばれることもあります。
自賠責保険の2年間の保険料を比較すると軽自動車は26,370円、コンパクトカーは27,840円です。
※金額は2016/04/26時点のものです。
任意保険
「任意保険」は運転者が任意で加入する保険です。任意保険においても、一般的に同じ様な条件であれば、軽自動車の方がコンパクトカーよりも保険料が安くなる傾向にあります。
しかし、保険内容やプランはいくつも存在し、どのような保険に加入するかで金額が変わってくるので、正確に保険料の違いを把握したい場合は、保険会社に問い合わせて確認をするようにしましょう。
コンパクトカーと軽自動車の維持費やその他の諸経費の違い
税金と保険以外にかかる費用として、車検代や高速道路料金があります。
車検時には、車検代として車検を通すために必要なメンテナンス費用と、前述した自動車重量税と自賠責保険を支払います。車検代のうち、メンテナンス費用や車検代行費用を除いて比較すると、
・軽自動車
自動車重量税9,900円+自賠責保険26,370円=36,270円
・コンパクトカー(1500kg以下)
自動車重量税36,900円+自賠責保険27,840円=64,740円
となっており、軽自動車の方が28,470円お得です。
高速道路料金については、NEXCOの管轄では軽自動車料金が別途設定されています。軽自動車料金は、高速道路の路線によって異なりますが、一般的には普通自動車の8割で軽自動車の方が高速道路料金はお得になります。
ただし、首都高速など軽自動車用の料金が設定されていない道路もありますので、注意が必要です。
まとめ
今回は、コンパクトカーと軽自動車の維持費や税金の違いについて解説してきました。ポイントをおさらいしてみましょう。
・排気量、サイズ、乗車人数、ハイブリッド車の有無などの違いがある
・様々なことに維持費がかかるが、基本的にはコンパクトな軽自動車が安い
・税金は排気量の少ない軽自動車が安い
・自賠責保険は、軽自動車の方が安い
・任意保険も、基本的には軽自動車の方が安い
・車検代も軽自動車の方が安い
維持費や税金を比べると、軽自動車は安く済むことがわかります。
値段だけを考えると、軽自動車が優れているように感じてしまいますが、コンパクトカーの乗り心地の良さや乗車人数の違いなどを考えると、一概には軽自動車が優れているとは言い切れない部分もあります。
自分のライフスタイルをよく考え、適した車種を選びましょう!