新車試乗レポート
更新日:2018.10.26 / 掲載日:2015.05.15
トヨタ アクア Xアーバン 試乗レポート
トヨタ アクア Xアーバン 試乗レポート
試乗
【追加モデル】
発表/2014年12月8日
トヨタ自動車 お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●編集部
■ベストセラーカーに加わった流行のSUV風バリエーション
いま、日本でいちばん売れているアクア。Bセグ・ハッチ+フルハイブリッドのコンセプトが、数多くのユーザーの共感を呼んだカタチだ。そんな人気者が、昨年末にマイナーチェンジを実施。中身の進化も気になるが、より目立っているのは新設のXアーバンだ。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
ポロシリーズのクロスポロの例があるように、欧州ではファッションとしてSUVの要素を取り入れたコンパクトカーが人気。Xアーバンもそうした流れに乗る1台で、トヨタとしては温故知新の印象もある(かつてスターレット・リミックスなどを販売)。売れまくっているアクアだけに、「人とは違ったルックスを楽しみたい」との要望も少なくはなく、注目を集めるのは必至だ。20mm高くなった目線の効果は意外と大きく、見晴し感や取りまわし性を高めている。
ちなみに今回の改良では、シリーズ全体にサスチューンやエアロチューンの見直し、ボディ剛性の向上(いわゆるスポット増し打ち)などを施しているが、効果はXアーバンでも実感することができる。ゴツつきを抑えた乗り心地や、明らかにレベルアップした高速スタビリティ、そしてリニアになったハンドリングはベース車と共通するもので、走りの質が全体に磨かれた印象がある。
ただし、16インチタイヤとのマッチングは手放しでは褒められない。ベース車と比べてばね下が重く、荒れた路面でドタつきを伝えるのが気になるところだ。その半面で、操縦安定性のバランスは悪くない。少し上昇した重心のネガは小さく、「スッ」と素直に応答する軽快なハンドリングを実現している。この先に望むのは、ステアリングのより自然な操舵感や、加速騒音の低減。フィーリング面での一段の進化を期待したい。日本でいちばん売れるクルマだからこそ、あえてきつめの注文をつけておく。
■インテリア/エクステリア写真[1]
プラスチッキーな印象は変わらないが、合皮パッドの展開を拡大し、ピアノブラックパネルも導入して質感を高めた。Xアーバンはスポーティかつクールな内装演出を特色とする。
空力と実用性のバランスを考えたパッケージが特徴。大人4人が無理なく過ごせるキャビンを備える。Xアーバンは目線位置をちょっと高めに設定。SUV風をアピールする。
■インテリア/エクステリア写真[2]
アトキンソンサイクル1.5L+電気CVT+モーター(45kW)+発電機の構成。システム出力100馬力と十分な性能を備える。
後席下にバッテリーと燃料タンクを配置し、不満のない荷室容量を実現した。Bセグの水準をクリア。
最低地上高を10mm拡大、16インチ60タイヤを履かせて地上高を20mm高くした。サイドマッドガードやルーフモールの装着も目を引く変更点。でも、駆動方式がFFのみというのはちょっと残念。
トヨタ アクア Xアーバン(CVT)
全長×全幅×全高 | 4030×1695×1490mm |
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ホイールベース | 2550mm |
トレッド前/後 | 1465/1460mm |
車両重量 | 1090kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 74ps/4800rpm |
最大トルク | 11.3kg m/3600-4400rpm |
モーター最高出力 | 61ps |
モーター最大トルク | 17.2kg m |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 175/60R16 |
価格
トヨタ アクア Xアーバン | 176万1382円~204万6109円(全グレード) |
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