新車試乗レポート
更新日:2018.10.28 / 掲載日:2015.08.21
マツダ ロードスター 試乗レポート(2015年08月)
マツダ ロードスター 試乗レポート
試乗
【ニューモデル】
発表/2015年5月20日
マツダコールセンター
0120-386-919
文●森野恭行 写真●編集部
洗練された“いま”のマツダが込められた軽量スポーツの手本
デビューから市販まで半年以上。もったいぶった感もあるが、ついに路上に解き放たれた4代目ロードスターは、ファンが期待するとおりの正統派ライトウエイトスポーツに仕上がっている。真っ先に魅力を主張するのは、魂動デザインの集大成ともいえる美しいスタイルだが、スポーツカーの本分は走り。さて、4代目のND型の実力は?
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
走りの気持ちよさを象徴するのは、ベース車で「悲願の1トン切り」を実現した軽い車重。加えて、低重心と低ヨー慣性を追求する設計も、従来型以上に徹底されている。先代のNC型は大きさや重さを意識させる場面があったが、ND型はフットワーク、加速感とも軽快感にあふれる。
心臓が2Lから1.5Lに縮小されたことで、性能低下を心配する声もある。だが、アクセルを踏み込めば、「想像以上に活気がある」と感じるだろう。速さは、エンジンを7500回転まで引っ張って使い切れるレベル。軽量スポーツの原点的な楽しさを思い出させてくれる。鋭く、リニアなレスポンスや、耳に心地いいサウンドの調律も印象深い。スポーツ性の面ではやはり6速MT車が本命となるが、6速AT車の走りも十分に爽快だ。
シャシーについては、積極的に4つの車輪を上下動させるサスチューンがカギ。ロールなどの動きが大きめのため、違和感を覚える人もいるだろう。でも、セオリーに忠実な運転を心がければ、軽量FRスポーツ本来の冴えたフットワークを引き出せる。スポーツ走行の練習機としても最適だ。常用域での軽やかな身のこなしが魅力なのはベースのS、およびAT車。より高い車速域で意のままに操れるのはスペシャル&レザーパッケージのMT車。どちらを選択するかは好みによる。
■インテリア/エクステリア写真[1]
コックピットはスポーツカーの文法に忠実。ステアリング形状やシフトフィールにも開発者のこだわりが感じ取れる。ドアトリム上部にボディ色をあしらう演出にも注目したい。
着座位置は先代より20mm低下。快適な座り心地を両立させる要点はネット構造のシートで、ピュアスポーツらしいドラポジが自然と決まる。当然レザーシートの設定もある。
■インテリア/エクステリア写真[2]
心臓はスカイアクティブG-1.5。鍛造クランクシャフトなどを採用して高回転・高出力化を図った、ロードスター専用のユニットだ。
プロポーションを美しく見せるカギは、後退させたAピラーとキャビン。全長は歴代で最小の3915mmだ。
トップを上げた姿も美しい。グラマラスなフェンダーの面と、深く絞り込まれたテールの対比が、NDロードスターのデザインの見せ場だ。前後のライト類はLED式で光り方もカッコいい。
マツダ ロードスター Sスペシャルパッケージ(6速MT)
全長×全幅×全高 | 3915×1735×1235mm |
---|---|
ホイールベース | 2310mm |
トレッド前/後 | 1495/1505mm |
車両重量 | 1010kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1496cc |
最高出力 | 131ps/7000rpm |
最大トルク | 15.3kg m/4800rpm |
JC08モード燃費 | 17.2km/L |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 195/50R16 |
価格
マツダ ロードスター | 249万4800円~314万2800円(全グレード) |
---|