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更新日:2024.04.10 / 掲載日:2024.03.28

マツダ・CX-80 〜新型3列シートSUV先行解説〜

期待の3列シートSUV、まもなく国内市場に登場!

文:横田 晃

この記事の目次

MAZDA CX-80

※画像は北米CX-90

CX-8の後継車となる
新世代3列シートSUV

 日本ではファミリーカーの代名詞的な存在になっているミニバンの市場は、欧米ではほぼ壊滅している。そもそも多人数で乗れるミニバンは、クライスラーがボイジャーで開拓したカテゴリーだが、本国アメリカでは”女性が子どもをサッカー教室に送迎するクルマ”という差別的なレッテルを貼られて、衰退してしまったのだ。
 そんなミニバンに代わって北米市場で多人数乗車のニーズに応えているのが、3列シートのSUV。男らしさにこだわるアメリカ人にも、逞しいSUVなら家族と乗っているところを誰かに目撃されても恥ずかしくないというわけだ。
 そんなわけで、各社が世界の市場で覇を競うSUVの中でも、逞しさと美しさと快適性を共存させたマツダのCXシリーズの人気は高い。とくに、まだミニバンの人気が底堅い日本国内では他社が3列シートSUVをあまり導入しておらず、2017年に登場したCX-8が、ひとり気を吐く状態だった。
 ところが、マツダの次世代商品への代替わりが進む中、CX-8も2023年12月25日をもって生産が終了したと発表された。マツダはCX-8の発売と入れ替わりに、ミニバンのプレマシーとビアンテの販売を終了しているから、国内市場向けの3列シート車は、これでひとまず消滅したことになる。
 その穴を埋める新型3列シートSUVが、CX-80だ。
 もともとCX-8は、北米向けのCX-9の車幅などを縮小したナロー版として誕生した。その後継となる80もまた、2022年から北米で発売されている新世代のCX-90をベースに、2m級の車幅などを切り詰めて日本国内(と欧州)でも使いやすいサイズに仕立てたモデルになるはずだ。
 先代となるCX-8は、全長4925×全幅1840×全高1730㎜だった。対して北米向けのCX-90は全長5100×全幅215×全高1730㎜(いずれもインチ表示から換算)。日本で使うには全長は5mに抑えたいし、全幅も2m以下は必須だろう。
そこで参考となるのが、新世代商品第一号として国内展開されている、2列シートSUVのCX-60のサイズ感。全長4740×全幅1890×全高1685㎜だから、兄貴分となるCX-80は全長が5000㎜弱、全幅はCX-60と同じ1890㎜というあたりが妥当なセンだろう。
 新世代のFRプラットフォームに搭載されるパワートレーンも、CX-60と同じ直6の3.3ℓディーゼルと同マイルドハイブリッド、直4の2.5ℓガソリンと同PHEVと予想される。

すでに世界で高い評価を得ているマツダ車の魂動デザインは、新世代商品群にも受け継がれている。写真のCX-90のナロー版となるCX-80のフォルムも、美しいものになるはずだ。
上質感のある素材を精緻に組み付けたインテリアの仕立てのよさも近年のマツダ車の美点。CX-80のインパネ周りも、事実上の兄弟車となるCX-90とほぼ同じものになるだろう。
3列目シートまで使用中の荷室容量は必ずしも広大ではないが、普段は2列シートで使うのなら、十分以上の使い勝手を発揮してくれるだろう。車中泊もこなせそうだ。
現行の3列シート車、CX-8は、昨年末に生産を終了している。一般的なミニバンを持たないマツダでは、唯一の多人数乗車対応モデルだった。

北米では2列シート&ワイドボディのCX-70が発売開始

 FRシャシーを特徴とするマツダの新世代ラージ商品群は、2022年9月に日本と欧州の市場に投入された2列シートSUVのCX-60が第一弾だった。第二弾として2023年4月に北米市場で発売されたのが、3列シートSUVのCX-90だ。そして第三弾として、2024年1月に2列シートでワイドボディを持つCX-70が北米で発売されている。今回予想したCX-80は日本国内向けの新世代車としては第二弾、マツダ全体では第四弾としてデビューすることになる。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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