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 今回で第31回を迎える「国際福祉機器展H.C.R.2004」が10月13〜15日の3日間に渡って、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催された。初日となった13日が雨天であったにもかかわらず、3日間で13万8726人の入場者を迎え、相変わらずの盛況ぶりを見せていた。
 今年は11月に開催される東京モーターショーが商用車と福祉車両のショーとなるため、自動車メーカーからのコンセプトカーなどの出展は少し控え目で、実際にすでに販売されているクルマを中心とした展示が行われていた。
 今回は、そうしたなかでもとくに本誌が注目した出展車両を集めて紹介をしていく。なんとオドロキの市販予定車も登場するなど、じつはじっくりと観察したら、かなり興味深いショーであったのだ。
Text:諸星陽一/Photo:中村宏祐
DAIHATSU
ついに市販か?車イスごと運転席に
 いくつものショーで見せられてきた車イスごと運転席に乗り込む仕様……。しかし、そのほとんどは「コンセプトカー」という形での出品だった。
 ところが今回、ダイハツが出品したミラ・セルフマチックはなんと市販予定車だというのだ。出展車の概要を提示しているボードにもしっかりと市販予定車の文字が書かれていた。
 基本的な仕様はミラのドライバーズシートを取り外し、そこに車イスでのエントリーを可能にするリフト式の昇降装置が取り付けられる。この車イスは専用品で、ドライバーズシートに車輪を取り付けたようなもの。ドライバーは車イスのまま後退して昇降装置とドッキング、その後車内へとエントリーして運転姿勢に入る。
 運転装置そのものはアクセル&ブレーキを手動操作できるようにしたもの。もちろんこの部分のカスタマイズはさまざまなパターンが考えられる。とにかく、車イスのまま運転席に乗れるようにしたのが最大のメリットで、これさえ可能なら発展性は大きい。
●ドア開口角度をアップするために、ベルトによってドア開度を制限している。写真を見てもらえばわかるように、クルマのシートのままの車イスだ。
●専用車イスは乗車後に駆動輪を後方にスライドすることができる。このスライドによって、車イスごとの乗車が可能になったのだ。
NISSAN
早くも登場 MC後Zの自操式装置
 先日、マイナーチェンジを受けてATを5速化、シンクロレブコントロールという便利な機構まで装着したフェアレディZの自操式仕様が展示されていた。下肢に障害があってもスポーツカーに乗りたい……という熱い気持ちを持っている人だってたくさんいるはず。そうした人たちの気持ちに応えるかのように、フェアレディZなどにも自操式装置が用意されているのはじつにうれしいこと。福祉車両イコール、ベーシックモデルの下級グレードなんて時代はもうとっくに終わっている。今は福祉車両だって、クルマ本来の楽しみを味わう時代なのだ。
SUBARU
1.5LからWRXまで助手席回転シートを用意
 スポーツ性の高いモデルとして人気のスバルインプレッサ。意外なことだが、インプレッサには助手席回転シート仕様が用意されていなかった。今回、あくまでも参考出品という形ではあるが、インプレッサ用の助手席回転シートが登場した。しかも驚きなのはこのシートは、1.5Lのベーシックなモデルからスポーツモデルとして知られるWRXまで対応する(ただしSTiバージョンには非対応)というのだ。90度までシートが回転しないのがちょっと残念だが、助手席回転シートが設定されず、インプレッサをあきらめていた人には朗報だ。
TOYOTA
つねに話題をさらう ピラーレスモデル
 最新のアイシス、そしてポルテやラウムなどトヨタはBピラーを廃したクルマを続々と送り出している。普段の使い勝手を向上するピラーレスモデルだが、もちろん福祉車両への転用や架装にも最適となっている。今回、トヨタブースでとくに注目を浴びていたのがアイシスをベースとした福祉車両。助手席側セカンドシートが回転&リフト機構によって車外に迫り出してくるのだが、その開口部の広さによって足元の余裕はかなりたっぷり。助手席がタンブルするので、ヒザが曲がらない人でも、楽に車内にエントリーできるだろう。
●オットマンを装着することも可能で、さらに快適な乗車姿勢をとることができる。電動オットマンではないが、そこまでは必要ないはずだ。