アイディアあふれるモデルに感動
国際福祉機器展のなかでは大きなスペースを確保している自動車メーカーのブースと並び、かぎられたスペースながら精力的な展示をしているのが、架装メーカーや福祉車両専門店などのブース。
架装メーカーや専門店はユーザーと身近に接するため、「かゆいところに手が届く」的な細かい配慮がされているのが特徴で、アイディアにあふれたモデルが多数展示された。
自動車関係の展示ホールのなかをくまなく探した結果、本誌がとくにオススメしたいというブース4つを紹介していきたい。本当はもっとたくさんのブースを紹介してたいのだが、掲載スペースの都合でこの4ブースに絞らせてもらった。
Text:諸星陽一/Photo:中村宏祐
車いすのまま乗り込むひとり乗りモデル
トヨタ自動車の関連会社である豊田通商が輸入したスペイン製のひとり乗り自動車がクオヴィス。なにが驚きかというと、車いすのまま乗り込むことが可能で、さらにクルマ側のシートに移乗することなくドライブできてしまうのだ。
現在はまだ日本の保安基準に合わせる作業中とのことで、ナンバープレートの装着はされていないが、近々ナンバープレートの取得が可能だという。
乗車する際にはリモコンを使ってリヤゲートを展開。スロープを使って車いすのまま乗り込んで、そのまま運転できるというものだ。車内の装置・スイッチ類もシンプルに操作できるようになっている。搭載されるエンジンは2気筒の505ccだが、ボディサイズの関係上、登録は小型車となる予定。
最高速度が60km/hと低いため、高速道路を使っての移動などはむずかしそうだが、シティコミューターとしての可能性はかなり高いもの。スペインやアメリカでは実走している。
●リモコンを使ってゲートを開ける。もちろんスロープ側もリモコンによって開閉が可能。後ろ姿もなかなかキュートだ。
●ご覧のように室内はがらんどう。運転に関する操作はすべて手で行うようになっているので、ペダル類は装着されていない。
クルマに乗ることを第一に考えた車いす
今までの車いすはあくまでも車いすに人が乗って、自分で駆動輪を回したり、人に押してもらったり、電動モーターを駆動に使ったり、ということが目的で作られている。このため、クルマに乗せることについては、ほとんど考慮されていないのが実状だ。
カーメイトが販売するロックスとプリモという車いすは、クルマに乗ることを前提に固定補助部品などが取り付けられていて、固定の際に車いすに対する負担が少ない。また、2点式ではあるがシートベルトが装着されていて、衝突時の安全性も高められている。
●車いすのフレームに補助固定部品を装着。フックの取り付けもしやすくなっている。
●実際に固定された車いすを前後左右に動かしてみたが、かなりしっかりと固定されていた。
新型ハイエースベース車いす4脚搭載可能
●床板反転方式の5段補助ステップはもちろん標準装備。シートは簡単に取り外すことができる。
意欲的な福祉車両造りでおなじみの日本トレーディングは、先日フルモデルチェンジしたばかりのハイエースをベースとしたモデルを展示。2列目&3列目に脱着式シートを採用することによって、車いす1名+9名〜車いす4名+4名までの乗車を可能している。車内レイアウトは6パターンに変更可能となっているので、施設などでの使い勝手もかなりよくなっており法人向け仕様として注目される。
介護タクシーにも使える2004年モデル
●電動リフトを採用することで、車いすなどを快適に乗車させることが可能となっている。
東和モータース販売が新車のバネットをベースとして造ったTN-S2というモデル。車いす2名+5名、車いす1名+7名、ストレッチャー1名+5名、シートのみを使用しての8名など、車内のレイアウトは基本として4種類がある。車いす2台を搭載するレイアウトなら福祉タクシーとして使うことも可能。ただし、認可は地域によって異なるので、くわしくは下記問い合わせ先まで。