購入前に知っておきたい
福祉車両の基礎知識
福祉車両の購入も基本は普通のクルマ購入と同じ。でも、ちょっと知っておかないと損してしまうようなことも同時に存在している。
ここではポイントごとにチェック項目を紹介していくので、気になるポイントを把握しておいてほしい。
福祉車両を扱ったことのないディーラーやセールスマンもいるので、まずは専門の展示場や福祉車両が置いてあるお店を訪ねることをおすすめしたい。大抵の場合、スペシャリストがいるからだ。
福祉車両の購入時に税金の
減免を受けられると聞きましたが?
クルマのタイプによってケースが異なります。
また、自治体によって条件が異なります。
福祉車両購入時は税金の減免措置が行われることがある。税金の減免は、クルマそのもので行われる場合と、身体障害者手帳や愛の手帳など手帳によるものの2種類がある。このうち、クルマにかかる消費税は手帳の有無に関係なく非課税となる。しかし、すべてのタイプの福祉車両が非課税となるわけではなく、ある程度、福祉車両としての専用装備が付けられていることが条件。一般的にシートが回転するだけのタイプは、車いす収納装置が付かないと非課税にはならないことが多い。
トヨタ・プリウス
助手席回転スライドシート車(Bタイプ)
●プリウスに助手席回転スライドシートを装着、クレーン式の車いす収納装置を付けたBタイプは、消費税が非課税となり263万円。
トヨタ・プリウス
助手席回転スライドシート車(Aタイプ)
●助手席回転スライドシートを付けただけのタイプは消費税が課税され、車両価格は268万8000円となる。
体に障害がありますが、免許を取るにはどうしたらよいでしょうか。
公安委員会の実施する適性検査を受ける必要があります。
また、取得前にクルマを購入して持ち込みの教習になることもあります。
各都道府県の運転免許試験場などの運転適性相談窓口で、適性検査を受け、運転が可能なのか、可能ならどのタイプのクルマなら運転できるかを判断してもらう。そして、自分が運転できるタイプのクルマを所有する教習所に通うことになる。教習所は窓口で紹介してもらえる。また、教習所に運転できるクルマがない場合は、免許取得前に購入して、教習所に持ち込むことが可能な場合もある。東京都の場合、試験場でのいわゆる一発取得も、車種によっては可能となっている。
日産・ティアナ
オーテックドライブギア・タイプe
●下肢が不自由な人のためにオーテックジャパンが架装したモデル。ペダル類の操作をすべて手動で行うことが可能となっている。
介護用の車両を購入前に試乗できるでしょうか?
常設展示場を設けているメーカーもあります。
中古車の場合は在庫があれば可能でしょう。
福祉車両だってきちんと試乗してから買いたいと思うのは当たり前のこと。でもなかなか普通のディーラーでは、試乗車が置いていなかったりすることも多い。しかし、トヨタのメガウェブなど、メーカー系の展示場では試乗ができることも多い。でも大切にしてほしいのは、だれのためのクルマかということ。まずはスライドシートなどの使い勝手をたしかめることが大切だ。
●車いすからの移乗性などのチェックも大切。できればこの席に座る人といっしょにショールームへ行きたい。
中古車の福祉車両を購入する場合のチェックポイントはどこでしょう?
タイプによって異なりますが、
可動部分と体に触れる部分を重点的にチェックしましょう。
福祉車両の中古車は、あまり長距離を走っていないことや、無理な運転がされていないことからも程度のよい物件が多い。しかし、やはり新車でないかぎりは、ある程度のチェックは必要。とくに福祉車両としての機能部分は、かならず実際に作動させてチェックしよう。また電動式のものは、バッテリーの状態などもしっかりチェックし、必要なら交換してもらおう。
ダイハツ・アトレー
スローパー
●スロープタイプのものは、スロープにゆがみがないか? スムーズに折り曲げられるかなどが大切。
日産・セレナ(先代)
リフタータイプ
●リフトタイプは可動部の全ネジに異物が挟まっていないか? アームから油漏れがないかなどをチェックしたい。
スズキ・スイフト
回転スライドシート車
●回転スライド式は、スライドさせたときに引っかかるようなことがないか?をチェックしたい。
日産・エルグランド
セカンドシートタイプ
●シートがせり出すものはガタに注意。リモコン付きのものは、リモコンの有無についても忘れずにチェック。