軽自動車のスパークプラグは車の不調を感じたら交換時期です
ガソリンで走る車であれば、普通自動車、軽自動車を問わずスパークプラグが劣化していきます。スパークプラグはエンジン性能を支える大切な部品のひとつです。
普段はあまり気にすることがないという人も多い部品ですが、スパークプラグが劣化すると燃費の低下やエンジンの不調などにつながります。走行距離などで大まかな交換時期の目安を把握し、燃費の悪さやエンジンの不調を感じたら速やかに交換しましょう。
軽自動車のスパークプラグは走行距離に応じて交換しましょう
軽自動車のスパークプラグは消耗品であるため、劣化したら交換する必要があります。どのくらいで劣化するのかと言うと、一番目安としやすいのは走行距離です。
軽自動車の場合、走行距離としては約1万km走ると一般プラグが劣化すると言われています。そのため、総走行距離をメーターで確認し、ざっと1万km走った時点で整備工場やディーラーに相談すると良いでしょう。
ちなみに、軽自動車はだいたい1年で8000kmが平均的な走行距離と言われています。そのため、走行距離1万kmで点検するということは、時間にして1年から2年での交換が必要ということです。
車のメーターを見て、自分が1年にどのくらい走っているのか、1万kmまで到達するのにどのくらい時間が必要なのかを把握し、定期的に点検しましょう。
普通車に比べて、軽自動車は燃費が良く小回りが利きやすい、自動車税などの税金が安いなど、様々なメリットがあります。しかし、その一方でスパークプラグに関しては、実は軽自動車は普通車よりも消耗が激しいと言われています。
その理由が軽自動車特有の高回転です。基本的に、軽自動車は普通車よりもパワーがありません。
そのため、同じ速度で走るためには、軽自動車はより高回転でエンジンを回さなければならないのです。この、エンジンを回す時に必要不可欠なのがスパークプラグになります。
エンジンを回す時、スパークプラグに高電圧をかけ、電極の先から飛ぶ火花を利用してエンジンに着火します。高回転であるということは、このスパークプラグに高電圧をかける回数が多いということです。
回数が多ければそれだけ、スパークプラグは劣化が早まっていきます。結果的に、軽自動車は普通車よりも摩耗が早く、よりマメな点検が必要となるのです。
ちなみに普通自動車の場合は大体2万kmで点検が必要と言われるため、2年程度はスパークプラグが持つ計算です。また、2輪車は軽自動車よりももっと高回転になるため、スパークプラグの劣化が軽自動車より更に速くなります。
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プラグの交換は整備工場に依頼しましょう
プラグの交換は、整備工場に依頼すれば簡単に行ってもらうことができます。15分から30分、よほど複雑な構造でなければ長くても1時間程度の作業になるため、それほど大掛かりなものではありません。
車が趣味で、自分でよくメンテナンスをしているという人であれば、スパークプラグを自分で交換できないかと考える人もいるでしょう。スパークプラグは一応、やろうと思えば自分で交換することも可能な部品です。
構造の簡単な車であれば、15分程度で交換することもできます。しかし、昔の車ならともかく、最近の車はボンネットを開けてスパークプラグのある位置を確認しようとしても、構造が複雑になっていて全く分からないこともあります。
特に水平対向エンジンの車はスパークプラグの交換に関しては難易度が高くなっています。スパークプラグはエンジンに関わる重要部品です。
自信がなければ自分で交換するのは諦め、プロに整備を依頼するのが安全かつ確実でしょう。
スパークプラグの交換をプロに依頼すると、一体どのくらいの費用がかかるのでしょうか。劣化が激しく、まめに交換が必要な部品だけあり、交換費用としてはそれほど高くはありません。
1本あたり、スパークプラグの材質や品質により500円から2500円程度となります。スパークプラグはエンジンの気筒1つにつき1本使います。
3気筒の軽自動車であれば3本使うため、スパークプラグ3本の費用がかかる計算です。これに数千円の工賃が追加されます。
高価なスパークプラグを使っても、最終的な費用は2万円以内に収まることが多いでしょう。
材質によって交換費用が変わります
スパークプラグは、その材質によって性能が変わり、合わせて交換費用も変わってくるのが特徴です。スパークプラグは材質によって、一般プラグ、白金プラグ、イリジウムプラグがあります。
一番安く、500円から1000円程度で交換可能なのが一般プラグです。基本のスパークプラグであるため、寿命は軽自動車の場合、一般的な7000~1万km程度と言われています。
電極部分に白金を利用したスパークプラグは、一般プラグより耐久性が高いのが特徴です。性能としては一般プラグとイリジウムプラグの中間になります。
白金だけでなく、イリジウムを利用したプラグも耐久性が高くなっています。イリジウムプラグは一般プラグ、あるいは白金プラグよりも更に電極部分が細くなっており、一点集中型の点火が可能になるのが特徴です。
そのため、スパーク性能が高く、燃焼効率を高めることができます。
もしも、1年に1回スパークプラグを点検するのが面倒で、できるだけ手間なく済ませたいという場合は、長寿命対応のスパークプラグを利用すると良いでしょう。長寿命対応のプラグは普通車で10万km、軽自動車で5万km程度まで耐えられる設計が特徴です。
つまり、軽自動車で普通に走っている分には、ほとんど交換が必要ありません。中には長寿命対応プラグにした後、一回もプラグを交換せず車を手放す人もいるでしょう。
長寿命だけあり、スパークプラグの単価は1本2500円以上とややお高めになります。しかし、寿命から考えればそう高いものではありません。
注意が必要なのが、高寿命を求めて白金プラグやイリジウムプラグを選択する場合です。実は、白金プラグやイリジウムプラグは高耐久、高寿命が特徴となっていますが、全てのプラグがそうであるわけではありません。
白金プラグやイリジウムプラグには、中心電極と外側電極のうち、中心電極にしかその金属を使っていないものがあります。こうした、いわゆる片側タイプのプラグは残念ながら高寿命ではありません。
高寿命プラグとして軽自動車で5万kmもつプラグは、中心電極と外側電極両方に対応する貴金属を使ったものだけです。白金プラグやイリジウムプラグであれば何でもいいというわけではないため、注意しましょう。
プラグが劣化した時の症状に注意しましょう
スパークプラグは消耗品ですが、一方で走行距離が短いなどであまり消耗していない場合は、それほど交換の必要性は高くありません。つまり、1年経ったら必ず取り替えるというよりも、何らかの不調を感じた時にスパークプラグの劣化を疑って交換することが多いでしょう。
一般的に、スパークプラグが劣化することで以下のような不調があります。このような不調が出たら早めにスパークプラグを交換すると快適です。
燃費が悪くなったと感じたら交換時期です。スパークプラグはエンジンの着火装置として、いわゆるライターのような役目を果たします。
うまく着火できなくなったライターを想像してみてください。気筒の数だけスパークプラグがあるため、3気筒ならスパークプラグが3つ火花を散らします。
しかし、調子が悪いとこのうち2つしか火花が出ないかもしれません。すると、3つで着火した時よりもうまく燃えず、燃費が悪くなってしまいます。
アイドリング中にエンジンが止まりそうになるなど、不調を感じた時もスパークプラグの交換時期です。アイドリング中もエンジンは回転を続けています。
当然、スパークプラグも使用され続けているため、スパークプラグに不調があるとアイドリング中の挙動がおかしくなることも考えられるでしょう。振動が大きくなることもあります。
エンジンの高回転に関わるのがスパークプラグであるため、スパークプラグが劣化すると加速しにくくなる現象が起きます。もちろんスパークプラグだけが原因とは限りません。
しかし、パワーが出ない、あるいは息切れ加速などが起きると感じた時は、スパークプラグを交換すると、元の走行性能に戻すことができる可能性があるでしょう。
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(まとめ)軽自動車のスパークプラグの交換時期は?
スパークプラグは消耗品であるため、ガソリン車であれば車種を問わず交換が必要です。スパークプラグが劣化すると燃費の悪化やエンジンの不調につながります。
走行距離を交換時期の目安として早めに交換をしましょう。
軽自動車は普通自動車よりもエンジンの回転数が多いため、スパークプラグもそれだけ多く消費します。軽自動車の場合はだいたい走行距離1万kmでスパークプラグの寿命がやって来るため、早めに交換するようにしましょう。
スパークプラグの交換は自分で行うこともできますが、軽自動車の種類によっては難しく、また、重要部品であることから初心者には難易度が高くなります。プラグは1本あたり500円から2500円で交換できるため、初めはプロに依頼しましょう。
スパークプラグには、一般プラグ、白金プラグ、イリジウムプラグがあり、長寿命タイプのスパークプラグもあります。毎回の交換が面倒であれば、中心電極と外側電極両方に貴金属を採用した白金プラグやイリジウムプラグを利用すると良いでしょう。
スパークプラグは走行距離だけでなく、車の性能の低下によっても寿命を判断することができます。スパークプラグが劣化すると、燃費が悪くなったり加速がしにくくなったり、アイドリング中にエンジンが止まりそうになったりするため、注意しましょう。