車を購入するのにローンを組むとその後、車の維持費にローン返済がのしかかって経済的負担となります。
ローンには金利がつくので、結果的には車の購入額にかかっている費用以上の額を支払うことになるでしょう。少しでもローン返済を軽減するには、低金利で利用しやすいローンを選ぶことが大事です。
また、維持費はかかりますが、ローンの返済額そのものを減らしたり、無くした上で車を使用する方法もあります。車の使用頻度などを見直し利用を検討してみましょう。
車をローン購入したら維持費の支出も考慮しておこう
車の購入にはある程度まとまった資金が必要です。一括で支払うのが難しい場合「ローン」を組んで月々購入金額を返済していくこともできます。
そうなると車を所有し、継続して使用するのに必要な維持費に加え、ローンの返済金が加算されるので車にかかる費用が高くなるでしょう。経済的な負担が大きいと車を維持するのが難しくなります。
ローンで車を購入する場合、返済額と維持費の総額を予め計算しておく必要があります。
車の維持費というのは、税金と保険料、燃料費とメンテナンス費に分けられます。
・税金
年に1回納める自動車税・軽自動車税、車検時に納める自動車重量税です。
・保険料
法律で加入が義務付けられた自賠責保険と、自由意思で加入する任意保険があります。
・燃料費
車を動かすためのガソリン代の他、有料道路を走る際の通行料や駐車場代などもかかります。
・メンテナンス費
車検や法定点検にかかる費用、オイルやブレーキパッド、タイヤなどの交換費用なども含まれます。他にも予期せぬ故障やトラブルなどを直すための修理費も必要です。
実際車を所有してみてから、ガソリン代以外の必要経費が意外とかかることに気づく人も多いでしょう。
車の維持費のうち、税金や保険料は車の大きさや重量、排気量によって金額に差があります。また、燃料費なども車の燃費によって違ってきます。車を購入し、維持する上で維持費がどの位かかるかをある程度把握しておくことが大事です。
軽量級で排気量も低いので、税金や保険料は普通車よりも安いと言えます。また、燃費の良い車を選べば燃料費も抑えられます。軽自動車は車両本体価格も安いのでかなり経済的になるでしょう。
ただ設計上、長距離運転よりは街乗りに適した車種です。年間維持費は約35万円、月単位では約2万9000万円となります。
小型のコンパクトカーは小回りが利いて乗りやすく、燃費も悪くありません。年間維持費は約40万円で月単位だと約3万2000円です。
そして、大きめの普通車は重量が重く、排気量が多いのでまず税金などが多くかかります。ただ、ハイブリッド車などエコカー減税の対象車を選べば税金が安くなります。年間維持費は約51万円で、月単位では約4万2000円です。
車をローンで購入するとは?
車をローンで購入すると、毎月のローン返済にプラスして車の維持費もかかります。月々もしくは年間の収入から、どの程度車にお金をかけることができるかをまずは割り出す必要があります。
車にかけられる費用から維持費を差し引いた分が、ローン返済に回せる金額です。ローン返済にお金をかけすぎると税金が納付できない、任意保険に加入できないといった事態にもなりかねません。
計画的に車を購入、維持することが大事です。
車購入の際に、カーローンを利用する人は少なくありません。返済期限はローンによって上限があります。
一般的に短い人で半年、長くても10年位のローンが組まれ、一般的な返済目安は5年程度だと言われています。ローンを組むと金利がついてきます。
ローンを長く組めば月々の支払額は減らせますが、代わりに長く金利を払う必要が出てくるので結果的に損をすることにもなりかねません。ローンを組む際は期間と金利に注目すべきです。
カーローンの金利はローンの提供先によって差が出てきますが、概ね返済額の1~10%です。
もし思うような金利のローンが組めなかった場合は、途中で低金利ローンに組みかえることが可能な場合もあるのでよく調べてみましょう!
維持費とローン返済を含む月々の支払額を、年利6%で5年ローンを組んだ場合を代表例として挙げてみます。車にかかる維持費は車種によって違ってきます。
税金や保険料などが普通車に比べると安いです。燃費の良し悪しによって違いはありますが、月々約3万円程になるでしょう。
車両本体価格が170万円の軽自動車だと、ローン返済は月約3万3000円となるので、毎月車にかかる費用はざっと6万3000円です。
車量重量や排気量などで税金額が異なります。燃費もハイブリッド車とスポーツカーやSUVとはかなり差が出ます。2000㏄のやや大きめのタイプのSUVで考えると維持費は月々約4万2000円です。
車両本体価格が約360万円なのでローン返済は月々6万2000円となり、月に約10万4000円もかかります。
ローンはボーナス払いもできるので、月の支払額をやや抑えることもできますが、人によっては経済的な負担が大きいとも言えるでしょう。
車をローンで購入する際は、銀行などの金融機関系の「マイカーローン」と、車販売店が信販会社を使って提供する「ディーラーローン」を選ぶことになります。
支払額を左右する金利や支払い方法、審査の基準やスピード、手続きの仕方などそれぞれの特徴が違います。よく理解した上で賢い選択すること大事です。
銀行のマイカーローンとは?
銀行や信用金庫などの金融機関が提供するのがマイカーローンです。
更にローン契約の手続きに銀行まで出向かなければなりません。銀行は平日の昼間しか営業していないので、仕事がある人だと休暇をとらなければいけません。
そして、ローンの審査にある程度時間がかかり、審査基準も厳しいと言われています。金利が低くても、なかなか最低金利でローンを組むのは難しく、収入によっては上限金利でのローンになる可能性もあります。
ディーラーローンとは?
車の販売店や信販会社が提供するのがディーラーローンです。
車の購入金額全額を借りる「フルローン」と、ローンの返済後に予想される車の下取り金額を予め差し引いた金額を借りる「残価設定ローン」に分けられます。
車のローン選びで気を付けたいこと
車のローン提供先を選ぶのにはいくつかポイントがあります。
銀行や車販売店などのローン提供先は、通常1.51~3.8%というように金利に幅を持たせています。それはローン契約者の金利は一律ではなく、経済状況や支払い能力などを審査した上でそれぞれに見合った金利が決まるからです。収入が多ければ、また財産があれば最低金利で借りるのは難しいと言えるでしょう。一方で上限金利を超えて高い金利がつくことはありません。そのため上限金利がついても支払える額なのか予め考えておく必要があります。
低金利のローンでも保証料が別途かかり、結果的にローンの総支払額が高くつく場合もあります。契約事項をしっかり読んで、保証料の有無についても確認しておきましょう。
金利がずっと同じ割合のままの固定金利と、景気によって金利率が変動する変動金利かどちらかを選べるローンもあります。変動金利だと金利が急に高くなると返済額が上がり経済的な負担が大きくなり、返済が計画通りに進まない可能性もあるでしょう。メリットとデメリットが隣り合わせの変動金利はお得にもなるし、損することにもつながります。一般的に3~5年と返済期間が短い場合は変動金利でも良いですが、5~10年と長くなるなら固定金利が無難だと言えます。
マイカーローンもディーラーローンも期間限定で、いつもより低金利でローンを組めるキャンペーンを行っていることもあります。色々なローン提携先のお得な情報をこまめに収集して、低金利のチャンスを逃さないようにしましょう。
カーリースという選択肢もある
車のローンを返済するのが経済的に厳しい場合は、カーリースを利用するという手段もあります。
月々車のかかる費用が分かりやすいので支出の計算もしやすいでしょう。契約期間が終われば、車は返却するので自分の財産にはなりません。また車検などのメンテナンス費用も一部込みとなっている、お得な料金設定を行うリース会社もあります。
ローンを組んで購入すると金利分も上乗せして払うことになります。そのため維持費を払った上でローン返済するよりも、リース代のほうが月々の出費を抑えることができるのでお得です。
車をカーリースを利用した場合とローンで購入した場合を比較し、毎月の支出はどの位差があるのかを見てみましょう。
例えば人気のハイブリッド車、トヨタ「アクア」5年間のローン返済額と維持費を例とします。
リース料は月々約3万6000円です。
ローン返済額は月々約3万7000円が平均です。更に税金などの維持費も上乗せされるので、総額の支出が6~7万円位になるとします。
月々にかかる費用だけでリース代とローン返済+維持費では2万~3万円近い差額が生じます。そうなるとリース期間を5年間としても、支払う総額にはかなりの差が出るでしょう。
カーリースのほうが新車をローンで購入するよりもかなりお得だと言えます。
車を持ちたいけどローンを支払うのは経済的に無理だという人にカーリースはぴったりのサービスです。
また、維持費込みのリース代は車を所有するよりもかなり安いので、維持費を削減したいなら利用しやすいでしょう。自分の車を持つことにこだわらない、短期間でもいいので色々な車に乗りたいという人にも適しています。
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中古車ならローン返済の負担は軽い?
ローンの返済や維持費を抑えて何とか車を所有したいという人なら「中古車」を選択肢に入れるのも有効的です。
同じ車種でも、中古車は新車よりも初期費用が安く済みます。ローンをより短く、返済額を下げることが可能なので金利も余分に支払う必要がなくなり出費を減らせるのです。
ただ、中古車の場合は、ローンにおける金利が新車の時よりもやや上がる場合もあります。ローンの提供先を慎重に選び、無理なく返済できるよう計画を立てることが大事です。
中古車は使われた車なので部品も消耗し、性能が落ちて燃費が悪く維持費が新車よりも高いと思われがちです。しかし、中古車でも年式が比較的新しく、走行距離が短い性能の良い車を厳選することもできます。
中古車でも燃費が良くて思いがけず長期間乗れる可能性も十分あり得ます。また、ハイブリッド車などのエコカー、燃費の良い車種も中古車市場には出回っています。
そういった車種に乗り変えることで、これまでよりもガソリン代がかなり抑えられるかもしれません。維持費は新車ほどではないにしても、車両本体価格が新車より安くなります。
結果的に中古車を選ぶことで、月々車にかかる費用の節約にもつながると言えるでしょう。条件の良い中古車は見つかりにくく、すぐに他の人に売れてしまうので販売員に希望を早めに伝えて下さい。
お店によっては未使用車など掘り出しものが見つかる場合もあるので根気よく探すことが大事です。
車を乗り換える際、今乗っている車は処分することになりますが、中古車市場での需要が高く、比較的新しい車は高く買い取ってもらえる可能性があります!
買取金を中古車の購入資金に充てるためにも高価買取を狙ったほうがお得です。ディーラーに下取りに出してしまうとどうしても価格が下がってしまいます。
車の買取専門業者に査定額の見積もりをとって、上位価格の2、3社に実地査定を依頼しましょう。そこからは査定額を改めて比較、査定員と交渉していくという流れがおすすめです。
車の買取にはベストタイミングがあります。狙い目の時期は以下になります。
- モデルチェンジすると中古車市場価格が下がるので現行モデルが変わる前
- 走行距離が5万㎞に到達する前
- 中古車の需要が高まるのは、生活スタイルが変わる人が多い4月や10月なので、その直前
逆に自身が中古車に乗り換える場合はモデルチェンジ後や、需要が高い時期を避けるとお得な中古車が見つかる可能性があると言えるでしょう。