車を所有し、継続して使用するには、税金・保険料・燃料費などの維持費がずっとかかります。維持費は車種や車の性能などによって大きく変わってきます。

継続してかかる費用なので経済的な負担を軽減するためにも、できる限り維持費を抑えたいと考える人も多いはずです。では、維持費を抑えるにはどのような車種を選べば良いのか見ていきましょう。

そして、日頃から「運転などで気を付けたいポイント」も生活に取り入れることが大切です。

車の維持費を仕分けると?

車の維持費を仕分けると?
車を所有する際は、定期的にかかる維持費を考慮しなければなりません。車両価格の大きさに目が行きがちですが、1年〜2年おきにかかる各種税金や自賠責保険料、ひんぱんに発生するガソリン代など維持費の負担も大きいものです。

とくに、サイズの大きいミニバンや走行性能の高いスポーツカーといった車種は、高額な維持費がかかります。車は日々の生活に必要なものだからこそ、購入後の維持費もよく考えて検討しなければなりません。まずは、車の維持費にはどのような項目があるのかを把握し、それぞれに対する節約方法を考えてみましょう。

車の維持費は大きく4つに分類できます。

1.自動車税・軽自動車税と自動車重量税

車を所有している限り、自動車税(軽自動車税)と自動車重量税の2種類の税金を納めなければなりません。

自動車税は、車の排気量によって税額が決まっており、排気量が大きいと税額は高くなります。

軽自動車税は、一律1万800円と決まっています。

自動車重量税は、車の重量によって決められており、重量が重いと税額が高くなる仕組みです。重量0.5tごとに税額が増えます。

自動車税は、1年おきにお住まいの都道府県の税事務所に納めます。コンビニや銀行ATMといった場所でも納税できるため、自宅に通知書が届いたら期限までに納めに行きましょう。期限を過ぎると、超過日数の追加分である「遅延延滞税」がかかります。

各税金を抑える方法

なお、自動車税には「グリーン化特例」と呼ばれる減税制度があるため、車を購入する際は税金を安くできる車かどうかにも注目しましょう。

この制度は、車の排ガス量が少ない車や環境性能の高い車種に対して、自動車税を概ね75%減額するものです。ただし、適用されるのは購入後の翌年分のみで、中古車の場合は適用されない可能性があります。

対応車種には「平成30年排出ガス基準◯%低減」のマークが記載されているため、公式メーカーの環境情報を確認しましょう。

自動車重量税は、毎回の車検時に指定された税金を納めます。自動車重量税にも「エコカー減税」と呼ばれる減税制度があり、一定の燃費基準を満たす車種に対して25%〜100%の減税措置が行われます。自動車重量税は一度に払う金額が大きいため、減税されれば大きな節約効果を生むでしょう。

自動車税と自動車重量税を節約する方法ですが、基本的にはハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、電気自動車といった低燃費の新車を購入することです。減税措置の条件は、主に排ガスと燃費基準のため、ガソリンの排出量が少ない車種なら、税金を大幅に減らせるでしょう。

ただし、プラグインハイブリッド車や電気自動車は基本的に減税対象ですが、ハイブリッド車に関してはすべての車種で適用できるとは限りません。厳正措置の対象車種か確かめるには、前述した公式メーカーの環境情報を確認しましょう。

また、減税措置の条件は「新車新規検査」の車であることです。年式の古い中古車の場合は適用されない可能性がある点にはご注意ください。

2.自賠責保険と任意保険

自賠責保険は、加入することが義務づけられている保険で保険料は軽自動車、普通車でそれぞれ決まっています。

自賠責保険のみでは補償が不十分であり、それをカバーするのが「任意保険」です。保険会社や補償内容、車種や年式など条件によって保険料が異なります。

基本的には補償を手厚くするほど保険料は高くなり、薄くするほど保険料は安くなります。任意保険を検討する際は、備えるリスクを明確化したうえで必要最低限の分だけ加入しましょう。

例えば、通勤やドライブで車の運転頻度が多い方は事故の確率が高くなってしまうため、車両の修理や買い替え費用を補償する「車両保険」に加入する傾向があります。

任意保険の保険料を節約するポイントは、補償内容の重複を避けることです。任意保険は多数の種類が存在し、補償内容も多岐にわたります。補償内容が重複しても保険金を受け取れるのは原則として1社のみです。

重複が多いほど毎月の保険料をムダに支払ってしまうため、保険は補償内容を充分把握したうえで契約しましょう。

3.ガソリン代や駐車場代などの燃料費

燃料費は車の燃費やガソリン価格、走行距離などで大きく違ってきます。

車を動かすにはガソリンが必要で、車を所有するには駐車場の存在が欠かせません。車を購入する際は、毎月のガソリン代や駐車場代をシミュレーションしたうえで、車を維持できるか検証しましょう。

まずガソリン代を計算する際ですが、カタログ燃費ではなく実燃費ベースで計算する必要があります。車の諸元表やカタログに記載されている燃費性能は、整った路面で検証されたときの数値です。

実際の運転では、土・雨・勾配・カーブなど路面状況は異なるため、燃費性能はカタログ燃費のおよそ7割〜8割程度だといわれます。

実燃費が気になる方は、車の公式ページだけでなく、Web上の燃費情報も参考にするとよいでしょう。

駐車場代ですが、お住まい物件の駐車場代が高いなら、月極駐車場の利用を検討しましょう。自宅からは離れてしまいますが、場所によっては安くなる可能性があります。

車を購入した後は、車の保管場所を指定する「車庫証明」を取得しなければなりません。公道の脇や他人の私有地を勝手に保管場所として指定できないため、持ち家でないなら駐車場代は必ずかかります。

4.メンテナンス費用

車のメンテナンス費用は、主に車検代が大きな割合を占めます。車検は「法定費用」と「車検基本料金」の2種類に大別され、基本的には2年ごとの車検時に払わなければなりません。

車検費用のうち、節約できるのは車検基本料金で、節約できないのは法定費用です。車検基本料金は、車検を依頼する店舗に支払う手数料や整備の工賃です。

ディーラーやカー用品店、車検専門店など場所によって費用が変わるため、予算に応じて場所を選定しましょう。安く済ませるなら、一般的には車検専門店がよいとされています。

一方、法定費用とは、前述した自動車重量税や自賠責保険が主体です。税負担の少ない車種に乗り換えない限り、費用を削減することはできません。

メンテナンス費用は車検だけではなく、定期的なオイル交換や洗車、パーツの修理も含まれます。例えば、タイヤに亀裂が入っていれば交換しなければなりませんし、フロントガラスを洗浄するウォッシャー液が減っていれば補充する必要があります。

車はガソリンだけでなくさまざまな消耗品で構成されているため、細かな出費がかかる点にもご注意ください。

ローン購入なら維持費の他に返済金もかかる

ローン購入なら維持費の他に返済金もかかる
車の販売価格は車種によって大きく違ってきますが、いずれにせよ購入にはまとまったお金がかかります。一括で支払えない場合はローンを組んで、毎月もしくは年払いで少しずつ購入額を返済していく方法もあります。

ローンを組んで購入すると毎月車にかかる費用は、維持費の他にローンの返済金も加算されます。ローン返済額は収入などによって個々に違いますが、ローンには金利がかかるので結果的には購入額以上のお金を支払うことになります。

毎月の支出は維持費のみならずローン返済金もプラスされることを念頭に置き、無理のないように家計を調整する必要があります。車にかかる費用を少しでも減らすためには維持費を少しでも安くする方法を考え、実践していくのが効果的だと言えるでしょう。

維持費のうち税金と保険料、車検費用は必須

車の維持費の中でも「税金」は法律で納税が、「自賠責保険」は加入が義務付けられています。もし未納未加入のまま公道で車を走行させていると罰せられるのです。

自賠責保険とは?
自賠責保険とは、法律で加入が義務づけられているタイプの賠償保険です。車を購入する際は必ず加入し、車検を受けるときに更新しなければなりません。無保険状態で運転すると、厳しい罰則に処されます。
自賠責保険は、被害者救済に重点をお置いた補償内容になっています。つまり交通事故を起こし、相手方にケガを負わせた場合の治療費などを補償するのみで、自身や同乗者のケガや対物補償は含まれません。
任意保険とは?
法律では加入が規定されていませんが、任意保険に未加入だと事故の際の補償が経済的に負担となるリスクが高いので、ほとんどのドライバーが加入しています。ただし任意なので、自分で保険内容を確認して保険を選べるので保険料の節約は可能です。

そして「車検」も受けなければ公道を走行できないと法律で規定されています。そのため、車検費用はカットできません。

このように車の維持費で税金と自賠責保険、車検は節約できない費用だということを覚えておきましょう。

燃料費や部品交換代は工夫次第で安くなる

車の維持費で節約できる費用は「燃料費」です。燃料費は車の燃費次第である程度抑えることができます。

例えば、燃費10㎞/ℓの車と倍の20㎞/ℓの車で、ガソリン価格120円/ℓで100㎞走行するとします。燃費10㎞/ℓは1200円、燃費20㎞/ℓの車はその半分の600円のガソリン代で済むでしょう。
これが年間1万㎞走行するとなるとかなりの金額の差が出ます。

また、急加速や急ブレーキを繰り返す運転をするとエンジンに負荷がかかり、多くのガソリンが消費されます。なるべくアクセルを強く長く踏まない、急に止まらないといったエコ運転を心がけるだけでも燃費は変わってくるのです。

更にメンテナンス費用も多少は節約できるはずです。同様にエコ運転をすればタイヤの摩耗速度も遅らせ、エンジンオイルも汚れにくいので交換のタイミングを長くすることができます。そして、オイルなどを自分で安く購入して、交換だけを依頼できる整備工場に持ち込めば交換費用も抑えられます。

車の維持費を安くする方法

車の維持費を安くする方法
車の維持費を安くするには、維持費がリーズナブルな車種を選んで乗るのがポイントです。「燃費は良くて排気量は小さい、重量が軽い車が維持費の安い車種となります。」

また、日頃からエコ運転に少し気を付けるだけでも、年間の燃料費で考えると変わってくるはずです。更に任意保険は自分で保険を選べるので、補償内容などを見直せば保険料が安くなることもあります。

他にも安い駐車場を探す、長距離なら車ではなく電車を使うなど、日々の工夫も大事です。

車の維持費を安くするには車種選びがポイント

維持費を削減するには、どんな車に乗るかが重要なカギとなるでしょう?

普通車でも排気量が少ない、重量が軽い「コンパクトカー」なら維持費をある程度抑えることができます。

普通車でも車種によって維持費が大きく変わってくるのです。それでも家族が多い、荷物が多いなど車内スペースが広く、乗車定員が5人以上の車を探す人にとってはコンパクトカーだと用途にそぐわないかもしれません。

目的にあった車を探し、維持費も計算し使用していけるかを慎重に検討してから車を選ぶようにしましょう。

税金や保険料、車検費用が安い車種

税金や保険料、車検費用が安い車種
税金や自賠責保険、車検費用は支払いを免れない維持費です。納付しなければならないですが、自分が乗る車種次第では費用を抑えることも可能です。

軽自動車は軽自動車税や自賠責保険料が一律で、普通車よりも安くなります。普通車から軽自動車に乗り換えれば維持費が節約できるでしょう。

また、普通車でもミニバンやSUVからコンパクトカーやセダンに乗り換えることで、税金や燃料費などが削減できる場合があります。

燃料費が抑えられる車種

維持費の中で燃料費は一般的に、維持費全体の2~3割を占めると言われています。車を走行させればその分かかる費用なので、走行距離の長さにも左右されます。

長距離運転をする、頻繁に車を使うならエコカーなどの燃費の良い車を選びましょう。燃料費が抑えられるうえに維持費軽減につながるはずです。

軽自動車やコンパクトカーは比較的排気量が小さく、エンジンへの負荷が少ないので燃費が良いと言われています。

一方で重量が重く車体が大きいミニバンや、馬力があって加速を重視したSUVやスポーツカーはどうしても燃費が悪くなってしまいます。ただし、ミニバンでも燃費性能に特化した車を選べば燃費悪化を防ぐこともある程度可能なので、車選びの際に注意してみましょう。

ハイブリッド車や電気自動車、ディーゼル車もおすすめ

ハイブリッド車や電気自動車、ディーゼル車もおすすめ
普通車でも燃費性能の良い車、エコカーを選ぶのが燃料費節約につながります。

ハイブリッド車は、ガソリン以外の力を使ってエンジンを動かしガソリン消費を抑える構造の車です。種類がいくつかあり、エンジンを動かしモーターが走行を助けるのがパラレル式ハイブリッドです。トヨタの「プリウス」に採用されているのがエンジンとモーターをシームレスに変えるスプリット式ハイブリッドになります。

そして日産「ePOWER」に使われているのが、エンジンで電力を作り、その電力でモーターを動かして走行を助けるシリーズ式ハイブリッドです。ハイブリッド車は同モデルの車と比べると燃費性能は1.2~2倍にもなるとされています。

また、電気でエンジンを動かす電気自動車は、ガソリン車のなんと5分の1程度の燃料費で済むのでかなりお得です。そして、ディーゼル車はガソリンよりも価格が安い軽油を燃料とするので燃料費削減につながります。

エコカーは燃費性に優れていますが、車両本体価格が高いとされています。そのため購入費と維持費を計算して、経済的に無理のない範囲で維持できるように計画を立てることが大事です。

燃料費と部品交換代を節約するにはエコ運転を

燃料費と部品交換代を節約するにはエコ運転を
車の維持費の中で、燃料費は2~3割を占めるとされています。ガソリンは景気によって価格が変わるので、価格が上がればその分燃料費もかさんでしまいます。

しかし、工夫次第で節約することが可能です。例えば給油には安いセルフスタンドを使う、ガソリンスタンド専用の割引カードを作るなどが挙げられます。

また、クレジット払いにすると単価が安くなるスタンドも多いです。そして普段からエコ運転を心がけるのも効果的です。

車の重量を増やすとエンジンに負荷がかかるので、余分な荷物を下ろすことも心がけましょう。他にも車体を支えるタイヤの空気圧が減っていると、タイヤの動きが悪くなり余計に燃料が消費されます。

空気圧をこまめにチェックして適正値にしておくことも燃費悪化を防ぐ方法です。またエンジンオイルはきちんと交換する、低燃費タイヤに履き替えるなどの方法も有効的です。

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駐車場の場所や車使用頻度の見直し

駐車場の場所や車使用頻度の見直し
自宅に駐車スペースがない、もしくは駅まで車で通勤し電車に乗り換えるという場合は、駐車場を借りなければなりません。場所によっては月に1万~3万円程かかる場合もあります。

少しでも駐車場代を節約するには、多少条件は悪くても安い駐車場を探しましょう。例えば未舗装で砂利や土の駐車場、屋根のない駐車場、機械式で高さ制限のある、やや狭い駐車場などは安価な傾向にあります。

またスペースが狭く車種を限定している安い駐車場なら、軽自動車やコンパクトカーに乗っていれば安く借りられます。他にも、自宅や駅からやや遠い駐車場や、個人で貸し出していて仲介業者のいない駐車場なども安価です。

また長距離移動の際は車ではなく、公共の交通機関を利用するほうが維持費削減につながる場合もあります。

整備や車検はお得な業者に依頼しよう

整備や車検はお得な業者に依頼しよう
車の整備や車検を依頼する際、実は依頼先によって工賃や交換部品の費用などが違ってきます。

一般的にディーラーは純正の部品を扱っているので安心して任せられますが、高額な技術料がとられるので工賃が高いと言われています。

一方でカー用品店も整備を請け負っており、そのお店でオイルやタイヤなどを購入してそのまま交換依頼をすれば、さほど高くないでしょう。ガソリンスタンドは一般的にディーラーよりは安いですが、カー用品店などよりもやや高い傾向にあります。

タイヤやオイルなどの種類も少ないので選択肢も狭くなり、技術面でも不安が残るかもしれません。民間の整備工場は技術力も高く、慣れているので安心して任せられます。

費用は工場によって様々ですが、メンテナンスを日頃から依頼して馴染みになっておくとサービスしてくれる可能性があるでしょう。どこがどの位費用がかかるのか調べておくと役立ちます。

また、車検や点検では緊急性の低い部品が交換対象となっていて費用がかさむことがあります。あらかじめ交換が必要かなどを業者側と相談して確認しておくとよいです。

任意保険の内容を見直し

任意保険の内容を見直し
任意保険は自分で保険内容を選んで加入するので、見直しをすることで保険料を節約できるかもしれません。

まず、運転者の年齢条件や運転者限定特約を付けるのも有効的です。年齢設定をしたほうが、していないよりも保険料が下がります。

また、運転者を本人や配偶者のみと限定して設定するのも良いでしょう。ただ、条件や限定から外れた人が運転時に事故を起こすと、保険が適用されないので注意が必要です。

保険には色々な条件に合致することで割引が受けられることがあります。ゴールド免許保持者は事故リスクが低いので保険料が割引となります。

また、エコカーや新車、衝突被害軽減ブレーキ(ASV)を搭載した車など、車の条件によって割引が適用となるでしょう。

保険会社によっては、生命保険や傷害保険などと合わせて加入すると保険料が安くなるところもあります。任意の自動車保険といっても内容もサービスも多種多用なので、こまめに情報収集することが大切です。

車の維持費を安くする方法

車の維持費を安くする方法
長距離の移動は公共交通機関を使う

旅行や出張といった長距離移動に車を使うと、ガソリン代や高速道路料金が多くかかります。向かう場所や距離によっては、バスや電車といった公共交通機関を利用したほうが低コストです。

とくに、電車移動はコストが低いだけでなく、運転の手間や渋滞の心配がありません。到着予定時間が指定されている場合は、車より電車のほうが確実でしょう。

ただし、バスや電車は乗り降りできる場所が限られるため、移動の自由度は下がります。地方だと便数が少ないケースも珍しくないため、目的地や移動距離に応じて車と公共交通機関を使い分けるのがおすすめです。

歩きや自転車で行ける場所は車を使わない

近場に関しては、車を使わずに歩きや自転車での移動を検討しましょう。

スーパーやコンビニへのちょっとした買い物、子どもの送り迎えに車を使う方は多いですが、近い距離ならわざわざ車を使う必要はありません。場所によっては駐車場を探す手間もかかるため、歩きや自転車と到着時間に差がないこともあります。

ただし、買い物で大荷物を抱える場合や、夜間で帰り道が危ないと感じる方は、車を使ったほうがよいでしょう。

中古車は維持費が高いのか?

中古車は維持費が高いのか?
中古車というと、人が前に乗っていた車だからエンジンなどの性能が落ちている、維持費が高いと思う人も少なくありません。車を乗りつぶしてから新車に乗り換える人も確かにいます。

しかし、3年、5年ごとに新車に乗り換える人が売りに出した中古車も多数存在します。そのため比較的新しい、燃費性能が高い車も中古車市場では出回っているのです。

状態の良い中古車なら維持費もさほど高くなく、長く乗れる可能性があります。むしろ年式の古い車を長年乗り続けると走行距離ものびて、燃費が悪化することもあるでしょう。

また自動車重量税は初年度登録から13年以上経過すると税額が上がるなど、維持費が逆にかさんでしまうことにもなりかねません。維持費を削減するためには、初期費用があまりかからない、今よりも維持費の安い中古車に乗り換えるというのも一つの手です。

車を所有するメリット・デメリット

車の所有には、メリットとデメリットの両面があります。購入する際は、車の特徴や維持費といった各要素を把握し、本当に車が必要か、どんな車なら大丈夫かを考えなければなりません。

ここからは、車のメリットとデメリットについて解説します。

メリット①自由な移動ができる

車を所有する最大のメリットは、移動が自由なところです。公共交通機関に依存せず、好きな時間に好きな場所へ行けるため、スケジュールを立てやすくなります。とくに、交通の便が悪い地域や、バスや電車の運行が少ない時間帯に移動する場合、車があると非常に便利です。

また、家族旅行や週末のアウトドアなど、荷物が多いときにも車は役立ちます。キャンプやピクニック、ショッピングを家族で楽しむなら、車はあったほうがよいでしょう。

メリット②プライバシーの確保

車内は、自分だけのプライベート空間でもあります。公共交通機関を利用する場合は、他の乗客と空間を共有しなければなりません。

車なら自分のペースで音楽を楽しんだり、家族や友人と会話をしても問題ありません。後部座席で子どもを寝かせたり、食事を取らせたりもできるでしょう。ストレスフリーな環境を保てるのは、車の大きなメリットです。

メリット③緊急時の対応がしやすい

緊急の用事が発生したときや、突然の病気やケガなど、早急に病院へ向かう必要がある場合、車があれば迅速に対応できます。

状況によっては救急車を呼んだほうがよい場合もありますが、公共交通機関を使うよりは早く病院に到着できます。

メリット④荷物の運搬が容易

車を所有していると、大量の荷物や重い物を運ぶのが楽です。

例えば、スーパーの特売で大量の食材を買い込んだとき、歩きや自転車だと移動に筋力と体力がかかります。車があれば車内に荷物を置いておけるため、いくら買い物をしても問題ありません。

また、家具家電の買い替えや引っ越しなど、大型の荷物を運ぶときにも車はおすすめです。車種によっては、後部座席を倒して収納力をアップできるため、大きな家具や大量の荷物にも対応できます。

デメリット①維持費がかかる

車を所有するデメリットで最も大きいのは、維持費です。

これまでの内容からもわかるように、車の維持には各種税金や保険料、メンテナンス費用、駐車場代などさまざまな費用がかかります。また、車をローン契約で購入するなら、毎月の返済額ものしかかるでしょう。

通勤や生活場所の関係で車が必須なら仕方ありませんが、趣味で購入するなら維持費を考慮しましょう。

デメリット②渋滞や駐車場探しのストレス

車を土日祝日や大型連休に運転する際、高確率で渋滞に巻き込まれます。状況によっては、数時間も待たされることもあるでしょう。とくに、都市部では道路が混雑している場所も多く、渋滞が大きなストレスを生みます。

また、基本的に車は路肩や私有地に駐車できません。長時間放置すると駐禁により警察を呼ばれる可能性があります。車で目的地に到着した際は駐車場の入り口を探さなければなりませんし、混雑する日や時間だと満車で別の場所に向かう必要があります。思うように駐車できないと、ストレスがたまるでしょう。

維持費がお得な中古車を選ぶコツ

維持費が安い中古車を選ぶには、まずどんな車種なら維持費が抑えられるかを調べて、ある程度車種を絞っておくと良いでしょう。軽自動車やコンパクトカーは税金や自賠責保険料が安く、燃費が良いので燃料費も削減できます。

また、ミニバンなどの大きな車でもハイブリッド車なら燃料費が抑えられて、エコカー減税の適用となる場合もあります。しかし、ハイブリッド車はガソリン車と比べるとどうしても車両価格が高くなることがデメリットです。

その点、中古車なら価格が落ちるのでまだ手に入れやすいと言えるでしょう。中古車でも展示車など実際に販売されていない車や、メーカーの都合で新車同様の状態なのに中古車となる新古車などは、かなり状態が良い中古車なので狙い目です。

こういった目玉の車は買いに行ってすぐに見つかるとは限りません。タイミングが重要なので買い替えるなら早めに動いて、中古車販売店のスタッフに希望の条件の車を探しておいてもらうことが大事です。

今乗っている車を高く買い取ってもらうことも大事

今乗っている車を高く買い取ってもらうことも大事
少しでも維持費を減らすために維持費の安い車種に乗り換えるなら、今乗っている車を手放すことになります。普通にディーラーへ下取りに出してしまうと、下取り額は期待できないでしょう。

車を手放す際に得たお金は、次車を購入するための資金に充てることができます。そのためできる限り高値で買い取ってもらうことが大事です。

中古車買取専門の業者をいくつかピックアップして、査定を依頼してみてください。次は査定額が高い2、3社の業者と連絡を取り、実際に見に来て査定してもらいます。

買取業者と査定額の交渉をしながら、最終的により高値で買い取ってもらえる業者に任せましょう。中古車を買取に出すにはベストタイミングがあります。

中古車市場での需要が高まる2月3月、現行モデルからモデルチェンジする前などのタイミングが高値で売れやすいのでおすすめです。少し手間と時間はかかり車の状態にもよりますが、ディーラーに任せるよりは高値で売れる可能性が高いので検討してみましょう。

まとめ

1.車の維持費のうち、税金と自賠責保険、車検は費用が決まっています。
2.燃料費やメンテナンス費用は工夫次第で削減できます。
3.軽自動車は税金や保険料が安く、燃費も良いので維持費を安くできます。
4.ハイブリッド車などのエコカーは燃費性能に優れ、燃料費を抑えます。
5.エコ運転や任意保険、駐車場の見直しも維持費節約になります。
6.初期費用を抑えるなら中古車も乗り換えの選択肢に入れてみましょう。

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