3分でわかる!記事のまとめ動画
趣味や生活に欠かせない自動車ですが、所有し続けるために様々なお金を払っています。支払うタイミングが細々としているため、全体でどれだけかかっているか把握できている人は少ないでしょう。
この記事では、車の維持費をどうにか節約できないか悩んでいる人に向けて、支払わなければならないお金の種類や、どうやったら節約できるのかポイントを紹介します。
この記事を読めば、お得にカーライフを楽しめるようになるでしょう。
車の維持費は車種や使い方によって変動する
車の維持費は、保険や税金といった「固定費」と、ガソリン代や修理費のような「変動費」の2種類から構成されています。
固定費は支払うタイミングや金額がすでに決まっており、自分の思うままに調整できません。しかし、変動費については金額や支払うタイミングは自分で調整できます。そのため、維持費を節約したい場合は、まず変動費をコントロールしようと考えることから始めましょう。
例えば、燃費の良い車種に乗り換えて給油する回数を減らしたり、車に負荷をかけないような運転方法を身に付けたり、といったことが対策として考えられます。
固定費は金額が事前に決められており、自分では調整できない費用のことです。例えば、保険料や自動車税、駐車場代などが該当します。
変動費は支払うタイミングや回数によって金額を自分で調整できる費用を指します。例えば、車検費用やメンテナンス費用、燃料代などです。
車の維持費の主な項目
前述の通り、車の維持費には固定費と変動費があり、それぞれの費用に該当する項目を紹介しました。
お得なカーライフを過ごすためには、それらの費用について、詳細な内容を知っておかなければなりません。自分でコントロールできるものなのか、事前に分かっていることが重要です。
ここからは、維持費の主な項目について、それぞれのポイントを紹介します。
車を維持するためには、法律で定められた各種税金を支払わなければなりません。しかし、これらのお金は支払いを義務付けられているため固定費に含まれます。そのため、自分では支払いのタイミングや金額のコントロールが取れないと覚えておきましょう。
税金は、自動車税や軽自動車税、自動車重量税などがあります。支払金額は所有している車の大きさや重量、排気量によって定められており、一般的に重く排気量が多いような車を所有していると金額が大きくなっていきます。
支払期限が定められており、期限内に収める必要がある点に注意しましょう。納付期限を過ぎてしまうと延滞金が発生する可能性があるため、注意が必要です。
自動車にかけなければならない保険は、法律で定められている自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と、任意で加入できる自動車保険の2種類があります。
自賠責保険は法律で加入が義務付けられています。そのため、保険料を支払わなければならず、固定費に分類されると考えても差し支えないでしょう。
任意保険については、加入を義務付けられていません。また、補償内容を自分で決められるため、保険料も変動します。そのため、変動費に近しい項目であると考えられます。
とはいえ、自賠責保険で不十分な補償をカバーする目的で設けられており、基本的には加入しておくべきものです。加入した場合には一定額を支払わなければならないため、補償内容が決まれば固定費としてカテゴライズできるでしょう。
車は日々の運転によってダメージが蓄積しています。そのため、故障による事故を防ぐためにもメンテナンスは欠かせません。
例えば、バッテリーやエンジンオイルの交換、故障部品の交換、洗車などがメンテナンス費用として挙げられます。必ず交換しなければならないものではありませんが、メンテナンスを怠ってしまうと故障につながります。
部品のメンテナンスだけであれば比較的定額に抑えられますが、故障してしまえば修理費は高額です。必要に応じて支払わなければならない側面があるため、変動費として考えられます。適切なタイミングで管理しましょう。
車検は公道で車を走らせるために欠かせない点検です。新車購入後3年を経過したタイミングに初回を実施し、その後は2年ごとに点検を受け続けなければなりません。
車検費用の構成は、法定点検費用、申請費用、技術料の3つに分かれています。法定点検費用と申請費用は法律で定められているため、自分で金額を自由に決められない点に注意しましょう。技術料については車検をしてもらえる業者や車の状態によって設定金額は異なります。
もし、車検費用を節約したい場合には、日々の安全運転を心がけること、低価格で車検をお願いできる業者に依頼すること、この2点を意識しましょう。
昨今は燃料費の高騰によって、ガソリン代が家計に与える影響は大きくなっていっています。そのため、ガソリン代を抑えたい場合は燃費の良い車を選ぶと良いでしょう。ガソリンを給油するタイミングを減らせられれば節約できるためです。燃費性能は車種によって異なっています。
また、ハイオクガソリンやレギュラーガソリン、軽油など給油する燃料の種類によっても金額は異なります。それらの組み合わせによって費用を抑えられるような車を選ぶと良いでしょう。ガソリン代は自分でコントロールできる範囲の維持費に含まれるため、変動費にカテゴライズされます。
都市部や賃貸に住んでいる人で、車を所有している場合は駐車場代が発生します。車を保管しておくためには、路上駐車は禁止されており、駐車スペースを確保しなければなりません。
例えば、地方であれば土地代が安いため、駐車場代も比較的低額に抑えられています。しかし、都市部は土地代が高いため、駐車場代も高額です。一度契約してしまえば、毎月一定額を支払わなければならないため、場所選びが欠かせません。
例えば、エンジンのアイドリングを減らしたり、定期的なメンテナンスを実施したりすると良いでしょう。また、最近販売されている車の燃費性能は年々向上しています。そのため、燃費の良い車に乗り換えることもガソリン代の節約につながるでしょう。
車検付きメンテナンスパックは必要なのか?費用対効果を徹底解説!
維持費は車種によっても変動する
維持費には様々な項目があることが分かりました。その中でも、コントロールできないと思っていた費用であっても車種によっては節約できるポイントもあります。今乗っている車の維持費が高いと感じているのであれば、車種の変更を視野に入れても良いかもしれません。
ここでは、車種によって変動する維持費の内容について紹介します。
軽自動車は一般的に維持費を安く抑えられる車種として知られています。普通自動車と比べて、税金や保険料などの固定費に該当する部分が安いためです。
例えば、税金について考えると普通車は年間3万~10万円ほど納付しなければなりません。しかし、軽自動車であれば年間1万円前後まで金額を抑えられます。なぜならば、税金は車の重量や排気量によって決められているためです。軽自動車は重量が軽く、排気量も少ないため、税金が安く設定されています。
具体的な金額は以下の通りです。
- 軽自動車税…10,800円/年間
- 自動車重量税…2,500円~4,400円/年間
また、重量が軽いことから燃費性能も優れています。給油できる量も少なく、燃費もよければ、変動費であるガソリン代も節約できる点がポイントです。
コンパクトカーも維持費を比較的に節約できる車種です。車種としては普通車に該当するため、軽自動車よりも税金は高く設定されています。
具体的な金額は次の通りです。
- 自動車税…30,500円/年間(排気量1リットル超1.5リットル以下の場合)
- 自動車重量税…7,500円~18,900円/年間(車両重量1トン超1.5トン以下の場合)
しかし、車格の大きな車と比較すると重量は軽いため、普通車の中でも安い金額が設定されています。
また、重量の軽さと技術の進歩によって、燃費性能も優れている点がポイントです。給油回数を少なくできるため、普通車よりも維持費は安く抑えられます。
普通車は車格の大きい車種もあり、比較的重量も重くなっています。そのため、税金や燃料費は高めです。
具体的な金額は次の通りです。
- 自動車税…36,000円/年間(排気量1.5リットル超2リットル以下の場合)
- 自動車重量税…10,000円~25,200円/年間(車両重量1.5トン超2トン以下の場合)
他の車種に比べてメリットが少ないように感じますが、普通車の魅力は移動時の快適性が長距離移動に適している点です。数百kmを運転するような場合、軽自動車やコンパクトカーは室内空間が狭く、運転手も同乗者も体にかかる負担は大きくなります。
車の維持費を抑えるためのコツ
維持費を抑えるためには変動費に該当する燃料代やメンテナンス費用などを節約することが重要です。具体的な方法を知っていれば、家計に影響を与えない範囲においてカーライフを楽しめるでしょう。
ここでは、維持費を抑えるために日ごろから意識できるちょっとしたポイントについて紹介します。今日から取り組める内容ばかりであるため、ぜひ参考にしてみてください。
まずは燃費の良い車を購入するのがおすすめです。特に軽自動車は低燃費かつ税金も安くなっています。保険料も安くなっているため、経済的な車として選択肢に含めておくと良いでしょう。
例えば、軽自動車に関連する年間の維持費は次の通りです。
- 軽自動車税…10,800円
- 重量税…3,300円(エコカーの場合は減税)
- 自賠責保険料…9,865円(保険期間24か月の場合)
- 自動車保険料(任意保険)…60,000円
- 車検代(基本料金)…20,000円
- ガソリン代…57,761円
- メンテナンス費用…10,000円(メンテナンスの内容による)
- 駐車場代…10,000円(地域により大きく異なる)
軽自動車の年間の維持費の合計額は181,726円でした。コンパクトカーや普通車を維持するためには、これらの金額からさらに5万~10万円ほど必要です。
条件によってはさらに減額できるため、とりあえずお得に車に乗りたい人にとって軽自動車はおすすめです。
環境性能の高いエコカーの購入もおすすめです。エコカーに認定された車であれば購入時の費用が減税されるため、初期費用を抑えたい場合にも良いでしょう。
環境性能の良さは燃費の良さと二酸化炭素の排出量が条件になっています。燃費が良ければ燃料代が抑えられるため、維持費を節約できる点がポイントです。カーライフ全体を通してお得に過ごせるため、認定車種を探してみると良いでしょう。
年式が古い車は、燃費性能が低いケースが多いようです。また、初回登録から長い年月が経過していれば税金も高くなるため、買い替えを検討してみても良いでしょう。
燃費性能は年々向上しています。また、新しい車は運転サポート機能も充実しており、車体に負荷をかけないような安全運転を心がけるためには欠かせない装備が多数搭載されています。
年式が経過したことで高い税金を払い続けるよりも、買い替えた方が維持費を抑えられる場合もあるため、早めの買い替えが経済的です。
急加速は燃料を多く使用し、急停止は車に負荷をかけます。そのため、日常的に繰り返していれば給油回数やメンテナンス費用が必然的に増えるため、維持費は高くなるでしょう。
例えば、発進時はゆっくりアクセルを踏むと燃料消費は抑えられます。急ブレーキを踏まなければ車体に与えるダメージは減るため、部品の故障なども減らせられるでしょう。
先の交通状況を確かめながら、スムーズでエコな運転を心がけましょう。
細かな部分であったとしても、日常的に点検し、適切にメンテナンスしておくことが重要です。メンテナンスを怠ってしまうと、故障するまで不具合を放置してしまい、結果として高額な修理費を支払わなければなりません。
毎日点検することは非現実的であるものの、休みの日にポイントを絞って点検するとメンテナンスにかける負担は少なくなります。長期的なコストを抑えるためにも、少しの意識から変えていくことが不可欠です。
メンテンナンス費用は依頼する業者によって様々です。そのため、比較的低額でチェックしてもらえるような業者を選びましょう。
しかし、安かろう悪かろうでは意味がありません。リーズナブルかつ技術がしっかりとした信頼できる整備店を探すことが重要です。
ディーラーは技術力の高さやホスピタリティの高さが魅力ではあるものの、費用は高額になるため注意しましょう。
給油時にポイントを付与しているガソリンスタンドも多く、貯まったポイントで燃料代を支払える場所もあります。そのため、ポイントは積極的に活用しましょう。
ガソリンスタンド特有のクレジットカードはポイントが貯まるだけでなく、店舗によっては燃料代を割引しているところもあります。貯まったポイントで割り引かれた燃料代を支払えば、維持費の節約につながります。
加入が強制である自賠責保険と違って、任意保険は加入も自由であり、補償内容も自由に決められます。そのため、加入する際には複数社を比較して契約するようにしましょう。
保険会社によって補償内容もそれに対する保険料も様々です。特にインターネット上で契約が完了するような保険会社は、契約までに担当者を介さないため保険料は低い傾向にあります。
また、月額払いよりも契約期間分を一括で支払うと総額が抑えられるためおすすめです。無理のない範囲で支払えるような保険商品を比較検討し、選びましょう。
維持費に負担を軽くするためには、その他のランニングコストを抑えることもおすすめのポイントです。そのため、新車よりも車両価格の低い中古車を選び、ローン返済額を抑えてみても良いでしょう。
月々のまとまった金額が少なくなれば、維持費に対する負担度合いも抑えられます。トータルでのコスト感を把握し、バランスの良い支払い計画を立てましょう。