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車を買取に出した場合、査定価格がつけられます。この査定価格は車種や車の状態など様々な角度からチェックして算出されます。

そして、査定基準の中の一つに今回紹介する「車検の残り期間」があります。車検の残り期間がどのくらいあるかで、プラス査定になる場合もあります。

そこで、今回は車の買取価格と車検の残り期間の関係について紹介していきます。車検を通す前と通した後、どのタイミングで買取に出したほうがよいかも解説しますので、これから愛車を売りに出そうと思っている方は参考にしてください。

車買取と車検の残り期間は4カ月がカギ!

車買取と車検の残り期間は4カ月がカギ!
車検の残り期間が車の買取価格に影響を与えるかどうかの基準は「4カ月」です。もし4カ月以上車検の残り期間があれば、プラス査定になる可能性があります。

これは、日本自動車査定協会の提示している査定基準が関係しています。この査定基準は、車種などで8段階のランクに分かれていますが、車検はこのランクに関係なく、4カ月以上残り期間がないと査定の加算対象にならないとされています。

もし車検の残り期間がもう少しで4カ月を切りそうになっているなら、早めに買取に出すのがおすすめです。少しでも高い値段で売却できる可能性があります。

ただし、車検の残りが4カ月以上あっても、車の状態が悪い、人気車種ではないといった理由であまり査定額が上がらないこともあるので覚えておきましょう。

車検の残り期間は査定に大した影響はない

車検の残り期間は査定に大した影響はない
車検の残り期間が4カ月以上あれば、査定基準としてはプラスになりえますが、あまり大きな買取価格のアップにはならないとされています。

日本自動車査定協会の規定する査定基準を見てみましょう。

査定基準は8段階のランクに分かれていて、最もランクの低いクラスは、軽自動車です。軽自動車で見てみると、車検の残り期間がある場合1点のプラスです。最も高いランクでも、最高で3点となっています。

1点=1,000円なので、車検の残り期間があったとしても、プラス査定になるのは1,000~3,000円の範囲となります。そのため、そこまで大きな買取価格のアップにはつながりません。

買取業者によって扱いは異なる

日本自動車査定協会の基準だと、車検残り期間があっても1,000~3,000円程度の査定額アップにしかならないと説明しました。

その上、日本自動車査定協会の提示している基準は、絶対ではありません。あくまでも参考基準であり、最終的な査定額の提示は買取業者の判断によります。

また、査定価格は車検の残り期間だけで決められるわけではありません。車の状態や車種、ボディカラーも買取価格で加味されます。

不人気車種である、大きな傷がある場合にはマイナス査定の対象です。マイナスが大きければ、車検の残り期間によるプラス査定を帳消しすることも十分考えられます。

そのため、車検の残り期間がたくさんあっても、買取価格があまり高くつかないことも十分あり得るということです。

下取りの場合も車検の残り期間はあまり影響しない

愛車を処分する方法として、買取のほかに下取りがあります。下取りも、車検の残り期間は査定価格にあまり大きく影響しないと思ってよいでしょう。

買取の場合は、オークションに出したり、お店で中古車として売ったりします。しかし、下取りはどちらかというと新車購入の手続きに重きを置いています。

下取りは査定において、汎用的な基準による部分が大きいです。そのため、車検の残り期間含め、妥当な評価が得られない可能性があります。

車検残り期間があっても、大きな査定額のアップにはつながりにくいでしょう。

買取に出したほうがよいのは車検の前と後どっち?

買取に出したほうがよいのは車検の前と後どっち?
車を売ろうと思っている方の中には、車検の期間が差し迫っているというケースもあるでしょう。ここで問題になるのが、車検の前に買取に出すべきか、車検を通してから買取に出すべきかということです。

基本的には、車検を通す前に買取に出したほうが、結局得をする可能性が高いとされています。そこで、車検前に買取に出したほうがいいのはなぜなのか、詳しく見ていきます。

車検切れが近いのですが、車検を通す前と後どちらで査定に出すべきですか?
車検を通して残り期間を長くすれば、プラス査定になる可能性は高いです。しかし、車検を通すための費用分の査定額アップは期待できません。そのため、車検を通す前に査定に出したほうが結局お得になるでしょう。
車検を通す前に査定に出すのがおすすめ

車検の時期が近付いているのなら、車検は通さずに買取に出すのがおすすめです。

車検を通せば残り期間が長くなるので、プラス査定にはなりますが、日本自動車査定協会の基準だと、残り期間があってもプラス査定はせいぜい数千円程度のアップです。

一方、車検を通すとなると費用がそれなりにかかります。どこで車検を通すか、車両タイプによって費用は異なりますが数万円はかかるでしょう。ディーラーで車検を通すとなると、10万円近くかかることもあります。

つまり、車検の費用がプラス査定分よりも圧倒的に高いということです。もう売ろうと思っているのであれば、車検前に売りに出してしまったほうが最終的にお得になります。

車検切れぎりぎりで査定に出さない

車検前に車を買取に出すのは、車検後よりもお得になると紹介しました。しかし、車検の期限ぎりぎりのところで売らないようにしましょう。

車検が切れてしまうと車を公道で運転することができなくなるため、出張買取で査定士に来てもらって、レッカー等で引き取ってもらわざるを得なくなります。すると、この移動にかかったコスト分、買取価格を下げられる恐れがあります。

さらに車検切れぎりぎりのタイミングだと、売る側も「早く売らないと!」と焦ってしまうことが多いです。買取業者側は、この売る側の心理を理解しています。相手の足元を見て、安く買い叩きにくる可能性も出てきます。

車検前に売るのはいいですが、多少余裕を持って売りに出すのがおすすめです。少なくても車検切れの2~3カ月前には、買取業者に査定の依頼をしておくとよいでしょう。

車検切れでも買取に出すことは可能

車検切れになったとしても、車を買い取ってもらうことは可能です。ただし、買取に出すのが面倒になるので、おすすめできません。

いかなる理由があっても、車検切れの車は公道を走れません。走らせれば法律違反となり、ペナルティを課せられます。そのため、車検切れになる前に売却してしまいましょう。

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車検と車種の査定基準について

車検と車種の査定基準について
車検の残り期間が4カ月以上残っていれば、プラス査定の対象となります。しかし、査定は車検の残り期間だけで決まるわけではありません。

他の条件次第ではマイナス査定になってしまう場合もありますので、ここで詳しく見ていきましょう。

車検の残り期間が長ければどんな車でもプラス査定になりますか?
基本的には車検の残り期間が長ければ、プラス査定になる可能性は高いです。しかし、あまり人気のない車種の場合は在庫となるリスクが高くなるので、逆にマイナス査定にされてしまうこともあります。
人気車種ならプラス査定に

車検の残り期間だけでなく、買取に出す車が人気の車種かどうかも査定では大きく影響します。

もし人気車種であれば、車検の残り期間があると高額査定になる可能性が高いです。人気車種の場合、買い手がつきやすいため、買取業者としては在庫になるリスクが低くなります。

在庫を抱えると、メンテナンスコストを負担しなければなりません。しかし、人気車種で車検の残り期間も十分あれば、あまり残り期間のない車よりも売れやすくなります。そのため、人気車種で車検の残り期間も十分な車であれば、プラス査定になる可能性が高いです。

不人気車種だとマイナス査定の恐れ

人気車種で車検の残り期間が十分あれば、プラス査定になる可能性が高いです。しかし、不人気車種の場合は車検の残り期間が十分あったとしてもマイナス査定にされる恐れがあります。

不人気車種の場合、なかなか買い手がつかないことも珍しくありません。すると、買取業者は長いこと在庫を抱えることになるため、メンテナンスコストを負担する必要が出てきます。

ただでさえ引き取ったらコストのかかる車を、車検の残り期間があるからといってプラス査定にすれば利益がますます出なくなってしまいます。

そういった理由により、車検の残り期間が日本自動車査定協会の基準を満たしていても、プラス査定にならない可能性があるわけです。

自分の愛車が中古車市場でどれほど人気があるのかは、自動車のポータルサイトなどで確認するとよいでしょう。

車検切れの車の買取について

車検切れの車の買取について
車検切れの車でも、状態が悪くなければ買い取ってもらえる可能性が高いです。しかし、車検切れの車は公道を運転することができません。

では、どうやって愛車を買取業者に引き取ってもらえばいいのでしょうか?

ここからは、車検切れの車の取り扱いについて、詳しく解説していきます。

車検切れの車でも買い取ってもらえますか?
車検切れの車でも買取は可能です。ただし、車検切れの車は公道を走行できないので、出張買取をしてくれるような業者に査定依頼をするのがおすすめです。インターネットなどで車検切れの車を買い取ってもらえるかは掲載されているので、チェックしてみてください。
車検切れの車でも買取可能な理由

車検切れだけの理由で、買取を断られることはまずありません。車検切れは買取業者からすると、あまり大きな要因とはならないからです。

買取業者は引き取った車を業者オークション、店頭で販売、輸出といったいずれかの方法で処分します。

業者オークションを利用する場合が多いですが、この場合は販売時に車両に関する情報はいったんリセットするのが一般的です。

店頭で販売する場合、在庫リスクはどうしてもついて回ります。在庫を抱えている間に車検切れになるリスクがもともとあり、それを織り込んで査定します。

車を輸出するのであれば、車検云々は関係ありません。車検は日本国内のルールであって、海外には適用されないからです。

いずれの場合でも、車検切れは大きなマイナスにはなりません。そのため、車検切れの車両でも買取が可能です。

車検切れの車は公道を運転させてはいけない

車検切れの車でも買取には出せますが、一般的な買取業者の店舗に車を持ち込んで査定を受けることはできません。車検が切れている車は公道で走らせることはできないからです。

もし車検切れの車で公道を走行した場合、違反点数は6点となります。違反行為が過去になくても、一発で免停処分になってしまいます。

その上、車検を受けていないということは自賠責保険も切れている可能性が高いです。自賠責保険は、車検の時に一緒に更新するのが一般的です。もし自賠責保険も切れているのであれば、さらに違反点数は6点プラスされます。

このように大きなリスクがあるので、いかなる理由でも車検切れの車を運転してはいけません。

出張買取をお願いしよう

車検切れの車は公道で運転できないので、店頭に持ち込むことはできません。そのため、車検切れの車を売りに出したいのなら、出張買取を利用しましょう。

車買取業者の中には、出張買取サービスを実施しているところも少なくありません。出張査定とは、査定士が自宅などお客さんの指定するところまで赴いて、現地で査定します。

もし査定価格に納得できれば、そのまま引き取ってもらうことも可能です。車検切れの車両でも、レッカー車などで引き取ってもらえます。

また出張査定なら、複数の買取業者に一気に査定してもらうこともできます。自分でいちいち複数の店舗を回って査定を受けるよりも、手間がかかりません。

基本的に出張査定は無料でお願いできます。価格に納得できずにキャンセルしても料金はかからないので、気軽に申し込めるでしょう。

どうしても持ち込みたければ仮ナンバーを取得する

どうしても持ち込みたければ仮ナンバーを取得する
出張査定の場合、査定士にわざわざ来てもらって査定をお願いします。そのため、相手の提示した査定額を断りにくいと考える方もいるかもしれません。

どうしても出張査定は避けたい、自分で車を持ち込みたいと思うのであれば、仮ナンバーを取得する方法もあります。仮ナンバーを取得すれば、車検切れの車でも一時的に公道で運転できます。

仮ナンバーの取得する場所は、市区町村役場が受付窓口です。手続きをする際には運転免許証と車検証、自賠責保険証、印鑑を持参してください。

印鑑は認印でかまわないので、印鑑証明は必要ありません。また、自治体によって異なりますが、手数料が大体750円前後かかります。

申請書に必要事項を記入して提出すれば、仮ナンバーを取得できます。

ただし、仮ナンバーの有効期間は5日程度です。そのため、仮ナンバーを取得したら速やかに買取業者に車両を持ち込んでください。

車買取におすすめのタイミングについて

車買取におすすめのタイミングについて
車検の残り期間以外でも、買取に出すタイミングによって同じ車でも価格が上がったり下がったりします。

では、どのタイミングで車を売れば買取価格が高くなるのでしょうか?

おすすめのタイミングがありますので、ここでいくつかピックアップしてみました。買取に出す際の参考にしてみてください。

新年度前に売却する

年間を通して査定相場を見ると、1~3月、つまり新年度前は買取価格が高くなることが多いです。

まず、新年度に就職や進学などで引っ越しや実家を出る方も多いでしょう。すると新生活のために、新しく車を購入したいという方も増えます。中古車の需要も高まるので、買取価格が高くなりやすいです。

また、3月は多くの買取業者にとって決算月に当たるのも大きく関係しています。業績を良くするためにも1台でも多くの車を売りたい、そのために1台でも多く車を買い取りたいとなるわけです。

そこで、いつもよりも多少高い査定額を提示することで、車を確保したいという思惑が強まります。その結果、高額査定がほかのシーズンよりも期待できるということです。

モデルチェンジ前

自分の持っている車が近々モデルチェンジをするなら、モデルチェンジ前に買取に出すのがおすすめです。

モデルチェンジすると、旧型モデルが大量に中古車市場に出回ります。そして、新型モデルへの需要が高まり、旧型モデルの需要は低下します。

つまり、供給過多の状態になるので、旧型モデルの買取価格は大きく値下がってしまうのです。そのため、モデルチェンジが近々行われるようであれば、そろそろ買取に出すタイミングと考えましょう。

モデルチェンジ情報は、自動車専門誌や自動車関連のポータルサイトで紹介されています。気になる方はこまめにチェックしてください。

基本は売ろうと思ったときで大丈夫

基本的に中古車の価値は日を追うにつれ下がっていきます。そのため、車を売ろうと思っているのであれば、早めに売却するのが基本です。

1~3月は中古車の需要が高まるので、買取価格は高くなりやすいと紹介しました。しかし、例えば5月に車を売ろうと思っていたが、高くなる1月まで待とうと考えるのは得策ではありません。

8カ月の間に愛車の価値はどんどん下がっていってしまいます。たとえ中古車の需要がそこまで高くなくても、5月に売ろうと思ったら早めに売却するのがおすすめです。

新年度前やモデルチェンジが行われる前は、一つの目安だと思ってください。そのようなイベントが近くになければ、早めに車を売却するのがベストなタイミングです。

まとめ

①車検の残り期間は4カ月以上あればプラス査定になるのが基本
②人気車種で車検の残り期間が多い場合は、さらにプラス査定になることも
③逆に不人気車種の場合は車検の残り期間が多くあったとしてもマイナス査定になることがある
④車検を通す前に車は査定に出すのがおすすめ
⑤車検切れの車でも買取は可能

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