初めて行く土地でも目的地まで案内してくれるため、車にカーナビを取り付けている方は多いでしょう。
そんな便利なカーナビですが、車を売る時は「そのままにすべきか」「取り外すべきか」で迷ってしまうことがあるかもしれません。
そこでこの記事では、車を売る時のカーナビが査定に与える影響について詳しく見ていきます。
また、カーナビには様々な個人情報が入っているため、売る時に注意すべきことも説明します。
車を売る時のカーナビの査定について
まずは、車にカーナビを取り付けたままの状態で査定に出した場合、カーナビがどう影響するのかについて見ていきます。
結論から言うと、カーナビの分は考慮されるので取り付けたままのほうがプラス査定になる可能性は高いです。
しかし、カーナビの種類や状態によってはゼロ査定になったり、マイナス査定になったりする場合もあるので注意しましょう。
車にカーナビがついているとプラス査定に
基本的に、カーナビがついていればプラス査定になる可能性は高いです。
車の買取業者は、JAAIの作成した査定基準をベースに査定額を算出しています。そのJAAIが公開している「中古自動車査定基準及び細則」の中にカーナビに関しての評価が定められているのですが、基本的に全てプラス評価となっています。
ナビゲーションシステムの場合、1年落ちまでであればプラス6万円です。6年以上落ちの場合でもプラス2万円となっています。
ただし、カーナビは市場価格の変動が激しいと言われており、上記で紹介したのは令和5年6月時点の情報なので、最新情報はJAAIの公式ホームページで確認してください。
他の設備同様、カーナビの状態も査定の中でチェックされます。そのため、カーナビに傷がついている、不具合がある場合にはプラス査定にはならないかもしれません。
カーナビに問題がある場合はゼロ査定になることが多く、マイナス査定になる可能性は低いです。
カーナビの状態が悪くゼロ査定になるなら「外したほうがいい!」と思う方もいるかもしれませんが、カーナビを外すとなると配線なども取り外さないといけないので結構大変です。
場合によっては、プロの業者にお願いしないと外せない可能性がありますし、そうなると工賃がかかるので余計に費用がかかってしまいます。
そのため、カーナビはつけたままの状態で買取に出したほうがいいでしょう。
カーナビは基本的にプラス査定になりますが、何らかの不備があるとマイナス査定にされる可能性が出てくるので、注意してください。
JAAIの査定基準によると、まず取扱説明書がなければ3,000円のマイナスです。カーナビは操作が複雑なので、取扱説明書がないと使い勝手が悪くなるからです。
また、カーナビには地図データの入ったDVDなどがついているでしょう。もしこの地図データが収録されたDVDがない場合には、1万円の減額になってしまいます。
カーナビの操作に欠かせない付属品が揃っていないと、マイナス査定になる恐れがあ
車を売ろうと思っているのであれば、カーナビ付きで付属品をなくさないようにしっかり保管してください。
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カーナビの種類と査定の関係について
現在販売されているカーナビには、色々な種類のものがあります。
純正ナビを最初から取り付けて納車された車もあれば、納車後に自分で社外品のカーナビを取り付けたケースもあるでしょう。
実は、どの種類のカーナビが取り付けられているかで、査定評価が変わる可能性があります。
ここからは、カーナビの種類と査定の関係について詳しく見ていきましょう。
カーナビには、純正ナビ、ディーラーオプション、社外ナビの3種類があります。その中でも最も高く評価されるのは純正ナビです。
メーカーオプションの純正ナビをつけているのであれば、高く評価されプラス査定につながる可能性が高いです。
純正ナビは自動車のメーカーが作ったカーナビのことで、その車両のために開発されています。車両に合わせて設置されているので、サイズもぴったりですし、カラーリングやデザインも車に合わせられており、車の雰囲気にしっかり溶け込んでいます。
そのため、純正ナビが取り付けられている車は中古車の中でも人気が高いです。需要があるので、状態がよければ高く売れるでしょう。
カーナビをディーラーオプションで取り付けている方もいるでしょう。これは、販売店で取り付けたナビのことです。
ディーラーオプションのカーナビが、買取の中でプラス査定になるためには、いくつか条件があります。
まず、比較的年式が新しくないとプラス査定は期待できません。大体3年落ちまでがプラス査定の目安です。その上、傷のついているカーナビだと値が付かない可能性があります。
ディーラーオプションは汎用性が高いので値が付く可能性は低いです。そのため、次の車でも引き続き使用したいのなら取り外した状態で買取に出すのも一考です。
自動車メーカー以外のカーナビを後付けしている方もいるでしょう。これが社外ナビです。
社外ナビの場合、査定ではあまり高く評価されない可能性が高いです。
社外ナビは市販されているので、カー用品店などで手軽に購入できます。また、車に合わせて作られているわけではないので、色が合っていなかったり、ナビが出っ張っていたりと見た目もあまりよくないものもあるため、評価がされにくくなっています。
ただし、社外ナビでも最新モデルでハイエンドタイプのものであれば、査定で評価されるかもしれません。高機能でオーディオ機能はじめ最新鋭の機能が付いているものなら、状態が良いとプラス査定になる可能性があります。
社外ナビはそのままでも取り外しても、査定額にあまり影響はありません。車を買い替え予定で、引き続きカーナビを使いたいのなら取り外してもいいでしょう。
取り付けられているカーナビが購入時に元々いくらだったのか、その価格によっても査定評価は変わってきます。
基本的に元々リーズナブルなモデルであれば、プラス査定になってもそれほど買取価格が上がるわけではありません。
カーナビは、今では色々なメーカーから様々な機種が発売されています。値段もピンキリで、高ければ10万円以上するモデルもあれば3万円を切るようなリーズナブルな機種も見られます。
カーナビによって大きなプラス査定が期待できるのは、高級ナビや最新機種など一部に限られてしまうでしょう。
また、カーナビに対する需要も以前と比較してそこまで高くありません。その理由として、現在ではスマホやタブレットがカーナビ代わりになることが挙げられます。
車を売る時のカーナビの注意点
車を売る際、カーナビを取りつけたまま査定に出すのか、取り外してから査定に出すのか選択することになりますが、どちらにせよ注意すべきポイントがあります。
カーナビをつけたまま売りに出す場合には、入っている情報をどうするか考えないといけません。また、外す場合は素人が無理に行うのではなく、業者にお願いするのがおすすめです。
ここからは、車を売る時のカーナビの扱いについて説明していきます。
カーナビをつけたままで売るのであれば、初期化は忘れずに行ってください。
カーナビの中には重要な個人情報がたくさん詰まっています。例えば、自宅の住所や友人、家族の家までの経路などが残っています。
次に購入した車のオーナーが、この手の個人情報を悪用する可能性はゼロではないため、初期化を行っておきましょう。
カーナビの初期化は、そんなに難しい操作ではありません。メーカーによって項目は変わりますが、「出荷時の設定に戻す」という項目があるるでしょう。こちらを選択すれば、自動的に中に保存されている情報は消去されます。
買取業者が初期化するケースがほとんどですが、絶対にやってくれる保証はないので、自分で初期化しておくと安心です。
カーナビの中にお気に入りの曲を登録して、運転中にかけている方も多いでしょう。
しかし、カーナビに保存されている音楽データは移すことができません。著作権保護法の関係で、CDから取り込んだ音楽データは複製できないようになっているからです。
もしカーナビに入っている音楽を引き続き自由に聞けるようにしたければ、CDから別の端末に保管しましょう。著作権が関係してくるので、法律にのっとった形で音楽データを保存することも忘れないでください。
買い替えた車でも引き続きカーナビを使用したいのなら、カーナビを外してから車を査定に出すのも一考です。
ただし、カーナビの取り外しは自分でやるのではなく、プロの業者にお願いするのがおすすめです。
カーナビを取り外すのは、素人には少し難しい側面があります。カーナビには配線があって、車の内部でつながっているものも多いためです。
もしカーナビを無理に自分で外そうとすると、車に傷をつけることもあり得ます。その結果、マイナス査定になってしまっては元も子もありません。
カーナビの取り外しを業者に依頼すると工賃がかかります。しかし、自分で取り外す自信がなければ、多少お金を払ってでも業者にお願いするほうが安全です。
カーナビだけ単体で売る方法
カーナビは、車から外して別々に売るという方法もあります。また、買い取ってくれるお店も沢山あります。
カーナビを外して別途で売る際、少しでも高値で売りたいところでしょう。カーナビを高く売るためにはポイントがいくつかありますので、ここで併せて紹介します。
カーナビ単体で買い取ってくれるお店は数多くあります。例えば、リサイクルショップなどです。
近くにリサイクルショップがなければ、オークションやフリマアプリを使って売却する方法もあります。オークションやフリマアプリであれば、スマホやパソコンがあればどこからでも出品できます。
人気のカーナビで状態がよければ、それなりの金額で売れるかもしれません。
もしカーナビが故障していないのであれば、売りに出してみるのも一考です。車とセットで買取に出すよりも、高値で売れる可能性も十分あります。
カーナビを単独で売りに出す場合には、軽く掃除をしておきましょう。綺麗な状態にしておけば、買取価格が多少アップするかもしれません。
カーナビに限ったことではありませんが、中古品はできるだけ新品に近い状態の方が買い手も付きやすいです。
自分が中古品を購入する場面を想像してみてください。傷や汚れが付いているものよりも、新品に近くきれいな状態の中古品を買いたいと思うものでしょう。
ほこりや手垢などの汚れは、簡単に拭き掃除するだけでもきれいにできます。その一手間を加えるだけでも、査定額が多少変わってくるかもしれません。
カーナビを購入した時に、色々な付属品を受け取っているはずです。その付属品がフルセット揃っていると、高値で買い取ってもらえる傾向があります。
中古品はできるだけ新品に近い状態であったほうが、買い手も付きやすくなります。付属品とセットで売れば、それだけ新品に近い状態で中古品として売れるわけです。
カーナビの付属品には、取扱説明書やアダプターなど色々なものがあります。また、外箱のあるなしだけでも査定金額に違いが出てくる場合があります。
もし将来的にカーナビを中古品として売ろうと思っているのであれば、付属品は無くさないように管理しておきましょう。
カーナビの中には、SDカードに地図データが入っている機種もあるでしょう。その場合は、SDカードとセットにして査定に出したほうが高値買取が期待できます。
SDカードがなければ、地図データが一切入っていないカーナビになってしまいます。そのため、SDカードがないとプラス査定にならないばかりか、大きなマイナスになる恐れもあります。
SDカードを何らかの事情で外した場合には、SDカードも含めて査定に出すように心がけてください。
カーナビの中には、バックカメラやバックモニターもついているようなモデルがあります。このようなナビの場合、バックカメラやバックモニター込みでも別々でも買取に出すことは可能です。
もし少しでもカーナビを高く売りたいと思っているのであれば、セットで売却するのがおすすめです。バックカメラやバックモニターとセットに買取に出したほうが、査定金額も高くなる傾向がみられます。
また、バックカメラやバックモニターをつなげるためのケーブルもセットにするといいですが、ケーブル類が全て揃っていなくても、買取対応しているお店がほとんどです。
買取業者によって、同じ状態のカーナビでも買取価格は違ってきます。なぜなら、それぞれ独自の査定基準を設けているからです。
少しでも高くカーナビを売りたいのなら、色々なお店を回って査定に出すことをおすすめします。複数のところで査定結果を聞き、高く買い取ってくれるところに売りましょう。
しかし、お店を回って査定に出すとなると、時間も労力もかかります。買取店の中には電話やネットで簡易査定を実施しているところもありますので、簡易査定でおおよその買取価格を聞きましょう。
そして、高値で売却できそうなお店を2~3社に絞り、実物を見てもらって最終的な査定額を出してもらう方法がおすすめです。
車の買取価格は売値の何割が基本なの?