軽自動車のペダルの位置は工夫すれば変えられます
普通自動車、軽自動車を問わず、車を買い替えた時、車によってアクセルやブレーキのペダルの位置がそれぞれ微妙に異なるために、違和感を覚える人が少なくありません。これらのペダルの位置は、車に何度も乗っているうちに次第に慣れていくものです。
しかし、どうしても踏みにくい、あるいは身体的な理由で位置を変えたいという場合、ペダルの位置を調整する方法もあります。原因を考えた上で調整していきましょう。
ペダルの調整方法は大きく分けて2種類あります
ペダルは購入前に調整することはできず、基本的に購入後、後天的に調整することになります。ただし車種によってはディーラーオプションでペダルを交換できる場合もあるため、新車で購入する場合は事前に試乗するなどで使い心地を確認しておくとよいでしょう。
調整方法としては単純に、業者に依頼するか自分でやるかの2種類です。
新車で軽自動車を購入する場合、ディーラーでペダルの位置を調整できないかと思う人もいるかもしれません。しかし、ディーラーでの調整は基本的に断られることが多いでしょう。
ペダルの位置を調整するということは、アクセルやブレーキの性能に関わります。ペダルの位置はメーカーが研究を重ねて、最も安全で使いやすい位置に調整しているため、メーカーとしてはうかつに調整できない項目なのです。
しかし、絶対にディーラーで調整できないということではありません。もし何らかの理由でペダルの位置を調整したい場合は、一度担当者に相談してみると良いでしょう。
ディーラーで正式に調整することは難しいため、本格的にやるのであればカー用品店や整備工場などでペダルの調整を依頼する方法があります。業者に依頼する場合は自分ではできない大掛かりな調整になる可能性もあるでしょう。
ペダルやその周辺の環境に、自分で工夫することでペダルの位置や踏み心地を調整することもできます。調整方法の中には簡単にできる方法もいくつかあるため、ひとまず自分でやってみてから、まだ違和感があるようであれば業者に依頼するなど試行錯誤すると良いでしょう。
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ペダルの位置が気になる理由を探りましょう
具体的なペダルの調整方法をご紹介する前に、そもそもペダルの位置がなぜ気になるのかという、根本的なところを調べておくと良いでしょう。ペダルの位置が気になる原因を突き止めておくことで、調整もよりしやすくなり、様々な手段から最適な方法を選びやすくなるはずです。
ペダルの位置が気になる理由としては、個人差が挙げられるでしょう。同じ車種であれば、車内の寸法やシートの大きさなどはもちろん一定です。
しかし、車に乗る人間が男性か女性か、大柄か小柄か、足が長いか短いかなどによって、シートからペダルまでの距離や角度が変わってしまうため、ペダルの踏み心地はどうしても変わってきてしまいます。
実は利き足がどちらかによっても、ペダルの踏み心地が変わります。利き足は利き手と同様に細かいことを作業するのに向いており、利き足でない方の足は軸足と言って踏ん張るのに向いています。
ペダルを踏む時は、効き足で踏み、軸足で踏ん張るのが理想です。しかし、人によって利き足は違います。
利き手が右だからといって、利き足も右とは限りません。利き足の調べ方にはいくつかありますが、簡単なのは後ろから押された時、とっさにどちらの足が前に出るかというものです。
前に出た方の足が利き足になります。日本人の場合は利き手が右で、利き足も右という人が多くを占めているため、車もそれに合わせて作られています。
そのこともあり、わずかな左利き足の人は操作しにくくなってしまうのです。
怪我や障がいなどの理由で、健康な人との動きに違いが出てしまうケースもあります。この場合は車を調整することも大切ですが、医師に相談することが最も重要です。
自分で自己流で調整すると、怪我や障がいを負った部分をかばう動きをするあまり、別の体の部分に負担がかかってしまうなど悪影響も考えられるため、注意しなくてはなりません。
日本の多くの車は右ハンドルですが、左ハンドルの車に乗り換えると当然違和感が出てきます。また、輸入車で、輸入元の国では左ハンドルの車として設計されていたのを、日本向けに右ハンドル車として設計し直した場合、構造の違いにより同じ右ハンドル車でも、日本の右ハンドル車とは異なる踏み心地になりやすくなります。
ペダルカバーでの調整方法が一般的です
ペダルの位置にどうしても違和感を覚える場合、解決手段として可能性が高いのはペダルカバーをつけることです。軽自動車のアクセルやブレーキ、あるいはクラッチ部分についているペダルは、後から交換することができます。
ペダルの微妙な傾斜や大きさなどで踏み心地はかなり変わってくるため、自分に合ったペダルカバーを探すと良いでしょう。ペダルカバーは数千円から数万円、安い物なら千円程度で販売されていることもあります。
また、ペダルカバーには自分で取り付けられるものと自分では少し難しいものがあるため、その点も踏まえて選ぶことが大切です。
ペダルカバーの中には、文字通りペダルにカバーとしてかぶせるものがあり、そういったペダルカバーであれば初心者でも比較的手軽に取り付けることができます。しかしながら、取り付けることが簡単であることと引き換えに、定期的にチェックしないとずれやすくなるという欠点があるため、注意が必要です。
チェックを怠ると、アクセルとブレーキに関係する部分だけに重大な事故につながる可能性があります。あまりマメでない人や不器用な人は、あえて簡単に取り付けられるタイプではなく店舗に依頼して取り付けてもらうタイプの方が良いでしょう。
カー用品店や車の整備店などに依頼して、ペダルカバーを取り付けてもらう方法もあります。業者に依頼して取り付けてもらうメリットとしては、やはり正確な取り付けが可能だという点でしょう。
ペダルカバーの中には、今付いているペダルをまるまる取り替えてしまうものもあります。そういったものを利用する場合は、やはり業者に依頼して取り付けてもらうのが安心です。
また、位置や高さなど、自分でなんとなく違和感を覚えている場合でも、どのように調整すればその違和感が消えるのか分からない場合もあります。そんな時業者に相談すれば、それぞれの商品の違いを踏まえて適切な判断をしてもらえるでしょう。
確かに、自分で取り付けるより価格は高くなりやすいデメリットもありますが、業者に依頼することで安全を買うことができるのも事実です。
ペダルカバーをつける上で、気になるのが車検です。ペダルの交換や調整はディーラーでも断られるような事柄であるため、交換したら車検に通らないのではないかと不安になる人もいます。
しかし、実はペダルカバーを付けても車検には問題なく通すことが可能です。ただしもちろん、不安定な取り付け方をしていたり、本来の想定された用途とは違う使い方をされていたりすると通りません。
車検はその車が安全であるか確認するものであるため、ペダル自体が変わっていたとしても、走行に支障がなければ車検に引っかかることはないでしょう。
ペダルの位置を調整する方法は他にもあります
ペダルの位置を調整するのに最もメジャーな方法は、やはりペダルカバーをつけることですが、それ以外にも一工夫することでペダルの踏み心地を変えることはできます。例えば以下のような方法があるでしょう。
ペダルのある足元のシートを変えることで、間接的にペダルの踏み心地も変わることがあります。特にヒールアンドトゥーの踏み方に違和感がある場合、フロアシートによってかかとが安定するだけでも踏み心地が全く変わってくるでしょう。
車のアクセサリーとして座席に取り付ける、シートやクッションなどがあります。これらで高さや奥行きを調整することで、ペダルとの距離も変わりやすくなるため、微調整に役立つでしょう。
アクセルとブレーキを足で操作する関係から、車の運転はそもそもスニーカーなどしっかりとした靴を履いて行うのが基本です。しかし、中にはハイヒールを履いたまま操作していたり、サンダルを引っ掛けただけで操作していて、途中でサンダルがずれてしまいペダルを押しにくくなっている人もいます。
安全のためにも、運転に不向きな靴を日常的に履いている場合はせめて、車の中に別の靴を置いておき、運転中は履き替えるなどした方が良いでしょう。
ペダルカバーをつけるにしろ、フロアシートを交換するにしろ、大切なのが交換していらなくなった純正品パーツを保管しておくことです。純正品パーツは将来、車を手放す時査定価格を上げるのに役に立ちます。
基本的に、他社製のパーツは査定の対象にならないため、買取価格を上げるには純正品パーツの用意が必要です。取り外したパーツを保管しておき、中古車として買取を依頼する時に改めて付け替えると、車を高く売ることができます。
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(まとめ)軽自動車のペダルの位置は調整できる?
普通自動車、軽自動車ともに、車種によってアクセルやブレーキのペダルの位置は微妙に異なります。そのため、出来れば自分好みに調整したいという人もいるでしょう。
ペダルの位置はやろうと思えば調整できるため、慣れない場合は調整してみましょう。
ペダルの調整をしたい場合は、自分でペダルに一工夫するか業者に専門的な調整を依頼するかになります。また、ディーラーではペダルの調整は安全に関わることから基本的に引き受けてくれないことが多いでしょう。
どうしても必要な場合にのみ相談しましょう。
ペダルの位置に違和感を覚える理由は様々です。体格の違いで相対的にペダルの位置が変わるのはもちろん、利き足の違いや海外製の車であることなど、意外な理由で違和感を覚えることもあります。
自分のケースでの原因を突き止めましょう。
ペダルの調整方法としてはペダルカバーを購入し取り付けるのが基本です。自分で取り付けられる簡単なカバー式のものもあれば、ペダルそのものを交換してしまう大掛かりなものもあります。
ペダルを交換しても車検には通すことが可能です。
ペダルそのものを調整するだけでなく、フロアマットを変えたりシートやクッションに工夫を加えたり、靴を履き替えたりすることでペダルの踏みやすさが変わってくることもあります。パーツを交換する場合は将来に備え、純正品を取っておくことが大切です。