夏場に軽自動車に乗っている時に、暑くて辛いと思ったことがあるかもしれません。軽自動車の後部座席には、エアコンの送風口が設置されていない車種もあります。
しかし、近年の日本の夏は猛暑日連発で、暑さ対策は必要です。もし後部座席にエアコンの設置されていない軽自動車であれば、なんらかの暑さ対策を検討しなければなりません。
この記事では、軽自動車の後部座席にエアコンがついていない場合のおすすめアイテムについて、いくつかピックアップしました。エアコンは後付けする方法もあるので、あわせて見ていきましょう。
軽自動車の後部座席にエアコンのない車種は多い
軽自動車を見てみると、後部座席にはエアコンの送風口が設置されていない車種は結構多いと言われています。同じ車種でもグレードなどによっても変わってくる場合があるので、購入する際にはチェックしておくと良いでしょう。
4WDには標準装備されているけれども、2WDにはメーカーオプションとなっている車種も見られます。また、寒冷地向けの車種には暖房が後部座席に標準装備されている場合もあります。
軽自動車は普通車と比較して、冷暖房の能力はあまり高くありません。軽自動車はその規格から、エンジンの排気量に制約があります。あまり大きなコンプレッサーは搭載できないので、エアコンの効果はどうしても制約されてしまいます。
自動車の後部座席は夏場になると、車内温度が上昇しやすい傾向があります。日光がガラス窓を通じて車内に入ってくることで、車内の空気が加熱されるためです。
車内が暑くなれば、エアコンを使って対処するでしょう。とくに軽自動車の場合、普通車と比較して一般的に冷却能力や風量は弱めです。後部座席まで、十分冷気を流すことが難しくなります。
結果的に後部座席周辺の空気が熱せられたままで冷やされない状態が続きます。
軽自動車の後部座席にエアコンがない場合、夏場に長時間ドライブをすると様々な危険が伴います。気温が高くてエアコンで車内を十分冷やせなければ、熱中症のリスクが出てくるからです。
気温だけでなく、湿度も高く蒸し暑い時には熱中症リスクが増します。長時間高温の状態に置かれると、体温調整の汗も出にくくなって熱中症を発症しかねません。
後部座席が暑い状態が続くと、汗をかきます。大量に汗をかき続けることで水分不足となり、脱水症状を発症するかもしれません。頭痛やめまい、口の乾き、吐き気などの症状は脱水症状の可能性が疑われます。
後部座席に座っている人に何か異変が見られた場合、お店に入るなど涼しいところで休憩をとるようにしましょう。
軽自動車には後部座席にエアコンがついていない車種も少なくありません。しかし、車種によって設備の搭載状況は変わるので、暑さが気になる人は後部座席がどのような仕様になっているか確認すると良いでしょう。
軽自動車の車種によっては、後部座席にサーキュレーターが搭載されているものもあります。サーキュレーターを稼働させることで、エアコンから出る冷気を車内全体に流せます。
軽自動車の後部座席にエアコンの送風口がなければ、前方は涼しくても後部座席までその冷たい空気がうまく届きません。サーキュレーターがあれば空気が撹拌されるので、後部座席までエアコンの空気が届き快適に過ごせます。
夏場、後部座席に子どもを座らせると「暑い」とぐずる場合には、サーキュレーターのある車種に乗り換えてみましょう。
サーキューレーターが搭載されている軽自動車であれば、まったく送風口のない車種と比較して後部座席でも快適に過ごせるでしょう。ただし、完全に前方の座席と条件が一緒になるかと言えば、そこまでいかないかもしれません。
サーキュレーターは、あくまでも送風や車内の空気を循環するための設備です。サーキュレーターそのものに冷暖房機能が搭載されているわけではありません。冷風を直接浴びられる前方の座席と比較して、後部座席は環境的には厳しいでしょう。
そんなサーキュレーターにもメリットはあります。冷暖房の風は乾燥しているので、肌のかさつきが気になる人もいるでしょう。サーキュレーターなら、直接乾いた空気が届きません。乾燥が心配な人にとって、サーキュレーターのほうがむしろ好ましく感じる人もいます。
軽自動車の後部座席の暑さ対策について
もしお手持ちの軽自動車の後部座席にエアコンが設置されていなければ、夏場にドライブする際になんらかの暑さ対策が必要でしょう。
暑さ対策するなら、専用のグッズを軽自動車の後部座席に取り入れることです。
暑さ対策のためのグッズは、いろいろと販売されています。その中でも効果の期待できるおすすめなものをいくつかピックアップしてみました。
後部座席の窓にサンシェードを使用すると、後部座席周辺の温度上昇を妨げられるのでおすすめです。
後部座席の温度が上昇するのは、ダイレクトに日光が差し込んでくるからです。サンシェードで直射日光を遮れば、車内の温度上昇も緩やかにできます。
おすすめなのは、サンシェードと遮光フィルムをセットで使用する方法です。両者を併用することで、直射日光の遮光率もさらにアップします。
車内の温度上昇を抑制できれば、エアコンも効きやすくなって、軽自動車の後部座席でもより快適に過ごせます。
遮光フィルムやサンシェードを使用してしっかり遮光すると、視界が悪くなるデメリットもあるので注意しましょう。遮光と視界のバランスを考えて、商品選びすることが大切です。
サンシェードの場合、窓のサイズにフィットしていないと隙間から日光が差し込んでしまうので暑く感じるかもしれません。その場合は、マグネットカーテンがおすすめです。
カーテンなので、より広範囲で窓をカバーできます。直射日光が差し込みにくくなるので、車内の温度上昇を抑制できます。
マグネットカーテンは文字通り、磁石で取り付けられるので設置方法が簡単なところもおすすめポイントです。
マグネットカーテンを選ぶ際は、しっかり遮光できるかどうかチェックしましょう。中には薄手でペラペラなため、日光が透けて入ってくるような商品もあります。大きさや厚さを比較するためにも、できれば実物を確認するのがおすすめです。
軽自動車の後部座席に、クールマットを設置するのもおすすめの暑さ対策の一つです。
クールマットとは、水に浸すと冷却効果を発揮するアイテムのことです。クールマットの上に座ることで、座面を冷やせます。
また、クールマットには湿気を吸収する効果もあると言われているので、蒸し暑い時などに使用すると快適です。
長距離ドライブする時には、冷却ジェルマットを使ってみるのもおすすめです。冷却ジェルマットはクールマットと比較して、涼しい状態を長時間維持できます。
ただし、冷却ジェルマットはクールマットと比較して、硬めの触感です。長時間座り続けるとお尻が痛くなるかもしれません。また、冷却ジェルマットは洗濯機で洗えないので、汚れてしまう危険性についても留意してください。
暑さ対策としてエアコンは有効的なものの、「エアコンの冷気が苦手なので直接当たるのはちょっと…」と躊躇する人もいるでしょう。それでもエアコンのない後部座席に長時間座り続けるのが厳しい人のためにおすすめなのが、扇風機です。
最近では「カーファン」と呼ばれる車内用扇風機が、カー用品店などで販売されています。
扇風機であれば、エアコンのように冷気が直接に肌に当たりません。エアコンの直風が苦手な人でも、程よい涼しさで快適に車内で過ごせるでしょう。後部座席に扇風機を取り付けることで、前方座席との温度差も縮められます。
カーファンの中にはクリップで装着できるようなものもあります。手すりなどに装着すれば固定できるので、ずっと手で持ち続ける必要もありません。
サンシェードの項でも紹介したように、遮光フィルムを活用する方法もおすすめです。車内に直射日光が差し込んでくるのを防げるので、後部座席の車内上昇を抑制できます。
遮光フィルムは、日焼けが気になる人にもおすすめです。遮光フィルムには紫外線をカットする効果の期待できる商品も多いからです。
遮光フィルムを使用することで、車内への紫外線の侵入を防げます。紫外線を浴び続けると、車内のインテリアやシートの劣化を進めてしまいます。
長期間直射日光を浴び続けると、シートなどの色褪せにつながりかねません。リセールバリューを維持するためにも、遮光フィルムを貼ってインテリアの劣化対策を行いましょう。
軽自動車の売買をする際の必要書類とは?
軽自動車のエアコンを後付けする方法について
軽自動車の後部座席にエアコンがなくて、いろいろと暑さ対策したけれども不十分というのであれば、エアコンを後付けする方法も検討してください。
エアコンは後付けできるアイテムも見られ、後部座席でも夏場快適に過ごせます。ただし、その場合はいくつか注意しなければならないポイントもあるので紹介していきます。
後付け用のエアコンを使用することで、軽自動車のガソリンの無駄な消費を防げるのは大きなメリットです。
軽自動車に搭載されているエアコンを長時間稼働させると、それだけエンジンを使用しなければなりません。エンジンをフル稼働させれば、それだけガソリンもどんどん消費してしまいます。
また、軽自動車のエアコンを長時間稼働させると、バッテリー上がりの可能性もあるので注意が必要です。
後付けエアコンやポータブルエアコンを準備すれば、エンジンを稼働させる必要がありません。長時間ドライブや軽自動車での車中泊を検討しているのであれば、ポータブルエアコンのような別の冷却アイテムを用意しましょう。
軽自動車に後付けのエアコンを用意する場合、そのサイズにも注意したほうが良いでしょう。あまり大きなサイズのエアコンを準備してしまうと、そのせいで車内スペースを圧迫してしまう恐れがあります。
後付けエアコンの中には、一辺15~16cm程度のミニサイズのものも見られます。この程度の大きさであれば、軽自動車の後部座席にセッティングしてもそれほど邪魔にはならないでしょう。
コンパクトサイズだと、冷却能力が不十分ではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、コンパクトでもパワフルなエアコンは近年出てきています。最大12時間程度稼働するような大容量のバッテリーが搭載されているようなエアコンも出ているので、商品を一度チェックしてみましょう。
ポータブルエアコンを軽自動車に導入する際には、いろいろと検討すべきポイントがあります。
例えば、排気ダクトをどう設置するかの問題です。排気ダクトは車外に出さなければなりませんが、窓を開けると外部の熱気が入ってきてしまうのでうまく車内の温度を下げられません。隙間を防ぐためには、段ボールなどを窓の形に合わせて切り出して、ダクトの方位に合わせて穴を開けるDIYが必要です。
DIYが苦手な方は、ダクトがないタイプのエアコンを選ぶといいでしょう。
ポータブルエアコンの中には、電源を確保しなければならない機種もあります。ポータブル電源を別途用意しないといけない商品もあるので、電源がどうなっているかは確認しましょう。
軽自動車のエアコンの効きが悪くなった時の対処法
軽自動車のエアコンを使用している時に、前と比較して効きが悪くなったと感じることもあるかもしれません。エアコンの効きが悪くなるのには、いくつか原因が考えられます。
ここでは、エアコンの効きが悪くなる原因と自分でできる対処法について見ていきます。また、エアコンが故障しないための予防法についても紹介するので、参考にしてください。
軽自動車のエアコンの効きが悪くなる原因はいくつか考えられます。
まず、エアコンガスが減少している可能性があります。エアコンをつけると風は出るものの、ぬるい風しか出てこない場合、エアコンガスの不足を疑ってください。
エアコンガスには空気の熱を吸収して冷たい空気を作る働きがあります。ガスが不足すると、冷たい風を作る能力も低下します。
エアコンガスの補充は整備工場やガソリンスタンドなどで行っているので、相談してみると良いでしょう。
次に、フィルターの目詰まりによって、エアコンの効きが悪化する場合もあります。送風口から出てくる風が以前と比較して弱くなっているようであれば、フィルターの詰まりを疑ってみましょう。
エアコンから嫌な臭いがしている場合も、フィルターにごみやほこりが溜まっているため交換がおすすめです。
エアコンの効きが悪くなった場合、自分でできる対処法もあります。
例えば、エアコンガスの補充は自分で行うことも可能です。クーラーガス缶をバルブに取り付け、ホース内部に残っている空気を抜き、エアコンガスを注入します。ホース内に残っている空気を抜かないと空気が車の中に混入するので、忘れずに行いましょう。
また、エアコンフィルターの清掃や交換も自分で行えます。車種ごとの交換方法はマニュアルに記載されているはずなので、こちらを見ながら作業しましょう。
ただし、自分で行う自信がなければ、無理せずに業者に依頼するのも一考です。
エアコンガスが不足していない、フィルターも目詰まりを起こしていなければ、専門的な修理が必要になります。素人の手には負えないので、専門業者に修理を依頼するのが賢明です。
エアコンの問題を放置していると、他のパーツにも影響を及ぼす可能性があります。エアコンに不具合が発生していることに気づいた段階で、速やかに業者に点検をお願いしましょう。
納得できる修理をお願いしたければ、複数の業者で相見積もりをとることが重要です。価格だけでなく、内容も確認して安心して任せられる業者はどこか比較しましょう。
もし分からないことがあれば、担当者に質問してください。きちんとした業者であれば、納得できるまで丁寧に説明してくれるはずです。
軽自動車のエアコンが故障しないためには、常日頃から定期的にメンテナンスすることが大事です。
まずは、エアコンガスの量を確認し、不足しているようであれば補充するのがおすすめです。
次に、フィルターが目詰まりを起こすと、十分な冷風が車内に供給できません。フィルターの汚れを定期的に取り除くことも、軽自動車のエアコンの機能を維持するために大事なポイントです。
さらに、車内の清掃を定期的に行うことも、エアコンのメンテナンスにつながります。車内が汚れ、ほこりやごみが溜まるとエアコンフィルターが目詰まりを起こしやすくなるためです。専用のクリーナーがカー用品店で販売されているので、掃除機などでごみを取り除いておきましょう。