あおり運転が社会問題となってきた頃から、万一に備えてドライブレコーダーを装備している車が増えてきました。
ドライブレコーダーをつけた車を売却するとなったら、外すかどうか悩むという方もいるでしょう。実際にはケースバイケースで、つけたままにしたほうがよいケース、外した方がよいケースに分けられます。
そこでここでは、売却前にドライブレコーダーを外すかどうかの判断基準を解説していきます。
また、ドライブレコーダー単体で売却する際に高価買取してもらえるものについても紹介するので、参考にしてください。
車売却の際のドライブレコーダーについて
車にドライブレコーダーを搭載している場合、売却前に外すか、つけたままにしておくか悩む方もいるでしょう。
実際、どちらがいいかは一概には言えません。外した方がよいケースとそのままにしたほうがよいケースがあり、個々の事情によって違ってきます。
ここからは、ドライブレコーダー詳しく見ていきますので、自分はどちらに当てはまるのかチェックしてみましょう。
ドライブレコーダーは需要が高い
ドライブレコーダーは、車の周囲を記録し、映像や音声で保存できる機器です。交通事故や盗難、器物損壊などの犯罪発生時に、発生状況を証明してくれる需要な証拠となりえます。
目撃者がいない状態で交通事故が起きた場合は、双方の意見の食い違いが生じやすいため、どちらの言い分が真実か映像を見ればより判断しやすいでしょう。また、犯人を見つけるための手がかりにもなります。
問題となっているあおり運転を抑止する効果も期待できるとして、ドレイブレコーダーの需要は高まってきています。
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ドライブレコーダーを装着したままのほうがよいケース
ドライブレコーダーを装着したままのほうがよいケースとは、どういったことが考えられるのでしょう?
以下で詳しく紹介していきます。
査定において、ドライブレコーダーを装備している車は高く評価されることが多いです。
ドライブレコーダーは、社会的にあおり運転が問題視されるようになってから注目度が高まり、装備する人が増えています。
また、交通事故や盗難などの際に証拠となるなど装備するメリットもあり、中古車市場においても人気があります。
装備されていない車よりも需要があるので、買取業者も査定額を少し上乗せしてでも在庫を確保しようと動きます。
車の買取において、純正パーツはプラス査定になります。
ドライブレコーダーというと、カー用品店などで購入して車に取り付けるというイメージがあるかもしれませんが、純正品のドライブレコーダーもあります。
車を生産しているメーカーで購入し、装備している純正ドライブレコーダーは高額査定が狙えるため、敢えて取り外して売るのは勿体ないです。
純正品のドライブレコーダーをつけているのであれば、そのまま売却するのがおすすめです。
ドライブレコーダーの装着には、配線を通さなければなりません。配線を隠すためにインパネ周りや内張りを剥がす必要が出てきます。
取り外す際は、ドライブレコーダー本体よりも、配線を外すのに内装が傷つくリスクがあります。特に長期間に渡り装着されていた場合は、剥がしづらく無理に外そうとすると思わぬ傷が残ってしまうかもしれません。
内装の傷は査定においてもマイナスとなります。ドライブレコーダーを外したがために減額となってしまう場合もあるため、無理に外さないほうがよいでしょう。
前述しましたが、ドライブレコーダーを素人が外そうとすると、内張が剥がれたり、インパネが割れたりするリスクがあります。
それを回避するために、整備工場などの業者に取り外してもらおうと考えるかもしれません。しかし、その場合は工賃が発生します。
その工賃は、カメラの位置や個数、純正品か社外品か、また業者によっても費用差がありますが、大体5,000円~20,000円くらいです。
取り外してドライブレコーダーを単品で売った時の買取額よりも、取り外し工賃のほうが高くついたら損をすることになるでしょう。
また、同じくらいの金額でもその分手間がかかってしまいます。外す工賃のことも考えると、取り外さないほうがよい場合もあります。
ドライブレコーダーを外したほうがよいケース
ここまで、ドライブレコーダーを外さないで売却したほうがよいケースについて見てきました。
しかし、ドライブレコーダーを外してから車を売却したほうがよいケースもあります。以下で詳しく見ていきましょう。
ドライブレコーダーや配線が故障している、不具合が出ている場合は装備している意味がありません。
パッと見てドライブレコーダーが装備されていることが分かれば、防犯対策になる可能性はあります。しかし、実際に映像や音声が記録できない、保存されていないとなると、ドライブレコーダーがないのと同じ状態です。
買取業者は故障しているドライブレコーダーを修理するか、取り外して再販することになるので費用がかかります。その分、査定額ダウンとなるため、可能ならば取り外しておいたほうがよいでしょう。
装備しているドライブレコーダーの機種が、発売されてからまだ間もない最新式でかつ高性能の場合は、取り外したほうがよいかもしれません。
車のパーツ専門のリサイクルショップやネットオークションなどでドライブレコーダーを単体で転売したほうが、高く売れる可能性があるからです。
ただし、ドライブレコーダーは次々に新機種が販売されるので、発売から数年経過していれば、あまり価値がない場合もあります。そのため、見極めが大事です。
今乗っている車を売却し、新しい車に乗り換える際にドライブレコーダーをつけたいという方も多いでしょう。
どんなドライブレコーダーであっても、新しく購入して車に取り付けるとなると、ドライブレコーダーの購入費用がかかります。さらに、業者に依頼するなら工賃も発生します。
そうなると、取り外して付け替えたほうが安く済む場合が多いです。
引き続きドライブレコーダーをつけたい場合は、取り外しておいたほうがよいでしょう。
ドライブレコーダーは、配線が通してあるので取り外しに手間がかかり、内装も傷つきやすいとされています。
しかし、取り外しも比較的簡単にできて、内装もきれいな状態が保てるのであれば、取り外しても問題ないと言えます。
取り外して高く売れるようであれば、単体で買い取ってもらったほうがお得でしょう。
取り外すか否かの判断基準について
取り外そうか、そのまま装着しておこうか迷った際の判断基準は、外すメリットとつけたままにしておくメリット、どちらが大きいかという点で比較しましょう。
また、ドライブレコーダーを単品で売った時の買取額から取り外すのにかかる工賃を差し引いた金額と、ドライブレコーダーをつけたまま車を売却した際の査定額の金額を比較してみて、前者のほうが金額が大きい場合は取り外すほうがお得です。
あらかじめドライブレコーダー単品での買取相場と、査定でのプラス金額を調べておきましょう。
ドライブレコーダーを取り外して別途買い取ってもらうかどうかを決めるためには、まず本体が中古品市場でどの位の価値になるかを調べておくことが大事です。
ドライブレコーダーの買取額は、機種やメーカー、備わっている機能などによって金額差があります。大体4,000~20,000円位で買い取ってもらえる場合が多いです。
ただし、簡易的なタイプのものだともっと安くなってしまうこともあります。
ネットなどで調べたり、中古パーツ買取専門店に査定してもらったりするなどして確認しましょう。
査定前に装備しているドライブレコーダーの機種やメーカー、発売年などを車買取業者に伝えて、プラス査定になるか、なるとすればいくら位上乗せになるかを聞いておくとよいでしょう。
プラスされる金額と買取価格を比較し、どちらが高いかで取り外すかつけておくか判断するのがおすすめです。
自分で取り外せないので業者に依頼するなら、取り外しにかかる工賃も調べて考慮しておく必要があります。
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高額買取が望めるドライブレコーダーの特徴について
ドライブレコーダーは、機種や機能、年式などによって価格が異なります。そのため、中古部品市場でも、高く売れるものとさほど値段が上がらないものがあります。
中古部品買取業者などに買い取ってもらう際に、どのようなドライブレコーダーが高く売れるのか知っておくと買取の際に役立つので、以下で詳しく見ていきましょう。
ドライブレコーダーといっても、カメラの数や撮影できる範囲など色々なタイプがあります。
カメラの数が多く、広範囲の映像や音声を広く正確に録画録音できるカメラは人気があります。
中でも、360度全方位から撮影できるカメラに、後部も撮影可能なリアカメラがついたタイプの需要が高いでしょう。
前後左右、どの角度からでも撮影できるので、交通事故だけではなく、幅寄せなどのあおり運転、横からの落下物などにも対応できるので万能です。
カメラの形状は主に3タイプがあります。
カメラと本体が一体となっているタイプはシンプルな作りとなっており、取り外しが簡単です。ただし、本体が大きいのでフロンガラスに取り付けると視界の妨げになるかもしれません。
一方、カメラと本体が別になっているセパレート型と、ミラーと一体になっているミラー一体型なら視界をさほど妨げることもありません。景観を損なうこともないので、人気が高く高価買取の可能性があるでしょう。
広範囲の撮影ができたとしても、やはり重要なのが画質です。何が映っているかよく分からなければ、事故などの証拠になりにくいでしょう。
前車のナンバープレートが鮮明に見える200万画素以上のドライブレコーダーなら、高い価値があるとされています。
また、水平画角が大きめの180度以上のカメラも需要が高いです。斜めからの衝突映像も記録できるので、万一の際に安心感があります。
駐車中は無人になるので、事故や盗難、いたずらなどをされても所有者は気づきにくいものです。
そういった無人になるタイミングも、車周辺の状況をきちんと記録してくれる駐車監視機能付きのドライブレコーダーは重宝されます。
駐車中も記録していることをアピールすれば、事故や事件などに巻き込まれるリスクも低くなるでしょう。
ドライブレコーダーと言っても、車の生産メーカーのもの、つまり純正品だけではなく、様々なメーカーから販売されています。
中でも高性能で有名なメーカーのもの、中古車市場でも人気の高いメーカーのドライブレコーダーであれば、高価買取の対象となる可能性があります。
どんな電化製品や車であっても、新しい機種やモデルが発売されるとその前の機種やモデルは古いという印象がついてしまい、買取額が下がります。
ドライブレコーダーも年々グレードアップが進み、新しい機能が開発されて備わってきます。より広範囲により鮮明に映像や音声が記録できるなど、性能がよいものが好まれるでしょう。
発売された年からまださほど年数が経過していないタイプのドライブレコーダーは需要が高いので、買取額が高くなる傾向があります。
ドライブレコーダーを装着したまま車を売る場合の注意点について
ドライブレコーダーを車に装着したままで買い取ってもらう場合、注意しておきたいことがあります。
ここからは、その注意点について詳しく解説していきます。
ドライブレコーダーが装備されているか否かは外からでも分かるので、査定士が気付かないことはほとんどないでしょう。
ただし、ミラー一体型など目立ちにくいタイプの場合、買取業者がうっかりして見過ごしてしまう可能性もあります。ドライブレコーダーの装備は査定においてプラスになることが多いので、もし忘れられていたら損することになります。
自分で買取業者に、ドライブレコーダーの存在と高性能であることをアピールしておくことが大事です。
普段から駐車中や走行中などに、車周りの映像や音声がドライブレコーダーに記録、保存されています。そのため、中のデータは個人的な情報がたくさん詰まっている状態だと言えます。
そのままにしておと、次の買い手に個人情報が知られてしまうかもしれません。
買取業者に依頼すれば、入っている情報を消去してくれる場合もあります。しかし、やはり自分で削除、初期化しておいたほうが安心感があるので、車の引き渡しまでには確実にやっておきましょう。
ドライブレコーダーが装備されている状態で査定を受けた場合、メーカーや機種などによって査定額がどの程度プラスとなるかは違ってきます。
しかし、ドライブレコーダーがあれば、ない場合よりは多少なりとも査定額がアップしているでしょう。査定額が決まった後でドライブレコーターを取り外したいと思っても、勝手にやるのは厳禁です。査定額がマイナスになる可能性があります。
また、取り外しで万一内装に傷がついた場合、さらに査定額の減額が予想されます。取り外すと再度査定を求められる可能性もあるため、業者に無断で取り外すのは絶対にやめましょう。
取り外すか否かは総合的に判断しよう
ドライブレコーダーを取り外すか否かの判断は、トータルで考えることが大事です。
一度外してしまうと自分でつけるのは難しい場合もあります。また、査定後に外したいと思っても、業者の了解なく外すことはできません。
外すメリットとつけたままにして売価するメリットを比較し、どちらがお得かを慎重に考えてから行動しましょう。