車売却時のパーツの扱いについて
車を購入した後にカスタマイズして、パーツを取り付けているという方は多いかもしれません。
パーツを付けていると車を売却する際に、外した方が良いのか、つけまたままが良いのか悩むでしょう。
そこでこの記事では、車を売却する際にパーツを外すべきかどうかをケース別に説明していきます。
さらに、パーツを外す時の注意点や高価買取が望めそうなパーツについても紹介するので、売却する際は参考にしてください。
車はパーツのみでも価値がある
車は本体のみならず、パーツだけ取り外して単体で売却することが可能です。車体のダメージが大きくて買取不可となってしまった場合でも、まだ使えるパーツがあれば十分価値があります。
また、車好きの方だと自分でカスタマイズする際にパーツを取り外し、不要となった使わないパーツがあるかもしれません。
車の中古パーツを買い取って再販する専門店もあるので、上手に利用できれば眠っていたパーツをお得に処分できます。
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パーツを外したほうが良いケース
最初に、パーツを外したほうが良いケースから見ていきましょう。
社外パーツとは、車をつくったメーカー以外が販売している部品のことです。
買取業者に車を売却する際は、純正パーツが装備されているとプラス査定となることがあります。しかし、社外パーツは車の所有者の好みが分かれるため、万人受けするわけではありません。
車に社外パーツが装着されている場合は、一般的には取り外したほうが良いとされています。
取り付けたパーツが車検に通らないような形状をしている場合、査定時にマイナスとなってしまうので注意が必要です。
車検では法律で規定されている保安基準をもとに、検査を行います。保安基準に満たないカスタマイズを施した車は、買取業者側が買取不可とする場合もあるでしょう。
また、パーツ自体は問題なくても、取り付け方が保安基準を満たさない場合もあります。
過度なカスタマイズは買取においてマイナスとなるので、そういった保安基準を満たさないパーツや取り付け方をしている場合は、取り外しておいたほうが良いでしょう。
査定においては、社外パーツよりも純正パーツが高く評価されると前述しました。しかし、パーツそのものを見ると、社外パーツであっても中古部品市場では人気があり、需要が高いものもあります。
社外パーツを装備したままで査定してもらうと、純正パーツではないから減額もしくはプラス査定とならない場合もあるでしょう。
それよりは、事前にパーツを外して個別に中古部品買取業者に売却したほうが、得をする場合があります。
修復歴ありの車の場合、状態によっては一般的な車買取業者では買取不可となる可能性もあります。
修復歴ありの車とは、車の骨格部分(フレーム)が事故などで大きく破損し、修理もしくは交換した痕跡がある車のことです。
車の骨格部分は、フロントクロスメンバーやピラーなど9ヶ所あります。それ以外のパーツであれば、事故により破損し、修理交換しても修復歴ありとはなりません。
車のフレームは新しいパーツに交換しても、その後不具合がおこるリスクが高いので、買取業者は敬遠します。
また、大雨などにより車が水に浸かってしまった水没車も、買取不可となる可能性があります。
修復歴ありの車や水没車であれば、廃車専門の買取業者に買い取ってもらえる場合が多いです。その際は、パーツだけを取り外し、再販されます。
そこで安く買い叩かれるよりは、事前に取り外して中古部品買取店に売却したほうが良い場合もあります。
パーツをつけたままのほうが良いケース
次に、パーツをつけたままのほうが良いケースを見ていきましょう。
自動車メーカーが生産し、メーカーのマークが入った純正パーツは、装着したまま査定に出したほうが高い評価が得られるでしょう。
純正パーツは、製造工場からディーラーに出荷される際に、規格通りに作られているか厳しく検査されます。そのため、品質が高く安心感があるということで、中古車市場でも人気が高いです。
買取業者は中古車市場で需要があり、少しでも高く売れそうな車を好んで買い取るので、純正パーツつきの車なら外さないで査定に出したほうが良いでしょう。
社外パーツであっても、有名で価値が高いと一般的に評価されているブランドものは、プラス査定になる場合があります。
車にマッチしたパーツを装着しており、中古車市場での相場が高い車も査定で有利になることがあります。
また、搭載されている機能が純正品よりも優れている、スペックが高い、話題となっているパーツなども査定では高く評価される可能性が高いです。
そういったケースでは、社外パーツでも外さないで査定を受けたほうが査定額が上がる可能性があります。
ただし、前述した通りパーツを外して個別に売却したほうが得する場合もあります。どちらが高くなるか価格を比較してから決めましょう。
カスタイマイズした車は、個人の趣味や好みが強く反映されています。多少のカスタマイズなら万人受けする可能性がありますが、派手にカスタマイズしている車は好みが分かれます。
そうなると、一般的な買取業者は再販できるかわからないので、在庫として持つのを敬遠してしまうでしょう。
しかし、カスタイマイズカーの買取を専門に行う業者もあります。1つ1つのパーツよりも、カスタマイズカーとしてのトータルのバランスを考えて査定額を付けてくれます。
そのため、見た目のデザインがかっこいい、車の機能性が高いと判断されれば買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。
カスタマイズカー専門の買取業者に売るなら、パーツはそのままにしておくのも一考です。
パーツを外すか否かの判断基準について
パーツを外すかどうか迷ったら、外す場合とつけたままの場合でどちらがお得になるかを比較しましょう。
パーツをつけたままの査定額とパーツ単体での買取額の相場を調べてみてください。また、取り外すと車に傷や痕が残るか否か、取り外し工賃も判断基準になります。
まずは、パーツを付けたままで売却する際の車の査定額を調べましょう。
買取業者に事前に聞いたり、実際に査定してもらったりしましょう。また、インターネットなどでパーツ単体の買取相場も調べてみてください。
2つを比較してどちらがお得か分かれば、外すかつけたままにするか判断しやすいでしょう。
ドライブレコーダーなどは配線が通してあり、内張やインナーパネルで外から見えないように隠してあるケースが多いです。
エアロパーツやマフラーなどもそうですが、取り外す際にどうしても内装や外装に傷がつく、痕が残ってしまうという場合もあるでしょう。そうなるとマイナス査定となり、査定額が減額される可能性が高いです。
取り外すと車が傷つくなら、取り外さないほうがよいでしょう。
パーツを自分でうまく取り外せない時は、整備工場などの業者に取り外しを依頼することになるでしょう。
取り外しには工賃がかかります。パーツによっては、取り外し工賃が高くつく可能性もあります。
工賃がいくらかかるか、取り外したほうがお得かどうか調べ、計算してから依頼しないと損することにもなるので気を付けましょう。
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パーツを取り外す際の注意点について
車を売却する前にパーツを取り外すことにした場合、いくつか注意点があります。以下で詳しく見ていきましょう。
その他にも、パーツを売却するタイミングや保管方法に気を付ける必要があります。
パーツを取り外す際に一番大事なのは、車を傷つけないことです。
査定に有利になるようにパーツを外そうとしているのに、内装や外装が傷ついてしまったら査定額は逆にダウンしてしまいます。結果、外さないでそのまま査定に出したほうが良かったということにもなりかねません。
特にナビやドライブレコーダーなどは配線が通してあり、内張りやパネルなどを触らないと外せないものもあります。外すなら無理のない範囲で慎重に行いましょう。
車の査定を受け、思うような査定額ではなかったのでパーツを外したという方もいるかもしれません。また、別のパーツに交換したいというケースもあるでしょう。
査定時の車の状態で出た査定額なので、パーツ一つをとっても査定時と異なってしまえば、査定額が変わる可能性が高いです。そのため、査定後の取り外しは絶対にやめましょう。
また、どうしても取り外す必要があるなら、外す前に買取業者に連絡し、了承を得てからにしてください。
査定後のパーツの取り外しがあれば、再査定となる可能性が高いです。
パーツを取り外したら、まずは綺麗にしておきましょう。
カーナビなど車内に装備していたものは、ホコリがついているので丁寧に拭いておくことをおすすめします。また、エアロパーツなどは泥などで汚れていたら、洗って乾かします。
付属品などをまとめて、購入した時の箱があれば入れましょう。なければ段ボールや袋などに収納し、売却まで汚れたり壊れたりしないように保管しておいてください。
パーツは買取店で正常に作動するか、破損や汚損などがないかをチェックされます。見た目や機能に問題があれば相場価格以下でしか買い取ってもらえなくなるので、保管方法にも気を付けてください。
季節など売るタイミングによって、買取額が変動するパーツもあります。
例えば、冬に需要が高まるスタッドレスタイヤは秋から冬前のほうが高く売れます。春や夏は価格が上がらないので、注意しましょう。
また、カーナビやドライブレコーダーなどは、アップグレードされて新しい機種が次々に発売されます。そうなると、古いモデルは買取額が下がってしまうので、できる限り早く売ることが大事です。
買取額が高い時期を見逃さずに、ベストなタイミングで売るとその分お得になります。
高価買取となりやすいパーツについて
車のパーツは色々ありますが、高価買取となりやすいものがあります。どのようなパーツが高額なるのでしょうか?
ここからは、高価買取となりやすいパーツを紹介していきます。
エアロパーツは、空気力学的に考えられ車の外装に装着するパーツのことです。フロントバンパーの下や左右のドアの下、リアバンパーやトランクの上などに装着されます。板状や翼状など、形状や大きさも様々です。
主に高速走行時の空気抵抗を軽減させる、車の走行を安定させる、見た目をかっこよくするなどの目的で装着する方が多いです。
一部分のみだと買取額は上がりにくいですが、ほぼ全部揃った状態で売ると高価買取してもらいやすくなります。
リアウイングはかっこよく映えるので需要も高く、買取額もやや高くなる場合があります。
マフラーは、車の後ろ下部にある金属製の筒状のパーツで、排ガスの削減やエンジン音の軽減のために装着されています。
車の走行音や見た目のデザインが気になり、マフラーを社外パーツにカスタマイズする方もいるでしょう。
マフラーは、道路運送車両法で設置場所や大きさなどの規定があります。法律に反すると車検が通らないため、そういったマフラーは買取不可となる可能性があるので注意が必要です。
人気メーカーの性能のよいマフラーだと、高値で売却できる場合もあります。
ライト類も、取り外して買い取ってもらえるパーツの一つです。
中でもヘッドライトは、カスタマイズや事故、故障による交換のためにユーズ品を購入する方も多いので、中古部品市場では需要の高いパーツです。
車種やグレードによって相場はある程度決まっていますが、点灯や傷の有無、黄ばみなどが査定ポイントとなります。
また、主流となっているLEDライトのみならず、旧車に使われるハロゲンライトは希少価値が高いので、高価買取の対象となる場合もあります。高いものであれば数万円で買い取ってもらえることもあります。
カーナビは車の中古品市場でも需要が高く、比較的買い取ってもらいやすい装備品の一つです。
中でも、音声機能など機能性が高いものは数万円など高価買取になる可能性が高いです。ただし、ダッシュボードの上に簡単に取り付けられるポータブルタイプのカーナビは新品でも安いので、買取額はあまり高くはならないでしょう。
また、新機種が次々に発売されるので、年式の古いタイプだと買取額が下がるか、もしくは買取不可となってしまう場合もあるので注意してください。
一般的なオーディオは、残念ながらさほど買取額は期待できません。しかし、有名ブランドや高級ブランドのオーディオは機能性に優れており、需要も高いので高値がつく場合もあります。
また、内装オプションのテレビやスピーカーなどは人気があり、パーツとしての需要も下がりにくい傾向にあります。
汚れや劣化などは目立ちにくいパーツでもあるので、それなりに高額買取が狙えるかもしれません。ただし、故障や破損している場合は買取不可となってしまうので扱いに気を付けましょう。
ドライブレコーダーは、車の周囲を記録し、映像や音声で保存できる機器です。交通事故や盗難、器物損壊などの犯罪発生時に、発生状況を証明してくれる需要な証拠となりえます。
近年はあおり運転などのトラブルも多いためドライブレコーダーの需要が高まっています。そのため、パーツとして高額買取が期待できるでしょう。
タイヤは消耗品なので、溝がすり減ってスリップサインが出たり、パンクして交換しなければならなかったりなど寿命が必ずきます。
その時に新品を購入すると高くつくので、状態のよい中古タイヤを探しているという方も少なくありません。
需要も常に高く、数多くの中古タイヤが中古品市場では販売されています。あまり消耗していない、状態の良い中古タイヤであれば高価買取も期待できます。
ホイールも同様に、デザインがスタイリッシュで人気の高いメーカーなどのものは特に高く買い取ってもらえる場合が多いです。
パーツの取り外しについては慎重な判断を
パーツは取り外す際に、外装や内装に傷がついてしまう場合もあります。また、外した後でまたつけることはできますが、時間や費用がかかり、場合によっては車が傷つくかもしれません。
パーツを取り外すかつけたままにするかは、簡単には決めないで慎重に考えたほうが良いでしょう。