この記事では、ワンオーナーの車の査定における価値や影響、高く売るためのポイントを紹介します。
現在お持ちの車がワンオーナーに該当する場合、中古車査定では有利な条件となるため、車を売却する際は「5つのポイント」をしっかりおさえることが大切です。
その5つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ワンオーナーは中古車査定に有利!
ワンオーナーとは、一人のみが車の保有実績を持つ車を指し、中古車市場では非常に高い人気があります。
その理由は、車の扱い方やメンテナンスの状況が明確で、購入者にとって信頼性が高いと感じられるからです。
ここからは、ワンオーナーの概要をわかりやすく解説していきます。
そもそもワンオーナー車とは?
ワンオーナー車は「一人の所有者だけが使っていた車」のことを指し、新車を購入してから売却するまでの間に所有者が一人だけで、他の人に譲渡されていない車が該当します。
例えば、新車を購入した人がそのまま10年間乗り続けた後に売却する場合、その車はワンオーナー車とみなされます。
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ワンオーナー車が中古車市場で人気が高い理由
車はきちんと整備されているほど性能が長持ちし、故障のリスクも低下します。そのため、メンテナンス状況が明確なワンオーナー車は信頼性が高く、購入者にとって魅力的な選択肢です。
また、ワンオーナー車は新車からの走行距離や車の状態が明確であるため、購入者は安心して車を選べます。
ワンオーナー車として査定を受けるための条件
ワンオーナー車として査定を受けるための条件は2つあります。
1つ目は、車の所有者が一人だけであること。ワンオーナー車の定義そのものです。
2つ目は、車のメンテナンス記録がしっかりと残っていること。車が適切にメンテナンスされていた証拠となるので査定額に直接影響します。
例えば、定期的にオイル交換を行い、タイヤを適切なタイミングで交換していたといった記録があると、車がきちんと整備されていたことが証明されて査定額が上がります。
ワンオーナー車は査定額アップにつながるの?
ワンオーナー車は中古車市場で人気がありますが、査定額アップに直接繋がるわけではありません。
最終的な査定額は車の状態を基準に決まり、ワンオーナーであることは査定基準に含まれていません。
買取業者によってはワンオーナーであることを評価してくれる場合もありますが、独自裁量によるもので明確な基準ではありません。
そのため、査定額を高くするには外装や内装の状態を良くすることやカスタマイズしているところを元に戻す方法が効果的です。
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車の査定額をアップさせる5つのポイント
ここからは、車の査定額をアップさせる5つのポイントを紹介していきます。
以下のポイントを守って査定額アップを目指しましょう!
車の外装に傷や凹みがあると、車の美観を損ねるだけでなく、錆びや水漏れなどのトラブルの原因にもなり得るため査定額が下がります。
査定額をアップさせるためには、外装に傷や凹みがないかをチェックしましょう。傷や凹みの程度によっては、自分で修理できます。
例えば、小さな傷はコンパウンドやタッチペンを使うと目立たなくなり、凹みは吸盤やヘコミ修理キットで元に戻せます。
しかし、大きな傷や凹みは、自分で修理すると逆に目立ってしまう恐れがあるため専門店に任せたほうがよいでしょう。
車の内装は汚れていると、車の劣化や故障のリスクが高まると判断される可能性があるため査定額が下がります。
内装の汚れは車の使用頻度や環境、メンテナンス状況によって変わってきますが、査定額をアップさせるためには、内装を清潔にする必要があります。
内装の清掃は自分でもできます。例えば、ダッシュボードやドアパネルなどのプラスチック部分は布やブラシでほこりを払い、中性洗剤で拭きましょう。
また、シートやカーペットなどの布製部分は掃除機でゴミを吸い取り、シートクリーナーで汚れを落としましょう。
内装の清掃では、ニオイも気をつけなければなりません。タバコやペットなどのニオイは査定員に不快感を与えるだけでなく、車内の空気環境を悪化させる恐れがあります。
ニオイ対策としては、消臭剤や芳香剤を使ったり、窓を開けて換気したりすることが有効です。また、エアコンのフィルターも定期的に交換しましょう。
車にカーナビやバックモニターなどのオプション装備が付いていると、査定額は上がります。オプション装備は車の機能性や快適性を高めるもので、中古車市場でも高い需要があります。
査定額をアップさせるためには、オプション装備の有無や種類、状態などを査定員にアピールすることです。
オプション装備の中でも特に評価が高いのは純正品です。純正品はメーカーが推奨しており、車との相性や品質が保証されています。
純正品は非純正品よりも高価なことが多く、買取業者も再販しやすいと判断します。純正品であることを証明するためには、取り付け時のレシートや説明書などを用意しておくとよいでしょう。
オプション装備は付いているだけでなく、動作確認も必要です。カーナビやバックモニターなどの電子機器は故障しやすく、故障している場合は査定額が下がります。査定前に動作確認をしておき、問題があれば修理しておくとよいでしょう。
車検の残り期間は多いほど、買取業者や再購入者が車検費用を節約できるため査定額は上がります。具体的には、4ヶ月以上残しておくと良いでしょう。
この4ヶ月という期間は、一般財団法人 日本自動車査定協会が設けている査定基準に明記されています。
車の需要は状態だけでなく、できるだけ直近の維持費を抑えられるかも重要なポイントです。少しでも高い査定額を目指す場合は、車検までの期間を残した状態で売却しましょう。
なお、車検切れの車を売却する際は注意が必要です。車検切れの車は公道を走れないため、出張買取を依頼するか、仮ナンバーの取得が必要になります。
売却時にコストをかけないためにも売却するタイミングには注意しましょう。
走行距離は多いほど、車の消耗や劣化が進んでいるとみなされるため査定額は下がります。
査定額をアップさせるためには、走行距離をなるべく抑えるようにしましょう。
走行距離を抑える方法はいくつかあります。例えば、近距離の移動は自転車を利用し、遠距離の移動は電車を利用すると車の走行距離を抑えられます。さらに、エコドライブや定期的な点検などで燃費を良くすることも効果的です。
査定額が大きく変わる走行距離の目安は「10万km」とされています。
また、年間では1万kmが目安です。例えば、5年落ちの車であれば5万kmがボーダーで、ボーダーを超えると査定額が一気に下がります。逆に、ボーダーを下回ると査定額は高くなります。
ワンオーナー車を高く売却する7つのポイント
車を売るときには少しでも高く売りたいと考える方が多いはずです。
ここからは、ワンオーナー車を高く売却する7つのポイントを紹介します。
買取業者は自社の在庫や需要に応じて査定基準を設定しています。そのため、ワンオーナー車を高く評価してくれる買取業者を探すことで車を高く売却することができます。
インターネットや雑誌などで買取業者の情報を調べたり、口コミや評判を参考にしたりすることがおすすめです。
査定額は買取業者によって異なるだけでなく、店舗によっても異なります。
例えば、同じ買取業者でも地域や立地によって在庫や需要が変わるため査定額も変わり、店舗ごとに査定士の判断や裁量も違います。
そのため、査定は最低でも3社以上の店舗で行い、より高い査定額を提示してくれる店舗を見つけましょう。
査定はインターネットや電話で簡単に申し込むことができますし、出張査定や持ち込み査定など選択肢も多くあります。時間や手間はかかりますが、数万円単位で差が出る可能性もあるため、査定は複数の店舗で比較検討しましょう。
メンテナンスを怠ると、車両の状態が悪化したり故障のリスクが高まるため、査定額に悪影響です。
例えば、傷や凹みがあると見た目が悪くなるだけでなく、錆びや水漏れなどの原因になります。また、オイルやタイヤなどの消耗品を交換しないと、エンジンやブレーキなどの重要な部分にダメージを与えます。
メンテナンスを定期的に行って車両の状態を良好に保つことで査定額アップにつながります。
需要が高い時期に車を売却すれば、買取業者も競争力を高めるために高い査定額を提示してくれる可能性があります。一般的に、需要が高い時期は「1~3月」と「9~10月」です。
1~3月は年度末や新年度の始まりで、車の買い替えや乗り換えを考える人が増えます。また、冬場の寒さや雪道で車の状態が悪化した人も買い替えを検討することがあります。
9~10月は夏場の暑さや長距離走行で車の状態が悪化した人や、秋冬のレジャーや旅行に備えて車を購入する人が多くいるのです。また、ボーナスシーズンでもあるため、予算に余裕のある人が増えます。
査定額はその時点での市場価格に基づいて決められるため、査定から契約までの期間が長くなると査定額が下がる恐れがあります。
市場価格は季節や月ごとの需要の変化によって変わります。例えば、1~3月や9~10月は需要が高く市場価格も高くなりますが、4~6月や11~12月は需要が低く市場価格も低くなります。
このような変動によって査定額も上がったり下がったりするのです。
また、査定額に満足したら優先的に案内してもらえるように買取業者に連絡しておきましょう。連絡をしていない間に市場価格が下がると、それを理由に査定額を下げられる可能性が高まります。
セールストークに惑わされないためには、冷静に情報を分析することが大切です。買取業者が言うことを鵜呑みにせずに、自分で検索したり比較をしましょう。
例えば、「今日中に契約すれば特別価格で買い取ります!」と言われたら、「どうして今日中なのか」「特別価格はどれくらいか」「他の買取業者よりも高いか」などを確認しましょう。
「ワンオーナー車は当社では特別に高く評価します!」と言われたら、「どれくらい高く評価するのか」「他の買取業者と比べてどうか」「その評価はどのように査定額に反映されるのか」などを確認しましょう。
オークションでは全国の買取業者やディーラーが競り合うため、市場価格以上の価格で落札される可能性が高まります。
オークション代行を利用するには、買取業者に依頼しましょう。買取業者は車をオークションに出品し、落札されたらその金額から手数料や経費を差し引いて自分に支払ってくれます。
しかし、オークション代行は「落札されるまで時間がかかること」や「落札されない場合があること」などのデメリットもあります。そのため、利用する場合は時間とリスクを考慮しなければなりません。
買取相場は査定額と比較できる重要な判断材料です。査定を受ける前に調査して、安く買い叩かれないように備えましょう。
車を売るときのNG行為
ここからは、車の売却時に避けたいNG行為を3つ紹介します。
申告漏れがないようにすることと査定額アップに向けた取り組みが大切です。
事故歴や修復歴は車の状態や価値に大きく影響する要素です。
買取業者は専門的な知識や機器を使い、事故歴や修復歴をチェックします。
もし虚偽申告が発覚した場合は、査定額の大幅な減額や契約解除、損害賠償につながる恐れもあります。
車をお店まで持っていって査定してもらう「持ち込み査定」では、即決のプレッシャーにさらされる可能性があります。
買取店はできる限り安い値段で車を買いたいため、「その場で契約しなければ査定額が変わる」と言ってきたり、即決しないで迷っていると「他のお客様が待っているので…」と言ってくる場合もあります。
そうなると、冷静な判断ができずに結局、損してしまう可能性があります。
買取店によって査定基準や評価が異なり、同じ車であっても査定額に数万〜数十万円の差が出ることがあります。
査定を1社だけに依頼すると車の適正価値が分からず、交渉の余地もなくなります。
買取店は他のお店と競合しない場合、査定額を上げなくても「車を買い取れる!」と考えるため、査定額を安くする可能性があります。
査定を複数社に依頼する場合、「一括査定サイト」を利用すると便利です。
一括査定サイトとは、インターネット上で簡単に複数の買取店に査定依頼ができるサービスのことです。自分で買取店を探して連絡する手間や時間が省けます。また、無料で利用できるものが多くあるので探してみましょう。