家族が増えたり気になる車種が発売された時に車の売却を考える方は多いでしょう。実際に、新しい車は魅力的に見えるため、今の車を売却して新車や別の中古車を購入することはおすすめです。
しかし、車を売却する際に見られるトラブルの一つとして「忘れ物」があります。売却前に確認を忘れたり、見えないところに落としたりして発見が遅れ、回収できずに後悔するケースも見られます。
一般的に、車の売却時は買取業者と車内の私物を片付けた上で引き渡しを行いますが、見逃す可能性もあるため自身での確認や管理が大切です。
この記事では、車を売却したあとに忘れ物に気づいた時の適切な対応と戻ってくる可能性について説明します。後半では忘れ物をしない具体的な方法も紹介します。
事前に車内清掃を兼ねたチェックを行い、忘れ物防止に努めましょう。
車を売却した際の忘れ物が戻ってくる可能性は低い
結論から言うと、車を売却する際に忘れ物が戻ってくる可能性は低いです。そのため、未然に予防し、忘れ物をしないように心がけることが大切です。
車の売却後に忘れ物に気づいた時の対応とは?
どれだけ確認しても、後になって忘れ物に気づく場合もあります。
車の売却後に忘れ物に気づいた時は、どのような対応を取ればいいのでしょうか?
以下で詳しく説明していきます。
忘れ物をした場合、車を売却した翌日までに買取店に問い合わせましょう。
車は買い取られてから2〜3日で整備や引き渡しの準備に入るケースが多く見られます。そのため、売却の翌日や気づいた時点ですぐに連絡をしましょう。早ければ早いほど返却される可能性が高まります。
忘れ物の責任は買取業者でなく、元の車のオーナーにあります。そのため、忘れ物をしてしまった場合、自身の責任になり買取業者に非はありません。
買取業者によっては、忘れ物に関して「保管はしない」「見つけた場合、◯ヶ月間は保管する」など、取り決めがあるケースもあります。
業者側としては忘れ物を見つけた場合、持ち主に連絡したりする場合もありますが、あくまで忘れ物は自己責任という意識を持ちましょう。
忘れ物の中でもクレジットカードやキャッシュカードは適切な対応が求められます。そのため、カード類の紛失は迅速かつ適切な対応を行いましょう。
まず、紛失したカードをすぐに見つけられるよう、日常的に大切なカードをまとめて保管し、紛失を防ぐ工夫が重要です。
もしカードが紛失した場合は、直ちに発行元に連絡し、カードの利用停止をする手続きを行いましょう。第三者による不正利用を防ぎ、自分の財産や個人情報を守ります。
クレジットカードの場合、多くの発行会社は24時間対応のカードロス対応センターを持っており、迅速に対応してもらえます。
気づいた段階で手続きを行うと不正利用や悪用を未然に防げるでしょう。
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車を売却した後に忘れ物が戻ってくる可能性について
車を売却したあとに忘れ物が戻ってくる可能性は買取業者の対応次第です。
一部の買取業者では売却後も忘れ物を保管しており、所有者に連絡して返却する場合があります。しかし、全ての業者がそうするわけではありません。
忘れ物を回収してくれるかどうかは、事前に買取業者に問い合わせることが重要です。
忘れ物は時間との勝負です。早く気づけば気づくほど、返って来る可能性が高まります。
買い取られた車は次のオーナーに早く渡すために、翌日や翌々日には整備や清掃のために工場に持っていったり、次のオーナーの引き渡す別の店舗に移動させたりするることがほとんどです。そのため、遅くとも翌日には連絡が大切です。
忘れ物をした際、買取業者が一定期間保管してくれる可能性もあります。
サービス面やお客様目線での運営を気にかける業者の場合、忘れ物を保管してくれたり、気がついた時に連絡をくれたりします。
また、忘れ物がスマートフォンや鍵、カード類など緊急性が高いと判断したものは連絡をもらえる可能性が高いでしょう。
買取業者は忘れ物の最終確認を行いますが、どうしても見つけられないこともあります。また、ポケットティッシュやハンカチなどは価値がわかりにくく、捨てられてしまう可能性があります。
特にポケットティッシュやビニール袋はとりに来てもらう負担のほうが大きくなるため、連絡しない場合があります。
お客様によっては「捨ててもらってもよかったのに」と言われるケースが多い消耗品類の忘れ物は返ってこない確率が高いと理解しておきましょう。
車の売却時に忘れ物をしないための対策
ここからは車の売却時に忘れ物を防ぐための方法を紹介します。
忘れ物は買取業者に車を引き渡す前に発見することが大切です。車内の最終点検を家族で行ったり、清掃を兼ねてチェックすると忘れ物に気づく可能性が高まるでしょう。
第一に、売却前に車の清掃を行いましょう。
車を清掃すると忘れ物に気づくだけでなく、買取業者からの印象も良くなり査定額アップにつながる可能性もあります。
また、車の査定前に清掃を行うだけでなく、最終引き渡し時点であらためてゴミを捨てたり、車内の拭き掃除や掃除機がけをすることで、忘れ物防止に効果的です。
ガソリンスタンドで掃除機を使い、足元のマットを綺麗にしたり、乾いた布でダッシュボードやドリンクホルダーのほこりをとりましょう。清掃しているタイミングで忘れ物に気づけます。
ファミリーカーの場合、家族で忘れ物チェックをすることもおすすめです。
特に家族それぞれで日頃座る座席が決まっている場合、その人ならではの座席の使い方をしていることがあります。そのため、子どもの目線からしか気づかない忘れ物もあるでしょう。
ファミリーカーを売却する際は「みんなで大切な車をきれいにして、忘れ物がないか確認しようね」と言って、子どもと一緒に確認することが大切です。
少し費用はかかりますが、ガソリンスタンドの清掃サービスを利用する方法も対策法として有効です。
ガソリンスタンドでは洗車だけでなく、車内の清掃を行うプランもあります。内容によって数百〜数千円かかりますが、売却前に車をきれいにしてもらえたり、忘れ物を見つけてもらえる可能性があります。
売却時の利用はもちろん、半年に一回など車の定期的な清掃にもおすすめです。
車だけでなく、日頃から忘れ物をしやすいと感じる場合は習慣から見直しましょう。
普段、ものを多く持っており管理が行き届かない場合は、物の数を減らすことが挙げられます。
車の場合は、車内に置くものを減らします。使わない袋やアクセサリー、もらったティッシュやチラシは車から降ろして所定の場所に戻したり捨てたりしましょう。
また、冬場に必要なブランケットを一年中置いている場合は、そのまま忘れたり、ほこりが溜まったりするため、夏場は降ろしておきましょう。
さらに、飲み物や食べ物のゴミを置いている場合は、降車時に捨てる習慣をつけましょう。
車内をきれいに管理できるようになると、自宅や自室の管理もだんだんと上手になります。忘れ物を日頃から防止する意味はもちろん、自分がトラブルに巻き込まれずストレスフリーで生活するために片付けや確認作業を徹底しましょう。
車の忘れ物は、ある程度パターンが決まっているため、過去のトラブルやエピソードを元に学ぶ方法もあります。
他の人の事例を見て「ひょっとしたら私も…」と気付ける可能性があります。
次で紹介する「見逃しやすい!忘れ物でよくあるケース」をもとに今一度、車内のチェックを行いましょう。
見逃しやすい!忘れ物でよくあるケース
ここからは、よくある忘れ物の具体例を紹介します。
自分では確認したと思っていても、気づかないうちに下に落としていたり、隙間に入り込んだりしていると発見できない可能性があります。
そのため、実際に起こりうる事例を参考にしながら最終チェックや清掃を行いましょう。
車の売却前にある点検では、CDやETCカードの抜き忘れが多く見られます。
ETCカードは基本的に挿入したままのため、抜き差しする習慣のなさから忘れる方が多くなります。
もちろん、業者側もチェックリストや確認を徹底し、買取時に返却できる状態を整えていますが、可能性をゼロにするためにはご自身で確認することをおすすめします。
持ち主と買取業者のダブルチェックで忘れ物を防止しましょう。
トランク部分に傘を積んだままにしたり、レジャーシートや小物を置き忘れるケースも見られます。
傘をトランク部分に横にして入れていると、見えにくく確認漏れが起きる可能性が高いでしょう。特に、トランク部分は黒やグレーなど落ち着いた色合いが多いため、同系色の傘は確認しにくいです。
また、トランク部分に子どもの小さなおもちゃが挟まっていたり、アクセサリーが落ちている場合もあります。
普段細かく見ない箇所のため、売却前は清掃を兼ねて、くまなくチェックを心がけましょう。
運転中に座席下に転がり落ちた小物を忘れるケースも多々あります。具体的には、アクセサリーやコスメ、喫煙グッズが挙げられます。
例えば、食事をしたあとに車内で口紅を塗り直し、カバンにしまったつもりが落としているという場合があります。また、運転中の揺れでカバンから落ち、気づかないまま売却することもあるでしょう。
喫煙者の場合は、たばこを数本落としているという状態が見られます。さらに、ライターの忘れ物も稀に見られます。
ライターの場合、夏場の車内に放置すると事故やトラブルの原因になります。そのため、売却時だけでなく日頃から車内に置かないようにしましょう。
ピアスやイヤリング、ネックレスなどが、シートの隙間に挟まったまま気づかないケースも見られます。
特にイヤリングの場合は、外れやすいことから紛失する可能性が高いです。例えば、冬に車から降りる時、ジャケットを羽織った際にイヤリングをひっかけて落としてしまい、見つからないことがあります。
また、出勤時にあわててアクセサリーを持ち込み、後でつけようと座席において見つからなくなるケースもあります。
日頃からアクセサリーを好んでつける場合は、売却時に注意しましょう。
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忘れ物を防ぐために知りたい物の管理方法
ここでは、そもそも忘れ物をしないために、すぐできるおすすめの対処法を紹介します。
ポーチを有効活用したり、物の置き場を使用者全員で統一すると忘れ物をしないだけでなく、扱いがスムーズになるでしょう。
車内にリップクリームや時計、ポケットティッシュなど細々としたものを置く場合、透明なポーチにまとめて保管すると紛失や落下を防止できます。
運転中は置きっぱなしにした小物が揺れで座席下に転がったり隙間に入り込んだりします。そのため、そもそも落とさない仕組みづくりが大切です。
100円で売られている透明なポーチであれば、何が入っているかすぐに分かるためおすすめです。透明なポーチに入れて、サイドポケットやグローブボックスに入れておきましょう。
ファミリーカーの場合、家族で利用するため物が増えがちです。特に、乳幼児がいる場合はウェットティッシュやおもちゃ、着替えなど様々な荷物を載せなければいけません。
ウェットティッシュは空いたドリンクホルダーに収納しておいたり、着替えはリュックに入れてすぐに持ち出せるようにしたり、散らからず保管しやすい方法で置きましょう。
また、わかりにくい場所に置く場合は利用者と保管場所を共有します。「ここに入れているからね」「着替えを使ったあとはすぐに補充して車に戻そう」など、お互いにコミュニケーションをとりながら忘れ物や紛失を防止しましょう。
忘れ物の責任について
最後に、忘れ物における責任の所在を解説します。
忘れ物をし、買取業者が気づかずにいると一見業者側に比があるように思えますが、忘れ物の責任は持ち主にあると考えることが大切です。
結論から言うと、忘れ物は自己責任です。業者からも、そう説明されるケースがほとんどです。
また、契約書類や注意事項説明書に記載されている場合も多いため渡される書類に目を通すことが大切です。
売却した車内の忘れ物については、買取業者に対して責任を求めることはできません。
売主である車の所有者や使用者が車内の整理整頓や忘れ物の管理に責任を持ちます。売却する時は、売主が車内を徹底的にチェックし、大切なものや貴重品は必ず取り出すようにしましょう。
売却した後に忘れ物が見つかった場合、買取業者に対して忘れ物の回収や保管を要求することはできません。
買取業者は売却するときに車内を確認するものの、完璧な確認が難しい場合もあるでしょう。したがって、売主は自己責任で車内を管理し、売却したあとも素早く業者に連絡して対応する必要があります。
車を売却する時には細心の注意を払い、物品や個人情報の取り出しを忘れないようにしましょう。売主が自らの責任を理解し、慎重な取引を心がけることが重要です。