新たに車を購入すると、今まで乗っていた車を手放すことになります。その際に車はどのように売却したらよいかよく分からないという方もいるでしょう。

車の売却方法は「下取り」「買い取り」「個人売買」の3つに分けられます。それぞれの特徴や売却の流れについて、ここで詳しく解説していきます。愛車の売却をお考えの方は参考にしてみましょう。

また、車買取業者を利用して売却する場合、業者の選び方のポイントなど役に立つ情報も紹介するので、参考にしてください。

車の売却の流れ

車の売却の流れ
車を売却する流れとしては、まず車をどのように売るか決めることから始めます。

ディーラーによる下取りか、買取業者に買い取ってもらうか、個人売買にするかを選びます。

車の売却の流れは、売却方法によって異なります。もし車買取業者に依頼する場合は以下のような流れになります。

  1. まずは利用する業者を探しましょう。業者はたくさんあるので査定額などを比較して売却先を決定します。
  2. 次は売買に向けて必要な書類を準備します。
  3. 書類を揃えて業者に提出して不備がなければ、売買契約は成立します。
  4. 車の引渡日を決めて車を業者に引き渡します。
  5. 車の売却代金を振り込んでもらって入金を確認できたら全て完了となります。

売却方法を決める

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車の売却方法は、大きく3つに分けられます。

1つ目はディーラーに下取りしてもらう方法です。通常は、車を乗り換える際に乗っていた車を引き取ってもらう形で売却となります。

2つ目は中古車買取業者に売却する方法です。査定を行い、算出された査定額が買取価格となります。

3つ目はネットオークションなどを用いた個人間での売買です。業者を仲介しないので、双方で買取額を決めることができます。場合によってはトラブルに発展することあるので、注意が必要です。

これらの売却方法にはそれぞれ特徴があります。以下で詳しく説明します。

ディーラーへの下取り

ディーラーへの下取りというのは、車を新たに購入して乗り換える際に、今乗っている車を引き取ってもらうという方法です。

中古車を買い取り、販売する車買取業者とは違い、ディーラーは中古車の販売ルートが確立されていない場合が多いので、中古車市場の相場をあまり気にしないで下取額を決めます。

ディーラーの目的はあくまで新車を販売することです。中古車の下取りはサービスのようなものなので、通常下取額というのは買取額と比べると安くなります。

下取額は新車の購入額から差し引かれることが多いです。そのため、買取とは違って現金で受け取ることはできません。

下取りのメリットは、新車購入と下取りがほぼ同時に手続きできるので効率的だという点です。買取価格にこだわらない、車の乗り換えを簡単に済ませたいという方におすすめです。

買取業者を利用

車買取業者へ売却すると、愛車はメンテナンス後に中古車として販売されます。

業者は中古車を販売する独自のルートをもっており、販売目的で買い取りを行います。そのため、ディーラーに下取りに出すよりはやや高めの金額で買い取ってくれることが多いです。

特に人気の車種や需要が増える時期は、少しでも在庫数を増やそうと買取業者が動きます。結果的に通常よりも高い値段で売却できることもあります。

車買取業者を利用する場合、複数の業者に査定を依頼して査定額を比較するという方が多いです。そして、最終的な売却先を決めます。ただし、業者探しや査定を受けるのにやや時間と手間がかかります。

買取業者への売却は、多少時間がかかっても良いので納得のいく業者を探して少しでも高く売却することをおすすめします。

個人間の売買

ディーラーや車買取業者などの業者を仲介しないで、直接車の購入者とやり取りして売却する、いわゆる個人間売買という方法もあります。

個人売買のやり方としてはネットオークションに出品するのが主流ですが、友人などに売却するという方もいます。

メリットとしては、相手との交渉次第で価格が自由に決められる、業者への手数料が不要といった点が挙げられます。

ただし、自分で購入者を見つけてダイレクトに連絡をし、値段交渉などをしなければなりません。そして売買契約の書類を整え、名義変更などの手続きも必要となります。そのため、時間と手間がかかってしまうでしょう。

また、個人間のやり取りなのでトラブルに発展する可能性もあります。

例えば、相手と急に連絡が取れず、納車したのに代金を支払ってもらえない可能性や、車が急に故障した、説明になかった傷や凹みがあるといったクレームがつくことも考えられます。

こういったトラブルにも自分自身で対処しなければならないのは大変です。

買取業者を利用すると高く売れる可能性がある

買取業者を利用すると高く売れる可能性がある
愛車を売却する方法の中で、車買取業者を利用すれば下取りよりも高値で買い取ってもらえる可能性が高くなります。

車を手放す際、少しでも高く車を売りたいという方は、車買取業者を利用することをおすすめします。

自分で買取業者を探し、少なくとも3社くらいの業者から査定を受けないと査定額を比較することができません。そうなると時間と手間がかかり、スケジュール調整も必要になります。

しかし、少し時間をかけるだけで買取価格が多少でもアップすると嬉しいものです。また、良心的で信頼できる業者を見つけ、売却できれば納得のいく形で愛車を手放すこともできるでしょう。

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買取業者を選ぶ

買取業者を選ぶ
車買取業者に売却したい場合は、まずは業者を決めなければなりません。

車買取業者といってもたくさんあります。どこにしようか悩むと思いますが、まずは査定に来てもらうことを前提に、近くの業者をネットなどで探してみましょう。

買取業者は全国展開している大手の業者から特定のエリアで有名な業者、個人経営のお店など様々です。

大手の業者は店舗が近くにあれば利用しやすく、独自の中古車販売ルートなどを確立している場合が多く、買取価格も期待できるとされています。

数社に査定依頼し、比較するとよい

いくつか近所にある車買取業者をピックアップできたら、ホームページなどで販売、買取実績などを確認してみてください。どのようなスタンスで買い取りを行っているのかなど、会社の特徴や売りとなる情報も収集しておくことが大事です。

まずは複数の業者に査定額の見積もりを依頼します。そして集まった見積もりを比較し、実際に車を査定してもらう業者を3社ほど選びましょう。

見積もりを依頼した全ての業者に実地査定を依頼したところですが、すぐに査定日を予約できるとは限らないため、日にちがだいぶ空く可能性もあります。

また、選択肢が多すぎると逆に混乱して選びにくくなることもあるかもしれません。

絞りこんだ3社ほどの買取業者と電話やネットから連絡を取って、査定を依頼します。そして、実際の査定額を比較しながら最終的な売却先を決めていきます。

買取業者の決め手とは?

買取業者の決め手とは?
車買取業者を選ぶ際は、どのようなことを基準にして比較すればよいか迷うところです。

一番分かりやすいのが、査定額でしょう。査定額の一番高いところをチェックしておいてください。

また、実際に車を査定してくれる査定員の対応の仕方、査定のやり方にも注目すべきです。査定はしっかり時間をかけボディや内装、エンジンルーム内な細かな部分まで丁寧に見ているかが重要です。

強引に即決を迫られたり、態度や言葉遣いも見てみましょう。

査定額の高さ

複数の業者に査定を依頼する際、まずは査定により算出された査定額を比較してください。

下取りと変わらないぐらい安いと、せっかく複数の買取業者を利用しても得になりません。

ただし、あまりに高額すぎる業者も注意が必要です。始めに高めの査定額を出しておいて、契約後に車を引き渡してから「ボディに傷があった」「部品が劣化していた」という理由で査定額が減額となる場合もあります。キャンセルしようとすると、今度はキャンセル料を請求される可能性も考えられます。

高額だからとすぐに契約しないで、他の業者との差額がどれぐらいかを見極めましょう。

また、ネットでの見積もりと実際の査定額に大きな差が生じる業者もいます。多少の減額はよくあることです。しかし、大幅にマイナスとなる場合は、始めから安値で買い取ろうとしている意図が見えるので注意してください。

査定員の対応

買取額も確かに重要なポイントですが、やはり査定員の対応、査定の仕方にも注目しておくべきです。

通常査定というのは、外観や内装、エンジンルームまで丁寧にある程度時間をかけて確認します。そうしないと事故により修理されているか、部品の消耗、劣化具合がどうかなどが、しっかり判断できないからです。

その上で、査定額が算出されます。

ざっとボディなどを見たぐらいで、短時間で終わってしまう査定を行う査定は信用できないと言わざるを得ません。査定額を高めに出しておいて、後で何か理由をつけて下げられる可能性もあります。

さらに、査定後のその場ですぐに決めるように強引に迫ってくる、即断しないと査定額が下がると焦らせる業者にも気を付けましょう。

またキャンセルなど業者側に不利となる説明もしてくれると良心的です。

査定員の対応1つをとってみても、その会社が信頼できるかを判断する材料になります。

利用しやすさと信用度

車買取業者は、大手から個人経営まで規模も様々です。

全国展開しているような大規模な業者の場合、近所で店舗や営業所を見つけやすいです。また、買取実績や中古車の販売実績なども豊富で、評判も耳に入りやすくなります。

査定マニュアルがあり査定員の教育もしっかり行き届いている会社が多いので、安定的なサービスが受けられるでしょう。査定員にはある程度の裁量しかないので、人によって査定額が大きく変わるということも起こりにくいため公平さが保たれています。

一方で個人の買取店の場合、査定額の交渉もしやすく、場合によっては査定額アップが狙えるかもしれません。ただし、個人経営が故に情報が乏しく、信用できる会社がどうかの判断が難しいといった一面もあります。

必要書類の準備と提出

必要書類の準備と提出
中古車の売却先が決まったら、次は売買契約を成立させるために必要な書類の準備に入りましょう。

必要な書類は普通車と軽自動車では異なるので注意が必要です。

共通して必要なのが、「車検証」「自賠責保険証明書」「リサイクル券」です。この3つの書類は、車内にあるダッシュボードのファイルの中にまとめて収納、保管してあることが多いので確認してみてください。

さらに、車の売却代金を振り込むための「口座」も準備しなければなりません。

「自動車税の納税証明書」もしくは「軽自動車税の納税証明書」も必要となります。自動車税や軽自動車税は、毎年4月1日時点の車の所有者の住所へ納付書が郵送されます。5月末日までに納税しなければならず、納めた際の領収書が納税証明書になります。

普通車は、発行から3ヶ月以内の「印鑑登録証明書」と「実印」を準備しなければなりません。

軽自動車の場合は印鑑登録証明書と実印は不要です。実印の代わりに認印を準備すれば事足ります。

時間のかかる書類は早めに揃えておく

売買契約に必要な書類の中には、発行してもらうまでに時間がかかるものもあります。

例えば、普通車を売却する際に必要な、印鑑登録証明書です。車を購入した際にも印鑑登録証明書が必要ですが、引っ越しをしたなどで印鑑登録をしていない場合、いざ登録をするとなるとある程度日数がかかる可能性があります。

印鑑登録は本人が役所に出向けない場合、代理人でも申請することが可能です。しかし、申請書を書いて提出し、郵送されてきた回答書をもって役所に出向くなど、手続きがやや面倒になります。

車の引き渡しまでに日にちがあまりない場合は、すぐにでも手続きの準備に入らなければなりません。

売却の意思があるなら、予め時間のかかりそうな書類は用意しておくと安心です。

紛失していれば再発行しなければならない書類もある

車検証、自賠責保険証明書、リサイクル券などは車内に保管されているのが一般的なので、まずはあるかどうかすぐにチェックしてください。

車検時などに出し入れしていると、知らないうちに紛失している可能性もあります。紛失したら再発行が必要となり、時間がかかります。そのため、すぐにでも手続きにとりかかりましょう。

車検証を紛失したら、管轄の運輸局で再発行手続きが可能です。

自賠責保険証明書を紛失したら、保険会社に連絡して再発行してもらいます。発行までに2週間ほどかかることもあるので注意しましょう。

リサイクル券は、再発行ができません。自動車リサイクルシステムのホームページ内、リサイクル預託状況のページを印刷すればリサイクル券の代わりになります。

納税証明書を紛失したら、普通車の場合は各都道府県税事務所、軽自動車の場合は自治体の役所で再発行が可能です。

車の引き渡しと売却代金を受け取ったら完了

車の引き渡しと売却代金を受け取ったら完了
必要な書類を提出し、無事に売買契約が成立したら次は業者と相談して車の引渡日を決めます。

新しく車を購入し売却する車と乗り換えるという方だと、引渡日が納車日よりも早いと車が使えない期間が生じるので困るかもしれません。そうならないためには、業者と相談して納車日と引渡日をうまく調整してもらいましょう。

引渡前日には車内に私物が残っていないか確認してください。また、カーナビに履歴が残っている場合はデータも削除しておくと安心です。

車を引き渡したら、後は売却代金が口座に振り込まれたのかを確認して売却は完了となります。振り込みは通常3日~1週間前後のところが多いです。いつ振り込まれるかは事前に聞いておきましょう。

車の売却にかかる期間

車の売却にかかる期間
車の売却にかかる期間も知っておくと、計画が立てやすくなります。

買取業者がすぐに決まれば数日で売却完了、車の引き渡しや入金確認まで済ませることも可能です。

ただし、数社から見積もりを取って査定を受け必要書類を準備するとなると、平均して「2週間程度」かかるとされています。

なかなか納得のいく買取業者が見つからない場合は1ヶ月や2ヶ月かかる場合もあるでしょう。どのぐらい期間がかかるかは売却先が見つかるかどうかによって違ってきます。

また、車検証などの必要書類が紛失していると、再発行までに時間を要するなどさらに売却完了の時期が後ろ倒しになります。

納得のいく売却ができるように余裕をもって準備しよう

車の売却は、思い立ってすぐに売りたいと動いても残念ながらその日に完了するわけではありません。査定のスケジュールを決めて、必要な書類を準備するなど数日かかるのが一般的です。

特に新しく車を購入し、乗り換える場合は納車日に前の車がまだ車庫にあると、車を駐車する場所に困ります。そのため、最低でも納車までには前の車は引き渡してしまいたいと考えるでしょう。

逆にあまりに早く売却してしまうと、今度は納車日までの移動手段がなくなり、困ってしまう場合もあります。スケジュールに余裕をもたせながら進めていくのが理想的です。

焦って妥協して売却すれば、後悔することにもなりかねません。自分で納得のできる売却ができるように、計画的に進めていきましょう。

まとめ

①車の売却方法は「下取り」「買い取り」「個人売買」の3つがある
②買取業者を利用すると高値で売れる可能性が高い
③車の売却は、売却先を決めて書類を準備し、車両を引き渡して入金確認するという流れ
④買取額や査定員の対応の仕方などを比較して買取業者を決めよう
⑤車の売却は平均して数週間から長いと数ヶ月かかることもあるので、時間に余裕をもって進めるのがおすすめ

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