「車を買い替えたい」「愛車に乗らなくなったから処分したい」という時には、車を買い取りに出す方が多いかもしれません。
車を売るにあたって、できるだけ高い査定額を出したいと思うでしょう。
実は、同じ車両でも時期によっては査定額が異なる場合があります。できるだけ高く売却したければ、査定に出す時期の見極めも大事です。
この記事では、車の高く売れる時期とタイミングについて紹介します。時期以外にも車を高く売るコツについてまとめたので、参考にしてください。
車の査定額が高くなる時期は年2回
車の査定額が高くなる時期は年に2回訪れると言われています。それは「1~3月」と「9月」です。
なぜ、1~3月と9月になると高額査定が出やすいのか、以下で詳しく見ていきましょう。
最も査定額が高く付くのは1~3月
年間で最も査定額が高くなるのは1~3月にかけてと言われています。
その理由は2つあります。
4月に新年度を迎えるにあたり、就職、大学入学、転勤など新生活を始める方も多く、新天地の生活の足として中古車を買い求める方が増えます。
どの買取業者も1台でも多くの在庫を抱えて業績を良くしようと躍起になります。その結果、いつもよりも高値で買い取ってくれる可能性が高まります。
高く売りたければ、1月~3月に売却できるようにスケジュール調整するといいでしょう。
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1~3月に続きおすすめなのは9月
1~3月に次いで、年間で高値査定が出やすいのが9月です。
その理由は2つあります。
9月というと直前にボーナスが支給される会社も少なくありません。ボーナスを受け取って懐に余裕が出てくると、車のような高額商品を買い求める方も増えます。中古車の需要も高まり、高値がつく可能性が高いわけです。
3月の決算期と同じで、買取業者は少しでも業績を良くするためにできるだけ多くの車両を買い取ろうとします。そのため、普段よりも高値になりやすいわけです。
基本的にはできるだけ早く売ること
年間で車の査定額が高くなるのは、1~3月と9月です。しかし、これはあくまでも参考情報と考えてください。
基本は車を売ろうと思ったら、できるだけ早く売ることです!
車は新車登録してから時間が経過すればするほど、価値が下落していく傾向が見られます。つまり査定を受けるのを後倒しにすると、それだけ値が下がってしまいます。
12月に売ることを決めた場合は、数週間で1月になって高く売れる時期になるので待ってみてもいいかもしれません。しかし、買い取りが高い時期だからと言って何カ月も待ってしまうと、その間に価格がどんどん下がってしまいますので気をつけましょう。
車の査定を受けるベストタイミングとは?
車を買い替えるために、現在の愛車を売却したいと考えている方もいるでしょう。その場合、ベストなタイミングがいくつかあります。
具体的にどのようなタイミングがおすすめか、いくつかピックアップしてみました。
以下のタイミングが近付いているのであれば、車の買い替えを検討してみてください。
もし車検の時期が近づいていて車の買い替えを検討しているのであれば、査定に出したほうがいいでしょう。
車検を通すとなると、それなりにまとまった費用がかかります。どんなに安くても数万円単位で費用が発生し、ディーラーで通すとなると100,000円以上かかる場合もあります。
車の査定で車検も項目の一つなので、車検の残期間が長いとプラス査定になりやすいです。しかし、車検を通すにあたっての費用を穴埋めできるほどのプラス査定にはなりません。つまり、車検後に査定に出すと、結局損をしてしまうわけです。
また、車検を通す際には、整備工場やディーラーで予約したり、書類作成したりと何かと手間がかかってしまいます。手間を省くという意味でも、車検前に査定に出すのがおすすめです。
愛車のモデルチェンジ前に売却するのも、高額査定を出すテクニックです。
一般的にモデルチェンジをすると先代モデルの車の買取価格が値崩れを起こします。買取業者に旧モデルが一気に出回り供給過多の状態になり、旧モデルへの需要が低くなります。
モデルチェンジの情報は自動車専門誌や車関係のポータルサイトで紹介されているので、こまめにチェックするのがおすすめです。
また、ライバル車種がモデルチェンジするのに伴い、自分の愛車の査定額も値崩れを起こすことがあります。
モデルチェンジするという情報を掴んだら、できるだけ早く買取業者にコンタクトを取りましょう。
車の査定をするにあたって、一つポイントになるのが「走行距離」です。
走行距離が長くなると、それだけ車を酷使していると評価され、査定額は下がってしまいます。
しかし、1kmごとに査定額が下がるなど細かく設定しているわけではありません。いくつか査定額が大きく変わるラインがあります。
特に査定額に影響を与えるラインは「100,000km」です。
最近の自動車は走行距離100,000kmを超えても問題なく走行できる個体が多いですが、買取業界では100,000kmを超えるかどうかでかなり査定額が変わってくる傾向が見られます。
走行距離100,000kmに近づいているのであれば、早めに売却手続きを進めましょう。
それ以外の基準としては、毎月平均1,000km以上走っている車は新しい車であっても「過走行車」と判断されることが多いですから、走行距離が多いユーザーは要注意です。
車を保有している方は、毎年自動車税が課税されることは知っているでしょう。
自動車税とは、毎年4月1日の時点で車を保有している方を対象にした税金で、この先1年分を先払いします。つまり、4月1日になる前に車を売却すれば、来年分の自動車税の納税を免れます。
4月1日以降に売却しても、売却後の期間分の税金は後に還付されます。しかし、還付を受けるためには、所定の手続きを取る必要があり面倒です。
また、いずれ戻ってくるといっても、1年分の税金を納めるのでそれなりの出費になります。
車を売ろうと思っているのであれば、4月1日よりも前に査定を受け、3月20日頃までには車を引き渡すのがおすすめです。
査定項目として、車の「年式」もチェックされます。
年式とは、新車登録されてから何年経過したかということです。
基本的に年式が古いと、買取価格も低くなってしまいます。古い年式の車は各パーツが劣化していて、運転中に故障などの不具合が起こりやすいと考えられているからです。
新車登録月が近づいているのであれば、年式が古くなる前に売却することをおすすめします。もし少しでも高く車を売りたければ、高年式の比較的新しい段階で査定に出しましょう。
一般的に中古車で人気なのは、5年落ち未満の車です。つまり新車を購入してから5年以内に売却すれば、高値がつく可能性が高いです。
ライフイベントに合わせて車を売りに出すのも一つの方法です。ライフイベントが来る前と後では、必要になる車が違ってきます。
例えば、子供ができた場合を考えてみます。子供を乗せて運転する場合、小さなお子さんであればチャイルドシートを設置しなければなりません。
また、赤ちゃんの時にはベビーカーを車に乗せてお出かけすることも考えられます。そうなってくると、あまり小さな車だと不都合です。
ミニバンに代表されるような、車内スペースを広く確保している車のほうが重宝するでしょう。
逆に子供が独立すれば、大きな車は必要ありません。
引っ越ししたのを機に車を買い替えるのも一つの手です。引っ越して仕事やプライベートなど、ハンドルを握る頻度が多くなったとします。この場合、コンパクトカーや軽自動車のような小回りの利く車のほうが適しています。
このように生活環境の変化に合わせて、車の買い替えを検討しましょう。
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車の査定のおすすめできない時期
車の査定額が高くつく時期がある一方で、高額査定のあまり期待できない時期もあります。
一般的に「4月」と「年末」は、車を売るのには適さない時期です。なぜこの時期は高額査定が期待できないのか、以下にまとめました。
車売却におすすめできないとされているのが4月です。
なぜおすすめできないのかというと「自動車税」が関係しています。
自動車税は毎年4月1日時点で、車を保有している方を対象にした税金です。つまり4月に売却すると、今所有している車の自動車税が課税されてしまいます。
車を売却すればそれ以降の税金については還付されますが、還付を受けるにあたって手続きが必要になることが多いので、やはり避けたいところです。
また軽自動車の場合、還付はないので注意してください。軽自動車の自動車税は年間で10,800円です。決して小さな出費ではありません。
4月は税金関係の手続きが面倒になるので、名義変更の時間も考え3月20日くらいまでに売却するのがおすすめです。
年末も車の売却には適さない時期と言われています。年末に車を売却しても、高値査定にならない公算が大です。
高額買取が難しい背景には「中古車需要」が関係しています。
年末年始にはクリスマスやお正月など、年間でも大きなイベントが続くため、車を購入しようという方はあまりいません。プレゼントや旅行などで出費がかさむので、さらに高額な車を購入しようとは思わないわけです。
1月からは新年度前に車を買い替えたり、新規購入したりする方が増えます。また、買取相場も上がってきますので、年末に売るよりは年を越すまで待ったほうがいいでしょう。
できるだけ高く車を売るコツ
車の査定金額を高くするためには、時期やタイミングが重要です。
しかし、その他にも自分で対処することで、買取価格を上げることも可能です。
そこで、ここからは査定を受ける前に自分でできる買取価格を上げるコツについて6つ紹介します。
これから車を売ろうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
査定に出す前に、車を綺麗にしておくのがおすすめです。
車を綺麗にしたからといってプラス査定になるわけではありませんが、綺麗な車を見れば査定士の印象も良くなります。
「手入れされているから大事に扱われてきた車に違いない」と思ってもらえます。
好意的な印象で車を査定してもらえれば、査定額が上乗せされる可能性も充分期待できます。
車を綺麗にするのは外装だけではありません。洗車するだけでなく、車内に残っている細かなゴミやフロアマットに付着している砂やほこりを掃除などで取り除きましょう。
また意外と重要なのが、車内の「臭い」です。特に車内でタバコを吸ったり、ペットと一緒にドライブしたりした場合、臭いがきつくなっているかもしれません。消臭剤などを使って、できるだけ臭いを取り除いておいてください。
車が好きな方だと、自分で愛車をカスタマイズしている場合もあるかもしれません。
しかし、カスタムカーの場合は査定であまり評価されない傾向が見られます。カスタムカーの場合、好き嫌いが分かれるのでなかなか高額査定が出にくいのです。
もしカスタマイズをしていたとしても、元の純正部品を保管していれば、話は別です。
カスタマイズする際には、純正部品を取り外してもきちんと保管しておいてください。そして査定を受ける際には、純正部品も査定士に見せましょう。
車を購入した際に、付属品も併せて渡されるはずです。この付属品の有無も査定金額に影響します。
「取扱説明書」や「保証書」が残っていると、プラス査定の対象です。
また、「スペアキー」を紛失するとマイナス査定の恐れがあるので、こちらも紛失しないように注意してください。
車を売却するにあたって、いくつか必要書類を準備するように買取業者から言われます。この必要書類は、準備してから査定を受けたほうがいいでしょう。
必要書類が準備できていない状態でも査定は受けられますが、査定を受けてから必要書類の手配をするとなると、時間がかかってしまう可能性があります。
車の価値は、時間が経過すると下がっていくのが一般的です。時間がかかると当初の査定額のまま買い取ってもらえない恐れが出てきます。
通常、自動車を売却する場合には以下の書類が必要です。
- 車検証
- 自動車税納税証明書
- 自賠責保険証
- 印鑑証明
- 実印
- リサイクル券
これらをすべて準備してから査定を受けましょう。
※軽自動車の場合は「認印」が使えるため、実印と印鑑証明は必要ありません。
車を売却する方法は2つあります。それは「下取り」と「買い取り」です。
下取りとは、車を買い替える際にディーラーで車を購入すること前提で、前の車を引き取ってもらうサービスのことです。
ワンストップで車の買い替えができるので便利ですが、買い取りと比較すると、売却価格が低めになりがちです。
そのため、少しでも高く売却したければ、買取業者の査定を受けることをおすすめします。
近年では「ネットオークション」などを使って、個人売買する方法も出てきています。直接の取引きなので中間マージンが発生しないぶん高値で売却できる可能性があります。しかし、トラブルもしばしば起きているので、利用はおすすめできません。
買取業者では、それぞれ独自の査定基準を作っていて、その基準をベースに査定して買取価格を出しています。そのため、同じ車両でも買取業者によって査定価格は異なります。
少しでも高く売りたければ、複数の業者に査定に出すのがおすすめです。そうすれば、より高値で愛車を買い取ってくれる業者が分かります。
また複数の業者で査定を受ければ、おおよその愛車の買取価格の相場も把握できます。相場が分かっていれば、安く買い叩かれる心配もありません。
場合によっては数十万円単位で買取価格に差が出ることもあるので、複数のところに査定依頼をしましょう。
実車査定してもらって査定士が買取価格を提示しますが、この時もう少しプラスできないかと、価格交渉するのも一つの手です。
もしかすると、価格交渉の結果少し高く値段をつけてくれるかもしれません。もちろん100%価格交渉すれば査定額がアップするわけではありませんが、やってみる価値はあります。
この時、重要なのは「もう少しアップしてくれたら売ります!」という本気度をアピールすることです。
本当に車を売ってくれるかどうか分からなければ、査定士も本気で交渉に乗ってきません。
また、1~3月や9月など、少しでも車を確保したい時期に交渉すると効果的です。お客さんをみすみす逃したくないという思いが強まるため、金額を高くしてくれる可能性が充分あります。