外車は新車で購入すると高額ですが、買取査定に出すと安値になることが多いです。外車を高く売るなら「どこに売るか」が重要となります。
一括査定サービスなら、専門の買取業者を含む複数の業者から選べる点がおすすめです。また、業者選びの手順を覚えて、売却前にひと工夫することにより、高値で売却できる可能性はさらに高まるでしょう。
一括査定サービスのデメリットなども含めて説明しますので、これから外車を売却予定の方は参考にしてみてください。
外車を高値で売るには?
何らかの理由で乗らなくなった外車あるいは輸入車を売却しようとしても、日本では高値で売却することは難しいとされています。詳しい理由は後述しますが、国内で外車の需要が少ないことなどが原因です。
そのため、外車や輸入車を手放す場合は、一般的なディーラーや中古車買取店よりも、外車を専門に取り扱う業者に査定してもらうといいでしょう。
もしくは、一括査定サービスを利用して高値で買い取ってくれる業者を探すという手もあります。
外車を高値で売る方法①専門の車買取業者に売る
外車を高値で売却したいなら、外車や輸入車の売買を専門としている買取業者に依頼するのがおすすめです。
こうした業者は一般的な買取店とは異なり、買い取った外車を販売するための独自ルートを確立しています。
外車に限らず、高級車やスポーツカー、希少車などは適切な販路を持っている業者に引き取ってもらうのが得策です。
ただし、慣れていない方がこうした専門業者を探すのは簡単ではないでしょう。複数の業者を探し回る手間や、怪しい業者に当たってしまうリスクなどを考えると、次に説明する「一括査定」を利用したほうがいいとも言えます。
車の売り時はいつ?タイミングを誤ると損することも!
外車を高値で売る方法②一括査定サービスを利用して売る
外車の高値買取を狙うなら、一括査定サービスを利用するという方法もあります。
一括査定は、一回の手続きで複数の業者に車の査定を依頼することができるため、見積もりを比較して最も高値で買い取ってくれる業者を見つけ出すことができます。
車の一括査定サービスは、車を売却する際の査定方法の一つで、上手く使いこなせば、少ない手間で高値で買い取ってくれる業者を見つけられます。ただし、手軽に利用できるぶんデメリットとリスクも多いため、それらを知った上で利用しましょう。
車を高値で売却する方法に、業者に自宅などへ来てもらって車を査定してもらう「出張査定」があります。複数の業者に出張査定を依頼し、それぞれの査定額を比較する「相見積もり」を行えば、自分はほとんど動くことなく、最も高値で買い取ってくれる業者を見つけられます。
一括査定は、この出張査定と相見積もりを1回の手続きで一括して申し込んで行うという方法です。複数の業者に一括して申し込めるので、個別にいちいち出張査定の依頼をする手間が省けます。
ただし、この方法は多くの場合、どんな業者に当たるかが分かりません。また、営業電話が大量にかかってきて辟易することもあるので、利用には注意が必要です。
一括査定の手続きの流れを説明していきます。
まず、一括査定専用のサイトへアクセスして、車の情報や個人情報を入力します。
専用サイトには沢山の種類があるので、できるだけ評判のいい、信頼のおける業者が運営しているものを利用するようにしましょう。それは、申し込み時点で個人情報を入力しなければならないので、怪しい業者などに情報が渡らないようにするためです。
申し込みが終わると、複数の買取業者から営業電話がかかってきます。業者側としてはライバル業者よりも早く車を買い取りたいと思っているので、大量の電話がしつこくかかってくることに注意しましょう。
後はそれらの業者と査定の日時を打ち合わせて、それぞれ出張査定してもらいます。そうして算出された査定額を比較して、最も高値をつけてくれた業者に車を売却すれば、全ての手続きは完了です。
一括査定サービスを利用することのメリットは、大きく分けて2つあります。
1つ目は、複数の業者に出張査定を依頼する手間が省けることです。
見積もり比較のために複数の業者に査定を依頼するとなると、通常は1件1件連絡する手間がかかります。そこで一括査定サービスを利用すれば、専用サイトでの1回の手続きで複数の業者に申し込むことができます。
2つ目は、車を高値で買い取ってくれる業者を見つけやすいことです。
一括査定は複数の業者が関わることが前提なので、業者同士を競い合わせる形になります。その上で査定の見積もりを出してもらうので、それらを比較し、最も高い査定額の業者に車を売却することができます。
一括査定を利用する場合に、避けて通れないデメリットがいくつかあります。
1つ目は、申込時に専用サイトへ個人情報を入力しなければならないことです。
これには、抵抗を感じる方も多いかもしれません。
2つ目は、営業電話が大量にかかってくることです。
一括査定は一度の申し込みで複数の業者に査定を依頼できるのがメリットですが、そのかわり業者もライバルを出し抜いて車を買い取ろうと思っているので、営業電話がしつこくかかってくることがあります。
3つ目は、複数の業者と並行してやり取りしなければならない点です。
査定の打ち合わせ、査定時の対応、査定額が出揃った後の交渉などについて複数の業者とやり取りするのは、慣れないと大変でしょう。
一括査定では、 必ずしも期待した通りに車を売却できるとは限りません。それどころか、一括査定を利用したことで損害が生じ、最悪の場合は業者との間でトラブルになることもあります。
例えば、査定してもらったものの思ったほど高値がつかなかったり、査定してくれる業者が少なかったりすることがあります。これらの場合、別の方法で改めて査定してもらう必要があります。
そして一番怖いのは悪徳業者に当たった場合です。最初は査定額を高めにしておいて売買契約を結び、後になってから「修復歴が見つかった」「故障が見つかった」などと難癖をつけて減額してくるケースがあります。
もちろんこれは一括査定に限った話ではなく、本当に車に問題がある場合もあるでしょう。しかし「依頼する業者を選べない」という特徴がある一括査定の場合は、悪徳業者に当たるリスクも高いことを覚えておいてください。
外車はなぜ買取価格が安いの?
「日本国内では、外車や輸入車を高値で売却するのが難しい」と前述しましたが、その詳しい理由を以下で5つ説明します。
主な理由としては、日本における外車の需要の低さ、査定基準の問題などになります。
日本では「外車は高級で高い」というイメージが先行しています。また、現に外車の新車は必要以上に価格が高いのが実態です。
売却時の査定ではそうしたイメージは関係なくなるため、相対的に安値に感じられるのです。
車の買取査定時に用いられるのが、JAAI(日本自動車査定協会)の定めた査定基準です。この基準は国産車と外車とでは異なっており、外車の場合は特にこの基準が厳しいのも、査定価格が安くなる原因になっています。
例えば、走行距離一つ見ても、外車の場合は国産車より少し多い程度でも大幅なマイナス査定となります。
また、傷や凹みがある場合のマイナスになる程度は、国産車の1.2倍~2倍程度となっているのです。
外車はもともと日本国内での需要が低く、中古ともなるとあまり市場価値がありません。
よって、中古の外車を買い取ったとしても、すぐに売れる見込みがないことから、専門業者でない限り高値をつけない傾向があります。
国産車で、普通の買取店で値がつかないような車は、海外に販路を持つ業者に売る方法があります。日本製の車は海外でも評価が高く、日本では価値がつかない過走行車や事故車なども、海外ではメンテナンスを施して乗られることが多いです。
しかし、外車の場合は輸出しても日本製ではないので高く売れません。日本人から見れば「外車」でも、海外から見ればそれは外車ではないので、特別な価値もないことになります。
車の買取業者にとっては、「売れない車」を保有することはそれだけで大きなデメリットと言えます。なかなか売れない車を置いておくとスペースを使ってしまうので、販売する車の回転率が悪くなるからです。
また、中古車とはいえ放置するわけにもいかず、保有していれば自動車税や車検、メンテナンスの費用もかかります。
需要の低い外車を買い取ると、業者にとってはお荷物になってしまう可能性があるため、高値をつけたがらないのです。
外車の買取相場を調べることはできる?
車を高値で売却するなら、事前に買取相場をチェックしておくのが理想的です。変動する相場を日頃から見ておくと、査定で出された金額が安いのか・高いのかが判断できるので、価格交渉の材料にもなります。
日本の国産車の場合は、このように買取相場を調べて売却時に活かすことが可能ですが、外車の場合は別で、相場を調べようとしてもほとんど情報がありません。また、公開されている相場はタイミングが遅く、タイムリーなものではないことが多いです。
こうした事情に加え、そもそも買取相場は「目安」でしかないことも覚えておきましょう。これは国産車でも同じことが言えますが、車種・グレードが同じでもオプションやコンディションが異なれば価格が違ってくることも珍しくありません。
基本的に車を売る場合は、現車を見なければ正確な査定額は分かりません。外車の不明瞭な買取相場はあまり当てにしないほうがいいでしょう。
車の売り時はいつ?タイミングを誤ると損することも!
外車をさらに高く売るための工夫
日本国内では、なかなか高値で売れない外車ですが、査定前にひと工夫加えることで、買取価格をアップさせることが可能です。
以下で紹介するのは外車に限ったものではありませんので、車の売却時には全般的に参考になるでしょう。
車の買取業者が、積極的に車を買い取って在庫を確保しようとする時期があります。それは1月~3月です。
その理由は4月になると進学や就職で新生活が始まる方が多く、中古車の需要も高まるからです。
また、3月は決算期にあたるので、業者は仕入れ・販売台数を増やして実績を可能な限り上げようとします。この時期に中古車セールなどが行われるのはこのためです。
業者は多少査定価格が高くても買取台数を増やそうとしますので、車を売るのであれば1月~3月がおすすめです。
車を査定してもらう前に、洗車や車内の掃除などもしっかり済ませておきましょう。
家族で利用する車の場合、食べこぼしやゴミなどが残っていることがあります。また、タバコや芳香剤の臭いも可能な限り取っておいてください。
洗車・清掃をしたからと言って、確実に査定額がアップするわけではありませんが、綺麗にしておくことで、査定士に「持ち主から大切に扱われてきた車だ」という印象を与えることができます。
車を査定に出す場合は、新車時についてきた説明書やリモコン、車の純正パーツなどを全て揃えておくと有利です。同じように、カーナビなどのオプション・装備品の有無も査定価格に関わってきます。
特に外車の場合は、いわゆる「フルオプション」の状態の車を買い求める方が多いです。そのため、条件に当てはまる車なら高値がつく可能性もアップするので、査定時にはその点を強調しておくと良いでしょう。
特に注目したいのは「カーナビ」「オーディオ」「本革シート」です。
外車のカーナビは純正であれば高値になることが多く、オーディオも高級車だと数十万円のものがついていることがあります。
また本革シートも、その後付け不可能な唯一無二感と高級感から高額査定につながりやすいです。
その他、サンルーフ、ムーンルーフ、キーレスエントリーや衝突軽減ブレーキなどの先進安全装備、電動スライドドアなども査定時にはポイントとなります。
一括査定でよくあるトラブルと対処法
外車を高値で売る方法の一つとして、一括査定サービスを利用して高値で買い取ってくれる業者を探し出すやり方を紹介しました。
これは便利なサービスですがトラブル事例も多いので、あらかじめ対処法を知っておくと役立ちます。
例えば、業者との打ち合わせの段階で、営業電話が何件もしつこくかかってくることがあります。これは一つ一つ真面目に対応せず、相手によってはきっぱりと断ったり、連絡し合う時間帯を厳密に取り決めたりするなどしましょう。
また、査定時に考えられるトラブルとして、「査定に来た業者が即決を迫ってきて、なかなか帰ろうとしない」というのもあります。このような場合は毅然とした態度でお断りするか、ひどい場合は警察を呼ぶと良いでしょう。
そして、稀に起こるトラブルとしては「査定額を後になって減額された」ということもあります。これは、理由をきちんと確認することが重要です。
売買契約を結ぶ前であれば査定手続きをキャンセルすることもできます。
上述のようなトラブルは未然に防いでおくのが一番です。一括査定を利用する際は、申し込みの段階から、可能な限り予防策を講じておくことをおすすめします。
最初に専用サイトから申し込みを行う時、信頼できる業者のサイトを活用するのが大切です。有名な大手買取業者でも、中には一括査定サービスの評判があまりよくないこともありますので、前もって口コミなどを確かめておきましょう。
一括査定サービスを利用すると、素性の分からない業者に査定を任せる場合も多くあり、悪徳業者に当たる可能性もゼロではありません。そのため、査定業者を選択できるサイトもあるので、不安な場合は探してみてください。
査定金額に関するトラブルを防ぐために、事前に買取相場の知識を身に付けておくのも有効です。相場はあくまでも目安なので完璧ではありませんが、予備知識があれば、不当に高い・あるいは安い査定額をつけられた場合も気付くことができます。
一括査定よりも「出張査定+相見積もり」が安全
一括査定サービスの利用は安全面で不安が残る…という方は、自分で複数の買取業者を探して査定をお願いし、見積もり額を比較して買取業者を決めるやり方がおすすめです。
この場合、最初の業者探しの段階で手間がかかりますが、結果的には一括査定と同じ効果が得られます。
その上、申し込みの段階で自分から業者を選ぶことで、悪徳業者に当たる確率を少しは下げることができるでしょう。
主要な外車メーカーと人気モデルの買取相場
ここからは、主要な外車メーカーと、それぞれの人気モデルの買取相場を紹介します。
外車の購入または売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
メルセデス・ベンツとは、品質の高さと高級なブランドイメージの強いドイツの自動車メーカーです。ベンツといえばセダンのイメージが強いですが、SUVやコンパクトカーといったファミリー向けのモデルも多数存在します。
リーズナブルな価格帯のモデルもあるため、中古車で探せば比較的お得に入手できるでしょう。国内でも有名なメーカーのため、状態がよければ高価買取につながります。
代表的な車種とそれぞれの買取相場は、以下の通りです。
Sクラス | 約4万円〜1,198万円 |
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Gクラス | 約211万円〜1,199万円 |
Cクラス | 約3万円〜502万円 |
Vクラス | 約3万円〜924万円 |
Aクラス | 約3万円〜395万円 |
Eクラス | 約3万円〜737万円 |
GLE | 約253万円〜961万円 |
GLS | 約365万円〜1,131万円 |
CLAクラス | 約53万円〜448万円 |
アウディとは、4つの輪を組み合わせたロゴが特徴的なドイツの自動車メーカーです。街乗りに向いた上品なエクステリアと積極的な先進技術の導入で知られており、国内でも高い人気を誇ります。
幅広い年齢層に人気があるため、中古車市場でもひんぱんに取引されているメーカーです。
代表的な車種とそれぞれの買取相場は、以下の通りです。
TTクーペ | 約3万円〜420万円 |
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A3 | 約3万円〜259万円 |
A4 | 約6万円〜348万円 |
A6 | 約5万円〜442万円 |
A8 | 約14万円〜741万円 |
Q2 | 約123万円〜284万円 |
Q3 | 約22万円〜421万円 |
Q5 | 約19万円〜466万円 |
Q7 | 約3万円〜561万円 |
BMWは、スタイリッシュなデザインと汎用性の高い走行性能が魅力の自動車メーカーです。イギリスのMINIとロールス・ロイスを傘下としている一大グループ会社で、SUVからスポーツカーまで、幅広いジャンルの車を展開しています。
代表的な車種とそれぞれの買取相場は、以下の通りです。
X1 | 約3万円〜490万円 |
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X2 | 約137万円〜336万円 |
X3 | 約3万円〜658万円 |
X5 | 約3万円〜767万円 |
Z4 | 約3万円〜601万円 |
3シリーズ | 約3万円〜618万円 |
5シリーズ | 約4万円〜539万円 |
1シリーズ | 約3万円〜353万円 |
7シリーズ | 約3万円〜1,009万円 |
フォルクスワーゲンは、欧州で最大規模を持つ自動車メーカーです。日本でも有名なランボルギーニやポルシェは、フォルクスワーゲンの傘下企業でもあります。
自社ブランドの車は比較的リーズナブルで、国産車と同等の価格のモデルも珍しくありません。国内でも台数が多いため、人気モデルなら中古車市場でも高価買取につながります。
代表的な車種とそれぞれの買取相場は、以下の通りです。
ゴルフ | 約3万円〜254万円 |
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ポロ | 約3万円〜182万円 |
ティグアン | 約3万円〜499万円 |
ゴルフヴァリアント | 約11万円〜275万円 |
ゴルフトゥーラン | 約4万円〜308万円 |
シャラン | 約3万円〜322万円 |
アルテオン | 約160万円〜317万円 |
T-Cross | 約147万円〜255万円 |
T-Roc | 約178万円〜277万円 |
ボルボは、スウェーデンの自動車メーカーです。北欧らしいナチュラルなデザインとシンプルな造形が特徴で、日本では高級ブランドのイメージが定着しています。
ほかの外車メーカーよりバリエーションは少ないですが、価格帯は比較的リーズナブルです。
代表的な車種とそれぞれの買取相場は、以下の通りです。
V60 | 約3万円〜431万円 |
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V90 | 約181万円〜395万円 |
S60 | 約4万円〜348万円 |
S90 | 約161万円〜371万円 |
XC40 | 約173万円〜365万円 |
XC60 | 約6万円〜525万円 |
XC90 | 約3万円〜579万円 |