簡単な入力で複数の業者の見積もりが取れる、一括査定サービスを利用している人が多くなっています。ネット上から24時間いつでも利用できるのも人気の理由です。
しかし、一括査定にはデメリットもあります。その中でも多くの人が指摘しているのが、業者からしつこく営業電話がかかってくるという点です。
そこで、迷惑電話対策として電話番号を教えないようにしようと思っている方もいるでしょう。
ここでは、電話番号を教えるべきかどうかについて詳しく見ていきます。
電話番号や住所を一括査定サイトに登録する必要性
業者からの迷惑電話がかかってこないように、電話番号や住所を伝えないようにしようと考えている方もいるかもしれません。
しかし、このような方法を取って果たして問題ないのでしょうか?
結論から言うと、メリットよりもデメリットのほうが大きくなると言われています。
ここからは、一括査定を申し込むにあたって住所や電話番号を伝える必要性について解説していきます。
一括査定サイトに嘘の電話番号を登録してもいい?
一括査定を利用するデメリットとしてよく言われるのが、申し込んだ瞬間から執拗に業者から電話がかかってくる点です。
電話がかかってこないように、でたらめの電話番号を入力フォームに登録する方も中にはいるようです。
しかし、このような嘘の電話番号を入力するのは避けたほうがいいでしょう。その理由は4つあります。
いい加減な電話番号で申し込むことは、基本的に厳禁です。ほとんどの一括査定サイトで禁じられています。
サイトの利用規約をチェックしてみると、「虚偽申告は禁止」といった文言がどこかに書かれているところがほとんどです。
また、利用規約の中には「当サイトと利用者との間で何らかの紛争が生じた際には裁判所にて解決する」といった内容が書かれているでしょう。
このように虚偽情報を入力すれば、最悪裁判沙汰になる可能性もあります。
サイトを利用した時点で、この利用規約に同意したものとみなされます。
一括査定サイトとの間で無用なトラブルを避けるためにも、嘘の情報は入力すべきではありません。
嘘の電話番号を入力する際に、適当な番号にする人もいます。しかし、もしかすると適当に入力した番号が実在するかもしれません。
実在する番号を入力した場合、その人のところに迷惑電話がかかってしまいます。
SNSなどを見てみると「身に覚えのない買取業者から電話がかかってきた」という投稿も少なくありません。
一括査定サイトを利用すると、買取業者から結構な数の電話がかかってくるため、赤の他人に迷惑をかけてしまうということになってしまいます。
一括査定サイトは車種、年式、走行距離などの基本的な情報で見積もりを取るサービスです。しかし、実際の車の状態を見ているわけではないので、正確な金額は提示できません。
一般的な車の売却は、一括査定で業者を絞り込んで、実車査定をお願いして売却先を見つける流れです。
実車査定を進めるにあたり、業者はアポ取りの電話をかけます。ところが一括査定サイトの申し込みフォームに記載されている電話番号が偽物だと、コンタクトが取れません。つまり、実車査定に進めなくなってしまうわけです。
一括査定といっても、車両情報や個人情報を入力するために数分かかります。この数分の手間が、全くの無駄になってしまうでしょう。
電話番号を教えるのが嫌な理由として迷惑電話対策のほかに「自分の番号が悪用されるのでは?」という懸念もあるかもしれません。
しかし、きちんとした一括査定サービスなら、情報漏洩の心配はまずないでしょう。
主要な一括査定サイトを見てみると、利用規約もしくはプライバシーポリシーのところに個人情報の取り扱いについて明記されています。「法律に則って丁寧に扱う」「個人情報を第三者には提供しない」といったことが書かれています。
そのため、電話番号を入力しても、どこかに流れることは、まずありません。
大手の買取業者であれば、ハッカー対策なども入念に行っています。100%安全とは言い切れませんが、個人情報漏洩のリスクについてはあまり気にすることはないでしょう。
車の売り時はいつ?タイミングを誤ると損することも!
一括査定サイトに嘘の住所を登録してもいい?
一括査定サイトの申し込みフォームでは、電話番号以外に住所を記載する箇所があります。
こちらも自分の居所を知られたくないと、嘘の住所を記載する人が見受けられます。
しかし、本当に車を売ろうと思っているのであれば、正しい住所を記載しましょう。
なぜ正しい住所を記載しなければならないのか、その理由は3つあります。
実車査定するにあたり、出張査定に対応している業者も少なくありません。
出張査定とは、自宅などの指定する場所に査定士が訪問して、査定を行う手法です。自分から車をお店に持ち込まずに済むので、こちら側の負担が軽減されます。
一括査定サイトの場合、出張査定をする際は申し込みフォームに記載された住所を元に訪問します。もしこの住所がでたらめであれば、査定士が訪問できません。そのため、実車査定から実際の売却までの手続きが滞ってしまいます。
出張査定を希望するのであれば、正しい住所を入力するように努めましょう。
同じ車両でも、地域によって買取価格に差が出ることがあります。その理由は地域によって特定の車両に対する需要に違いが見られるからです。
例えば、4WDの自動車は雪が降る北国では需要が高く、高値がつく可能性が高くなります。冬は降雪量が多いので4輪駆動の車両が必要とされるためです。
このように地域によって、買取価格に違いが見られる場合もあります。
もしいい加減な住所を入力してしまうと、住んでいる地域を反映していない査定額が出てしまうかもしれません。
また、買取業者の中には日本全国に展開していないところもたくさんあります。嘘の住所を入力すると自分の住んでいる地域を管轄しているのに、管轄外となってしまう恐れもあります。
住所がいい加減だと、業者は「冷やかしかな」と判断する恐れがあります。「車を売る気のないお客様」と判断されれば、本気で業者側も査定してくれません。
冷やかしのお客様に親身に対応していると、それだけ余計に手間がかかってしまいます。また、本気で車を売ろうと思っているお客さんを他の買取業者に取られてしまうことにもなりかねません。
一括査定サイトに住所や電話番号を記載する欄を設けているのは、お客さんの本気度を確かめるという意味合いもあります。
冷やかしのお客様に対応すると、見積もりをするための人件費も高くついてしまいます。
買取業者は1台でも多くの車を引き取らないと、儲けが出ないという点も理解しましょう。
電話なしで一括査定サイトを利用する方法は?
嘘の電話番号や住所を入力して一括査定サイトを利用するのはやめましょう。しかし、それでも「自分の電話番号を入力するのは…」と思う方もいるかもしれません。
できることなら電話番号を教えずに一括査定のサービスを利用したいという方のために、以下ではその方法を紹介します。
電話番号を一括査定サイトに知られたくなければ、電話番号を入力する必要のないサイトを利用しましょう。
実は、一括査定サイトの中には電話番号なしで利用できるものも一部あります。
例えば電話番号の代わりに、メールアドレスを登録することで申し込めるサイトなどです。電話番号を伝えないので、しつこい営業電話に悩まされる心配もありません。
また、メールアドレスのみで利用できる一括査定サイトの中には、車両に関する情報と郵便番号とメールアドレスを入力すると、おおよその査定価格が分かるものもあります。
「車を売ろうかどうか迷っていて、とりあえず今の価値について知りたい」という方であれば、電話番号なしで利用できる一括査定サイトの利用がおすすめです。
電話なしで利用できる一括査定サイトの場合、営業電話がしつこくかかってこない代わりにデメリットもあります。それは、電話する場合と比較して、手間がかかってしまう点です。
電話なしの一括査定サイトの場合、メールでやり取りする形になります。メールの場合、すぐに業者も返信してくれるとは限りません。
その上、実際に車を売るのであれば、出張査定の日程の調整などもメールでやり取りしなければならないため、何度かメールのやり取りをする必要があるでしょう。
直接電話でやり取りをする場合と比較すると、どうしても時間がかかってしまうことになります。
一括査定以外で車の買取価格を知る方法
一括査定を利用する方の中には、「まだ売ろうかどうか迷っている」「とりあえず今の愛車の価値を知りたい」という方もいるかもしれません。
この場合、しつこく営業電話をかけられても迷惑だと感じでしまうでしょう。
実は、愛車のおおよその価値を知る方法は、一括査定サイトに限った話ではありません。
具体的にどのような方法があるのか、以下で紹介していきます。
ディーラーのホームページを見てみると、シミュレーションできるところも少なくありません。このシミュレーションサイトに車に関する情報を入力すると、おおよその下取価格がわかります。
とりあえず値段だけを知りたいと思っているのであれば、シミュレーションサイトを利用するのも一考です。
ただし、一括査定同様に車両情報だけで見積もりを出す形です。実車を見ているわけではないので、正しい買取価格ではありません。
また下取りと買取を比較すると、買い取りのほうが高値がつく場合が多いです。そのため、あくまでも参考価格程度にとどめておきましょう。
買取業者のホームページにアクセスしてみると、これまでの買取実績について紹介されている場合があります。この買取実績を見て、おおよその愛車の売値を知る方法もあります。
大手の買取業者であれば、買取実績も豊富です。もしかすると、自分の愛車と同じ車種のものが紹介されているかもしれません。似たような条件であれば、買取価格も似たようなものになるでしょう。
また、中古車販売店のサイトをチェックする方法もあります。自分の愛車と同じ車種が、どの程度の価格で売られているかチェックしましょう。
ただし、販売価格は買取価格よりも高いので、だいたい売値の6~9割が買取価格の相場と言われています。
本気で愛車を売却したい、でも電話はかけてほしくないというのであれば、お店に車を持ち込む方法がおすすめです。そうすれば営業電話もかかってきませんし、実車査定で正確に買取価格を提示してもらえます。
もし車検やメンテナンスなどで普段利用している業者があれば、そこに持ち込むのがいいでしょう。気軽にお店に持ち込めますし、話もしやすいです。
しかし、車を自分で持ち込む場合、何店舗も回れないのはデメリットです。買取価格の比較もできないため、買取店が提示している金額が妥当なものかも判断できません。
交渉次第では、当初の価格よりも多少プラスされる可能性はあります。少しでも高く売りたければ、粘り強く交渉しましょう。
車の売り時はいつ?タイミングを誤ると損することも!
営業電話なしで車を売る方法
愛車を売りたいと思っているが、営業電話が気になるという方も多いかもしれません。
営業電話なしで車を売る方法があれば、そちらを選択したいと思うでしょう。
ここからは、営業電話なしで車を売る方法についてみていきます。
また、そもそもなぜ業者はしつこく営業電話をかけるのかについても解説します。
なぜ業者はしつこく電話をかけるのか、それにはきちんとした理由があります。それは、一括査定サイトを利用したお客様に真っ先にコンタクトを取った業者が売り上げにつながる可能性が高いからです。
ファーストコンタクトがうまくいったら、査定日が決まり契約へとスムーズにいくことが多いです。そのため、たくさん電話をかけて、とにかくファーストコンタクトを取りに行きます。
また、大手業者を中心に、オートコールシステムを導入しているのもしつこく電話のかかってくる要因の一つです。
オートコールシステムとは、申し込みフォームにあった電話番号に自動的にコンピューターが電話をかけるシステムのことです。
このシステムを使うことで、申し込みの直後から電話がかかってきます。
業者も売り上げを伸ばすために必死であることは理解しましょう。
特定の買取業者に自分から「査定をお願いしたい」旨の連絡をしましょう。こちらから電話をかければ、業者からの電話はかかってこなくなります。
直接連絡する際に、車両情報のみの簡易査定をお願いすれば、おおよその買取価格がわかります。その価格を知って納得できれば、実車査定も続いてお願いできるでしょう。
実車査定の日程なども調整できれば、これ以上向こうから連絡も来ません。
電話をかけられたくなければ、自分から連絡を取るのがおすすめです。すでに電話で話をしているので、実車査定の当日のコミュニケーションもスムーズになります。車を売るのが初めてで、いろいろと相談したい方にはおすすめです。
電話なしで少しでも高く車を売りたければ、中古車販売店を運営している買取業者に商談しましょう。販売店を持っている業者であれば、高値で買い取ってくれる可能性も高いです。
販売店を持たない買取業者の場合、オークションに出品して売却することが多いです。オークションに出品する際には、手数料などコストもかかります。そのため、コスト分を差し引いた買取価格になってしまいます。
販売店を持ってる買取業者は、中古車を引き取った後に売却もできるので、中間マージンが発生しません。コストを最小限に抑えられるので、その分をお客様に還元できるわけです。
日本全国に中古車販売店を展開している大手の買取業者なら、多様な車種を取り扱っているので、愛車も高値で買い取ってもらえるでしょう。
営業電話を回避したければ、オークション形式の買取サービスを利用するのも一考です。
オークションを運営している会社は、いろいろな買取業者と提携しています。
オークションの主催者は引き取った車を出品します。そしてオークション形式、すなわち入札制で売却先を決めていく仕組みです。
オークション形式の買取サービスの場合、1回査定をすればオークションに参加できます。
一括査定サイトを利用したときのように、複数の業者から何度も営業電話はかかってきません。その上、複数の業者が入札するので、競争で高値になる可能性も期待できます。