相続した車の価値を決めるために査定が必要です

相続した車の価値を決めるために査定が必要です
家族が亡くなった時など、車を相続することもあるでしょう。車は財産と見なされるため、相続するにはきちんとその価値を査定してもらい、相続税や分配などの計算をする必要があります。

また、そのまま売却するにしろ自分で乗るにしろ、特別な手続きをしなければなりません。専用の書類なども必要になるため、相続した車の扱いについて事前に知っておくことが大切です。

車は相続税の対象で手続きが必要です

家や預金などと同様に、車も相続税の申告対象となる資産です。もし、車の所有者が亡くなった場合、その家族が相続人として車の相続手続き、あるいは車を含めた全ての遺産について相続放棄の手続きを行わなければなりません。

所有者が亡くなった車は名義はもちろん、保険やローンなどの処理もあり、意外と面倒な手続きを踏まなければいけないため注意しましょう。

相続した車を売却する場合は買取店に相談してみましょう

遺された家族が車に乗らないため、車を売却して処分したいというのはよくある話です。そのため、中古買取業者も相続した車の買取や査定については心得ています。

単純に車の価値を知りたい場合はもちろん、もし、売却までの手続きが複雑でよくわからないという場合でも、買取店に相談してみるとよいでしょう。査定してもらえるだけでなく、必要な書類や手続きを教えてもらえます。

まずは車の査定をしてもらいましょう

相続するにしろ、相続破棄にしろ、ひとまず買取店に依頼するなどして査定金額を調べることが大切です。査定自体は相続手続きをする前でも行うことができます。

あらかじめ査定しておくことで、相続する場合に相続税の計算ができるだけでなく、車両価値が100万円以下だと証明できた場合に手続きが簡単になる可能性もあるのです。また、相続破棄を検討している場合も車両価値がわからなければ、相続すべきか否か判断しにくいでしょう。

車を相続するためには書類や手続きが必要です

車を相続するためには書類や手続きが必要です
車の査定そのものをするだけであれば、特別な手続きは必要ありません。しかし、実際査定した金額を相続人のものにするためには相続手続きが必要です。

相続する場合に注意すべきポイントをご紹介します。

まずは名義変更をしましょう

車を相続するにあたって、まず真っ先にするべきなのが名義変更です。ちなみに、相続破棄する場合でも名義変更が必要です。

なぜなら、所有者を変更しないと、車を売ったり廃車にしたりなどあらゆる手続きが不可能になります。事務処理上必要なことであるため、名義の変更は必須なのです。

名義変更は自分で陸運局、もしくは軽自動車検査協会に戸籍謄本などの必要書類を揃えて赴くことで行えます。また、実は相続手続き全般を相談・依頼している司法書士、あるいはディーラーや車の買取業者などに依頼することもできます。

ただし他に依頼する場合は代行費用がかかるため注意が必要です。

相続人が一人か複数かで手続きが異なります

家族の車を相続する場合、「家族」には同じ家に住む配偶者や子供、孫、兄弟姉妹など自分以外の人間が多く含まれることが多いでしょう。仮に自分が相続することが決まっていたとしても、車の相続にはこの残された家族全員に関する書類が必要です。

また、この相続する家族の中に未成年がいた場合はさらに代理などの手続きが必要になります。また、誰が手続きするかによっても必要書類は若干異なってきます。

書類の内容としては戸籍謄本や実印、遺産分割協議書または譲渡証明書、車検証などです。

普通車と軽自動車で相続手続きは異なります

実は普通車と軽自動車では、相続手続きの手間や難易度が大きく異なります。普通車にしろ軽自動車にしろ、前述したように名義変更が必要です。

その上で、普通車の場合は他の相続人がいる場合、他の相続人が車を売ることに同意しているということを証明する書類などが細かく必要になります。しかし、軽自動車の場合はこの手続きが簡略化され、書類を用意する必要がありません。

軽自動車を相続する場合に必要な書類は、名義変更の際に必要となる書類に、相続する本人の戸籍謄本等だけとなっています。

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車の価値は所有者が亡くなった当日の価値で決められます

車の相続手続きに必要となるのが車の価値の判断です。相続する車の価値とは、あくまで亡くなった当日の価値で決められます。

そのため、例えば葬式や遺品の整理などで、亡くなってからしばらくは慌ただしくしていて車を売れず、数ヶ月してから車を査定に出したとします。その時、亡くなった当日なら50万円の価値があるとされた場合はあくまで、その車の価値は50万円になるのです。

もし、亡くなってから数ヶ月経った査定日に車の価値が上がって60万円になっていたとしても、50万円で考えられるため相続税が高くなることはありません。また、逆に車の価値が下がって40万円になっていた場合でも、50万円で考えられるため、相続税が安くなることはありません。

また、もちろんこれは相続税に限った話なので、車の価値が上がって60万円になっていた時に車を買取してもらう場合は、そのまま60万円で買い取ってもらうことができます。あくまで相続にかかる税金などが亡くなった当日の価値で計算されるということです。

相続税の控除内で収まっている場合は関係ありませんが、不動産などの資産が多く控除額を超えてしまった場合は注意しましょう。ちなみに、この車の価値は主に以下のうちどちらかの方法で判断されます。

買取価格で求める

相続税などを計算する上で必要となる車の価値の基準は、亡くなった日の「買取価格」です。中古車としての販売価格や、新車の価格ではないため注意しましょう。

買取価格は買取業者に査定依頼をすることで簡単に判明します。しかし、売る気がない場合などはインターネットサイトにある販売相場、買取相場を参考にして求める方法もあります。

減価償却で求める

通常は一般的な買取価格で資産価値が決められます。しかし、一般に出回っていない特殊な車両や、特注の車、高級車などの場合は安定した買取価格がわかりません。

そのため、新車価格から今まで使った分にあたる金額を差し引いた、減価償却式で金額を求めることがあります。

相続放棄する場合は注意しましょう


そもそも車も含めて全ての遺産相続を放棄したい場合、車は特にややこしいため注意が必要です。実は、車の相続放棄において、車の処分に関する明確な決まりは法律上存在しません。

一方で、車は家族で乗っている人も多く、所有権が故人にあったとしてもそのまま乗ってしまっているケースも見受けられます。そのため、ついとってしまった行為に対して「相続意志がある(相続放棄する気がない)」と見なされて、車どころか他の遺産や借金などの負債まで背負うことになる可能性もあるのです。

相続放棄する場合はくれぐれも気をつけましょう。

車に価値がなければ処分しても問題ありません

車が古く、買取査定に出しても価格がつかないような場合は、廃車にしても相続の意志ありとは見なされず問題ありません。ただし、本当は価値のある車を、自分の決めつけでもう価値がないだろうと考え、廃車にしてしまうと後で指摘されるケースもあるため気をつけましょう。

必ず査定に出して、専門家による査定価格を調べることが大切です。

車の売却は慎重にしましょう

車の保管場所に困っている場合など、やむを得ず車を売却することは相続放棄でも可能です。ただし、相続放棄する以上車の売却金額を自分のものにしたり、駐車場代の支払いなどに少しでも使ったりしてはいけません。

あくまで相続放棄の事務処理上必要だからしかたなく売却したという姿勢が大切です。

ローンが残っている場合は債権者次第です

自動車をディーラーのローンで購入していて、ローンが残っている場合、全額の支払いが完了するまで車の所有権はディーラーにあります。そのため、ローンを提供しているディーラーが、回収できなくなったローンの代わりに車を持って行ってくれるはずです。

一方で、ディーラー以外でローンを組んでいる場合、ディーラーは関係なくなるため車の所有権はローンを借りた故人にあります。そのため、手続きを間違えると車を相続したと見なされ放棄ができなくなる可能性があるため気をつけましょう。

相続放棄したい車にうかつに乗ってはいけません。

基本的に弁護士に相談しましょう

車の相続放棄は手続きが多く、相続人の数や年齢、またちょっとした行動にも細かく注意しなければ相続放棄できなくなるケースが多々あります。また、明確な決まりがないせいで判断が分かれる場合もあるでしょう。

相続放棄する場合は早々に弁護士など専門家に相談し、それぞれのケースに応じて正しく処分することが大切です。

(まとめ)相続した車には査定が必要なの?

1.相続した車の価値を決めるために査定が必要です

車は財産と見なされます。そのため、故人の車を相続するにあたってはしかるべき手続きが必要です。

専用の書類などを用意するケースもあるため、相続の手順や車の扱いについて知っておきましょう。

2.車は相続税の対象で手続きが必要です

車の所有者が亡くなった場合、家族が相続人となって手続きをしなければ話が進みません。また、相続をスムーズに済ませるためにも査定が重要になってきます。

所有者が亡くなった車であることを告げて買取店に相談してみましょう。

3.車を相続するためには書類や手続きが必要です

車の相続にあたっては複雑な手続きが必要になります。ひとまず必要なのは名義変更です。

しかし、相続の場合は名義変更するだけでも相続人が複数いるか、車が普通車か軽自動車かどうかなどで扱いが変わります。

4.車の価値は所有者が亡くなった当日の価値で決められます

相続する車の査定をしてもらう場合、そもそも相続する財産としての車の価値はどう判断されるのか気になることでしょう。亡くなった人が所有していた車は、亡くなった当日の価値を元に算定されます。

市場価格を参考にするか減価償却が一般的です。

5.相続放棄する場合は注意しましょう

車を相続する場合はともかく、破棄する場合は注意しましょう。うかつにその車を使ったり、適当に手続きしたりすると相続破棄できなくなるケースもあります。

弁護士などの助けを借りながら慎重に行いましょう。


※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
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