車を売る時に必要となる戸籍謄本などの書類について知ろう!

車を売る時にどのような書類が必要なのか、よく分からないという方も多いかもしれません。必要書類の中には「戸籍謄本」が必要となるケースもあります。

ここでは、そもそも戸籍謄本というのはどういった書類なのか、どういったケースで必要になるのかを順に説明していきます。

戸籍謄本以外にも、「住民票」や「戸籍の附票」といった、役所関係の書類が必要なケース、取得方法などについても言及していきますので、車を売却する際の参考にしてください。

車を売る時に必要となる役所関連の書類の種類

車を売る時に必要となる役所関連の書類の種類
車の売却時に必要となる役所関連の書類には、いくつか種類があります。普段はあまり馴染みのない書類もありますので、そういった書類があったことすら知らなかったという方もいるかもしれません。

ここからは、主な役所関連の書類で車の売却時に関係がありそうな書類を紹介していきます。

まずは、それぞれの違いを理解しておきましょう。

戸籍謄本とは?

戸籍謄本というのは、戸籍に記載された全員の身分を証明する書類です。正式には「戸籍全部事項証明書」といいます。

記載されているのは、主に本籍地と氏名、住所、性別、生年月日、戸籍に入った年月日、そして父母や養父母の氏名と続柄です。

結婚すると別の戸籍が作られます。例えば、夫婦に子供2人(未婚)がいる場合、合わせて4人分の身分証明がなされます。

夫婦に既婚の子供1人、未婚の子供1人がいる場合は、戸籍に3人分の身分証明が記載されます。既婚の子供は配偶者と別の戸籍を作り、そこに記載されることになるのです。

戸籍抄本とは?

戸籍抄本は、戸籍に記載された方のうちの一人、もしくは複数人の身分を証明するための書類です。

つまり、戸籍謄本のように戸籍に記載された方全員ではなく、一部の方のみの身分を記載しています。

例えば、夫婦に未婚の子供が1人いる場合、夫婦だけの記載であっても子供1人だけの記載であっても戸籍抄本となるので、取得すれば身分を証明できることになります。

戸籍の附票とは?

戸籍の附票とは、本籍地として定めている市区町村において戸籍の原本と一緒に保管されている書類のことです。戸籍が作られてから、もしくは戸籍に入籍してから現在に至るまで、もしくはその戸籍から抜けるまでの住所地が記載されています。

引越しが多い方がいくつか前の住所から今の住所を証明したい時は、戸籍の附票を取得すれば証明できます。

ただし、途中で本籍地が変わった場合は、それ以前もしくはそれ以降の住所地は記載されていないので注意しましょう。

戸籍の附票の保存期限は、以前まで5年でしたが、法律の改正により令和元年6月20日より150年に変更されました。

住民票とは?

住民票とは、住民の居住関係を公に証明する書類です。具体的には氏名や住所、出生年月日、性別が記載されています。

住民となった年月日、届出年月日と前の住所、住民票コードなども記載事項に含まれます。

世帯主の氏名および世帯主との続柄や本籍、および筆頭者氏名、個人番号などは記載するか否かを選択することが可能です。

ちなみに、引越しをすると住民票の移動手続きを行ないます。前の住所地で転出届を出し、新しい住所地で転入届を出すことで住民票が新しい住所に移されるのです。

住民票の除票とは?

引越しによる転出や死亡によって住民登録を除かれた住民票のことを、住民票の除票と言います。

市区町村によっては、現在住民登録している方とは別に除票が作られるところもあります。

住民票の除票は、以前住民登録をしていたことや現在の住民登録の前後に登録していたことの証明、亡くなったことを証明する場合に取得します。

住民票の除票の保存期限は戸籍の附票と同様に以前は5年でしたが、令和元年6月20日より150年に変更されました。そのため、平成26年3月31日以前に削除された保存期限を経過している分については既に記録がなく、取得できないので注意しましょう。

戸籍謄本が必要なケース

戸籍謄本が必要なケース
車を売る時に状況によっては戸籍謄本が必要になるケースがあります。

それは、車を購入した後に氏名が変わった場合と亡くなった方の車を売却する場合です。

基本的に、車検証に記載されている所有者名や住所などは、実際の車の所有者名や住所と一致していなければなりません。

そのため、車を購入した後に氏名が変わると、実際の所有者と同一人物であることを証明する必要が出てきます。

また、亡くなった方が車の所有者の場合、本人以外が勝手に車を売却することができません。まずは名義変更をしなければならないため、その際に戸籍謄本が必要となります。

車を売る時に戸籍謄本は必要になるのはどんなケースですか?
車を売る時に結婚などで車検証に記載されている氏名が現在と異なる場合は戸籍謄本が必要です。また、亡くなった方の車を売る場合は、車を相続して名義変更の手続きをするため、戸籍謄本を取得することになります。
結婚や離婚で氏名が変わった場合

車を売却する際は、車検証を提出しなければなりません。その車検証に記載されている氏名と現在の氏名が異なる場合、所有者が本人であることを証明する必要があります。

車を購入してから売却に至るまで結婚や離婚、改名などで氏名が違うというケースはよくあることです。その場合、戸籍謄本を取得することで現在の氏名と旧姓が記載されているため、所有者が本人であると確認することができます。

亡くなった人の車を売る場合

配偶者や子供、両親や祖父母など、亡くなった方の車を本人に代わって売却するというケースもあるでしょう。

いくら親族であっても、亡くなった方の車を自由に売却することはできません。そもそも車の名義が自分ではないので、まずは車を相続して名義変更を行う必要があります。

そのためには、戸籍謄本だけでなく、相続人の委任状、印鑑証明書と実印、車庫証明書などの書類も取得する必要があります。

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戸籍謄本以外の役所関連の書類が必要となるケース

戸籍謄本以外の役所関連の書類が必要となるケース
車を売る時は、戸籍謄本以外にも住民票などの役所関係の書類が必要となるケースがあります。

それは、車を購入した後に引越しをして車検証に記載されている住所と現住所が異なる場合です。

また、引越しの回数に応じて必要書類の種類が違ってくるので注意が必要です。以下で詳しく説明していきます。

車を売る時に車検証の住所が現住所と異なる場合、必要となる書類は何ですか?
車検証に記載されている住所と現住所が異なる場合、引越しの回数によって必要となる書類が違います。引越しが1回なら住民票、2回なら住民票の除票が必要です。引越し回数がそれよりも多い場合は、戸籍の附票が必要となります。
引越しが1回なら住民票が必要

車を購入してから売却までに引越しをした回数が1回だけなら「住民票」を準備すれば問題ありません。

住民票は現在の住所地のその1つ前の住所地が記載されています。

つまり、車検証に記載されている住所地から現在の住所地に転居したということが、住民票1枚で証明できるということになります。

引越しが2回なら住民票の除票が必要

車を購入してから売却までに引越しを2回している場合は「住民票の除票」が必要です。

住民は転居する際に転出届けを提出します。そうすると、これまでの住民登録は抹消されデータとして残ります。抹消されたデータは除票として取得することができるので、現在の住所の2つ前の住所までをたどることが可能です。

引越しの回数が多いなら戸籍の附票が効率的

引越し回数が2回以上と複数回に及ぶ場合、住民票の除票を複数取得しなければいけなくなります。

住民票の除票には、2つ前の住所までしか記載がありません。それ以前の住所を証明するとなると、その前に住んでいた地域の役所で取得しなければならず、手間がかかります。

そのため、引越し回数が多い場合は「戸籍の附票」を取得しましょう。

戸籍の附票は、同一の本籍地における住所のデータが記載されています。つまり、本籍地が変わっていなければ何度引越しをしたとしても全ての住所が載っているのです。

戸籍の附票があれば住民票の除票を複数取得しなくても済むので効率的です。

戸籍謄本や住民票の取得方法

戸籍謄本や住民票の取得方法
戸籍謄本や住民票などの書類を取得するには、いくつか方法があります。

一般的なのは市区町村の役所や支所などの窓口に直接出向いて申請する方法ですが、役所は平日の昼間しか窓口が開いていないので、なかなか行けないという方もいるでしょう。

ここからは、どんな方法で戸籍謄本や住民票を取得できるのか紹介していきます。

戸籍謄本や住民票はどのように取得すればよいですか?
戸籍謄本や住民票などは、市区町村の役所の窓口で手続きすれば発行できます。また、マイナンバーカードがあればコンビニでも取得できます。役所が遠方の場合は郵送でも依頼可能です。もしくは、代理人でも委任状があれは発行してもらえます。
市区町村の役所窓口

戸籍謄本は本籍地の市区町村の役所で取得できます。本籍地がどこにあるか不明な場合は、住民票を取得すれば記載されているので確認できるでしょう。

住民票については、住所地を管轄する市区町村の役所になります。また、役所の支所や出張所、連絡所などは地域によって取得できるか対応が異なるので、事前に確認しましょう。

取得の手順は、まず役所の窓口に備え付けの交付申請書類に必要事項を記載します。その後、手数料や運転免許証、健康保険証などの本人確認書類と一緒に窓口に提出します。

しばらく待てばその場で交付されるので、その日に受け取ることが可能です。

コンビニの自動発券機

コンビニ交付を導入している市区町村なら、コンビニのマルチコピー機から戸籍謄本や住民票を取得することも可能です。

ただし、マイナンバーカードもしくは住民基本台帳カードが必要となります。持っていない方だとコンビニでは取得手続きができないので注意しましょう。

コンビニを利用すれば、役所が閉まっている早朝や深夜、土日祝日でも取得手続きが可能です。平日の昼間に時間が取れないという方には、特に便利だと言えます。

また、役所に出向かなくても近くのコンビニに出向けばいいので効率的です。

郵送での申請

本籍地が遠い場合など直接手続きに出向けない、マイナンバーカードを持っていないのでコンビニの発券機が利用できない、という方もいるでしょう。その場合、郵送でも申請ができます。

申請の手順は、まず役所のホームページをアクセスし、請求書を印刷して必要事項を記載します。印刷できない場合、必要項目を便箋に記載することで請求書の代わりにできる場合もあるので、役所に確認してください。

そして、運転免許証や健康保険証など本人確認書類の写しを準備します。手数料分の定額小切手を郵便局で購入し、切手を貼った返信用封筒も準備しておきます。

封筒には自分の宛先を記載するのを忘れないようにしましょう。以上のものを封筒に入れて申請先の役所宛てに郵送します。

郵送の場合は日数がかかるので、早めに申請しておくことをおすすめします。

代理人による取得も可能

自分で直接役所に出向けない場合は、配偶者及び直系血族(祖父母・父母・子・孫など)であれば手続きができます。他にも、代理人による申請で戸籍謄本などを取得することも可能です。

代理申請の場合、本人が署名押印した「委任状」が必要となるので準備しましょう。委任状は役所のホームページから印刷し、必要事項を記載します。印刷できない場合、便箋に必要事項を記載しても問題ありません。

また代理人として役所に出向く方は、代理人であることが証明できる本人確認書類を持参してください。

車を売る時の必要書類について

車を売る時の必要書類について
車を売却する時は、戸籍謄本や住民票などの書類以外にも様々な書類が必要となるのでチェックしておきましょう。

まず売却して名義変更などの手続きを行うので、車検証や自賠責保険証明書が必要です。

自動車税が未納だと売却できないので、納税を証明する納税証明書、リサイクル券なども必要となります。

必要書類は、紛失すると再発行の必要がある書類と、再発行できないもしくはしなくても問題ない書類もあります。

さらに、普通車と軽自動車では必要なものが少し異なるので、きちんと把握しておきましょう。

普通車の売却で必要な書類

普通車の売却で必要なものは、以下の通りです。

  • 車検証
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • リサイクル券
  • 印鑑証明書
  • 実印

車検証と自賠責保険証明書は、紛失したら再発行手続きをしなければなりません。

また、自動車税(種別割)を納めていないと売却できないので、納税証明書も必要になります。ただし、紛失した場合は買取業者が納税確認をしてくれる場合もあるので聞いてみましょう。

リサイクル券も必要ですが、万一紛失した場合でも自動車リサイクルシステムでリサイクル料の支払いが確認できるので問題ありません。

軽自動車の売却で必要な書類

軽自動車の売却で必要なものは、以下の通りです。

  • 車検証
  • 自賠責保険証明書
  • 軽自動車税の納税証明書
  • リサイクル券
  • 認印

普通車と違うのは、実印と印鑑証明書が不要という点です。

普通車は動産として扱われるので、国土交通省に登録しなければならないことになっています。売買の際の名義変更も、運輸支局で行います。その際に、実印と実印であることを証明する印鑑証明書が必要となるのです。

一方、軽自動車は動産として扱われず、名義変更などの手続きも軽自動車検査協会で行います。ただし、実印は不要ですが、認印が必要なので準備しましょう。

必要書類は早めに準備しておこう!

必要書類は早めに準備しておこう!
車の売却には、戸籍謄本などの役所関連の書類も必要です。

戸籍の附票の場合は本籍地の市区町村でしか取得できないので、遠方の場合は時間を要するでしょう。郵送で依頼する場合なども、手元に届くまでに日数がかかります。

また、本来であれば車内に保管しているはずの車検証などの書類が、思いがけず紛失しているケースもあるでしょう。再発行が必要な書類だと、手続きに時間がかかり、売却がスムーズに進まない可能性も出てきます。

車の売却に必要な書類は、できる限り早めに準備しておきましょう。

まとめ

①戸籍謄本というのは、戸籍に記載された全員の身分を証明する書類のこと
②車を売る時に車検証に記載されている氏名が現状と異なる場合、戸籍謄本が必要となる
③車検証に記載されている住所に変更があった場合、引越し回数によって必要となる書類が異なる
④引越し1回の場合は住民票、2回までなら住民票の除票を準備しなければならない
⑤引っ越し回数が3回以上になると、戸籍の附票を取得したほうが効率的
⑥戸籍謄本や住民票は役所やコンビニで取得することができるが、郵送や代理人の方に取得してもらうこともできる

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