下取りに出そうと思っている車がスタッドレスを履きっぱなしになっている、ノーマルタイヤに交換すべきかどうか迷っているという方もいるかもしれません。
また、スタッドレスが下取りの査定にどう影響を与えるか、気になるところでしょう。
ここでは、下取りに出す際にスタッドレスのままでいいのかどうかについて見ていきます。また、スタッドレスのままだと査定にどう作用するかについても紹介しますので、これから下取りに出そうと思っている方は参考にしてください。
車を下取りに出す時はスタッドレスのままでも大丈夫
結論から言ってしまうと、スタッドレスタイヤのまま下取りに出すことは可能です。スタッドレスタイヤのままという理由だけで査定を拒否されたり、大きくマイナスにされたりするようなことはありません。
スタッドレスタイヤを取り外して、ノーマルタイヤに履き替えるとなると大変です。自分でやるのは手間がかかりますし、業者にお願いすれば工賃もかかってしまいます。
スタッドレスタイヤを履いたまま今すぐに下取りに出して新しい車と買い替えたいのなら、そのまま出してしまっても問題ないでしょう。
スタッドレスタイヤは履いていないけれども、自宅に不要なものがあるという場合は、下取りに出す愛車と一緒に引き取ってもらえないか相談してみましょう。
スタッドレスタイヤは査定で評価されない
スタッドレスタイヤのまま下取りに出したとしても、それだけでプラス査定になる可能性は低いです。車両の状態が一緒であれば、スタッドレスタイヤでもノーマルタイヤでも査定金額は変わらない場合がほとんどです。
通常、中古車としてお店に出す際、スタッドレスタイヤのままではないでしょう。ノーマルタイヤに履き替えた上で売りに出すことになります。
なぜかというと、スタッドレスタイヤを履く時期や地域は限られるからです。そのため、スタッドレスタイヤを履いているだけで査定額がアップすることはまず期待できないでしょう。
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車の下取りではタイヤの溝の深さがポイント
下取りでの評価は、スタッドレスやノーマルなど、タイヤの種類ではなく、溝の深さが1.6mm以上あるかがポイントになります。
タイヤの溝がどの程度残っているか、タイヤのグリップ力に大きく関係するかということよりも、車検に通るか通らないかが判断基準になるため、もし溝の深さが1.6mm未満になってしまうと、車検に通る状態ではありません。(=違法状態)
そのまま走らせることができないので、新しいタイヤに交換してから中古車として売りに出す必要が出てきます。タイヤ交換にかかる費用と工賃分が、マイナス査定にされるということです。
逆に溝がかなり残っている新しいタイヤであれば、プラス査定になる可能性があります。一般的に溝が5mm以上残っていれば、プラス査定になるとされています。
もし愛車の査定額が気になるなら、持っているスタッドレスの溝がどの程度残っているかチェックしてみるのもいいかもしれません。
車を下取りに出す時のスタッドレスタイヤの扱いについて
車を下取りに出す時に、スタッドレスタイヤだからということで査定に影響を与えることはないとされています。ノーマルタイヤを履いている時と、基本的に査定金額はあまり変わりません。
しかし、スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤと比較するとやや高額です。そのため、スタッドレスタイヤからノーマルタイヤに交換して、スタッドレスは自宅で保管したいと思う方もいるでしょう。
ここからは、車の下取りをする時にスタッドレスタイヤは外すべきかどうかについて解説していきます。
下取りのためだけに、スタッドレスタイヤを外してノーマルタイヤに履き替えるのはあまりおすすめできません。特に自分でタイヤ交換ができず、業者にお願いするのであればスタッドレスタイヤのままで下取りに出したほうがよいでしょう。
業者にタイヤ交換をお願いすることになると、まず車をお店に持ち込まないといけません。当たり前のことですが、作業依頼をすれば費用もかかってしまいます。
つまり、余計な手間暇や費用をかけないといけなくなるということです。それなら、スタッドレスタイヤのままで下取りに出したほうがよいでしょう。
自分で交換できるという方は業者に依頼する費用はかからないかもしれませんが、大変な作業になるということは忘れないでください。
次のシーズンのためにスタッドレスタイヤを外して、自宅で保管しようと思っている方もいるでしょう。しかし、スタッドレスタイヤはたとえ使用していなくても、劣化が進みます。
その上、ノーマルタイヤと比較するとスタッドレスタイヤは劣化のペースが速いです。寿命も短いので、自宅で保管するのは難しいと言われています。
未使用でも、そのまま野ざらしにしていると日光や紫外線の影響でタイヤは経年劣化します。こういった理由により、下取りのためにスタッドレスタイヤを外して買い替えた車が納車されるまで自宅で保管するという方法は、おすすめできません。
買い替えた次の車のために、今使っているスタッドレスタイヤを使用したいと思っている方もいるでしょう。しかし、今使用しているスタッドレスタイヤが次に乗る車に引き続き使えるとは限りません。
車種によって好ましいタイヤのサイズは異なるため、次に購入した車にタイヤの外径が合わなければ、自宅で保管しているスタッドレスが装着できない可能性もあります。
サイズが合っていないけれども、何とかスタッドレスは装着できたというケースもあるでしょう。しかし、サイズが合っていないスタッドレスタイヤを履いて運転すると、走行性能が低下する恐れがあります。燃費が低下して、ガソリン代がかさむかもしれません。
そして何より運転が危険になるので、次購入する車と自宅で保管しているスタッドレスタイヤのインチがマッチしているか、確認してから装着してください。
スタッドレスタイヤが使い込まれていて溝が1.6mm未満になっていると、そのまま下取りに出せばマイナス査定になる恐れがあります。もし状態の悪いスタッドレスが装着されているのなら、ノーマルタイヤも一緒に査定の際に持ち込むのがおすすめです。
ノーマルタイヤの溝が1.6mm以上残っているのであれば、スタッドレスタイヤのマイナス査定分が相殺される可能性があります。ノーマルタイヤに履き替えれば、そのまま安全に運転できるからです。
その上、ノーマルタイヤもお店に渡せば、お店側は自分たちでタイヤを用意する必要がなくなるため、その分のコストも下取り価格に反映される可能性があります。
スタッドレスタイヤだけ買取に出す方法
車を下取りに出す際に、スタッドレスタイヤを自分で外せるのならノーマルタイヤに履き替える方法もあります。そして、外したスタッドレスタイヤを買取業者に売りに出すことができます。
では、スタッドレスタイヤはどこに買取に出せばいいのでしょうか?
タイヤを売る方法はいくつか考えられますので、主な方法についてここでは見ていきます。
スタッドレスタイヤを外して処分したいと考えているのなら、タイヤ専門店に買い取ってもらうのがおすすめです。
タイヤ専門店の中には、中古タイヤの買取サービスを実施しているところも少なくありません。その上、タイヤ専門店であれば査定を担当する人もタイヤに精通しています。持っているスタッドレスタイヤの真の価値を理解しているので、納得の買取価格を提示してくれる可能性は高いです。
タイヤ専門店に自分で持ち込んで、査定をお願いする方法もありますが、中にはお店に持ち込む時間がない、そもそもタイヤ専門店が近所にないケースもあるでしょう。
その場合は、宅配買取に対応しているお店もあります。タイヤを梱包して宅配便で送って、査定をお願いする方法です。これなら近くにお店がなくても、査定をお願いできるでしょう。
最近では、ネットオークションの出現で個人売買も手軽にできるようになりました。このネットオークションで、スタッドレスタイヤだけを出品することも可能です。
もしかすると、タイヤ専門店の査定金額以上で購入してくれる人が見つかるかもしれません。しかし、ネットオークションの場合、タイヤを購入者に引き渡す一連の流れすべてを自分でやる必要があります。
また、落札者が見つかれば、相手と最終的な売買交渉をしなければなりません。その際に意見の相違が起こり、トラブルの発生する可能性も考えられます。
リスクがあることも理解した上で、ネットオークションを利用しましょう。
スタッドレスタイヤを外して下取りに出すのも一考ですが、その際はノーマルタイヤなど別のタイヤを装着して下取りに出しましょう。
タイヤが取り付けられていない車を下取りに出すと、かなり大きなマイナス査定になってしまいます。タイヤを履いていない車両は、もはや車ではないと判断されるからです。
もしノーマルタイヤが手元にない場合は、どこかでタイヤを調達する必要が出てきます。中古タイヤを購入するとなっても、それなりの費用がかかるでしょう。そのため、手元に交換できるタイヤがなければ、スタッドレスタイヤのまま下取りに出すのがおすすめです。
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スタッドレスタイヤのまま車を下取りに出した時にプラス査定になるケース
スタッドレスやノーマルなど、タイヤの種類に関係なく車の下取りは行われますが、一部例外もあります。
特定の状況下では、スタッドレスタイヤを履いていることが評価されるケースもありますので、どのような場合が想定されるかここで見ていきましょう。
スタッドレスタイヤの需要が高いところで売れば、おのずと価値は高まります。そのため、プラス査定になる可能性も高くなるでしょう。
スタッドレスタイヤの需要が高い地域は雪国です。例年雪が大量に降る、雪が降らなくても路面が凍結する地域はスタッドレスタイヤは欠かせないものです。
雪国で下取りに出す際には、スタッドレスタイヤのままのほうが査定額が高くなる可能性があります。
ただし、スタッドレスタイヤであれば無条件でプラス査定になるかというと、そうではありません。タイヤの状態、品質の良し悪しで決まります。
一般的に日本製のタイヤは性能が高いと言われているので、状態がよければ高く評価されるでしょう。
スタッドレスタイヤのまま車を下取りに出すのであれば、冬前に査定に出すのがおすすめです。冬になると雪が降りやすくなるので、スタッドレスタイヤの需要が高まるからです。
スタッドレスタイヤであることがプラス査定になるのは、需要の高まる直前、秋口がよいでしょう。11月ごろになると雪が降りやすくなりますし、早朝や深夜は気温が下がり路面も凍結しやすくなるため、スタッドレスタイヤに履き替える人が増えてきます。
その直前の9~10月に査定に出せば、スタッドレスタイヤのままであることが評価される可能性も高まるわけです。
スタッドレスタイヤを売却するのであれば、できるだけ早く売ることが基本です。なぜなら、タイヤは時間の経過とともに劣化していくからです。
スタッドレスタイヤが高く売れるのは、確かに冬前ではあります。しかし、売ろうと思ったタイミングが春先で、高くなる時期まで半年以上あれば、そこまでは待たないほうが賢明です。
前述しましたが、スタッドレスタイヤはノーマルタイヤと比較して劣化が早いと言われています。そのため、基本はできるだけ早く売ってしまいましょう。
使っていないときのスタッドレスタイヤの保管方法
スタッドレスタイヤは、主に冬場で使用するタイヤです。夏場はまずスタッドレスタイヤを履くことはないでしょう。
もし次のシーズンも使用する場合には、自宅でスタッドレスタイヤを保管する形になります。この保管方法の良し悪しで劣化のペースも変わってくるので、正しい保管方法を覚えておきましょう。
スタッドレスタイヤを保管する場所は、基本的には屋内がよいとされています。納屋や物置、車庫の空きスペースなどが保管場所としておすすめです。
タイヤは日光や雨風にさらされると、どうしても劣化しやすくなります。特に紫外線によってゴムの劣化が進んでしまうため、直射日光の当たらない風通しのいい場所で保管するようにしましょう。
しかし、中には屋内でスタッドレスタイヤを保管できるスペースがないという方もいるかもしれません。その場合は、タイヤカバーやケースの中に入れて保管するのがおすすめです。
何かの中に入れておけば、直射日光を防ぐことができます。また、日陰になっている場所など直射日光の当たりにくい場所に保管すると、よりタイヤの状態を維持できます。
スタッドレスタイヤの保管方法としておすすめなのは、タイヤの空気を少し抜くことです。空気圧を少し下げるだけで、タイヤにかかるストレスを低減できます。
完全に空気を抜く必要はありません。大体、適性の空気圧の半分くらいが目安になります。
ホイールのついていない状態でスタッドレスタイヤを保管するのであれば、立てた状態で保管するのが好ましいです。タイヤを横にして積み重ねてしまうと、下のタイヤは押しつぶされる形になります。
その結果、タイヤが変形して使えなくなってしまうことも考えられます。理想なのは、タイヤラックを使って保管する方法です。
ただし、ホイールのついているスタッドレスタイヤであれば、横に寝かせましょう。ホイールつきの場合、立てた状態で保管するとホイールの重みがかかって、接地面に近いところが変形する恐れがあるからです。