マイカーを購入するのと比較して場合によってはお得だということで、カーリースが注目を集めています!
カーリースを利用する場合、問題になるのは「誰が責任を持ってメンテナンスをするか」という点です。ここでは、リース車の点検・整備は誰が行うのかについてみていきます。
また、リース会社によってメンテナンスのプランも若干異なります。リース会社別に、どのようなプランがあるかについてもみていきますので、リース先選びの参考にしてみてください。
そもそも法定点検とは
自家用車の保有者には、定期的に車を点検する義務があります。(乗用車の場合は12ヶ月ごと)これを法定点検と言います。
法定点検は、普通自動車や軽自動車を問題なく走行するための点検です。車検とはタイミングが若干異なります。
ここでは、法定点検はどのようなことをチェックするのかについてみていきましょう。
法定点検とは、公道を問題なく安全に走行するために必要な点検です。法的に見ても車のオーナーには義務規定も盛り込まれています。
法定点検の内容は、基本的に車の性能に関する部分をチェックします。エンジンルームや足回り、下回り、外回り、室内に分かれて項目別に点検する形です。
点検の結果、不備が見つかることもあるでしょう。その場合には部品の交換など、必要に応じて整備を行います。
法定点検は1年に1回のペースで実施されます。これだけのペースでチェックすれば、大きな不具合になる前に整備が可能となり、重大事故を未然に防げるのが法定点検のメリットです。
車を所有したことのある人なら、車検を通したことがあるはずです。
車検とは、自動車が法律で定められた保安基準に適合しているかを検査することです。
普通自動車や軽自動車の場合、初回車検は初度登録してから3年後に実施します。その後は2年に1回のペースで検査を受ける必要があります。
車検切れで検査を行っていない車両は、公道の通行が認められません。車検が満期になる1ヶ月前から車検は受けられるので、早めに検査を通しましょう。
車検を受けることで保安基準に合致している車両のみが公道を走らせることができるため、安全に道路を走行できます。法定点検と車検が同年に行われる場合もありますが、このときは車検の方が優先されます。
法定点検と車検の大きな違いは、点検項目です。車検の方が法定点検と比較してより細かな項目が設定されています。
法定点検の場合、チェックするのは26項目です。一方、車検は法定点検の項目も含め、56項目とより詳細に検査が実施されます。
法定点検の場合、ペダルの遊びの度合いやエンジン状況の確認などが中心です。安全かつ快適にドライブできるかどうかの項目を中心にチェックされます。
一方、車検ではより細かく点検するのが違いです。一例を紹介すると、エンジンルームの点検ではエア・クリーナー・エレメントの汚れや損傷の有無など、細かいチェックになります。
リース車の点検は誰が行うのか?
車を日常運転している人の中には、リース契約でリース会社から車を借りている人もいるでしょう。この場合、法定点検などのメンテナンスは自分がやるのか、リース会社がやるのか気になるかもしれません。
結論から言うと、ケースバイケースです。リース契約にもいくつかの形態があって、どの種類を選択するかでだれがメンテナンスを行うかが異なります。
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メニューによって異なる
「リース契約」と、一言でいいますが、いくつかの種類に分類できます。
新車のリース契約の場合、「メンテナンスリース」と「ファイナンスリース」の2種類があります。
その他にも「中古車リース」もありますので、それぞれどのような内容かについて以下にまとめました。
メンテナンスリースは、点検や部品交換、各種オイル交換にかかる費用がすべて含まれているプランです。
後で紹介するファイナンスリースと比較すると、リース料金は割高になります。しかし、メンテナンスリースであれば、メンテナンスをすべてリース会社に任せられるのがメリットです。専門のメカニックが整備してくれるので、自分の手を煩わせることなく、いつでも安全運転ができます。
メンテナンスリースのサービス内容は、リース会社や契約内容によって異なり、中には代車やタイヤ交換、ロードサービスの費用込みというところもあります。
どこまでのメンテナンスに対応しているかは、リース会社によりまちまちです。契約をする前に担当者に確認しておいた方がいいでしょう。
ファイナンスリースは、必要最小限の費用のみのプランです。
自動車の購入費用や初期整備、自動車に関する税金、自賠責保険料などのみの支払いになります。リース契約をするにあたって、できるだけ費用を安くしたい人におすすめです。
しかし、ファイナンスリースの場合はメンテナンスに関するコストは一切リース料に含まれません。定期的な点検や必要に応じた部品・オイル交換は自分で行わないといけません。整備工場にお願いする場合、点検や整備に関する費用もユーザー負担です。
ファイナンスリースのリース料はメンテナンスリースよりは安いですが、いざという時のためにメンテナンスコストは自分で別途用意しておく必要があります。
通常リースされる車両は新車です。しかし、一部では「中古車リース」というサービスを行っているところもあります。
中古車リースの場合、メンテナンスは基本的にユーザーが負担する形です。納車時の車検や法定点検は実施されますが、その他の点検・整備はすべて自己負担です。
ただし、こちらもリース会社によって若干異なるところもあります。例えば期間限定で、消耗品を除くパーツ交換を無償で実施しているところもあります。
しかし、一般的に新車と比較して、中古車はそれほどアフターケアのサービスが充実していないプランが多いです。ある程度使いこまれた車両なので、事故を未然に防ぐためにも法定点検を毎年行った方がいいでしょう。
メンテナンスリースのメリット
リース契約のプランとして、メンテナンスリースとファイナンシャルリースの2種類があります。
もし特にこだわりがなければ、メンテナンスリースプランでの契約がおすすめです!メンテナンスリースにはファイナンシャルリースにはないメリットがいろいろとあります。
具体的にどのような恩恵が受けられるか、以下で詳しくみていきます。
車のパーツの中には経年劣化するものもあります。
例えばエンジンオイルやブレーキパッドなどです。これらのパーツが劣化したまま走行し続けると、十分な走行性能を担保できなくなります。場合によっては重大な事故の原因になることも考えられます。
エンジンオイルやブレーキパッドの交換タイミングがよくわからないという人もいるでしょう。メンテナンスリースで契約すれば、リース会社の方で適切なタイミングで交換などの整備をしてくれます。
車に関する専門知識がない人でも、適切なメンテナンスが受けられます。いつでも車の性能を損なうことなく、安心して運転できるのはメリットです。
法定点検の他に、いつでも車を安全に走行するためには日常点検も必要です。メンテナンスリースの場合、日常点検もリース会社にお任せできるのもメリットのひとつです。
リース会社によって内容は異なりますが、ほとんどのところがリース契約の期間中数回実施されます。頻繁にチェックすることで、不具合の芽を事前に摘み取ることができます。
リース契約をしている車両の中には、社用車も少なくありません。社用車は日常的に運転されるので、過走行になりがちです。
走行距離が長ければ長いほど、それだけ劣化のペースも早くなります。メンテナンスリースであれば、日常点検で必要に応じて整備や交換が行われるので常にコンディションの良い車を運転できます。
メンテナンスリースの場合、月々のリース料の中に各種メンテナンスに関する費用が含まれています。その結果、車を維持するのに必要なコストを明確化できます。
マイカー購入の際にローンを組むと、リース料よりも月々の支払いが少なくなることもあります。しかし、これは自動車の各種税金や自動車保険料、メンテナンスコストが含まれていないからです。
リース契約にすれば、この水面下で見てこなかった部分もすべて表に出せます。その上、リース料は経費としてすべて算出できます。
メンテナンスリースは車にかかる多くのコストを必要経費として捻出できるわけです。ビジネスユースでリース契約をする場合、結果的に節税効果も期待できるでしょう。
マイカーを購入した場合、いろいろなところと関わっていかなければなりません。
「メンテナンスは、整備工場」「税金面は、自動車ディーラーや都道府県税事務所」「自賠責保険や任意保険は、保険会社」といった具合です。
そこで、メンテナンスリースにすれば全てを一元化できます。リース会社に税金や自賠責保険、点検・整備すべてを任せることが可能です。
また、リース車を運転していて交通事故などのトラブルに巻き込まれた場合でも、リース会社に問い合わせすれば対応してくれます。
このように自動車に関する各種問題の窓口をワンストップにできるのもメリットと言えます。
車両に関する管理をスリム化し、マネジメントを合理化できるわけです。車に関する問題で手を煩わせたくない人にはおすすめです。
カーリースの点検の流れ
メンテナンスリースで契約すれば、リース会社に車の点検・整備をお願いできます。では、具体的にどのようにして点検をリース会社に任せればいいのかわからないという方もいるでしょう。
リース会社によって、若干手続き方法に違いがありますが、ここでは一般的な大まかな流れについて紹介しますので、だいたいのイメージを掴んでおいてください。
メンテナンスリースで契約した場合、法定点検などが必要になれば、リース会社から連絡がきます。大抵のリース会社で、法定点検の案内が書かれたハガキが送られてくるようになっています。
リース会社によって多少前後するかもしれませんが、だいたい法定点検が行われる予定の1ヶ月くらい前にハガキが来るはずです。車検のときにも、ハガキで同じく1ヶ月くらい前に自宅に届きます。
車検を受けなければ、公道を走行させることはできません。一方、法定点検の場合は別に受けなくても何らかのペナルティを受けることはありません。
しかし、安全に車を走行させたければ、法定点検も受けた方がいいでしょう。劣化しているパーツの交換もしてくれるので、車の寿命を縮める心配もないです。
法定点検の案内はハガキが来て、点検を受ける場合はリース会社に連絡してください。メンテナンスを行う工場から連絡が入りますので、法定点検をいつ受けるか、日時を予約します。
工場に入庫させるときには、ユーザーも立ち会わなければなりません。自分のスケジュールの空いている日時を先方に伝えましょう。希望日時に工場の別件の予約が入っているかもしれないので、あらかじめ確認しておいてください。
また、場合によっては転勤などでリース契約をしたところとは異なる場所で暮らすこともあるかもしれません。そのときには引っ越し先の最寄りの工場を紹介してもらえるかもしれないので、リース会社に相談してみましょう。
予約したら、決められた日時に整備工場にリース車を持っていきます。
点検・整備の具体的な内容はメンテナンスカードに記載されているので、事前に確認しておきましょう。
法定点検以外に車検に出す際にも、あらかじめ日時指定して整備工場に持ち込む形です。このとき、「納税証明書」や「継続検査申請書」といった書類が必要となりますが、これらの書類については、リース会社から整備工場の方に発送されることが多いため、自分で準備する必要はありません。
法定点検するときに運転中何か気になる異変や不具合があれば、メンテナンスを担当する工場のスタッフに伝えておくといいでしょう。
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おすすめカーリースの法定点検プラン
各リース会社で、メンテナンスリースのプランをラインナップしています。
「メンテナンスリースプランで申し込みたいけれども、どのリース会社にすればいいかわからない…」という方もいるでしょう。
そこで、ここからは主要なリース会社のメンテナンスリースの内容について詳しく見ていきます。これからリース契約で車を運転しようと思っている人は、参考にしてみてください。
オリックスカーリースでは「いまのりくん」というサービスを実施しています。いまのりくんでは契約期間によって、3つのコースがラインナップされています。
どのコースでもメンテナンスサポートの内容については一緒です。どの程度車を乗り続けるかによって、コースを選択するといいでしょう。
メンテナンスサポートでは、まず車検で法律に基づき検査や整備が実施されます。「車検無料クーポン」が発行されるので、車検に関する費用をユーザーが負担することはありません。
またオイル交換は半年、オイルエレメント交換は1年ごとに行われます。車を整備に出しているときにはオリックスレンタカーで代車を借りることができ、通常の半額以下でレンタルできます。
トヨタレンタリースは法人向けとなりますが、メンテナンスリースもラインナップされています。メンテナンスに関わる一切のサポートがパッケージングされているので、車のコンディション整備を安心して任せられます。
車検や法定点検はもちろん込みです。その他には消耗品の交換も必要に応じて行われています。オイルやタイヤ、バッテリーなども必要に応じて交換してくれるので安心です。
点検・整備に出している間、リース車を利用することはできなくなります。しかし、トヨタレンタリースでは代車の手配もしてくれるので、整備中も車を利用することは可能です。
NSCの個人向けカーリースは少し他のカーリースのシステムと異なります。他のカーリースのファイナンスリースを基本プランとして、そこに付帯サービスを任意でつけていく形です。
点検をリース会社に任せたければ、「らくらく車検、12ヶ月法定点検プラン」がおすすめです。車検と法定点検の他に、オイル交換もサービスも含まれます。
また、「ミスルくん保証」というサービスもあります。リース開始から1年間を対象にして、1回の事故当たり10万円の修理費を保証してくれるというものです。
さらに、JAFのロードサービスもオプションで加えることもできます。必要なものをオプションで加えて、自分に合ったリースサービスにしましょう。