そろそろ車検の期限が近づいているので、どこで車検を受けようか悩んでいる、という方もいるでしょう。車検の受けられる場所はいくつかありますが、どこでお願いするかでかかる時間も変わってきます。
中には1時間で車検が終わるようなところもあるので、何を重視するかで車検を受ける場所を決めましょう。
店別車検の待ち時間について解説
車検にかかる時間は、どこで検査や整備をお願いするかで変わってきます。一般的にはディーラーは最も時間がかかり、数日間は車を預ける必要があります。
一方でユーザー車検の場合、ほとんどの場合が数時間で終わります。こちらでは、店舗別の車検のかかるおおよその時間の目安について紹介しましょう。
店舗別で最も車検に時間がかかるのは、ディーラーだと言われています。ディーラーに車検をお願いする場合、自分が車を購入したディーラーに車を持っていきます。
ディーラー車検の場合、だいたい2~3日は車検を通すまでかかると思っておいた方がいいでしょう。検査だけでなく、必要な整備も行うからです。
もし車を数日預けている間に車で移動する場合、代わりの車を用意しなければいけません。ディーラーにお願いしておけば、代車をあらかじめ用意してくれることもあります。
ただし、ディーラー車検にかかる時間は、店舗によっても若干差があります。中には即日検査をしてくれるところもあるようなので、できるだけ早く車を返してほしければ、前もって確認を取っておくといいです。
整備工場の中には、車検対応しているところもたくさんあります。もし自宅のそばに車の整備を行っている工場があれば、そちらに持ち込むといいでしょう。
指定工場や認証工場の認可を受けていれば、車検を通すのは可能です。指定工場は中に車検専用の設備を兼ね備えており、その場で車検をすることができます。
整備工場の場合、必要に応じて整備も行ってくれます。ディーラーよりも総じて費用も安いところが多いので、あまりお金をかけることなく車検を通したいと思っている人にはおすすめです。
整備工場の場合、だいたい1泊2日が目安となります。ただし、混み具合にもよるため、混んでいると2~3日かかるかもしれないので注意してください。
ガソリンスタンドでも、車検を取り扱っていることがあります。よく利用する近所のガソリンスタンドで車検ができるのであれば、給油のついでに申し込むのもいいかもしれません。
ガソリンスタンドの場合、混み具合によってかかる時間は大きく異なります。特に車検待ちの車両がなければ2~3時間、即日で終了する場合もあります。
混み合っていると、1日では完了しないかもしれません。場合によっては2~3日以上かかってしまう可能性もあるので、前もって問い合わせておきましょう。
混み具合によって時間に差があるのは、ガソリンスタンドは車検専門のお店ではないからです。車検の優先度は低いので、混み合っているとどうしても後回しにされる傾向があります。
車検をとにかく早く済ませたいと思っているのであれば、ユーザー車検がおすすめです。ユーザー車検は車検を通すだけなら最もスピーディです。
だいたい2~3時間もあれば、車検の手続きは完了するでしょう。スムーズに工程が進めば、30分程度で完了してしまうケースもあるほどです。
ただしユーザー車検でスピーディに検査を通すためには、車に不具合が見つからないことが前提です。もし検査の中で何か問題が見つかったら、日を改めて再検査で車検を通す必要があります。
常日頃からこまめにメンテナンスをしていれば、問題はありません。しかし、普段から検査や整備をしていないと検査に引っかかって、他よりも余計に時間がかかる恐れもあります。
車検に時間のかかる理由
ディーラーや整備工場は特に顕著ですが、車検を通すためには数日時間が必要です。毎日車に乗っている人にとって、数日マイカーを手放すのはかなり不便に感じるはずです。
なぜこんなに車検は時間がかかるのか、疑問に感じる方もいるかもしれません。これにはいくつか要因があるので、主だった理由をピックアップしてみました。
車検に時間がかかるのは、ただ検査するだけでなく必要に応じて整備も行っているからです。ディーラーは店別でみると最も車検を通すのに時間がかかるとされています。
ディーラーの車検に時間がかかるのは、丁寧に整備を行っているということが大きいです。自社ブランドの車を取り扱うので、品質を損ねることのないように慎重に検査・整備をしています。
長く安心して運転したいという方には、時間がかかってもディーラーや整備工場で車検をお願いするのがおすすめです。
車検の予約が重なった場合、限られた人数で作業をするのでどうしても時間がかかってしまいます。いくら頑張っても、1日に対応できる台数には限りがあるからです。
特にディーラーやガソリンスタンドでは混み具合によって、車検にかかる時間が変わってくる傾向がみられます。混雑時に車検をお願いすると、数日かかってしまうのは仕方がないことでしょう。
車検が混む時期は、主に月末と決算期の9月と3月です。特に後者は車の登録数(販売数)が多いため混雑しやすい傾向にあります。
車検に時間がかかる理由として、現場で作業する整備士の人数が足りないからというのもあります。車検専門業者やディーラー、カー用品店の場合そのようなことはあまりありません。
しかし、整備工場で個人営業しているようなところは、必要最低限の人数で回しているところもあります。ここに短期間で多くの車が持ち込まれると、なかなかはかどらなくなってしまいます。
ガソリンスタンドの場合も、そもそも車検に特化したお店ではありません。店の業務次第によってはなかなか人員を車検に割けないので、後回しにされる恐れがあります。
想定外に多くのお客さんが殺到した場合、終了予定日よりさらに時間のかかってしまうこともあり得ます。ガソリンスタンドでお願いする場合、思ったよりも時間がかかる可能性があると頭に入れておきましょう。
車検の前にどこかに不具合が見つかった場合には、修理をしてくれます。修理をするにあたって部品交換が必要だった場合、部品調達に時間がかかってしまう恐れがあるので注意しましょう。
特に外車の場合、部品が海外にしかないという場合も十分考えられます。国内に代用できる部品がなければ海外に注文する形となり、その分時間がかかってしまいます。
国産車の場合、国内に部品があるのでそんなに手間取ることはありませんが、低年式の古い車だと、もう対応する部品を生産していないかもしれません。そうなると同じような部品を作る必要があります。
そのため、車検が完了するまでに、どうしても時間がかかってしまうわけです。
日常的にメンテナンスをしていないと、車検をして不具合や問題のある箇所が一気に顕在化する恐れがあります。問題のある箇所が多ければ多いほど、それだけ整備に時間がかかってしまいます。
もし車検の時間をできるだけ短縮化したければ、日頃からこまめに点検することが大事です。点検をして問題が見つかったら整備工場やディーラーなどに持ち込んで、整備をお願いしましょう。
こうすれば、いざ車検を受ける際に問題が発生しにくいです。整備の必要がなければ、それだけ車検にかかる時間を短縮できます。
日頃からこまめに点検しておけば、運転しているときに不具合が発生するリスクも低減できます。事故リスクも低くして、安全運転ができるわけです。
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車検が1時間で終わるところがあるって本当?
前述しましたが、ディーラーなどで車検をお願いすると、数日かかってしまうことが多いです。しかし、スピーディに車検を通せるようなところもあります。
車検専門店の場合、スピーディに作業を完了してくれます。近年「1時間車検」と銘打って営業している業者がありますが、車検専門店であることが多いです。
なぜ1時間で車検が終わってしまうのか、気になる人もいるでしょう。その理由について確認していきます。
車検専門店はなぜ作業がスピーディなのか、それは担当する整備士の人数が多いからです。普通に考えて1人で検査するよりは2名で分担して検査した方が早く終わります。
例えば従来整備士1人で担当して、2時間車検に時間がかかったとします。これを整備士2人で車検を担当することにすれば、単純計算で半分の1時間で済むわけです。
車検専門店はより早く車検を終わらせるために、いろいろな工夫を施しています。整備士を増やせば、複数の車を同時検査も可能です。
車両の点検・整備待ちの時間も短縮化できるわけです。車検を通すためには事務手続きも必要ですが、これもまとめて行うことで迅速に処理できるように工夫しているところも少なくありません。
1時間車検が登場するようになった背景には、国の政策も関係しています。平成6年に道路交通法が改正されましたが、その中で規制緩和が試みられました。
規制緩和の一環として、点検項目が従来よりも減少したのは大きな転換点です。それまで100項目以上あったのですが、車検の検査項目は56項目と半分近くに減少しました。
検査する項目が半分近くになれば、かかる時間も半減するでしょう。このような規制緩和によって、ニューサービス車検と呼ばれるサービスが登場しました。
これまでは車検で細部まで厳格に検査するのが、使用者の責任において品質保持するように変わりました。このため、1時間車検のようなスピーディに検査してくれるサービスも登場したわけです。
1時間車検の場合、複数の整備士が同時に同じ車両の検査や整備を進めることで、時間を短縮化できます。ただし、このようにスピード重視の車検の場合、従来のサービスと比較して費用が割高になってしまうこともあります。
自分の車を担当する整備士が多いということは、それだけ人件費がかかってしまうわけです。もし費用について気になるのであれば、見積もりを取ってどのくらい高くなるか確認しておきましょう。
スピード車検にするか、通常の車検にするかは時間と費用のバランスを考えて判断してください。時間と費用のどちらを重視するかによって選び方も変わってくるので、自分の中で何を物差しにするか決めておくといいです。
車検の待ち時間を短くするコツ
車検の待ち時間は、できることなら少しでも短くしたいところです。特に普段から生活の足として利用する頻度の多い方は、なおさらでしょう。
車検の待ち時間はちょっとした工夫をするかしないかで、かなり違ってくることもあり得ます。では車検の待ち時間を短くしたい方が行うべきことについて、いくつか紹介します。
ユーザー車検の場合予約を前もって行う
ユーザー車検とは業者にお願いするのではなく、自分で車検を通す方式です。自分で検査を行うことに専門知識のない人は不安に感じるかもしれません。
しかし、最近ではユーザー車検に関する情報もネットや書籍で多く出ています。ノウハウを細かく説明しているものあるので、気になる方は調べてみてもいいでしょう。
ユーザー車検は検査を通すだけなので、そんなに時間もかかりません。30分から1時間もあれば完了するケースがほとんどです。
しかしユーザー車検の場合、運輸支局に予約をすることが必要です。飛び込みでは受け付けてくれないので注意してください。
時期によっては予約がなかなか取れない恐れもあります。特に年度末はかなり混み合うので、スケジュール通りに予約するためには早めに手続きをするのがおすすめです。
車検は前もって予約が必要です。いきなりお店に持ち込んで検査をお願いするというわけにはいかないところがほとんどです。
早く予約すれば、優先的に車検が受けられます。業者によって若干の違いがありますが、だいたい車検予定日の1ヶ月から2週間前から予約できるところが多いです。
直前になって予約すると、希望する日に予約でいっぱいだったということも考えられます。前もって予約をすれば、自分の希望するスケジュールで車検をお願いしやすくなるのもメリットです。
予約方法は店舗によって異なります。車検専門業者やカー用品店などはWebから申し込みできるところが多いです。
ガソリンスタンドや整備工場は、このようなWeb予約システムを持っていないところもあります。この場合電話受付のみなので、予約方法はあらかじめ調べておきましょう。
車検の予約をするにあたって、どの程度費用がかかるか気になる方もいるかもしれません。車検の費用について、事前見積もりが可能で、無料で行っているところが多くなっています。
どこに依頼するか決めていないのであれば、複数のところから見積もりを取って、その内容で比較検討するのがおすすめです。
また、見積金額だけでなく、項目を確認することも大事です。もし必要ない検査項目が含まれていれば、あらかじめ外すことで費用を節約できるかもしれません。
前もって予約の準備をしておけば、このような値段に関する交渉も余裕を持って行えます。複数で見積もりを取る場合、優先的に検査を通してくれるかどうかも交渉材料に挙げてみるのもいいでしょう。
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日常点検をする習慣をつける
車検の時間が長くなってしまう理由として、整備が挙げられます。問題の発生している箇所が多ければ多いほど、整備作業も多くなり、その分時間もかかってしまいます。
そこで、常日頃から点検やメンテナンスを行うように心がけましょう。点検をこまめに行っていれば、必要な修理や部品交換も行えるので車検時に整備の必要がありません。
おのずと車検にかかる時間も短縮化できます。車の部品の中には、経年劣化してしまうものもあります。
エンジンオイルやバッテリーなど、定期的に交換した方がいい部品もあるので、必要な交換は適切なタイミングで済ませましょう。こうすることで車の状態を維持でき、より長く運転できます。
必要書類を準備しておく
車検を受けるにあたって、いくつか必要な書類があります。書類に不備があると、車検が受けられず後回しにされる可能性もあるので準備をしておきます。
車検の手続きをするにあたって、車検証や自動車税納税証明書、自賠責保険証明書、認印が必要です。これらの書類を当日するに提出できるように用意しておくことが、時間短縮のためのコツです。
また、車検の見積もりを申し込む際には、車検証と点検整備記録簿も必要になります。いずれも車内で保管しているケースが多いですが、本当に入っているかどうかあらかじめ確認をしてください。
一番確実なのは、予約や見積もりをお願いするときに業者に直接問い合わせることです。そうすれば、当日必要書類の中で足りないものがあるといった問題も起こりにくいでしょう。