車検は、初回時には3年後、それ以降は2年に1回のペースで通さなければなりません。満了日が近づいてきたら、速やかに車検を受けることをおすすめします。
車検は、いろいろなお店で受け付けています。その中でどこに出せばいいか迷ってしまうという方もいるかもしれません。
お店によって、車検には異なる特徴があります。その特徴を理解したうえで、自分にとってどこに出すのがベストなのか考えてみましょう。
ここでは車検をどこにお願いすればいいかについて見ていきますので、参考にしてみてください。
そもそも車検はどこに出すことができる?
そもそも車検に出すことができるお店にはどのようなものがあるのでしょう。まずは車検を行っている主要な店舗について、ジャンル別に紹介していきます。
店舗の種類によって、車検のサービスについて異なる特徴があります。その特徴について、以下にまとめました。
ディーラー車検
新車や中古車を購入したのがディーラーであれば、車検をお願いすることも可能です。
金額的に見ると、ディーラーに車検をお願いするのが最もお金のかかる傾向があります。お金を出した分、しっかりした点検と整備を行ってもらえるのが魅力です。
車検で定められている保安基準だけでなく、ほかの項目もチェックして問題が起こりそうであれば必要な整備も行ってくれます。
ディーラーの場合、メーカーの指導が入っているのも特色の一つです。よって、全国的にサービス内容や品質が統一されています。そのため、どこのディーラーにお願いしても、点検や整備の質にばらつきがあまりありません。どこでも安心して車検に出すことができるというわけです。
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整備工場の車検
近所に「○○モータース」や「○○自動車」などの看板を見かけたことがあるという方もいるでしょう。このような民間の整備工場でも、車検を受け付けているところがあります。
地域密着の家族経営しているところも多いので、気軽に利用できるのがメリットです。
民間の整備工場の場合、車検費用が安いのが魅力となっています。ディーラーと比較して、数万円単位でコストダウンできます。
しかし、整備工場の場合は整備の質にばらつきの見られる傾向があるので、どこにお願いするかは慎重に見極めてください。
また、家族経営で少人数営業をしているお店もあるので、タイミングによっては混雑していて後回しにされる恐れもあります。
カー用品店の車検
カー用品店も大手を中心に車検受付しているところがあります。
カー用品店の場合、整備をしっかり行ってくれるのが魅力です。その名の通り、カー用品を数多く取り扱っています。自前のストックを使ってオイル交換など必要な整備を迅速に行ってくれます。
大手のカー用品店では、近年サービス強化を図っているところも少なくありません。年中無休で対応している、夜でも車検に出せるようなところも出てきているようです。
ただし、カー用品店の場合はフランチャイズ展開しているため、お店によっては在籍しているスタッフはピンキリなところが見られます。キャリアの浅いメカニックが担当すると、整備に不満が出るかもしれないので注意が必要です。
ガソリンスタンドの車検
ガソリンスタンドでも車検受付を行っている場合があります。近くでよく給油しているスタンドがあれば、車検サービスをやっていないか尋ねてみるといいでしょう。
ガソリンスタンドの車検は費用が比較的安いのが特徴です。また、付随サービスをつけているところも少なくなく、代表的なものとしてガソリン代の値引きサービスなどがあります。
ただし、ガソリンスタンドの場合は整備に不慣れな人が車検を担当する可能性があるので注意が必要です。経験豊富なメカニックがいるか、あらかじめ確認しておいた方がいいかもしれません。
また、自前の整備工場を持たず、受付だけしているスタンドもあります。この場合、提携先の整備工場に持っていってそこで車検を行います。しばらく車を預けておかないといけないので、運転頻度の高い方は注意しましょう。
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車検チェーン店
車検専門店が店舗を広げていて、注目を集めています。日本全国にチェーン展開しているところもいくつかあります。
車検チェーン店の強みは、なんといっても料金の安さです。他と比較しても、かなり費用を安く抑えられます。
また、車検がスピーディなところも魅力です。「1日車検」といって、車を預けて数時間待ち、その日のうちに点検が終わってそのまま乗って帰宅することも可能です。
ただし、料金が安いのは必要最低限のサービスになっているからという点も理解しましょう。必要最低限なので、国の定めた保安基準をクリアするための整備しか行っていません。
そのため、車検を通した後で何かしらの不具合が起きる可能性もあります。その部分を理解して利用するかどうか、検討してください。
ユーザー車検
ユーザー車検という方法が近ごろ注目を集めています。
ユーザー車検は車検費用の部分で見ると、最安値であるのが魅力です。というのもユーザー車検はほかと違って、点検するだけで整備を行っていません。
つまり、整備費用がかからないということです。原則法定費用だけなので、安く車検を通せます。
ただし、検査しか行っていないので、必要な整備やメンテナンスは全て自分で行わないといけません。常日頃メンテナンスを行っていないと、劣化を早める恐れがあります。
また、平日しか受け付けていないのも注意点の一つです。自分でできない場合には代行業者にお願いする方法もありますが、代行手数料が余計にかかってしまうでしょう。
車検専門の予約サイトの利用
旅行する際に、旅館やホテルの予約ができる専門のサイトがあるかと思います。それと同じで車検の予約ができる専門のサービスも出てきています。
条件を設定して工場を検索し、目ぼしいところがあればそのまま予約手続きのできるサイトです。手続きが簡単であるところが人気の理由です。全ての手続きがネット上で完結できます。
また、クレジット決済などの支払方法にも対応しているので、現金を用意する必要もありません。
この手のサービスの場合、ポイントプログラムを用意しているところもあります。ポイントは現金のように利用できるので、ポイント還元で実質割引になるのも魅力です。
ネット利用に抵抗がなければ、このようなサイト経由で予約するのも一考です。
車検はどこに頼むのがおすすめ?比較してみた!
ここまで車検の申し込みできる店舗のそれぞれの特徴についてみてきました。
では、どこで車検を受けるのがいいのでしょうか?どこで車検を受けるかは何を優先するかによって異なります。
そこで主要な比較ポイントについて以下でまとめました。自分にとって何がベストか検討する際の材料にしてみてください。
車検をどこに出すのかを決める際、費用を重視するという方も多いでしょう。どこに車検を出すかによって費用はかなり変わってきて、安ければ数万円、高いと100,000円以上かかることも考えられます。
もし、とにかく安さ重視と考えているのであれば、車検専門店の利用を検討することをおすすめします。保安基準の項目のみと、最低限の整備しか行わないので安上がりです。
また、その日のうちに車検を通してくれるところもあります。車を手放せないという方にとっても、おすすめです。
ただし、必要最低限の整備しか行っていないという点は注意が必要です。定期的に自分でもメンテナンスを行った方がいいでしょう。
整備の質を重視しているのであれば、ディーラーでの車検がおすすめです。それは、ディーラーの取り扱っているメーカーの車両に関する専門知識を持ったメカニックが点検や整備を担当するからです。
ディーラーの場合、予備整備といって必要に応じて保安基準以外の項目の整備も行っています。不具合の芽を徹底的に摘んでくれるので、安心して運転できます。
ディーラーの場合、メーカー保証が付いてくるのも魅力の一つです。期間内で何らかの不具合が起きても無償で修理してくれるので安心です。
その他のところでも質の高い整備を行っているところも少なくありません。しかし工場によってピンキリなので、慎重な見極めが求められます。
車の整備を行っている工場には、大きく2種類に分類できます。それは「認証工場」と「指定工場」です。
指定工場は、車検の際の検査ラインを持った工場のことです。指定工場であれば整備だけでなく、その場で検査を通すこともできます。
認証工場は、車の整備を行うことは可能です。しかし検査ラインは持っていないので、車検場まで持っていって車検を通さないといけません。2段階の手順を踏まないといけないので、どうしても時間がかかってしまいます。
できるだけ早く車検を済ませたければ、指定工場で検査をお願いするといいでしょう。
車検を出すにあたって、とにかく安心感が欲しいと思っている方もいるでしょう。その場合、丁寧な検査や整備を行っているだけでなくアフターサポートが充実しているところでお願いするのがおすすめです。
車検は通っても、その後に不具合や故障が起きる可能性もあります。アフターサポートが充実していれば、車検後に何か車に不安があった場合でも気軽に相談できます。
また、車検以外のサポートを用意しているお店も珍しくありません。車検以外に法定点検も車のオーナーには義務付けられています。
法定点検を実施しているお店も多くなってきました。車検よりもマメに点検をすることで不具合の芽を摘むことができ、いつでも安全運転できるでしょう。
車検はどこに出せばいい?業者選びのポイントを紹介
お店の種類ごとの特徴や比較ポイントについてこれまで見てきました。しかし、整備工場といってもその中でいろいろな業者があります。
そこで、ここでは個別の業者を比較して、どこに車検に出せばいいかについてまとめました。注意すべきポイントについても紹介するので、参考にしてみてください。
車検を受け付けているところの中には、料金の安さをウリにしているところも多いです。しかし、この言葉を鵜呑みにしない方がいいでしょう。
車検の体験談を見てみると「基本料金は安かったけれども、いろいろと追加料金がかかって高くなった」という意見も少なくありません。基本料金の安さを大々的に謳っている業者があれば、注意した方がいいです。
車検を受ける際には、見積書を作成してもらうようにすることをおすすめします。内訳をチェックして、車検総額が妥当なものかどうか判断します。
車検内容で分からないところがあれば、その都度質問してください。価格に納得して、初めて正式依頼することが大切です。
お店に初めて行く前に、インターネットなどの口コミ情報を見る方も多いかもしれません。車検に関する口コミも多数投稿されています。
しかし、この口コミ情報は参考程度にすることをおすすめします。大半が匿名で投稿できるので、真偽のほどが確かめられない情報も少なくないからです。
中には車検業者のスタッフが、自分たちのお店の印象をよくするために口コミ投稿している場合もあるかもしれません。口コミ情報だけで、業者を選ばない方がいいでしょう。
口コミで候補を絞り込んで、電話で問い合わせをする際、相手の応答などを見て本当に安心して任せられるか確認するとより確実です。
車検を受け付けているところの中には、点検だけでなく必要に応じて整備をしているところも多いです。整備をきちんと行っているかどうかにも着目して、業者を選びましょう。
プロのメカニックでも、ミスをする可能性はあります。タイヤのボルトの締め忘れや交換時に部品の取り付け忘れが起こらないとも限りません。
もし心配であれば、どのような体制で整備を行っているか聞いてみてください。中には複数のメカニックが作業している、作業完了後に別のメカニックが確認するなどの対策を講じているところも見られます。
このように二重、三重の確認態勢が整っていれば、ミスが起きる可能性も最小限にできます。
業者の比較ポイントにはいろいろとあります。しかし、どんな人でも忘れてはならないのが「信頼できる業者かどうか」です。
車検の際、毎回お願いする業者を変える方は、手間がかかるため少ないでしょう。そのため、一度お願いした工場とは長いお付き合いになる可能性も高いです。
信頼関係を構築できそうかどうかは、やはり無視できない点です。特に初めて依頼する際には、しっかり担当者と話をしてください。その中で担当者の接客応対がしっかりしているか、店の雰囲気が好ましいか確認します。
また、業歴の長さも重視しておきたいポイントです。業歴が長いということは、それだけ顧客からの信頼が厚いからと推測できます。
車検費用は車種や整備内容によって変わってきます。オーダーメイド方式で行われるものと考えてください。
そこで自分の場合、どのくらい費用がかかるのか事前に見積もりを取っておくことです。見積書を作成してもらって、その内容を確認しましょう。
一見すると料金は安いようだけれども、内訳が曖昧であれば後に追加料金を請求される可能性があります。料金だけでなく、その内訳もチェックして分からないことがあれば質問をしてください。
見積もりだけなら無料というところも少なくありません。複数のところで見積もりを取って、比較して最終的に依頼先を選ぶのもおすすめです。
車検の見積もりを取るにあたって、内訳を確認することは大事です。見積もりの内訳ですが、多くは「法定費用」「基本費用」「整備費用」の3つで構成されています。
法定費用は、税金や自賠責保険料のことです。これらは車種によって決められているので、どこで車検をお願いしても費用は一緒です。
基本費用や整備費用は業者によって異なります。この内容を比較して、どの業者に依頼するか決めましょう。
特に整備費用は、車検を通すために必須のもの以外にメンテナンス費用やカーライフを快適にするための整備費用なども含まれます。快適にする整備は必要なければ外すことで、車検費用を安くすることも可能です。
この辺は担当者と相談しながら、価格調整をしてください。
見積もりを取るにあたって、どのくらい時間がかかるか気になるという方もいるでしょう。車検の見積もりは、申し込んだ当日には出ることが多いです。
見積もりにかかる時間は業者によって多少異なりますが、大体30分くらいで済みます。そのため、余裕のあるときにお店によって、見積書を作成してもらうことをおすすめします。
インターネットなどで車検の見積もりを取ることも可能です。しかし、インターネットの場合は車を実際に見ているわけではないので見積もりと実際にかかる費用に隔たりが見られるかもしれません。
お店に車両を持ち込んで、実物を見て見積もりを取るとより正確な費用が割り出されます。事前に予約しておくと、スムーズに見積もりしてもらえるのでおすすめです。