残価設定型クレジットから他のローンへ借り換えたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
残価設定型クレジットは、一般的なローンとは異なるため、借り換えができるかどうか不安に思うかもしれませんが、借り換えそのものは可能です。
しかし、残価設定型クレジットから他のローンへ借り換える際は注意すべき点があります。
こちらでは、残価設定型クレジットから他のローンへ借り換える際に注意すべきことをお伝えします。ローンに関するその他の情報もお伝えいたしますので、併せてご確認ください。
残価クレジットから他のローンに借り換える際に注意すべきこと
一般的なローンと比べて残価設定型クレジットは、残価がローンの額から差し引かれるわけではなく、最終支払い時に据え置かれます。
そのため、借り換えで残価を支払う際、同様の借り換え期間で借り換えてしまうと、月の経済的負担が増します。残価が設定される都合上、どうしてもそのようなデメリットは生じてしまうものです。
残価設定型クレジットから他のローンへ借り換える際は、上記の内容でも問題なく対応できるかどうかを事前に確認しておきましょう。
ローンを借り換えることで、以下のようなメリットがあります。
ローンを借り換える目的の1つが、総支払額の減少です。
カーローンの金利は、5%のところもあれば2%のところもあります。現在契約しているローンの金利が5%の場合、2%金利のローンに変更するだけで支払額を減らせます。
車は高額なものなので、数%の違いとはいえ大きな差となるでしょう。
毎月の支払額を12回に設定している場合、24回のローンを借り換えれば、毎月の支払額を少なくすることができます。
「毎月の支払いがきつい」もしくは「もっと増やしても良い」場合は、借り換えによって調整が可能です。収入に変化があった時は、借り換えを検討する機会といえます。
ローンを借り換えると、以下のようなデメリットがあります。
ローンの借り換えはほとんどの場合、審査・手続きに時間と手間がかかります。申し込みを行ってすぐ借り換えとはいかず、郵送の申し込みで約20日、webの申し込みで約7日かかるケースが多いです。
また、いくつかの必要書類を用意しなければなりません。必要書類は複数あるため、用意するのに手間取る方も多いでしょう。
借り換えを行う際は、手数料の有無を確認してください。ローンの中には、一括返済時に手数料がかかるものがあります。
また、借り換えの手続きをする際に、保証料・印紙代といった料金がかかることもあるので注意しましょう。
ローンを借り換える際は、以下の4つの項目に注意が必要です。
借り換えは、誰でも絶対にできるわけではありません。ローンの借り換えをするためには、まず審査に通過することが必要不可欠です。
審査が厳しいところもあるので、審査に通るかどうかHP等を見て大まかに確認しておくと良いでしょう。ローンの審査では、本人の支払い能力の有無を判断されます。
ローンの中には、2.7~3.5%のように金利の範囲があるものもあります。その場合、最低金利で組みてたくても、実際には3.5%でしか組めないというケースもあるので注意してください。
最低金利で組めなかった結果、せっかく借り換えを行ったのにも関わらず支払い総額が低くならないという事態になることもあります。
ローンの中には、保険料と金利を分けて表示されているものもあります。実質的に保険料と金利は同一のものと考えて良いです。
そのため、カーローンを利用する際は、保険料を含めて実質金利というものをチェックすることが大切です。不安な方は、保険料がないローンを利用すると良いでしょう。
保険料がないローンであれば、表示された金利が実質金利となるので安心です。
ローンを借り換える場合、現在支払っているローン全額を一括で返済しなければなりません。ローン会社の中には、繰り上げで返済(一括返済)する場合、手数料がかかるところがあります。
車のローンを借り換えるタイミングとは?
車のローンの借り換えは、以下のようなタイミングで考えるのが一般的です。
アルバイトから正社員になった、転職したなど、収入がこれまでと変化するタイミングでローンの借り換えを考える方は多いです。収入が多くなった場合は支払回数を減らし、収入が少なくなった場合は支払回数を増やすなど、借り換えを上手く使えば収入に合わせた支払いができるようになります。
経済的負担に応じて、借り換えをするのは良い考え方です。例えば、子供が高校生になった場合、中学生の頃よりも支出が増えていきます。
そのような場合は、借り換えを行って支払いの回数を増やせば経済的な負担を少なくできます。
子供が生まれた、結婚をしたなど、ライフスタイルがこれまでと大きく変わった場合、これまでのローンの支払い方では厳しくなることがあります。ローンの借り換えを行えば、ライフスタイルに合った支払い方に調整できるでしょう。
しかし、場合によっては車そのものがいらなくなることもあるので、借り換えで良いのかどうかも踏まえて考えることが大切です。
車のローンの借り換えは、融資を受けている現在のカーローン会社とは他のカーローン会社と契約をすることで成り立ちます。
大まかな手順としては以下の通りです。
- 借り換え先のカーローン会社で仮の審査を受ける。
- 現在利用しているカーローン会社に、繰上返済をすることを伝える。
- 借り換え先のカーローン会社の仮審査に通ったら、必要書類をそろえる。
- 本審査を受ける。
- 本審査通過後、契約を結ぶ。
借り入れを行ったからといって、毎月支払いを行うことには変わりありません。しかし、金利が安くなれば、その分支払い総額が下がるので、結果として経済的な負担が軽減されます。
上記で紹介した手続きの流れは、あくまで大まかな流れにすぎません。詳細は、カーローン会社に質問して確認しておきましょう。
ローンを借り換えるためには、必要書類を用意しなければなりません。「用意できなかった」という事態が発生しないように、あらかじめ用意しておきましょう。
カーローンの借り換えをする際に必要となる書類は、主に以下のようなものが挙げられます。
- 免許証などの本人確認書類
- 健康保険証などの勤続年数を証明できる書類
- 源泉徴収票などの所得証明書
- 現在利用中のローンの返済予定表
- 現在利用中のローンの返済状況を証明する書類
- 車検証(コピー)
- 銀行の届出印
これらの書類を集める際は、不備がないようにしてください。不備があるとスムーズに手続きを終えることができなくなります。
用意する際に分からないことがあれば、遠慮なくカーローン会社に質問しておきましょう。
ローンを借り換える際は、ご自身だけで判断するのはおすすめしません。
車はとても高価な買い物です。ローン・現金いずれの方法で購入するにしても、高額なものになるため、慎重な判断が求められます。
借り換えは上手くいけば総支払額を減らせますが、失敗して逆に返済する金額が増えてしまう恐れもあります。
安心・確実に借り換えを成功させるためには、車販売業者をはじめ、ローンに詳しいプロに相談することが大切です。プロであれば、深い知識と経験があるため、的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
カーローンの金利にはどのようなものがあるの?
カーローンの金利には、主に「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。それぞれの違いとしては、下記をご覧ください。
経済状況の影響を受けることなく、同じ調子で返済ができるので安定できます。
しかし、比較的高い利率で設定されることが多いので、その点はデメリットといえるでしょう。市場の金利相場が低くなったとしても、利率が高いまま返済を続けることになるため、場合によっては損をすることもあります。
比較的利率が低いのが良いところですが、一方で利率が変動するというのがメリットであり、デメリットでもあります。
不景気になれば利率は低くなり、経済的な負担が軽くなりますが、景気が良いと利率が上がり、逆に負担が重くなるという特徴があるのが変動金利です。
安定はしていませんが、状況次第では得になるので、そのあたりを踏まえたうえでこの金利のローンで良いかを検討すると良いでしょう。
低金利のカーローンを選ぶ際は、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
金利の契約形態、サービスの内容は、カーローンごとに違いがあります。少しでもお得なカーローンを選ぶためには、相見積もりを行うのがおすすめです。さまざまな会社に見積もりを依頼することで、各カーローンの違いが浮き彫りになります。見比べてみて、ご自身にとっても最も良いところのカーローンを利用すると良いでしょう。
借り入れできる金額は、個人ごとに異なります。ローンの返済額は、返済比率によって算出されるものです。返済比率は、主に年収に対し25~35%ほどといわれています。カーローンを含め、現在契約しているローンは全て、この返済比率の内に収めなければいけません。せっかく低金利のローンがあっても、審査に通らないと話にならないです。ご自身の借り入れ上限を確認してください。
カーローンの中には、利率の幅が設定されているものがあります。金利はあらゆる条件によって決まるものであり、想像していたよりも高くなってしまうことも珍しくありません。最低金利にのみ意識を向けるのではなく、利率の上限も見極めておきましょう。
カーローンの審査に落ちる原因には、主に以下のような項目が考えられます。
過去に返済関連のトラブルを起こしている方は、審査に落ちる可能性が高いです。返済関連のトラブルには、長期延滞、債務整理、強制解約などが挙げられます。
カーローン会社は、信用情報機関で照会を行うため、トラブルがあったのであれば隠していてもバレてしまいます。
収入は多い・少ないだけでなく、安定性も重視されます。例えば、正社員はフリーターよりも収入が安定しているので、審査に通過しやすいです。
カーローン会社にとっては、毎月の支払いを滞りなく支払ってもらいたいため、どうしても収入の安定性は求めなければなりません。フリーターの他には、自営業者も審査に通りにくいので覚えておきましょう。
これまで、クレジットやローンを利用して支払いを計画的に行った経験がない方の場合、審査において不利に働いてしまいます。過去の実績がないと、カーローン会社としては、信頼して良いものかどうか判断に悩んでしまうからです。
カーローンの審査に通るためには、以下のポイントをチェックしておくことが大切です。
審査の基準は、各カーローン会社によって異なります。申し込む前に、審査の基準を調べておけば、審査に通る可能性があるかどうかがはっきりします。審査では、収入や職業、年齢などが特に重視されますので、その点を重点的に確認してみましょう。
複数のローンを全く同じ時期に申し込むのは、なるべくは避けた方が無難です。申し込みを複数にしていると、「資金不足に陥っているのでは?」と相手に不安感を与えてしまいます。また、ローンの審査に落ちた場合は、「他の会社の審査に落ちた。本当に信頼できるのか?」とさらなる不安を感じさせてしまい、より審査が通りにくくなるので注意してください。
ご自身の信用情報では審査に通りにくいと感じた場合は、保証人を設定すると良いでしょう。保証人がきちんと毎月の支払いを行っている方であれば、信用情報を調査した際に「これは安心できる」と相手に思わせることができます。
頭金が少ないということは、それだけ借入金額が大きいということです。借入金額が多いと、審査に落ちるリスクは高まります。頭金を多めに支払って、ローンの返済額を減らすと審査に通りやすくなるので、ある程度まとまったお金を用意しておくことをおすすめします。
そもそも残価クレジットとはどのようなものなのか?
そもそも残価クレジットの「残価」とは、対象となる車を数年後に下取りした時の価値を指し示します。初めに残価を据え置きしておき、残りの金額を毎月支払っていくのが残価クレジットです。
一般的なローンは残価を設定せず、頭金を省く全ての金額を支払うことになります。そのため、毎月の返済額はどうしても高くなりがちです。
残価クレジットは、残価があるおかげで毎月の返済額は少なく済みます。ただし、残価クレジットは残価分を引いた金額とそれに対する金利だけでなく「残価の金利も支払いの中に含まれる」ため、その点は注意が必要です。
そして、残価クレジットは最終支払いを終えた際、車を「買い替える」「返却する」「買い上げる」の3つから選べます。
残価クレジットの利用に向いているのは、以下のような人です。
大学に通う、単身で赴任することになったなど、車を一定の期間だけ必要な方は、残価クレジットの利用に適しています。残価クレジットは、最終支払い時に選べる選択肢が豊富です。
大学を卒業した後は返却しても良いですし、単身赴任の期間が延びたのであれば、買い替えや買い上げをすることができます。
残価クレジットは最終支払い時に、買い替えを選択することができます。これを利用することで、数年おきに新車に乗り換えられます。
常に新しい車に乗りたい方にとって、これは大きなメリットといえるでしょう。
特定のメーカーの車だけを好む方もいるはずです。残価クレジットは、ディーラーが販売を促進するために提唱しています。
そのため、対象となる車を返却後に、同じメーカーの車を残価クレジットで購入しやすいという利点があります。他のメーカーの車に乗り換える際はそうはいきませんが、同じメーカーの車であればスムーズに手続きが済むので楽に感じられるはずです。
残価クレジットの利用、乗り換えを考える場合、ご自身が残価クレジットの利用に向いているかどうかを考えるのが基本です。
主に以下のような項目に当てはまる方は、残価クレジットに向いていません。
過去にクレジットカードの分割払いに失敗した経験がある方は、残価クレジットを利用しない方が良いです。残価クレジットを利用する場合、毎月計画的に支払いをしなければなりません。
クレジットの利用は、場合によってはご自身の生活を苦しくすることにもつながりますので気を付けましょう。
運転が苦手な家族がいる方は、残価クレジットの利用は避けた方が良いです。残価クレジットの最終支払い時に、買い替えや返却を選択した場合、これまで乗っていた車を販売店に返却しなければなりません。
返却の際、損傷具合をチェックされ、場合によっては下取り額が下がります。残価よりも下取り額が下回った際は、その分を負担しなければなりません。
運転が苦手な方と車を共有すると、最終支払い時に損をする可能性が高まります。
残価クレジットは、走行距離があらかじめ設定されます。設定した走行距離を超えると、差分を支払わなければなりません。
長距離を走る方は、残価クレジットの利用を避けた方が良いでしょう。
残価クレジットで返済中の車は売却できるのか?
残価クレジットで返済中の車を売ることはできるのか、知りたい方もいるでしょう。結論から申し上げると可能です。
買取業者に買取をお願いし得た代金で、ローンを一括返済することになります。手続きが難しければ、買取店に代行を依頼することもできます。
ローンの一括返済が難しければ、ローンを組みなおすことになります。
また、買取代金にポケットマネーをプラスして返済する方法も選択可能です。その場合は、ローンを組みなおす必要はありません。
残価クレジットをしっかり返済するために知っておきたい高価買取のコツ①
少しでも高く車を売りたいのであれば「1~3月」「9月」「10月」に売るのが狙い目です!
これらの時期は、それぞれが決算期・半期決算の時期だからです。中古車販売店としても売り上げ目標を達成したいため、普段よりも高い価格で買い取って車を確保する戦略をとることが多いです。
また、転勤・転職の時期でもあるため、車が頻繁に売れます。ニーズが高まる時期であり、販売店の立場からすると在庫の確保は早急に行わなければなりません。
1~3月、9月、10月の時期に車を売りたいと感じた時は、高値で売るチャンスです。
残価設定ローンを組んだ車は買取に出せる?買取に出すための条件などを解説
残価クレジットをしっかり返済するために知っておきたい高価買取のコツ②
車を高く売りたいのであれば「フルモデルチェンジの前」を狙いましょう!
現在使用している車の新型モデルが登場した場合、査定価格が下がる可能性が高いです。フルモデルチェンジに合わせて新型に乗り換える方が多く、それまで現行であったモデルは売却されます。売却する方が多ければ、現行モデルの在庫が増えるため、当然買取価格は下がってしまいます。
フルモデルチェンジの前に売れば、価格が下がる心配はありません。モデルチェンジの情報を耳にしたら、早めに売りに出した方が良いです。
残価クレジットをしっかり返済するために知っておきたい高価買取のコツ③
高価買取における基本的なコツですが、売却日まで「車に傷をつけない」ことが大切です!
小さな傷であれば買取店も過度に気にすることはありませんが、あまりにも目立つ傷があると、買取価格は下がってしまうものです。
注意点としては、すでに傷がある場合、無理に直すのは避けましょう。修理をすると、修理費用がかかります。傷がない方が買取価格は下がりませんが、ほとんどの場合修理費用の方が高くかかることが多いです。
また、ご自身で修理をすると、逆に傷をより深刻なものにしてしまう恐れもあります。傷を修理するよりも、これ以上増やさないことを注意した方が良いです。