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自賠責保険は契約期間があり、車検までの期間で設定されていることが多いです。そのため、車検時に自賠責保険の更新手続きも一緒に行います。
保険期間が過ぎてしまったら、再加入手続きを行う必要があります。期限切れの車で公道を走行すると法律違反になり、交通事故を起こしても保険金は下りません。
自賠責保険の再加入手続きの方法や必要な書類、手続きの場所などを紹介しますので再加入時の参考にしてください。
自賠責保険は期限があって車検時に更新する
公道を走行する全ての自動車の加入が義務付けられている自賠責保険は、車の購入時に加入するのが一般的です。ディーラーや車、バイク販売店などでは売買契約手続きと一緒に自賠責保険加入手続きもやってもらえるので、加入し忘れることはまずないでしょう。
ただし、一度加入すれば永久的に保険契約が続くわけではありません。自賠責保険は保険契約期間が決まっているので、更新が必要です。
一般的には車検時に更新手続きが行われ、車の購入時にまず初回車検までの3年間で保険契約を結びます。その後は車検の2年ごとなので、その都度2年ずつ更新していくことになります。
車検時に更新すれば、自賠責保険が期限切れとなることもありません。
ただし、ネットオークションなど個人間で売買したり、使っていなかった車を譲り受けたりすると、既に自賠責保険が切れている可能性もあります。また、そういったケースでは車検切れの場合が多いのできちんと確認するようにしてください。
自賠責保険には期限がある、車検とほぼ同じ期間だといっても具体的にはいつまで有効なのか知っておかないと不安だという人もいるでしょう。
自賠責保険に加入すると、「自賠責保険証明書」という書類が発行されます。この保険証明書に記載されている内容が、自動車登録番号または車台番号や自動車の種別、保険契約者の住所と氏名、加入している保険会社名などです。
自賠責保険はいつからいつまでが有効かという保険の有効期間も明記されているので、保険証明書を確認すれば保険契約期間を確認することができます。
また、125㏄以上250㏄未満のバイクや原付は車検がありません。車検がない車両の場合は、「保険標章というステッカー」が発行されます。
保険標章はナンバープレートの指定された位置に貼ることが法律で義務付けられています。ナンバープレートに保険標章を貼れば、保険期間がいつまでか確認しやすいです。
自賠責保険は、必ず加入しなければならないと法律で規定されている自動車保険です。通常は車購入時に加入し、車検時に更新すれば保険期限が切れることはありません。
ただし、車検忘れや保険の更新忘れで保険期限が切れるということもありえます。保険期限が切れた車で公道を走行することは、法律違反です。
つまり、保険期限切れは加入の事実があったとしても自賠責保険が無効となり、未加入と同じ状態だと言えます。
保険期限切れでの公道走行は、未加入と同様に自動車損害賠償保障法違反で、1年以下の懲役または50万円以下の罰金という罰則が科されます。道路交通法違反でも検挙され、違反点数6点の免許停止という重い行政処分を受けなければなりません。
また、自賠責保険加入時に発行される自賠責保険証明書も車に携帯しなければならないと、自動車損害賠償保障法で規定されています。不携帯の場合は30万円以下の罰金という罰則があるので注意が必要です。
保険契約期間が過ぎてしまった自賠責保険は効力がないため、未加入と同じ状態です。期限が切れるまでは自賠責保険に加入していたという事実があったとしても、全て無効になってしまいます。
保険期限切れの車を運転していて交通事故を起こしても補償はされず、保険金は下りないということになります。
自賠責保険は、交通事故で相手の被害者が死傷した場合の補償です。ただし、補償は無制限ではなく限度額が決まっています。
- 被害者が死亡した場合・・・最大3000万円まで
- 被害者がケガをした場合・・・最大120万円まで
- 被害者がケガをして後遺障害を負った場合・・・最大4000万円まで
なお、それぞれの補償額は被害者一人当たりについての限度額です。
自賠責保険の期限が切れるとこういった補償が全てなくなってしまうので、交通事故の際の賠償がかなり重い負担になる場合もあります。
自賠責保険期限切れは再加入を
「気づいたらいつの間にか自賠責保険が期限切れになっていた」というケースもあります。
そんな時は早急に自賠責保険の再加入手続きを行ってください。期限が切れてしまった自賠責保険はもはや効力がないので、未加入と同じであるため更新手続きはできません。
再加入しない状態で公道を走行すると法律違反となってしまいます。さらに、万一交通事故で相手を死傷させてしまっても補償がされません。
自賠責保険に再加入するまでは車を運転することはできないので注意が必要です。再加入手続きは少しの時間があれば簡単にできるので、早めに済ませたほうが良いでしょう。
自賠責保険再加入にかかる費用の金額は?
自賠責保険の期限が切れ、再加入する場合でも特に手数料はかかりません。新規加入と同様の保険料を支払うのみです。
自賠責保険の保険料は車種や地域によって金額が異なるので、覚えておきましょう。自賠責保険は1ヶ月から加入できますが、通常は車検ごとにまとめて前払いし、年単位で更新するのが一般的です。
- 12ヶ月・・・13210円
- 13ヶ月・・・13870円
- 24ヶ月・・・21,140円
- 25ヶ月・・・21,780円
- 36ヶ月・・・28,910円
- 37ヶ月・・・29,550円
- 12ヶ月・・・13,410円
- 13ヶ月・・・14,090円
- 24ヶ月・・・21,550円
- 25ヶ月・・・22,210円
- 36ヶ月・・・29,520円
- 37ヶ月・・・30,170円
軽自動車と比べてもさほど金額に差がないのが分かります。
- 12ヶ月・・・7,420円
- 13ヶ月・・・7,610円
- 24ヶ月・・・9,680円
- 25ヶ月・・・9,870円
- 36ヶ月・・・11,900円
- 37ヶ月・・・12,080円
車検のない125㏄以上で250㏄以下の自動二輪車は1ヶ月単位ではなく、年単位で保険期間が設定され、最長で60ヶ月まで契約できます。
- 12ヶ月・・・7,670円
- 24ヶ月・・・10,160円
- 36ヶ月・・・12,600円
- 48ヶ月・・・14,990円
- 60ヶ月・・・17,330円
125㏄以下の原付も同様に車検がないので保険期間は年単位、最長で60ヶ月までの保険契約が可能です。
- 12ヶ月・・・7,060円
- 24ヶ月・・・8,950円
- 36ヶ月・・・10,790円
- 48ヶ月・・・12,600円
- 60ヶ月・・・14,380円
自賠責保険の再加入手続き場所は、基本的に通常の新規加入手続きと同じ場所です。
これまで加入していた損害保険会社の営業所や支店の窓口で受け付けています。他にも車やバイクの販売店、カー用品店の保険代理店でも手続きは可能です。
自賠責保険を扱う車やバイクの修理工場やガソリンスタンドなどでも手続きできる所はあります。ただし、ガソリンスタンドなどでは自賠責保険再加入の手続きをしても、その場で自賠責保険証明書を受け取れないこともあります。そういった場合は後日渡しです。
しかし、自賠責保険証明書は車で公道を走行する際に、車に携帯しておかなければならないと法律で決まっています。自賠責保険証明書がないと不携帯となるので、車を運転することができません。
すぐに自賠責保険証明書が必要な場合は、ガソリンスタンドでの手続きは避けたほうが良いでしょう。
自動車損害賠償保障法では、自賠責保険の加入対象は全ての自動車と規定されています。「全ての自動車」というのは、普通車や軽自動車の他に、自動二輪車であるバイクも含まれます。
250㏄を超えるバイクは車と同様に車検があるので、車検時に更新手続きを行うのが一般的です。自賠責保険が切れると、再加入手続きをしなければバイクで公道を走行することはできません。
保険期限切れで交通事故を起こしても補償はないので、保険金が下りないという点も共通しています。自賠責保険の再加入手続きの場所も車と同様なので覚えておきましょう。
125㏄を超え250㏄以下のバイクや原付も自賠責保険の加入が義務付けられていますが、これらの車種には車検がありません。そのため、自分で自賠責保険の期限が切れるのはいつか覚えておき、期限前に更新手続きをしなければなりません。
車検のない125㏄を超え250㏄以下のバイクや原付は、コンビニでも自賠責保険の加入手続きが可能です。そして、もちろん再加入手続きもできます。
車検のある車やバイクよりも手軽に手続きできるようになっているので、もしうっかり期限が切れてしまっていたらすぐにでも再加入しましょう。
各コンビニでの手続き方法についてもご説明します。
セブンイレブンではマルチコピー機を使って、車検のないバイクや原付の自賠責保険再加入手続きが可能です。手順は以下になります。
セブンイレブンの場合、事前にネットで予約登録ができます。ネットの事前予約ページにアクセスし、必要事項を入力します。
最後にネット予約登録IDとパスワードが発行されるので、忘れないようにメモしておきましょう。
最寄りのセブンイレブンに出向いて、店頭のマルチコピー機を使って操作します。画面表示の保険の項目を選んで、バイク自賠責保険、インターネットで予約登録をされたお客様を順にタップしていきます。
画面の案内に従って進んでいくと手続きは完了です。その後印刷された払込票を持ってレジに向かいます。
払込票をレジで提示して、指定の保険料を支払います。現金だけではなく、nanacoで支払うことも可能です。
保険標章(ステッカー)と自賠責保険のしおり、払込票を渡されます。
受け取った払込票を持って再びマルチコピー機に戻ります。払込票に印字された証明書印刷番号を入力すれば、自賠責保険証明書が印刷されるので忘れずに持ち帰りましょう。
コンビニの中で保険証明書をマルチコピー機で印刷するのはセブンイレブンのみです。他のコンビニはレジで受け取ることになるので間違えないようにしてください。
ファミリーマートでは、店頭のFamiポートを使って手続きをします。手順は以下になります。
最寄りのファミリーマートに出向き、店内のFamiポート端末で自賠責保険の手続き画面を選んでタッチします。画面の案内に従い、必要事項を入力してください。
入力が完了すると申込券が発行されます。
申込券を持ってレジに向かいます。申込書を提示して指定の保険料を支払います。
支払い方法は現金のみです。支払いが済むとステッカーキットと自賠責保険証明書、領収書が発行されるので受け取ります。
ステッカーキットには、保険標章(ステッカー)と自賠責保険のしおりが透明の袋に入っています。受け取った保険証明書はこの透明袋の中に収納しておきましょう。
ファミリーマートでは、店舗に出向く前に事前にネットで予約手続きをしておくと自賠責保険の申し込みが効率よくできるのでおすすめです。やり方は、専用のサイトにアクセスし、必要事項を入力して申し込むと申し込み完了のメールが届きます。
最寄りのファミリーマートに出向き、メールに記載されたバーコードをレジで提示すれば、保険料の支払いができます。その後は自賠責保険証明書などを受け取るだけです。
ローソンとミニストップは、店頭のLoppi端末を操作して自賠責保険再加入手続きを行います。手順は以下になります。
最寄りのローソンもしくはミニストップに出向き、店内のLoppi端末で、まずトップ画面から各種サービスをタッチします。次に保険、バイク自賠責保険を選んで必要事項を入力しながら進み、完了すると申込券が発行されます。
印刷された申込券をレジまで持っていき、提示して指定の保険料を支払います。30分以内に保険料を支払わないと申込券は無効になるので気を付けましょう。
保険料を支払うと保険標章(ステッカー)と自賠責保険のしおり、保険証明書が渡されます。ステッカーは忘れないように所定の場所、ナンバープレートのひらがな部分の上に貼っておいてください。
自賠責保険再加入の必要書類(車の場合)
自賠責保険に再加入する場合に必要な書類は、基本的に新規加入時と同じで以下の3つになります。
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- 保険料
車検証は車検が切れているものでも、自賠責保険証明書も保険期限切れのものでも構いません。
自賠責保険の再加入には、アルファベットと数字を組み合わせた番号で、車やバイクを識別するための「車台番号」が必要です。自賠責保険は車に付随する保険なので、他車と区別するために車台番号が車に打刻されています。
この車台番号が車検証や自賠責保険証明書に記載されています。
必要書類を持参し、窓口で自賠責保険加入申込書に必要事項を記載して提出し、保険料を支払えば新しい自賠責保険証明書が発行されて手続き完了です。
早ければ20分程度と短時間で手続きが終わるので、忘れないうちに済ませておきましょう。
自賠責保険再加入の必要書類(バイクの場合)
車検のない125㏄を超え250㏄未満のバイクや原付の場合、自賠責保険の再加入に必要な書類が少し異なります。それぞれ以下の書類が必要になります。
上記の書類が必要な理由は、車台番号が記載されているからです。あとは期限切れの自賠責保険証明書と保険料を用意してください。
コンビニでの再加入手続きも可能です。セブンイレブンはnanacoでも支払えますが、基本的に保険料は現金払いとなっています。クレジットカードは使用できません。
注意しなければならない点は、もし入力内容に間違いがあってもコンビニでは訂正できないということです。内容の訂正をするには、保険会社の営業所まで出向かなければならないので、間違いのないように入力しましょう。
自賠責保険に再加入するのに保険証明書を紛失していた場合は?
自賠責保険が期限切れで再加入手続きしようと思っても、保険証明書が見当たらない、紛失してしまったというケースもあるかもしれません。
自賠責保険の再加入は、車を識別するための車台番号が必要です。この番号は、保険証明書だけでなく「車検証」にも記載されているので、車検証があれば手続きできます。
車検のないバイクや原付も車台番号が分かれば良いので、「軽自動車届出済証」もしくは「標識交付証明書」があれば問題なく手続きできます。
ただし、これらの書類がなく、どうしても車台番号が分からない場合は、バイクを購入した販売店などに問い合わせて契約書の控えなどがあれば分かる場合もあります。
また、保険証明書がないため以前加入していた自賠責保険の保険会社が分からないという時は、ネットなどで調べればすぐに分かります。
以前、加入していた保険会社と違う会社で再加入しても問題はないので、別の保険会社と契約するというのも一つの手です。
自賠責保険の名義変更は必要あるの?手続きの仕方も教えます!
自賠責保険の期限切れに気づいたらすぐに再加入を
自賠責保険の期限切れに気づいたら、すぐに対処することが一番大事です。まずは期限切れになった車を運転してはいけません。
万一、交通事故を起こしてしまったら、期限が切れていれば未加入と同じなので自賠責保険からは補償されません。つまり自賠責保険は使えないので、被害者のケガの程度によっては莫大な損害賠償を自腹で支払わなければならなくなります。
さらに法律違反となり、罰則が科されることも忘れてはいけません。交通違反として検挙されたら、免停処分が下されます。
「近くだからいいだろう」「慣れた道を短時間走るだけだから」と安易に運転すると取り返しのつかないことになってしまいます。
そのため、早急に自賠責保険の再加入手続きを行うことが大事です。自賠責保険の手続きは車検と違い、再加入の手続きの際は車両は不要です。
再発行手続きをしてから発行された自賠責保険証明書を車に携帯すれば、安心して運転できるでしょう。
車検がない原付などはステッカーで確認しよう
自賠責保険の更新は通常は車検時に一緒に手続きするので、車検があればほとんどの場合は忘れずに更新できます。
前述しましたが、車検のない125㏄を超え、250㏄以下のバイクや原付は車検と共に更新することができません。そうなると期限切れに気づかないでそのまま走行する可能性もあります。
交通事故の加害者となって賠償を求められてから、初めて自賠責保険の期限切れに気づくというケースも十分ありえます。
車検のないバイクの場合、加入や更新時に発行されるステッカーが、自賠責保険の有効期限が記載された保険標章です。このステッカーはナンバープレートに貼り付けなければならないと法律で決まっています。
ナンバープレートはバイクに乗る時などにも視界に入りやすいので、期限が近づいたら手帳やカレンダーにメモするなどして覚えておくことをおすすめします。
期限ぎりぎりに更新しようとすると忙しくてできない場合もあるので、期限に余裕をもたせて1ヶ月位は早めに更新するように心がけましょう。
国土交通省では対象車に通知を行っている
自賠責保険の有効期限が近づいていることに気づかず、そのまま更新しないで期限切れになった場合、国土交通省から通知が来ることもあります。
国土交通省では自賠責保険期間が終了し、約6ヶ月が過ぎても再加入しない車は、無保険車の可能性があるとみなしているためです。
近くで無保険車を見かけたら知らせてもらうように、通報専用の窓口も設置しています。国土交通省が他に行っているのは、警察や地方運輸局と協力して街頭で自賠責保険証明書の提示を求め、証明書で有効期限を確認するなどの街頭取り締まり活動や、無保険車指導員が街頭に出て、駐輪場などをパトロールするという活動です。
バイクや原付などのナンバープレートに保険標章が貼ってあるか、期限が切れていないかも確認しています。もし保険標章が貼っていないバイクや期限が切れているバイクを見つけたら、注意喚起を促す警告書をハンドルに挟むなどの措置を講ずる街頭監視活動も行っています。
うっかり更新を忘れることはあるかもしれませんが、そういった場合は車やバイクに乗らずにまずは再加入手続きを早急に済ませるようにしましょう。
自賠責保険の名義変更は必要あるの?手続きの仕方も教えます!