車を所有している方は自賠責保険の加入が義務付けられていますが、もし紛失などで自賠責保険証明書が見当たらない場合、どのように再発行すればいいのか分からない方も多いかもしれません。

この記事では、自賠責保険証明書の再発行方法について詳しく解説していきますので、これから手続きされる際は参考にしてください。

自賠責保険とは?

自賠責保険とは?
自賠責保険とは、自動車損害賠償保障法という法律に基づき、全ての自動車に対して加入が義務となっている保険です。そのため、加入しないで自動車やバイクに乗ることは法律違反となります。

自賠責保険は交通事故の被害者の救済と交通事故の賠償による加害者の経済的な負担を補うことを目的としています。

自賠責保険は強制保険

自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれるように、法律で加入が義務付けられています。理由は、万が一交通事故が発生した場合、被害者が最低限の補償を受ける権利を守るためです。

自賠責保険がないと、加害者の支払い能力を理由に被害者が泣き寝入りする可能性があります。事故の加害者が無保険状態だと、被害者は必要な医療費や生活費を受け取れず、生活が破綻するかもしれないのです。

自賠責保険は、このような事態を避けるために全国的に義務化されており、車両を所有している人は、必ず自賠責保険に加入する必要があります。保険の期間は通常1年または2年で、車検時に更新します。

自賠責保険の有効期間が切れている状態で車両を運転すると、重い罰則を課せられるため、更新を忘れないようご注意ください。

自賠責保険証は手続き後にその場で発行される

自賠責保険に加入する際は、「自賠責保険証明書」と呼ばれる書類が発行されます。この保険証は、加入手続きが完了すれば即座に発行されるため、基本的に後日郵送されることはありません。

自賠責保険証明書は、車両が自賠責保険に加入していることを証明する大切な書類です。車検を受ける際には必ず提出が求められるほか、万が一警察に停められた際にもこの書類を提示する必要があります。

自賠責保険証は携帯する義務がある

自賠責保険証明書は、運転中に携帯していなければなりません。これは自動車損害賠償保障法第8条にて定められています。

万が一交通事故が発生したときや、警察の検問を受けた場合は、自賠責保険に加入しているか確認されることがあります。財布やカバンに入れると自宅に忘れる可能性があるため、基本的には車のダッシュボードやグローブボックスに保管しましょう。

もし自賠責保険証を紛失した場合は、速やかに再発行しなければなりません。

自賠責保険証を携帯せず運転した際の罰則

保険証の到着を待たずに車を運転すると、法令違反により30万円以下の罰金に処されます。

なお、違反による減点はありません。自賠責保険証非携帯は道路交通法と関係ないため、罰金のみが科せられます。

自賠責保険証明書の記載内容と再発行が必要な場面

自賠責保険に加入すると「自賠責保険証明書」が発行されます。正式名称は自動車損害賠償責任保険証明書で、自賠責保険証券と呼ばれることもあります。

自賠責保険証明書には、下記の内容が記載されています。

  • 証明書番号
  • 自動車登録番号もしくは車台番号
  • 自動車の種別(自家用乗用など)
  • 保険期間
  • 使用の本拠の所在地
  • 保険契約者の住所また氏名
  • 保険料
  • 指定金融機関名
  • 保険料収納済印
  • 保険会社名

自賠責保険証明書を再発行することが必要になるのは「紛失や盗難によって失くした場合」と「文字が判別できないほど汚れてしまった場合」です。

自賠責保険証明書の再発行方法

自賠責保険証明書の再発行方法
自賠責保険証明書を再発行してもらうために必要な書類や手続きはどのようなものなのでしょう?

紛失や盗難で証明書自体を失くしてしまった場合と証明書はあるものの文字が読めないほど汚してしまった場合とでは、多少異なる部分がありますので、以下で詳しく見ていきましょう。

依頼先

自賠責保険の再発行依頼先は、自分が加入している損害保険会社もしくは共済組合です。代理店では再発行できませんので注意が必要です。

保険会社によっては郵送での手続きもできるため、保険会社のWebサイトを確認しましょう。

どの保険会社なのか分からない場合には、車を購入したディーラーや自動車販売店、車検を依頼した業者に聞くと確認できます。また、自賠責保険証明書に押されている印からも保険会社が確認できます。

しかし、それでも不明な場合には、自賠責保険を扱っている各保険会社に電話をかけて、自分の契約があるかどうか聞くしかありません。その際には車検証に記載のある車台番号、ナンバープレートに記載されている車両番号もしくは登録番号を伝えます。

必要書類

自賠責保険証明書を再発行してもらう際に必要となる書類を紹介します。

まず紛失や盗難で失くした場合に必要なものは以下になります。

  • 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
  • 印鑑(シャチハタ以外)
  • 再発行申請書(保険会社の窓口やウェブサイトから入手)

次に汚れたり破れたりして文字が読めない場合に必要なものは以下になります。

  • 読めなくなった自賠責保険証明書
  • 印鑑(シャチハタ以外)

どちらも場合によっては、車の情報確認のために車検証が必要になります。

もし契約者本人以外が代理で手続きを行う際には、あらかじめ再発行申請書に署名捺印し、本人確認書類を用意しておくことが必要です。

しかし、保険会社によって異なる場合があるため、準備する前にまずは確認しておくことをおすすめします。

発行までの期間

自賠責保険証明書の再発行を依頼してから実際に発行されるまでには、1週間~2週間くらいかかると想定しておきましょう。

直接保険会社の窓口に行って手続きを行い、必要書類がきちんと揃っていればその日のうちに発行してくれるかもしれません。なお、個人で行っている小さい代理店だと即日の発行は難しいこともあるため、急いでいるなら保険会社の支社の窓口に行くことをおすすめします。

再発行を郵送で依頼する場合は書類を送付する時間と保険会社から自賠責保険証明書が送られてくる時間も見ておくことが必要です。

発行費用

自賠責保険証明書を再発行するための費用は、多くの保険会社では無料となっています。しかし、念のため事前に保険会社に確認しておきましょう。

ただし、更新にはお金がかかります。次回の車検時に保険料を支払うため、車検にかかる整備費用や自動車重量税も支払えるよう充分な資金を準備しておくのが大切です。自賠責保険は加入期間を1カ月単位で設定できます。

保険標章の再発行(250㏄以下のバイクや原付)

排気量250㏄以下のバイクや原動機付自転車の場合には、自賠責保険証明書の他に、保険加入の証明と保険の有効期限が判別できる保険標章(ステッカー)も発行されます。

保険標章を紛失したり損傷してしまったりしたら、加入している保険会社の窓口で再発行が可能です。保険会社によっては代理店では対応できないこともありますので、事前に確認しましょう。

再発行に必要な書類は自賠責保険証明書と契約者の印鑑となります。損傷の場合には、損傷した保険標章も必要です。

自賠責保険証明書の記載内容に変更が必要な場合は?

自賠責保険証明書の記載内容に変更が必要な場合は?
自賠責保険証明書に記載されている内容に変更が生じた場合にも、再発行の手続きが必要です。

考えられる場面としては、住所変更や姓の変更、名義変更などです。その際の手続き方法について以下で詳しく説明していきます。

住所変更

引っ越しなどで住所が変わった場合も、自賠責保険の住所変更手続きを行い、自賠責保険証明書を再発行してもらうことが大切です。

手続きをしないと更新のお知らせが届かず、気づかないうちに自賠責保険の期限が切れてしまう可能性があります。

もし期限が切れたまま車を運転すると法律違反となってしまうだけでなく、事故を起こしてしまった場合には保険が下りないという事態にもなりかねません。

住所変更手続きは、保険会社の窓口か郵送で行うことができます。

必要な書類は以下の通りです。

  • 自賠責保険証明書
  • 契約者の印鑑
  • 車検証

その日のうちに新しい自賠責保険証明書を発行してくれます。

郵送の場合は証明書の原本を送る必要があるため、法律違反とならないよう、再発行されるまでの間は証明書のコピーをとって車に保管しておくといいでしょう。

姓の変更

結婚などで姓が変わった場合も、自賠責保険の記載変更が必要です。

多くの保険会社では、郵送での手続きを推奨しています。手続きにかかる期間は3週間ほどです。

必要な書類は以下の通りです。

  • 自賠責保険証明書
  • 改姓が証明できる書類(戸籍抄本・住民票・運転免許証・健康保険証など)

その他にも必要なものがあるかもしれないので、念のため加入している保険会社に確認しておくと安心です。

なお、保険会社によっては「異動内容確認書」が発行されます。それを変更前の姓が記載されている自賠責保険証明書とともに、保管することになります。

名義変更

車やバイクの名義が変わった場合、自賠責保険の名義を変更することは法律上、義務ではありません。しかし、自賠責保険の名義を変更したほうがいい理由が4つあるので確認しておきましょう。

1.自賠責保険証明書の再発行に時間を要する
紛失や汚損で再発行してもらおうと思っても、まず保険の契約者に保険会社がどこか確認しなければならない場合があります。また、手続きの際にも名義が異なっていることから、通常よりさらに時間がかかることが予想されます。

2.個人情報の漏洩
自賠責保険証明書には契約者の氏名や住所などの個人情報が記載されています。身内ならまだしも、第三者に自賠責保険の名義を変更しないまま車を売ることは、自分の情報が流出してしまう危険を伴います。

3.交通事故を起こした時の手続きが煩雑になる
自賠責保険の名義人が車の名義人と異なっていても、保険契約期間内であれば交通事故を起こした場合に保険金の支払いはしてもらえます。しかし、なぜ名義人が違うのか説明したり、車を売買した際の書類の提出を求められたりする可能性があるでしょう。

4.期限が切れていることに気づかない可能性
自賠責保険の「更新のお知らせ」は、当然のことながら契約者に届きます。そのため、名義が自分になっていない場合、うっかりすると自賠責保険が切れてしまうことがあります。

名義変更は契約している保険会社の窓口で手続きが可能です。中には、郵送での手続きを推奨している保険会社もあります。

必要な書類は以下の通りです。

  • 自賠責保険証明書
  • 自賠責保険承認請求書(譲渡人また譲受人の捺印が必要)
  • 自動車売買契約書類(売買契約書や譲渡証明書)
  • 譲渡人の実印ならびに印鑑証明
  • 本人確認ができる書類(運転免許証など)

その他にも必要なものがあるかもしれないので、念のため加入している保険会社に確認しておくと安心です。

愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら

自賠責保険証明書が必要な場面とは?

自賠責保険証明書が必要な場面とは?
ここからは、自賠責保険証明書がどんな場面で必要となるかを紹介します。

このことを知っておけば、紛失や汚したりした場合に再発行しなければいけない重要性が分かるでしょう。

車を運転するとき

自賠責保険証明書は、車やバイクを運転する際には携帯しなければなりません。これは、自動車損害賠償保障法第8条で義務付けられています。

事故発生時や警察に止められた際に提示が求められることがあり、不携帯が発覚すると法令違反で30万円以下の罰金がかかります。

車検が不要である排気量250㏄以下のバイクや原動機付自転車の場合には、自賠責保険証明書の携帯だけでなく、保険標章(ステッカー)をナンバープレートの指定された位置に貼ることも所有者の義務です。

自賠責保険証明書は、車やバイクの収納スペースに保管しておくのが良いでしょう。法令上は原本を携帯することになっています。

車検を受けるとき

車検を受ける際も自賠責保険証明書が必要です。加入しているかだけでなく、内容が正しいかも確認されます。

もし自賠責保険証明書の記載に誤りや漏れがあったり、収納済印が押されていなかったりした場合、証明書を訂正しない限りは車検証が交付されません。

ただし、車検証と自賠責保険証明書に記載されている氏名や住所の相違については問題ないこととなっています。

車検を受ける前に、自賠責保険証明書の記載に問題が無いかチェックしておくべき項目は以下の3つです。

  • 車検証と自賠責保険証明書に記載されている車台番号が一致しているか
  • 自賠責保険証明書の保険期間が正しく記載されているか
  • 自賠責保険証明書の「保険料収納済印」欄に、損害保険会社の収納済印が押されているか
自賠責保険期間と車検期限は異なる

車検の満了日と自賠責保険の満了日は異なります。車検は満了日の23時59分まで車を運転できますが、自賠責保険の有効期限は満了日の午後12時までです。

もし、車検と自賠責保険の有効期限が同じだと、自賠責保険に未加入の時間ができる点にご注意ください。多くの方は自賠責保険の加入期間を1カ月伸ばすそうです。

有効期限ギリギリに車検を受けるケースは稀といえますが、万が一に備えるなら自賠責保険の加入期間を増やすとよいでしょう。

車を売却する時

車を売却する時も自賠責保険証明書が必要です。紛失している場合は車の売却ができないため、再発行することが必要です。そのため、売却の契約手続きを行う前にあらかじめ確認しておきましょう。

車の売却する時に必要となる書類を紹介します。

まず普通自動車を売却する場合は以下を用意しましょう。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車納税証明書
  • リサイクル券
  • 譲渡証明書
  • 委任状
  • 実印
  • 印鑑登録証明書2通

次に軽自動車を売却する場合は以下を用意しましょう。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自賠責保険証明書
  • 軽自動車納税証明書
  • リサイクル券
  • 認印

その他、任意で用意するメンテナンスノートや、住所や姓に変更がある場合は住民票、戸籍謄本、戸籍の附票または住民票の除票が必要です。

交通事故を起こした時

交通事故を起こしてしまった時、交通事故証明書を作成するためにも自賠責保険証明書が必要です。

事故を起こした場合は警察を呼びますが、その際に事故の当事者や状況について確認されるでしょう。その結果は各都道府県の自動車安全運転センターに送られ、交通事故証明書が発行されます。

交通事故証明書には「自賠責保険関係」「証明書番号」という欄があり、それらを記載するために自賠責保険証明書が必要です。

なお、交通事故証明書というのは自賠責保険だけでなく任意保険でも保険金を請求する際に必要となる重要な書類になります。

自賠責保険の請求手続き

自賠責保険の請求手続き
誰でも事故の当事者になる可能性はありますので、自賠責保険に加入するだけでなく、請求方法も知っておくことは大切です。

保険金の請求は2種類の方法があります。

1.加害者による請求
被害者に賠償金を支払った後、加害者が損害保険会社もしくは共済組合に請求する

2.被害者による請求
加害者が賠償金を支払ってくれない場合に、被害者が直接、加害者が加入している損害保険会社もしくは共済組合に請求する

なお、請求には期限がありますので注意が必要です。加害者は損害賠償金を支払ってから3年以内、被害者の場合には傷害は事故発生から、後遺障害は症状発生から、死亡は亡くなってから3年以内となります。

請求時の大まかな手続きの流れは以下の通りです。

  1. 保険会社または共済組合に請求書類を提出する
  2. 保険会社または共済組合が損害保険料率算出機構に請求書類を送り、損害調査を要請する
  3. 損害保険料率算出機構にて事故の状況や自賠責保険の支払い対象となりうるか、損害額などが調査される
  4. 損害保険料率算出機構から保険会社または共済組合に調査結果が報告される
  5. 保険会社または共済組合にて支払う金額が決定し、請求者に保険金が支払われる

請求書類については、保険会社または共済組合から送られてくる請求書類セットから確認ができます。

被害者請求の主な必要書類は以下の通りです。

  • 支払請求書(保険金/共済金、損害賠償額、仮渡金)
  • 印鑑証明書
  • 交通事故証明書
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書
  • 診療報酬明細書
  • 休業損害証明書

なお、被害者請求と加害者請求では請求書類が多少異なりますので注意しましょう。

自賠責保険と任意保険は何が違うのか

自賠責保険と任意保険は何が違うのか
保険には「自賠責保険」と「任意保険」の2つがありますが、それぞれの違いは何なのでしょう?

大まかな違いについて見ていきましょう。

自賠責保険の補償内容

自賠責保険は他人を傷つけたり、死亡させたりした場合などの「対人賠償」を補償します。

そして被害者に対しての補償には上限があります。

  • 傷害の場合120万円まで
  • 後遺障害の場合4,000万円まで
  • 死亡した場合3,000万円まで

対人賠償のみなので、車や公共物の破損や加入者に対しての補償は一切ありません。

任意保険の補償内容

任意保険は自賠責保険の上限を超えた部分を補償してくれます。また、自賠責保険ではカバーできない車や公共物の破損や加入者に対しての補償もあります。

自賠責保険は主に被害者に対する保険、任意保険は自賠責保険の網から漏れる部分を補い、車を運転する自分に対する保険であると言えます。

任意保険も加入すべきなのはなぜか

自賠責保険は、交通事故が発生した場合に相手方のケガの補償を目的とした保険です。しかし、自賠責保険において物損は補償されません。

そのため、相手の車や所持品に損害が生じた場合は、自己負担で賠償しなければなりません。このような自賠責保険で補償されない損害や賠償をカバーするために、任意保険が存在します。

例えば、車両保険に加入していれば、車が事故で故障または大破した場合に修理費用や買い替え費用が補償されます。また、対物賠償保険に加入すれば、相手の車や他人住居の壁といった物損を補償可能です。

このように、任意保険の加入によって自賠責保険で補えない相手の物損や自分の損失に対して補償され、万が一の際に備えられます。任意保険の補償内容や範囲は保険会社によって異なるため、備えたいリスクに応じて適切な保険を選択しましょう。

任意保険加入済でも自賠責保険の加入は免除されない

自賠責保険は、法律に基づいた強制保険です。たとえ任意保険に加入していても、自賠責保険に加入しなければなりません。任意保険は、自賠責保険の補償範囲を補完する役割を持っているため、基本的には両方の保険に加入します。

任意保険には、主にフルカバータイプとエコノミータイプにわかれます。フルカバータイプは補償範囲の広さが特徴で、単独事故や自転車との衝突、あて逃げといった内容にも対応可能です。運転頻度が多い方や、運転中の危険が多い地域にお住まいの方に向いた商品といえるでしょう。

一方エコノミータイプは、補償内容が限定される代わりに低コストです。保険料を抑えたい方や、ほかの保険で充分リスクをカバーできている場合に向いた商品といえます。

任意保険の加入で注意したいのが、補償内容を充実させるほど月々の保険料が高くなる点です。任意保険には多数の商品が存在するため、すべてをカバーしようとすると、高額な保険料がかかります。商品によっては補償内容が重複するため、加入する保険の補償内容は精査しましょう。なお、任意保険の多くには、オプションである「特約」が存在します。

例えば、弁護士費用特約を付帯すると、事故相手と裁判へ発展した場合にかかる弁護士費用を保険で補償してもらえます。また、他車運転危険補償特約では自分が所有者ではない車の運転でも補償が可能です。

このように特約を付帯すると、基本の補償内容でカバーできないリスクに備えられます。基本的には、任意保険を何種類も契約するより、特約を充実させたほうが保険料を抑えられるでしょう。

任意保険証券の再発行手続き

任意保険の保険証券は、契約更新や事故時の保険金の請求、他の保険会社に乗り換える際に必要です。

更新や乗り換える時は通常、保険証券から等級や保険期間などを確認します。

保険証券を再発行する場合には、保険会社に連絡して、申請書やその他必要書類を提出することが必要です。1~2週間ほどで再発行されるでしょう。

手続きの際には証券番号が必要です。番号は保険会社から届く契約内容のお知らせや、保険料の領収書から確認することができます。

もし証券番号が分からなかったとしても、氏名や住所、車のナンバーなどを伝えれば手続きは可能です。

自賠責保険証をなくさないために

自賠責保険証をなくさないために
自賠責保険証は、車を運転する際に必ず携帯していなければなりません。しかし、日常生活の中では、持っていくのを忘れたり、紛失してしまったりすることもあるでしょう。

自賠責保険証を紛失してしまうと再発行の手続きが必要で、その間は車を運転できません。再発行にも手間がかかるため、できるだけなくさないよう工夫したほうがよいでしょう。

また、車の運転ではほかにも運転免許証や車検証の携帯も義務付けられています。万が一の事故や警察に止められた際、これらの書類を持っていなければ高額な罰金や減点を受けなければなりません。

運転に必要な書類をなくさないためには、以下の方法をお試しください。

専用のファイルやケースに保管する

車検証や自賠責保険証を含む書類をきちんと整理して保管するには、専用のファイルやケースを用意するのが効果的です。専用のケースも販売されていますが、クリアファイルでも問題ありません。ただし、車の揺れでファイルから落ちる可能性があるため、2重にして抜けないようにしておくとよいでしょう。

市販されている専用ケースは、耐久性に優れたものや防水性のあるものなど、書類の破損に備えられます。また、保険証や車検証以外にも、車のメンテナンス記録や車の説明書も一緒に収納できるよう仕切りがついているものもあります。車関連の書類は、できるだけひとまとめにして車内に収納したほうが安心です。

ダッシュボードに固定する

ダッシュボードとは、運転席と助手席の目の前にあるスペースです。自賠責保険証や車検証を保管する場所として、ダッシュボードに重要書類を挟んでおく方法があります。

例えば、フロントガラス下の広いスペースや、空調のスイッチの下が代表的です。

ただし、車種によってスペースの余裕は異なる点にご注意ください。また、フロントガラス下に書類を置くと動くため、固定するアイテムも用意しておきましょう。

グローブボックスに収納する

グローブボックスとは、助手席の目の前にある収納スペースです。車内で自賠責保険証を保管する場所として、グローブボックスを選ぶ方は珍しくありません。

車内の収納場所の中でもスペースが広いため、書類関係をしまっておくのに最適です。また、グローブボックスは車の運転中でも目に入りやすい位置にあるため、必要なときにすぐ取り出せます。開閉式で紛失しにくい点もメリットです。

もし、重要書類を収納するなら、グローブボックスに集約するのをおすすめします。収納場所を分散させると存在を忘れやすいため、紛失につながりかねません。

ただし、仕事の書類やチラシといった書類もグローブボックスに収納すると、取り出した際に自賠責保険証や車検証も一緒に持ち出してしまう可能性があります。車関連の書類以外は、わけてしまっておいたほうがよいでしょう。

車検証とセットで保管する

自賠責保険証と車検証は、どちらも紛失すると車を運転できません。そのため、車関連の重要書類を保管する際は、自賠責保険証と車検証はセットにしておきましょう。

具体的な手段として、前述した専用ケースを使う方法や、グローブボックスにひとまとめにしておくのをおすすめします。

自賠責保険証と車検証は、万が一の事故や次回の車検時に必要です。どちらかが欠けてもいけないため、基本的に自賠責保険証と車検証はセットで保管しなければなりません。

まとめ

①車やバイクに乗る際は自賠責保険に加入することが義務付けられている
②自賠責保険証明書の再発行が必要な場面は紛失・盗難・汚損
③自賠責保険証明書の再発行は加入している保険会社または共済組合に依頼する
④住所変更、姓の変更、車やバイクの所有者名義が変更になった場合にも自賠責保険の登録を変更し証明書を発行してもらう必要がある
⑤自賠責保険証明書は、車の運転、車検、車の売却、交通事故を起こした時に必要となるため無い場合には必ず再発行する

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
車の査定は何社に依頼するべき?
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら