自動車保険に加入するにあたり、保険料をできることなら節約したいと思う方も多いでしょう。現在の自動車保険にはいろいろな割引制度があるので、うまく活用すれば保険料を抑えることも可能です。

一方で、近年はハイブリッドカーや電気自動車の普及が進んでいます。このようなエコカーに乗っている方に対して、保険料を割引するハイブリッド割引を実施している保険会社も少なくありません。

ただし、このハイブリッド割引は保険会社によって内容が様々なので注意が必要です。

この記事では、そのハイブリッド割引について詳しく説明していきます。また、それ以外の自動車保険の割引についても紹介するので、参考にしてください。

自動車保険のハイブリッド割引について

自動車保険のハイブリッド割引について
自動車保険を取り扱う会社の中には、環境に優しい車両を対象に、従来よりもお得な保険料で加入できる「ハイブリッド割引」を採用しているところがあります。ただし、その内容は保険会社によってまちまちです。

そこで、まずはハイブリッド割引とはどのような内容なのか説明していきます。そして、ハイブリッド割引をメインにした自動車保険の選び方について見ていきましょう。

自動車保険にはハイブリッド割引があると聞いたのですが、どういったものですか?
自動車保険の中には、ハイブリッドカーや電気自動車などの環境に配慮した車両を対象に保険料割引しているものもあります。これがハイブリッド割引です。しかし、すべての保険会社でハイブリッド割引を適用しているわけではありません。

ハイブリッドカーや電気自動車などが対象

ハイブリッドカーや電気自動車などが対象
ハイブリッド割引とは、主にハイブリッドカーや電気自動車などのいわゆるエコカーを対象にして保険料が割引になる制度のことです。そのため、「エコカー割引」や「低公害車割引」といった名称で紹介している自動車保険もあります。

このような割引制度が出てきているのは、環境保護の推進が背景にあると言われています。ハイブリッドカーや電気自動車のような環境に優しい車両は税制面でも優遇されいて、それをエコカー減税といいます。

ただし、ハイブリッド割引の対象は保険会社によって若干異なります。中には電気自動車のみが対象という自動車保険もありますので、注意してください。このような場合「電気自動車割引」と紹介されているでしょう。

保険会社によって内容は様々

保険会社によって内容は様々
ハイブリッド割引の内容は、保険会社によって割引の度合いや対象になる車両タイプが異なります。

自動車重量税の特例措置になる車両であれば、なんでも対象という保険会社もありますが、一方で電気自動車のみ対象という自動車保険もあります。そのため、ハイブリッド割引を利用したいなら、自分の車両タイプが該当しているか確認してから申し込むようにしましょう。

また、どの程度割引になるかも保険会社によってまちまちです。中には一律1,000円や1,200円割引という保険会社もあります。一方で保険料の3%といったように、一定の割合で割引を行っている自動車保険も見られます。

結局、どの自動車保険に加入すればよりお得なのか、慎重に比較検討する必要があります。

愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら

新車登録からの期間もポイント

新車登録からの期間もポイント
ハイブリッド割引の条件では、車両タイプのほかに、初年度登録からどのくらい経過しているかもポイントになります。こちらも保険会社によって異なりますので、注意しましょう。

多いのは、保険開始月が契約車両の初度登録から13か月以内のものが対象という内容です。

新車であれば、まず間違いなくハイブリッド割引の対象になるでしょう。しかし、中古車を購入した場合は初度登録から13か月経過していると対象外です。車両タイプが該当していても、必ずしもハイブリッド割引の対象にならないことは理解しておきましょう。

保険会社によっては、保険開始月が初度登録から37か月以内というものもあります。これなら中古車でも対象になる可能性が高まります。また、初度登録日が平成22年以降と年度で区切っている保険会社もあります。

ずっと適用されるものではない

ずっと適用されるものではない
ハイブリッド割引は、割引対象になればずっと割引後の保険料が適用されると勘違いする方も多いですが、期間限定の割引制度なので注意しましょう。

ほとんどの自動車保険でハイブリッド割引が適用されるのは、初回の契約期間のみというものです。つまり契約の更新が来ると、割引される前の保険料になります。これを理解していないと、更新のお知らせで保険料を確認した時に、グンと値上がりしていて驚いてしまうかもしれません。

自動車保険の契約期間は、基本的に1年が多いです。そのため、もしハイブリッド割引で自動車保険を選ぶのであれば、より割引の大きいほうを選びましょう。1回きりの割引なので、恩恵の大きい保険のほうがお得です。

ハイブリッド割引のある自動車保険の選び方について

ハイブリッド割引のある自動車保険の選び方について
ハイブリッドカーや電気自動車を保有しているのであれば、ハイブリッド割引を利用しない手はありません。しかし、全ての保険会社でハイブリッド割引を適用しているわけではありません。

また、ハイブリッド割引を採用している保険会社でも、その内容はまちまちです。そこで内容を見て、より多くの恩恵を受けられる自動車保険はどれか比較する必要があります。

ハイブリッド割引のある自動車保険を選ぶには何をポイントにすればいいですか?
ハイブリッド割引を提供している保険会社でも、その条件や割引内容はまちまちです。愛車が保険会社のハイブリッド割引の対象になっているか、より大きな割引を受けられるかを確認しましょう。また、割引の範囲がどこまでかも保険会社によって異なりますので、注意してください。
登録年月がいつまでか

ハイブリッド割引で保険会社を比較する際、まず押さえておきたいのが、登録年月がいつまでかという点です。

登録年月は、保険会社によって変わってきますので注意してください。
ハイブリッド割引を適用している保険会社を見ると、新車登録から13か月以内としているところが多いです。しかし、中には37か月以内と、新車登録してから3年以上経過している車でもハイブリッド割引を適用している保険会社も一部あります。

37か月以内であれば、新古車や中古車でも該当する車両タイプならハイブリッド割引が利用できるかもしれません。新車以外のエコカー購入を検討しているのであれば、新車登録からどのくらいの期間が対象かチェックしておきましょう。

対象車種について

ハイブリッド割引の対象車種も、保険会社によってまちまちです。そこで、自分が購入しようと思っている車両タイプが対象になっているかで自動車保険を選ぶのも一つの方法です。

保険会社によっては「エコカー割引」と紹介しているところもあります。このように言われると、世間一般で認識されているエコカーなら割引の対象になると思うかもしれません。しかし、実は世間ではエコカーといわれる車種でも、保険会社によってはエコカー割引の対象外だったということも起こりえます。自分の先入観だけで加入申し込みしないことが大切です。

保険会社の中には、電気自動車しか割引の対象にならないというところもあります。一方で、エタノール車や燃料電池自動車といった比較的マイナーな車種もハイブリッド割引の対象になっている自動車保険も見られます。

すでに購入したい車両タイプが決まっているのであれば、その車種が対象になっている自動車保険をピックアップしておきましょう。

割引の内容について

ハイブリッド割引の割引がどのくらいかも、保険会社によって変わってきます。割引率で決めているところもあれば、一律いくら割引としているところもあります。

割引率か一律割引かを決めるポイントは保険料です。もし保険料がもともと高い場合には、一律割引のほうがお得になる可能性が高いです。一方、もともと保険料がリーズナブルであれば、割引率でディスカウントしてくれる自動車保険のほうがいいでしょう。

割引率についても、保険会社によってまちまちです。割引率の内容を比較すると、だいたい3~7%といったところが相場です。できるだけ保険料がお得になる自動車保険はどこか、しっかり比較しましょう。

割引対象の範囲について

ハイブリッド割引がどこまで適用されるのか、こちらも保険会社によって異なります。特約部分も含めてすべて割引対象というところもあれば、主契約だけが対象という保険会社も見られます。

もしいろいろと特約をつけようと思っているのであれば、特約まで割引の対象である自動車保険を選びましょう。そのほうが保険料のお得度も増します。

また、特約まで割引の対象にしている保険会社の中には、一部例外にしているところもありますので注意してください。ファミリーバイク特約などは割引対象外としている保険会社も見られます。

特約によって割引対象外になるかどうか、ホームページで調べたり、保険会社に直接問い合わせたりして事前に確認しておきましょう。

自動車保険の割引について

自動車保険の割引について
ハイブリッドカーなどで契約する場合、ハイブリッド割引が適用される自動車保険に加入したほうがお得になるでしょう。

しかし、今では各保険会社でいろいろな割引を導入して新規顧客の開拓を狙っています。

ここからは、ハイブリッド割引以外にどのような割引があるのか、主なものを紹介していきます。

ハイブリッド割引のほかに自動車保険にはどのような割引がありますか?
割引の対象になるポイントは保険会社によってまちまちですが、インターネットで手続きすると割引になる自動車保険は少なくありません。ネット申し込みだけでなく、紙の保険証券の発行をやめるとさらに割引になります。
インターネット契約割引

自動車保険の契約手続きは、代理店での対面形式や郵送、電話などいろいろな方法があります。その中でもインターネットで手続きをした場合、保険料が割引になる保険会社もあります。

保険会社のホームページに契約申し込みのフォームがあり、そこに必要事項を入力するだけなので、日頃パソコンやスマホを使っている方なら、難易度は高くないでしょう。

インターネットの利用にそれほど苦手意識を持っていないのであれば、インターネットから契約するのがおすすめです。

インターネット割引の内容については、保険会社によって異なります。一般的には10,000円程度の割引になりますので、それなりの額の出費を抑えることができます。

早割

早割とは、保険会社の指定する期間よりも早めに次年度の契約を行うと保険料割引になる制度のことです。「早期契約割引」と呼んでいる自動車保険もありますが、内容は同じです。

だいたい満期日の45日前、2か月前よりも以前に契約手続きを完了すれば、早割が適用されます。保険会社によって早割が適用される期間が異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。

早割の割引率は保険会社によって違いが見られますが、相場と言われているのは保険料から500円割引されるというものです。先に紹介したインターネットで契約手続きをすれば、これだけで10,500円近い保険料を節約できます。

ゴールド免許割引

5年間無事故・無違反でいる人に対しては、免許証の有効期限が書かれている部分の背景がゴールドになっています。

優良運転者の証であるゴールド免許を持っている人は、保険料が割引になります。ゴールド免許割引も保険会社によってその内容はまちまちですが、保険料から10%割引になる保険会社が多いです。

ゴールド免許割引は保険契約の開始時点での状態をベースに適用されます。例えば、自動車保険の契約中に事故や交通違反を起こし、免許を更新して普通のブルー免許になったとします。ブルー免許になったとしても、契約期間中は引き続きゴールド免許割引は適用されるので、期間途中で保険料が値上がりすることはありません。ただし、更新すればゴールド免許割引は適用されなくなります。

保険証券不発行割引

自動車保険に加入すると、これまで保険証券と呼ばれる紙の書面が発行されていました。この紙の保険証券を発行しないことで、保険料が割引になる自動車保険もあります。

これが「保険証券不発行割引」と呼ばれるものです。保険会社によって内容は若干異なりますが、だいたい保険料が500円前後割引になります。

保険証券が発行されないと、補償内容をどう確認すればいいのか不安になるかもしれませんが、保険証券の代わりに保険会社のホームページのマイページ内で確認ができます。

もし保険証券をいちいち紙で保管する必要はないと思っているのであれば、この割引制度を活用するのがおすすめです。保険会社としても書面発行や郵送の手間を省けるので、そのコストを保険料割引という形で還元しています。

ハイブリッドカーに乗るメリット

ハイブリッドカーに乗るメリット
ハイブリッドカーを購入することで、自動車保険のハイブリッド割引が受けられます。

保険料が安くなるほかにも、ハイブリッドカーに乗り換えることでいろいろなメリットが期待できます。車にかけるメンテナンスコストを安くできますし、快適な運転も可能です。

ここからは、具体的にハイブリッドカーに乗るメリットについて紹介していきます。

燃費に優れている

ハイブリッドカーは従来のガソリンエンジン車と比較して、燃費に優れているものが多いです。ガソリン代を節約できるのは大きなメリットと言えます。

ハイブリッドカーの場合、電気モーターを使って車を動かします。一定速度までは電気モーターのみが動力源となるため、エンジンを温存でき、その分無駄なガソリン消費を防げます。また、ガソリン代の節約だけでなく、給油する回数も少なくなるので手間も省けます。

一般的なガソリンエンジン車と比較して、ハイブリッドカーの本体価格は高めです。しかし、日常的に運転して消費するガソリンを考えると、長い目で見ればトータルコストはハイブリッドカーのほうがお得になる可能性は高いです。

減税が受けられる

ハイブリッドカーなどといったいわゆるエコカーに対しては、減税の対象になるのも大きなメリットです。

車を保有すると、各種税金を負担しなければなりません。毎年発生する自動車税や、車検のたびに納税する自動車重量税などです。

ハイブリッドカーを購入すると、自動車重量税が半額〜全額免除の対象となります。また、自動車税も普通自動車であれば75%、軽自動車でも50%軽減されます。

ただし、国交省の定める燃費基準値の達成度合いで減税の内容は異なります。「エコカー」と銘打っていても実は減税の対象ではないということも起こりうるので、その点は注意が必要です。

静粛性に優れる

ハイブリッドカーの場合、一定速度までは電気が動力源となります。そのため、ガソリンエンジンと比較すると、静粛性に優れた車種が多いのもメリットです。

街中を低速走行している分にはガソリンエンジンは作動しないため、車内も静かで快適に運転を楽しめるでしょう。また、近隣住民に気を使わなくていいのもメリットです。

例えば、仕事の関係で早朝に出勤しなければならないとなると、エンジン音で周囲の住宅に迷惑をかけるのでは…と心配になる方もいるでしょう。

ハイブリッドカーであれば、セルモーターを回しても即エンジンが始動するわけではありません。電気モーターはガソリンエンジンと比較して静かなので、騒音も発生しにくいです。このように、周囲の目を気にすることなく運転できるのも大きな魅力と言えます。

まとめ

①ハイブリッド割引は、ハイブリッド車などのエコカーを対象にした保険料の割引制度のこと
②ハイブリッド割引の内容は、保険会社によって異なるので注意が必要
③ハイブリッド割引以外にも自動車保険には各種割引がある
④燃費に優れている、エコカー減税の対象などハイブリッドカーにするメリットはほかにもある

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
車の査定は何社に依頼するべき?
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら