マイカーを購入して自動車保険に加入する際、保険料がいくらになるのか気になる方は多いでしょう。自動車保険の保険料は、運転者の事故歴や車種などいろいろな条件を加味して決められます。

その中でも無視できないのが「等級」です。自動車保険には等級制度があり、上に行けば行くほど保険料の割引率が高くなります。

この記事では、はじめて自動車保険に契約する方のために、等級と保険料について詳しく説明していきます。

はじめての自動車保険は6等級からスタート

はじめての自動車保険は6等級からスタート
自動車保険の等級は、1~20等級まで分類されていて、20等級に近づけば近づくほど、保険料の割引率が高くなります。

はじめて自動車保険に加入する場合は、6等級からのスタートです。20等級の中の6等級ですから、あまり高くないことが分かるでしょう。

これは、新規契約で運転手の事故の起こしやすさが未知数だからです。これから運転していき、ずっと事故を起こさずに事故リスクの低い運転手であることが分かれば、等級も上がっていきます。

自動車保険料は常に発生する固定費なので、できるだけ安くしたいと思うでしょう。保険料を安くするコツはいくつかありますが、安全運転を心がけ自動車保険をできるだけ使わないことが一番大事です。

ノンフリート等級とは?

ノンフリート等級とは?
自動車保険の等級は、正式にはノンフリート等級といいます。

自動車保険には「フリート契約」と「ノンフリート契約」があり、所有する車が9台未満の場合はノンフリート契約になります。

個人で9台超の車を保有する方は少ないでしょう。そのため、自家用車で自動車保険に加入するのであれば、基本的にノンフリート契約になり、ノンフリート等級が適用されるということです。

ノンフリート等級は1~20等級に分類され、等級が上に行けば行くほど保険料の割引率も高くなります。新規契約の際には6等級からのスタートし、6等級の場合の割引率は19%です。もし無事故で20等級まで上がると、割引率は63%になります。

一方、事故を繰り返せば6等級よりも下になることもあります。3等級以下になると逆に割増率が適用され、保険料が高くなるので注意が必要です。

等級を上げるには?

等級を上げるには?
1年間無事故で保険を使わなかった場合、等級は1つ上がります。

この1年間とは、保険の開始日から満期日までの1年間を指します。はじめて自動車保険に加入すると、6等級からのスタートです。その後、1年間無事故で保険を使わなかった場合、翌年度は7等級に上がります。

また、一部保険を使った場合でも等級の変わらない「ノーカウント事故」もあります。ノーカウント事故で保険を使っても、次の契約更新時には等級が1つ上がります。

あるいは、事故を起こしても保険を使わないという手もあります。保険を使うと等級が下がるので、翌年度の保険料が上がってしまい、場合によっては損する可能性もあるからです。

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等級ダウンについて

等級ダウンについて
1年間無事故で保険を使わなければ、翌年度の等級は1つ上がります。しかし、事故を起こしたなどの理由で自動車保険を使った場合には、翌年度の等級が下がる可能性があります。

等級ダウンは、利用した保険の内容によって変わる仕組みです。3等級ダウンや1等級ダウン、ノーカウントといって翌年度等級ダウンしないケースもあります。

ここからは、等級ダウンの内容について詳しく説明していきます。

どのような時に自動車保険の等級はダウンしますか?
交通事故を起こして自動車保険を使った場合や不可抗力による車の損傷で車両保険を使った場合は、等級がダウンします。使った保険の内容によって、3等級もしくは1等級のダウンとなります。一方で、ノーカウント事故と呼ばれるものもあり、保険を使っても等級が下がらない場合もあります。
3等級ダウンの事例

交通事故を起こして自動車保険を使った場合、翌年度は基本的に3等級ダウンすると考えてください。

  • 交通事故で相手を死傷させた時の対人賠償
  • 相手の車もしくは家屋などを壊した時の対物賠償
  • 事故で自分の車を壊して保険金で修理するための車両保険

これらを使った場合は、3等級ダウンとなります。

例えば、交通事故を起こして相手にケガをさせ、相手の車両も壊した場合、対人賠償と対物賠償の両方を使うことになるでしょう。保険は2つ使っていますが、1つの事故としてカウントされるので翌年度は3等級ダウンとなります。

しかし、1年間に2回交通事故を起こし、両方とも保険を使った場合は、2回事故を起こしたと解釈されるため、翌年度は一気に6等級もダウンしてしまいます。

1等級ダウンの事例

自動車保険を使っても、1等級だけのダウンで済む場合もあります。それは、不可抗力のアクシデントによって、車両保険だけを使った場合です。

例えば、以下のような状況で車両保険だけを使った場合は、1等級ダウンとなります。

  • 台風や竜巻、洪水などの自然災害によって車が破損を受けた場合
  • 運転に関係ない状況で火災や爆発で車がダメージを受けた場合
  • イタズラによって落書きやボディを傷つけられた場合
  • 飛び石などの飛来物によってガラスを傷つけられた場合

ただし、1等級ダウンといっても、翌年度の保険料は多少割高になります。もし軽微な傷であれば、保険を使わずに自腹で修理費用を負担したほうが結局お得になるかもしれません。安易に保険を使わずに、翌年度以降の保険料もシミュレーションして検討しましょう。

ノーカウントの事例

ノーカウントといって、翌年度の等級がダウンしない事例もあります。それは、主契約の保険を使わずに特約だけを使った場合です。

特約には、原付で事故を起こした場合に補償される「ファミリーバイク特約」や、自動車乗車時以外のアクシデントで誰かをケガさせた場合に適用される「個人賠償特約」があります。

その他にも、交通事故で記名被保険者と同乗者のケガを補償する「人身傷害保険」だけを使った場合も該当します。

ノーカウント事故だけで1年間経過すれば、翌年度の等級は1つ上がります。

ただし、ノーカウント事故の特約と他の補償も使った場合は話が別です。交通事故で人身傷害保険を使い、車も壊れたので車両保険を使った場合には、翌年度は3等級ダウンになるでしょう。

はじめて自動車保険に加入した時の保険料について

はじめて自動車保険に加入した時の保険料について
これからはじめて自動車保険に加入するなら、保険料がいくらになるのか気になるでしょう。

ここからは、自動車保険に新規契約した際、どの程度保険料がかかるのか詳しく紹介していきます。

基本的にはじめて自動車保険に加入する場合、保険料は高めになりがちです。なぜ保険料が高くなってしまうのかについても一緒に解説していきます。

自動車保険の新規契約をした場合、保険料はどのくらいになりますか?
どのような補償内容にするのか、運転する方の年齢によっても変わってきますが、高ければ年間10万円を超えてしまうことも珍しくありません。新規契約の場合、6等級からのスタートとなります。等級が低いので割引率も少なく、保険料も高くなりがちです。
はじめて加入した自動車保険の保険料の相場

自動車保険料は、契約する方のライフスタイルによって細かく決められます。等級はもちろんのこと、車種や運転手の年齢、車の用途などいろいろな面を加味して決められます。

また、自動車保険の補償内容はある程度自分でカスタマイズも可能です。ただし、補償内容を手厚くすると、その分保険料も高くなるので注意が必要です。

特に車両保険をつけると保険料はグンと高くなります。もしはじめて自動車保険に加入して車両保険ありにすると、車種によっては年間10万円を超えてくる可能性があります。

自動車保険の保険料は、保険会社のホームページなどでシミュレーションできるものも多いです。補償内容をいろいろと変えてみて、保険料がいくらになるのか見積もりを取ってみましょう。

等級が低いので保険料は高めになる

はじめて自動車保険に加入する際、保険料が高くなるのは、等級がまだ低いからです。

新規契約の場合、6等級からのスタートになります。20等級ある中の6等級なので、決して高くありません。等級が上に行けば行くほど保険料の割引率が高くなるので、まだ6等級ではそれほど保険料は割引されないことになります。

6等級の場合、保険料の割引率は19%です。20等級の63%と比較すると割引率は低めなので、どうしても保険料が割高になってしまうのです。

6等級の時には特に事故に注意しましょう。もし事故を起こして3等級ダウンすると、翌年度は3等級になってしまいます。3等級は+12%と割増率のほうが適用され、ますます保険料の負担が大きくなってしまいます。

年齢の若い人が多いので保険料が高くなる

はじめて自動車保険に加入するということは、年齢が若い人も多いでしょう。保険料は年齢にも大きく関係していて、年齢が若ければ若いほど保険料は割高になります。

とある保険会社の出している平均保険料を見ると、35歳の平均保険料は車両保険ありで67,141円です。同じ条件で25歳の場合だと120,671円とほぼ倍です。

なぜ年齢が若いと保険料が高いのかというと、事故を起こす可能性が高いことが関係しています。統計上、若年層が無理な運転をして事故を起こす事例は少なくありません。

保険料は公平性を確保する必要があるため、事故リスクの高い人は保険料を余計に負担することになっています。

はじめての自動車保険でドライバーの年齢が若ければ、どうしても保険料は割高になってしまうのです。

はじめての自動車保険で保険料を安くする方法とは?

はじめての自動車保険で保険料を安くする方法とは?
はじめての自動車保険では、等級がまだ低いことや、加入者の年齢が若い場合が多いことが理由で保険料は高くなりがちです。

しかし、できることなら保険料を少しでもお得にしたいと思う方が多いでしょう。

はじめての自動車保険でも、保険料を安くする方法はいろいろとあります。どのような方法があるのか、主なものを以下にまとめましたので参考にしてください。

はじめて自動車保険を申し込む際、保険料を節約する方法はありますか?
通販型自動車保険は、代理店型と比較して保険料は安いと言われています。また、運転者を限定することで保険料の節約は可能です。同居している家族が6等級より上の等級を持っていて、もう車を運転しない場合は等級を引き継ぐといった方法もあります。
家族の等級を引き継ぐ

もし家族で6等級よりも高い等級を持っている人がいれば、その人の等級を引き継ぐことが可能です。その際、配偶者や同居している家族であることが条件になります。

例えば、親が高い等級を持っていて、もう車に乗らなかったとします。この場合、子供が運転することになればその高い等級を引き継ぐこともできます。

親子で車を2台所有することになった場合でも、子供に親の等級を引き継ぐのがおすすめです。親の等級を子供に引き継げば、子供の保険料はかなりお得になります。親は6等級に戻りますが、年齢が高いので子供の6等級と比較すると保険料が安くなる可能性が高いです。

このように、親などの等級を引き継げないか検討しましょう。

ただし、家族間の等級の引き継ぎは同居していることが条件です。子供が就職や大学入学などで実家を出ている場合には適用できないので、注意しましょう。

通販型自動車保険に加入する

自動車保険は大きく分けて「代理店型」と「通販型」に分類できますが、保険料を安くしたいなら、通販型の自動車保険の中から選ぶのがおすすめです。

通販型の自動車保険は、ネットから自分で申し込みをする方法となります。代理店型のように店舗を構える必要がないため、代理店型よりも少ない人数で運営が可能です。

そういった理由から、店舗コストや人件費をかなりカットできます。その分を利用者に還元するので、一般的に代理店型と比較すると通販型の方が保険料はお得になるのです。

自分で手続きをするのが不安な方もいるでしょう。しかし、通販型でも問い合わせできるコールセンターやオンラインチャットがあるので、それほど難しいわけではありません。

パソコンやスマホを使った申し込みにあまり抵抗がなければ、通販型の自動車保険に加入するのも一つの方法です。

運転者を限定する

自動車保険には「運転者限定特約」があって、特定の運転者が運転している時にのみ補償を受けられるようにしておけば、保険料は安くできます。

特に最も保険料が安くなるのが、本人限定です。もし一人暮らしで基本的に車を運転するのは自分だけという場合は、本人限定にするのがおすすめです。

家族のいる方でも家族限定にしたほうが、限定なしと比較して保険料は安くなります。家族限定は、本人の他に配偶者や同居の親族、別居の未婚の子供までが対象です。

ただし、家族限定をつけた場合に他人が運転して事故を起こすと補償の対象外なので注意が必要です。例えば、レジャーに出かけ、友人と交代で運転する場合にその友人が事故を起こしてしまえば、補償が受けられないので注意しましょう。

車両保険を外す

自動車保険の保険料の中でも多くのウェイトを占めているのが、車両保険です。そのため、車両保険を外せば保険料は安くなります。

車両保険は、事故などで車を破損した場合の修理費などを賄ってくれる保険です。

契約車両の時価相当額が車両保険の上限額となります。基本的に車両の時価は年式によって決まり、車両が古ければ古いほど時価も下がってしまいます。

もし低年式の古い車であれば、車両保険を使ってもあまり手厚い補償が受けられないかもしれません。それなら、車両保険を外して保険料を節約するのも一つの方法です。

もし5~10年落ちの車であれば、車両保険を外してもいいかもしれません。

また、車両保険の契約には「一般型」と「エコノミー型」があります。エコノミー型の場合、一般型よりも補償範囲は狭くなります。しかし、その代わり保険料は安くなるので、エコノミー型の車両保険にするのも一考です。

はじめて自動車保険に加入する時の手続きについて

はじめて自動車保険に加入する時の手続きについて
はじめて自動車保険に加入する場合、保険料の他にも手続きが不安という方もいるでしょう。

自動車保険に加入する場合、必要書類などを用意しなければなりません。

ここからは、何を準備すればいいのか、どう手続きを進めるのか、一般的な流れについて紹介していきます。

必要書類について

自動車保険に加入する際、車検証や運転免許証が必要です。また、保険会社によっては印鑑が必要になる可能性があります。

代理店型の場合、必要書類は必ず用意してください。車検証は車を購入したお店にお願いすれば代理店に送付してもらえる場合もあります。直接、代理店に送付してもらえるか事前に確認しましょう。

通販型の場合、原則保険会社に書類を提出する必要はありません。ただし、Web申込をする際に車検証に書かれている情報などを入力する場合もあります。そのため、車検証や運転免許証などを手元に置いて手続きするのがおすすめです。

また、一部保険会社は必要書類の提出を求める場合もありますので、保険会社の案内に従ってください。

手続きの流れ

自動車保険に加入する場合、まず見積もりを取るのがおすすめです。

車種や車の所有者によって、保険料も変わってきます。見積もりを確認して、補償内容の決まったところで申し込み手続きに移行します。

代理店型の自動車保険の場合、お店に行って手続きをするもしくは郵送による手続きになるでしょう。一方、通販型の場合、Webサイト上の申込フォームで手続きを進めます。

加入手続きが終わったら、保険料を支払います。保険料の支払いは、クレジットカード払いやコンビニ払いなどいろいろな方法があります。カードを持っているのなら、支払いのためにわざわざお店に行く必要もなくなるため、クレジット決済がおすすめです。

まとめ

①はじめて自動車保険に加入する場合は6等級からスタート
②1年間無事故なら1等級アップし、保険を使えば1~3等級ダウンの可能性がある
③6等級でも保険料を節約する方法はいろいろある

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
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