自動車保険が安くなるタイミングについて

自動車保険が安くなるタイミングについて
自動車保険を安くできるケースとして「使用条件の変更」があります。その際、どのような状況になれば安くなるのかを知っておくと良いでしょう。

まずは、自動車保険が安くなる6つのタイミングについて詳しく解説していきます。

自動車保険が安くなるのは、どのようなタイミングがありますか?
安くなるタイミングとしては、「運転者の年齢条件や範囲が変わった」「免許証の色が変わった」「走行距離や用途が変わった」「車両保険や特約を変えた」「車の買い替え」などが挙げられます。
①運転者の年齢条件や範囲が変わった場合

1つ目は、運転者の年齢条件や範囲が変わった時です。

通常の自動車保険では、補償の対象になる運転者の年齢で保険料が異なっています。年齢区分は「全年齢補償」「21歳以上補償」「26歳以上補償」「30歳以上補償」などに分かれており、基本的には年齢が上がるほど保険料が安くなっています。

その理由は、運転経験が浅い若年層の事故率が高いためです。それは警視庁の交通事故の発生状況データによっても明確に記載されています。

そのため、年齢条件が変化した際には、見直しをすることで保険料を抑えることが可能です。

また、使用する人の範囲が変わった時もポイントです。例えば、以前は夫婦で運転していたが夫のみ運転するようになった場合や子供が自分名義の車を購入して自分が保有している車に乗らなくなった時などは、保険の見直しをすることで保険料を安く設定できます。

運転者や家族のライフスタイルに変化があった時は、見直しを検討すると良いでしょう。

②運転免許証がゴールドになった場合

2つ目は、運転免許証の色がゴールドになった時です。

5年間、無事故・無違反であれば優良ドライバーとしてゴールド免許になります。自動車保険を更新する際は、免許の色を聞かれる場合があります。その際に保険会社に申告すれば保険料の割引が受けられますので、活用しましょう。

自動車保険は、一般的に事故のリスクが高い場合に保険料を高く設定し、リスクが低い時には安くすることによって保険料の公平化を保つようにしています。そのため、優良ドライバーであるゴールド免許保持者は事故のリスクが低いと考えられ、ブルー免許やグリーン免許に比べて保険料を安くすることが可能になるでしょう。

③車の用途や走行距離が変わった場合

3つ目は、車の使用目的が変わった時です。

保険料は車の使用頻度が高くなれば、保険料も引き上がります。使用目的に応じて以下の順に保険料が高くなります。

日常・レジャー用 < 通勤・通学用 < 業務使用

そのため、通勤で車を使用しなくなった時には、用途を日常・レジャー用に変更することで保険料を抑えることが可能です。

また、保険会社によっては年間走行距離によっても保険料が変化します。過去1年間の走行距離が少なくなれば、一般的に保険料を安くできます。そのため、年間走行距離がどのぐらいになっているかを確認し、少なくなっているのであれば見直しを行うと良いでしょう。

保険会社の走行距離の設定方法として、過去1年間の走行距離を基準にしたり、1年間の走行距離を予測して申告したりするケースがあります。保険会社は走行距離ごとに一定の区分で保険料を設定していることが多く、区分については各保険会社によって異なります。

④車両保険や特約を変えた場合

4つ目は、車両保険や特約を変更した時です。

車両保険には2タイプあり、「一般条件」と「限定条件」に分かれます。

一般条件は、当て逃げや単独事故などにも対応できる車両保険です。保険会社によっては「ワイドカバー型」と呼んでいることがあります。

限定条件は、補償範囲を限定した車両保険になっています。そのため、一般条件よりも保険料が安いです。保険会社によっては「エコノミー型」と呼んでいることもあります。

もし車両保険のタイプを一般条件で契約しているのであれば、限定条件に変更することで保険料を抑えることができます。しかし、条件の切り替えを行うことで補償されない項目もありますので、問題がないか確認しておきましょう。

また、免責金額を高めに設定し、万一事故を起こしてしまった場合の自己負担額を多くすることで保険料を安くすることもできます。ただし、自己負担額が多くなると事故発生時の出費が増えることになるので、慎重に運転する必要があります。

次に特約の見直しをすることも大切です。

特約とは、主契約に付随させるオプションの保険で、ファミリーバイク特約や弁護士費用特約などがあります。

特約部分をチェックして、不要であれば適時解約すると保険料が安くなります。ただし、最低限の補償として以下の3つには加入しておくことをおすすめします。

  • 相手にケガをさせた場合などへの損害賠償を補償する「対人賠償責任保険」
  • 相手の車などモノを壊してしまった場合の損害賠償を補償する「対物賠償責任保険」
  • 搭乗者が事故によりケガまたは死亡した場合に保険金を受け取ることができる「人身傷害保険」

特に、対人賠償責任保険と対物賠償責任保険については「無制限」に設定しておくと安心です。

⑤車を買い替えた場合

5つ目は、車を買い替えた時です。

今まで乗っていた車で加入していた自動車保険は、新しく購入した車に同じ等級を引き継ぐことができます。この保険の引き継ぎで気をつけるべき点としては、手続きを納車日まで行うことと空白期間を作らないことです。

保険契約期間中に車を買い替える時は、保険会社に契約車の変更を申し出て、補償内容や等級を引き継げるようにする「車両入替」の手続きを行います。車両入替が完了していない車で事故を起こすと保険対象外となり、保険金が支払われないこともあるので注意しましょう。

今までの車も手放さずに乗り、新しい車をセカンドカーにする場合には、新たに加入する自動車保険に割引が適用されます。新しい車に保険を引き継がせて今までの車に割引をかけるか、新しい車に割引をかけるか、どちらの方法も可能です。

⑥契約更新案内が届いた場合

6つ目は、契約更新案内が届いた時です。

更新案内には、おすすめプランが明記されていることが多いため、目を通しておきましょう。補償内容や特約について見直しをすることで、保険料を抑えるかもしれません。参考にしながら自分に合った補償を検討してください。

また、契約更新書類が届いた時は、更新手続きを忘れないことが大切です。更新せずに満期日を過ぎてしまうと、万一事故を起こした際に補償を受けることができなくなります。

更新書類には必ず目を通して、満期日を確認しましょう。

自動車保険を他社に乗り換えるケースについて

自動車保険を他社に乗り換えるケースについて
自動車保険に加入していて、同じ補償でも保険料を安く抑えられる他社に変更したいと考えている方もいるでしょう。

ここからは、自動車保険を他社に乗り換える方法について詳しく解説していきます。

自動車保険を他社に乗り換える時に注意することはありますか?
他社に乗り換える際は、等級を引き継ぐことになります。しかし、時期によっては等級が上がるまでの期間が長くなるケースもあるので注意しましょう。
等級は引き継ぐことが可能

等級によって保険料の割引率が変化していく点は、どの保険会社も共通です。(一部共済を除く)

自動車保険を他社に乗り換えた際、等級は引き継ぐことができますが、契約途中で乗り換えると等級が上がる進みが遅くなる点には注意しましょう。

例えば、現状13等級になっていて1年経過しない状態で他社に乗り換えたケースでは、契約において13等級のままになり、等級が上がる進みが遅くなります。

契約途中ではなく満期日に合わせて他社に乗り換えた時は、移行した後の保険会社の等級は14等級に上がります。つまり、満期日に保険契約の始期日が一致する状態で手続きを行えば、等級が上がった状態で契約することが可能です。そのため、乗り換えをする時期としては満期日がおすすめです。

また、等級の引き継ぎができるのは「解約後7日以内」ならできますが、8日以上になると新規契約になり、等級が6等級からのスタートとなります。無事故で等級が上がっていた状態を維持するためには、空白期間を作らないことが大切です。

解約返戻金とは?

自動車保険を解約する際、保険料を支払った分が戻ってくる場合があります。これが、解約返戻金です。保険料を一括で支払っている場合、保険期間に応じて金額が戻ってきます。

解約返戻金の計算方法は保険会社によって異なりますが、一般的には「短期率」と呼ばれる保険会社で定められた係数を使って求めることが多いです。

具体的には、自動車保険の経過期間が15日であれば15%、3か月なら45%というように経過期間に応じて決められています。そして、解約返戻金は年間保険料から短期率を減らした数値で算出されます。

例えば、年間保険料が60,000円で3か月(短期率45%と仮定)で解約した場合、解約返戻金の計算方法は以下の通りです。

60,000円×(1-0.45)=60,000×0.55=33,000円

このケースでは、年間保険料の55%分が解約返戻金として戻ってくることになります。

つまり、解約返戻金は本来支払った保険料よりも割安になります。そのため、保険期間中の乗り換えをする際は、保険会社の短期率も考慮に入れて検討すると良いでしょう。

ちなみに月払いで保険料を支払っている場合は、解約返戻金の対象にはなりません。

自動車保険を安くする契約について

自動車保険を安くする契約について
自動車保険料は継続的にかかる費用なので、少しでも抑えたいと考えている方も多いかもしれません。その際、どのような点に気をつけて契約すれば良いのでしょう?

ここからは、自動車保険を安くする契約について詳しく解説していきます。

代理店保険とダイレクト保険の違い

自動車保険の商品として、代理店を経由して保険会社と契約を行う「代理店保険」とインターネットや電話などで契約を行う「ダイレクト保険」があります。

代理店保険は、担当者を通じて自動車保険を契約するため、アドバイスをしてもらいながら契約することができます。しかし、物件費や人件費、サービス料が上乗せされるため、保険料が若干高くなってしまう点が難点です。

代理店保険は、手続きのサポートを受けたい方や自動車保険に詳しくなくて自分で調べるのも難しい方におすすめです。ただし、全て代理店任せにするわけではなく補償内容で不明な点は代理店の担当者に聞くようにして、疑問点を解決するように心がけましょう。

ダイレクト保険は、インターネットやオペレーターの対応で保険契約を完結させられるので、物件費や人件費などのコストを抑えることができます。そのため、一般的に保険料が安く設定されています。

そして、一括見積もりを行える点もメリットです。自分に合った補償内容を確認して選ぶことができます。

ダイレクト保険は、対面で手続きをするのが煩わしく、可能な限りインターネットを利用して契約を完結させたい方におすすめです。しかし、契約内容について他人が仲介することが少ないため、必要な補償内容が入っていなかったとしても気付けないことがあります。そのため、確認をしっかり行ってから契約するようにしましょう。

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自動車保険を見直す手順について

自動車保険を見直す手順について
自動車保険を見直しする際にどのような流れで実施すれば良いのでしょう?

ここからは、自動車保険の見直しの手順について詳しく解説していきます。

自動車保険を見直す際の手順は、どのように行えばいいですか?
車検証や免許書を用意しておき、保険会社に見積もりを依頼しましょう。補償内容を確認してから、値段に納得できる自動車保険を契約すると良いでしょう。その際、保険適用時期が被らないように注意しましょう。
①必要なものを準備する

まずは、保険会社に見積もりを依頼する際に必要なものを準備します。具体的には、以下の3つになります。

  • 運転免許証
  • 現在加入している自動車保険の保険証券
  • 車検証

現在契約している補償内容を参照しながら確認すると良いでしょう。更新案内があれば、見積もり依頼した際に比較することができます。

車両保険がどのぐらいになるか分かりますので、車種や年式が記載されている車検証があると便利です。

②保険会社に見積もりを依頼

必要書類が揃ったら、保険会社に見積もりを依頼します。保険会社の公式サイトや一括見積もりサイトを利用すれば、複数の保険会社から見積もりを取ることが可能です。

自由化に伴い保険料に差があるので、なるべく多くの保険会社に見積もりを取ると、条件の良い保険会社と契約できる可能性が高まるでしょう。

保険会社によってはキャンペーンで割引などの特典を受けることができる場合もあるので、それを活用するのも一つの方法です。

③申し込みをして契約

複数見積もりを依頼した後は、補償内容と保険料の確認をしましょう。納得できる内容であれば、契約に移ります。申込方法は、代理店型とダイレクト型で異なります。

代理店型は、近くの店舗へ行くか営業担当者が直接自宅に来て手続きを行う方法が一般的です。

ダイレクト型は、ネット上で申し込みすることが可能です。ただし、保険会社によっては送付される書面で契約を完了する場合やネット申し込みで全て完了できる場合もあるため、事前に契約方法を確認しておくことが大切です。

自動車保険の見直しに関する注意点について

自動車保険の見直しに関する注意点について
自動車保険の見直しをするにあたり、どこに注意をすれば良いのでしょう?

保険料が安くなるからと言って、安易に変更をすることは得策ではありません。注意点を知っておくことで、適切に保険の見直しが行えるでしょう。

ここからは、自動車保険の見直しに関する注意点について詳しく解説していきます。

補償内容は適切か

自動車保険のポイントは、自分に適切な補償内容になっているかという点です。見直しの際に保険料が安くなったとしても、必要な補償が受けられない状態であれば、保険に加入する意味が無くなってしまいます。

各保険会社によって補償内容や特約に相違がありますので、他社に乗り換える場合には、自分にとって必要な補償内容が適切であるかじっくり確認することが大切です。そのことを踏まえた上で、安心した補償を受けられるようにしておきましょう。

保険期間が重なっていないか

自動車保険に関しては、1台の車につき1つの保険契約が前提となっています。生命保険のように1人に対して複数の保険をかけることが可能ですが、自動車保険は二重契約をしていたとしても2倍の保険金を受け取ることができません。

保険期間が重なっていたとしても契約者にメリットがないケースが殆どなので、保険会社は契約内容を共有し、二重契約を未然に防ぐようにしています。

新規で自動車保険に加入する際、一般的に対象になる車の自動車保険の契約内容を申告するので、気付くことが多いです。しかし、長期契約として3年や7年などで契約している場合は、注意が必要です。

乗り換えの際は、現状の自動車保険の補償期間がどのようになっているか再確認してから行うようにしましょう。

まとめ

①自動車保険を安くするタイミングは「運転者の年齢条件や範囲」「免許証の色」「走行距離や用途」「車の買い替え」「車両保険や特約の変更」などがある
②自動車保険を他社に乗り換えた時、等級は一般的に引き継がれる
③保険料を安く抑えるには、ダイレクト型保険を利用すると良い
④保険料の見直しの際は、車検証と免許証を用意しておく
⑤自動車保険は、保険料を安くするだけでなく、補償内容が適切か判断することが大切

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
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