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更新日:2018.10.31 / 掲載日:2017.12.15

安全性、快適性をレベルアップした新型スペーシア、スペーシア カスタム発売

スペーシア カスタム HYBRID XSターボ 2WD

文と写真●ユニット・コンパス

 スズキの「スペーシア」、「スペーシア カスタム」がフルモデルチェンジし、12月14日に発売された。先代にして初代となるスペーシア、スペーシア カスタムは、機能性に優れたハイトワゴンタイプの軽乗用車として高い人気を誇り、この2代目にも大きな期待と注目が集まっていた。しかし登場してみると、大方の予想を上まわる思い切った改良が行われていた。

デザインモチーフはスーツケース

スペーシア HYBRID X 2WD

 新型の外観で最大の特徴は「スーツケース」をモチーフにしたという個性的なスタイリング。基本的にはスクエアなフォルムながら、先代と比べて「丸み」が強調されたデザインに仕上げられている。厚みがあるフロントエリアに切り立つフロントウインドウ、そして高いベルトラインなどによって、ボリューム感を強め「いろいろな機能が詰め込まれている」という期待感をビジュアルからも抱かせるカタチだ。とくにスーツケースを意識したという両サイドのドアは「旅の道具を詰め込むワクワクした気持ち」を表現したという遊び心あふれる造形になっている。ホイールキャップもスーツケースの「キャスター」をイメージしたという。

 スペーシア カスタムは、迫力と存在感を強調した大型メッキフロントグリルやLEDヘッドランプによる精悍なデザインとなっている。アンダーグリルがワイド感を強め、低く構えたサイドアンダースポイラーやリヤバンパーもタフな印象を与える。

 ボディカラーは、スペーシアが水色「オフブルーメタリック」、新色の緑色「ツールグリーンパールメタリック」、新色のピンク色「チアフルピンクメタリック」をはじめとした、モノトーン10色、2トーン4色(2トーンはHYBRID Xに設定)の全14パターンの設定した。スペーシア カスタムは、白色「ピュアホワイトパール」をはじめとした、モノトーン9色、2トーン5色の全14パターンを設定する。

さらに広く、快適になった室内空間

 新型スペーシア、スペーシア カスタムのメインユーザーは、初代と変わらず「子育てファミリー」が中心となるが、スズキではそれに加えて20代の独身者や50代、60代の子離れ層もターゲットとして捉えていると説明する。幅広い世代にとっての「快適」なクルマづくりが心がけられている。開発段階から「より豊かな生活を提供できるか?」という問いかけを行い、家族や仲間と楽しく便利に使える軽のハイトワゴンを目指したという。

 初代で好評だった「広々とした室内」はさらなる進化を遂げている。ホイールベースは2460mmと、35mm拡大しながら、先代と変わらない4.4mの最小回転半径を維持している。さらに前席の左右乗員間の距離も30mm広げ、ショルダールームも25mm拡大、後席はヘッドクリアランスを45mm拡大するなど、前後席ともによりリラックスできる空間を作り上げている。また新しいプラットフォームを採用することで低床を維持しながら全高を上げることができ、結果、室内を高くして居住性をさらに向上させている。続いて前後乗員間距離も拡大し足元空間を広げた。同時に前席、後席ともにヒップポイントを高くすることで、アイポイントも高くなり、運転のしやすさや後席乗員の快適性が大きく改善されている。そして、後席へのアクセスがよりスムーズになるよう、スライドドアの開口幅を20mm広げて600mmに、開口高を20mm高くして1250mmとした。加えてBピラー両側のグリップを低くして、大人も子どもも乗り降りしやすくなっている。

スペーシア カスタム HYBRID XSターボ 2WD

 インテリアは、水平基調のスタイリングで伸びやかな広さを表現したインパネ形状を採用。運転席からの視界も確保し、見晴らしのよい開放感のある室内空間を実現している。

 先代でも評価が高かった室内収納はされにレベルアップ。スペース効率と機能性が徹底的に追及されている。

 ワンアクションでリヤシートを格納展開できる「ワンタッチダブルフォールディング式」を採用。加えて、シート背面に設置した後席スライド用ストラップでシートのスライド操作もできるようになっている。

 新型スペーシア、スペーシア カスタムは「ワクワク感」を提供したいとしており、日常の移動だけでなく、アクティブなレジャーもサポートとしていく姿勢だ。リヤゲートにはタイヤを乗せるためのガイドの溝が設けられ、27インチの自転車も室内に積めるよう工夫されていたり、自転車や各種ボードのキャリア、さらにはリヤ部分に装着して着替えなどにも便利なカーテン&タープキットなど、アクセサリーも充実している。 

 

軽自動車「初」が目白押しの先進セーフティ

 技術面において新型で最大の注目点は「安全性」の向上。従来までの軽自動車の枠組みを超えた大胆な装備の充実を実現している。ポイントは3つの「軽自動車初」となる技術だ。

後退時の衝突被害軽減ブレーキ

 リヤバンパーに内蔵した4つの超音波センサーが車両後方にある障害物を検知し、自動でブレーキをかけて後退時の衝突回避または被害軽減を図る「後退時ブレーキサポート」を軽自動車で初めて採用している。さらに後方誤発進抑制機能、リヤパーキングセンサーも搭載する。また単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストなど充実のセーフティ装備を誇り、高速道路などの逆走防止などに役立つ「標識認識機能[進入禁止]」もスズキで初めて導入している。

フロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイ

 フロントガラス投影式のヘッドアップディスプレイも軽自動車で初めて採用。ディスプレイ表示がドライバーの運転目線により近いため、より少ない視線移動で前方の状況を把握しながら車両情報を確認できる。またディスプレイには、車速、シフトポジションといった基本情報や、デュアルセンサーブレーキサポートなどの警告表示、進入禁止の道路標識などが見やすいカラーで表示される。

周囲360°をカバーする3Dビューモニター

 フロント、リヤ、サイド(左右)の計4カ所に設置したカメラの映像を合成・処理することで、クルマの周辺を真上から見ているような映像としてモニターに映し出す全方位モニターに、周囲を立体的に360°確認できる「3Dビュー」を軽自動車で初めて採用した。同時に自車の前方および後方で左右から人や物が自車に近づいてくることを知らせる「左右確認サポート機能」も搭載されている。

全車にマイルドハイブリッドを搭載

 全車に出力を高めたISG(モーター機能付発電機)と大容量化したリチウムイオンバッテリーによる「マイルドハイブリッド」が搭載されたことも特筆すべきだ。幅広い速度域でモーターがエンジンをアシストし、車速が約10km/h以下ではモーターによるクリープ走行も行われるなど、燃料消費を抑制して最高「30.0km/L(JC08モード)」の低燃費を達成している。また軽量・高剛性の新しいプラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」も採用し、防音材や遮音材を最適に配置することで静粛性も高めている。

 以上、全域盛り沢山の新型スペーシア、スペーシア カスタムだが、そのプライスは、「ユーザーの手の届くクルマにしたい」という考えでかなり抑えられている。ラインアップ全体でお買い得感が感じられる設定だ。



スペーシア カスタム HYBRID XSターボ 2WD(CVT)
全長×全幅×全高 3395×1475×1785mm
ホイールベース 2460mm
トレッド前/後 1295/1300mm
車両重量 900kg
エンジン 直列3気筒DOHCターボ
総排気量 658cc
最高出力 64ps/6000rpm
最大トルク 10.0kgm/3000rpm
JC08モード燃費 25.6km/L
サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
ブレーキ前/後 Vディスク/ドラム
タイヤ前後 165/55R15


販売価格  ※すべて税込み価格
■スペーシア
HYBRID G 2WD:133万3800円
HYBRID G 4WD:145万4760円
HYBRID X 2WD:146万8800円
HYBRID X 4WD:158万9760円

■スペーシア カスタム
HYBRID GS 2WD:157万6800円
HYBRID GS 4WD:169万7760円
HYBRID XS 2WD:169万200円
HYBRID XS 4WD:181万1160円
HYBRID XSターボ 2WD:178万7400円
HYBRID XSターボ 4WD:190万8360円



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