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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05

外観驚きゼロ! 中身は激変!! 新型MINIの恐るべき進化!!

いよいよ新型ミニが販売開始

新型はヘッドライトがやや外側を向き、ウインカーがヘッドライト内に。将来の衝突基準をクリアするために先代からフロント部が38mm延長されている

新型はヘッドライトがやや外側を向き、ウインカーがヘッドライト内に。将来の衝突基準をクリアするために先代からフロント部が38mm延長されている

【本記事は2007年3月にベストカーに掲載された記事となります。】80万台以上が生産された先代ミニは2002年3月2日(ミニの日)に登場し、天才デザイナーのアレック・イシゴニスが手がけた初代クラシックミニ誕生から42年ぶりのフルモデルチェンジが話題となったが、今回は早くも5年目で新型の登場。BMWによるミニとしては2代目となった新型ミニを前に、「旧型からいったいどこがどう変わったの?」と担当は思ってしまったのだが、パッと見は先代ミニとの違いがまるでわからない徹底したキープコンセプトのエクステリアなのだ。それもそのはず、BMWが考えるミニとしてのスタイルは先代モデルですでに完成形に達したとしており、新型のねらいは「新しいエンジンの搭載と最新の安全基準に対応したボディの採用」にあるのだという。とはいえ、俗人の担当としては「新しいゾ!!」と主張しないクルマを買うには勇気がいると思うのだが……。新しいミニを買う人は人間がよほどできている人なのかとふと思ったりした。その新型ミニはルーフ以外の外装パーツはすべてプレスから新設計となっている。ボディサイズも旧型から全長で60mm拡大されているが、ホイールベースに変更はなし。いっぽう、インテリアのほうはレトロムードながらモダンで斬新な雰囲気なのは先代と同様ながらデザイン的には明らかに変えてきた印象だ。その最大の理由は、ダッシュパネル中央をドンと占領した大型の円形スピードメーターの存在。一見して「デカッ!」と思えるほど先代よりさらに大型化されている。ちなみに先代ではオプションのカーナビを装着すると、スピードメーターはステアリングコラムに取り付けられる小型のものに変更されていた。新型はナビモニターがこの巨大なスピードメーター内に収められるため、そうした変更を受けずにすむのもポイントが高い。

全長3715mmのわりに2465mmというロングホイールベースのおかげでコーナリングも実に安定していた新型ミニ。FFならではのトルクステアもしっかりと抑えられていて、新機能のついたDSCを装備するなど安全装備の面もバッチリ!

全長3715mmのわりに2465mmというロングホイールベースのおかげでコーナリングも実に安定していた新型ミニ。FFならではのトルクステアもしっかりと抑えられていて、新機能のついたDSCを装備するなど安全装備の面もバッチリ!

センターコンソールはスリムな形状になったことにより運転席と助手席の足元のスペースは広がり、水平に配置されたメーターパネルによって広々とした印象だ。インパネやシートなど室内の作りや質感は先代より大幅に高められた。通常、試乗会は朝から始まるのがふつうだが、今回は夜22時すぎから。BMWは「夜の首都高を新型ミニで楽しんでください」と説明。変わった趣向で楽しみだ。今回試乗したのは最強モデルのクーパーSで、175ps/24.5kgmのスペックを持つ1.6L、直4DOHC直噴ツインスクロールターボを搭載。ミッションは6速MTだ。先代ミニのクーパーSは、BMWとクライスラーが共同開発したペンタゴンエンジンの1.6Lスーパーチャージャーを搭載していたが、新型は満を持してBMW製エンジンを搭載している。試乗してアクセルを踏んだ瞬間にわかったのが実用域でのトルクの太さとエンジン回転のスムーズさ。直噴ターボの恩恵から低回転域でもターボラグがほとんどなかったのには驚いた。振動や騒音も先代に比べてよく抑えられていた印象。新開発の6速MTもシフトのダイレクト感は高いし、シフトの入りもスムーズで操作していて実に楽しいものだった。手応えのしっかりとしたステアフィールと接地感、先代から細部にわたってチューニングされたサスペンションが生み出す乗り心地は快適で、BMWの謳っている「ゴーカート・フィーリング」は爽快そのもの。

クーパーSの1.6Lターボエンジンは2気筒ずつ分離されたエキゾーストラインにスクロールターボを2基装着

クーパーSの1.6Lターボエンジンは2気筒ずつ分離されたエキゾーストラインにスクロールターボを2基装着

この走りをさらに俊敏でキビキビしたものにしているのが新設計の「EPAS」(エレクトリック・パワー・アシスト・ステアリング)。車速感応式のアシスト機能が組み込まれているため、先代よりも軽めの味つけになっていて、いかにも「BMWの公式」にのっとった接地感の高さと正確性は特筆もの。また、サスペンションは先代と同じ機構のものだが、アルミ製トレーリングアームの採用で先代よりも6kg軽量化されている。このクーパーSでは、オプション設定のスポーツサスが標準装備となっている。個人的に好印象だったのが、ハンドリングや乗り心地、ステアリングフィールなどボディやシャシーの性能が大きな要素となる部分の仕上がり。この部分はまさにBMWならではの完成度に達していると感じた。また、新型ミニには急ブレーキ操作を感知するとブレーキ圧を可能なかぎり早く最大限にまで上昇させるブレーキアシスト機能が装備されるほか、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)の新しい機能として坂道発進をサポートするヒル・アシスト機能が組み込まれ、計6個のエアバッグ装備とともに安全装備にも抜かりがない。本国では今年1月に発売となった1.4Lエンジン(95ps/14.3kgm)搭載のベーシックグレード「ONE」も今年秋以降に日本に導入予定。乗ればすぐにわかる違い──。先代から外観は代わり映えしなくても中身の進化はインパクト大、そんな新型ミニは今回もヒット間違いなしだと思う。

新しいミニが目指したもの

主要諸元

主要諸元

写真を見てもわかるとおり、先代ミニと新型ミニのエクステリアはホントにそっくり。ただし、フロントのウインカーレンズは先代がバンパーに設置されていたのに対し、新型ではヘッドライトの中におさまっている。また、新型はフロントグリルがエンジンルーム側に組み込まれ、分割ラインがなくなっている。一見してミニだとすぐにわかるデザインは先代からほぼそのままに、「新たに人体や骨格をモチーフにした要素を多く含んでいる」というのが新型のコンセプトだ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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