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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04

MINIミニのワゴン登場 ミニクラブマンの使い勝手はどうだ?

【本記事は2008年3月にベストカーに掲載された記事となります。】BMWの開発によってクォリティが格段に向上した新型ミニに待望の「クラブマン」が追加登場した。もともとミニのワゴンタイプは、1960年代のオリジナルミニにその歴史はさかのぼる。モーリスとオースチンがそれぞれ、オリジナルミニのボディ後部を延長し、ワゴンタイプのボディとしたモデルを生産、販売していた。「モーリス・ミニ・トラベラー」と「オースチン・ミニ・カントリーマン」がそれで、ミニファンにはおなじみのバリエーションである。さて、今回登場した「クラブマン」は、’70年代に登場したミニの派生モデル「ミニクラブマン・エステート」のネーミングを継承するかたちで登場した。

全長を240mm延長し、リアシートの足元は80mm拡大

クラブマンの特徴的なリアアクセスドアは右ハンドル、左ハンドルともに右側のみに装着されている。小さいドアだが、これがあるだけでもリアシートへの乗り降りが各段にスムーズになる。全長が240mm延長され、後席足元は80mmスペース

クラブマンの特徴的なリアアクセスドアは右ハンドル、左ハンドルともに右側のみに装着されている。小さいドアだが、これがあるだけでもリアシートへの乗り降りが各段にスムーズになる。全長が240mm延長され、後席足元は80mmスペース

ボディはパッと見ても「長くなったなぁ」と実感できるが、240mmオリジナルのハッチバックから延長されているのがポイント。ホイールベースは80mm延長されており、オリジナルのミニとはずいぶんと雰囲気が違っていることがひと目でわかる。ボディサイズは全長3935mm、全幅1685mm、全高1440mm。全長とホイールベースが延長されている以外、全幅も全高もオリジナルのハッチバックとサイズは変わらない。この全長の延長とホイールベースの延長により、リアシートの足元スペースが80mm拡大され、居住性が各段によくなっているのがポイントだ。ミニのスタイルが気に入っていても、リアシートの居住性がイマイチだからとあきらめていた人には朗報。80mmの拡大は思いのほか大きく、身長176cmの編集部梅木が普通にリアシートに座って、足元スペースに大きな不満を感じることはなかった。

観音開きのクラブドアがポイントなのだ!!

クラブマン最大のポイントが「クラブドア」と呼ばれる観音開きのリアドアだ。右フロントドアの後方に観音開きのリアドアが設けられているのだが、これ、残念ながら日本仕様の右ハンドル車でもリアドアは右側のみとなってしまう。左ハンドル車でもリアドアは右側だけなので、右ハンドルの場合は歩道側となる左側にリアドアが欲しかったところだが、残念ながらリアドアは運転席側のみ。とはいえ、このリアシートアクセスドアがあることで、リアシートへの乗り降りが各段にスムーズになっていることはいうまでもない。前席シートバックを前に倒すことなくリアシートの乗り降りが可能だし、観音開きのリアドアは思いのほか大きく開くので実用的。実際に使ってみると、運転席側にリアドアがあることで、大きめのバッグなどの手荷物をヒョイとリアシートに投げ込みたい時など、案外と使い勝手がいいことに気づく。子供の乗り降りだって、運転席の親が先に降りるなどしてちゃんと安全管理をすれば問題はなかろう。

伝統的観音開きの荷室ドアも使い勝手良好!!

クラブマンの特徴的なリア荷室ドア。3ドアハッチバックの跳ね上げ式に対してクラブマンは観音開きタイプとなる。リアワイパーは左右ドアにそれぞれ装着されている

クラブマンの特徴的なリア荷室ドア。3ドアハッチバックの跳ね上げ式に対してクラブマンは観音開きタイプとなる。リアワイパーは左右ドアにそれぞれ装着されている

後部荷室ドアにも特徴がある。オリジナルのハッチバックでは荷室ドアは跳ね上げ式となっているが、クラブマンでは左右に開く観音開きタイプとなっている。これは’60年代のミニ・トラベラーやミニ・カントリーマンでも採用されていた方式。跳ね上げ式とどちらが使い勝手に勝るかというのは、それぞれオーナーの使い方や好みにもよるだろうが、ちょっとほかには見られない個性的な形状に心が躍る。荷室ドアも観音開きとなっていることで、バックスタイルもオリジナルのハッチバックとは大きく異なっているのも特徴的。ワイパーは左右各ドアに付けられているのも面白い。荷室容量はリアシートを使用する通常時で260Lを確保。これはオリジナルのハッチバックが160Lなので、100Lの拡大。さらにリアシートを倒すことで最大930Lの荷室を確保することが可能。長い荷物も無理なく運ぶことができる。

走りはBMW流でまったく不満なし

日本に導入されたミニクラブマンは最高出力120馬力、最大トルク16.3kgmを発揮する1.6LNAエンジンを搭載する「クーパークラブマン」と最高出力175馬力、最大トルク28.9kgmを発揮する1.6Lターボエンジン搭載の「クーパーSクラブマン」の2タイプ。ターボに乗っちゃうと、確かにトルクの太さでグイグイ走る魅力に圧倒されるけど、正直いって1.6LNAで走行性能に不満を感じることはない。ターボ、NAともに6速ATと6速MTがラインアップされているが、ATの細やかなシフトスケジュールも日本の道路環境にマッチしていてストレスを感じることはない。観音開きのリアドアを右側だけに設置したことでボディ剛性や剛性のバランスを気にされる向きもあるだろうが、これは、まったく問題なし。そりゃあ、サスを固めてタイヤをハイグリップに替えてサーキットでも走れば微妙に気になる部分も出てくるかもしれない。が、普通に街中や高速道路、そして山道を気持ちよく走る使い方で不満を感じるわけがない。ただ、ホイールベースがちょっと伸びて車重が重たくなったことで、3ドアのハッチバックに対してちょっと「どっしり」した印象になってはいるけれど、これは、言い方を変えれば高速道路などでの落ち着きが高まったともいえるので、決してネガではない。ミニクラブマン、価格はNAのATモデルが287万円、ターボのATモデルが331万円で、3ドアハッチバックの23万円アップにすぎない。ミニに新たな魅力が加わり、しかも意外とリーズナブルな価格設定なのはとってもうれしいゾ!!

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グーネットマガジン編集部

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