徹底分析中古車相場
更新日:2020.01.24 / 掲載日:2020.01.24

【スバル インプレッサ】100万円台前半の予算でも買える!? 人気ハッチバックがそろそろ買

 以前は、WRC参戦のための高性能スポーツというイメージが強かったインプレッサだが、近年は安全性や快適性を重視したファミリー向けハッチバックという印象が強い。スポーティよりも、タフで安全性の高いクルマづくりという方向性は、今の消費者需要にベストマッチ。デビュー以来、新車販売ランキングの上位に入るほど、多大な人気を獲得したのだった。その原動力のカギは、2011年に登場した先代から導入された「アイサイト」。車両前方の状況をレーダーで探知し、衝突の危険が迫ると自動的にブレーキを掛ける先進装備である。これにより、スバル=安全というイメージが確立し、多くのひとに愛されるクルマとなった。2016年にはフルモデルチェンジを受けて現行型(5代目)となるが、新しいプラットフォームを導入して魅力をアップ。それから3年以上過ぎた現在、現行型の中古車はどのくらいの予算で探せるのか気になるところだ。今回は、狙い目のグレードや年式を中古車データから探っていくことにしよう。

スバル インプレッサってどんなクルマ?

 1992年11月に登場したコンパクトセダン/ショートワゴンのインプレッサ。丸みを帯び、すっきりとしたデザインの実用車であるが、それまでのレガシィに代わるWRC参戦車両というイメージを抱くひとも多いはず。翌1993年からWRCに参戦し、1995年にはドライバーズおよびマニュファクチャラーズのダブルタイトルを獲得するなど、モータースポーツの世界でも華々しい戦績を残している。2000年にはフルモデルチェンジを受けて2代目が登場。当初は丸型ヘッドライトを採用し、見た目の印象を大きく変えたことが話題を呼んだ。初代と同じく高性能な4WDバージョンを設定するなど、WRCファンや走りが好きな多くのファンに支えられた。なお、この世代はエクステリアが途中で大きく変わり、前期、中期、後期の3パターンが存在するのも特徴である。2007年には3代目が登場したが、こちらは当初ハッチバックのみが先行投入され、セダン(インプレッサアネシス)は遅れて登場。それゆえラリーマシンも、インプレッサでは初のハッチバックベースとなった。FF/4WDのシャシーに水平対向エンジンというメカニズムも先代から踏襲していたが、内外装の質感は一段とアップ。VWゴルフをライバルとするハッチバック/セダンに進化したのだった。

 2011年12月、フルモデルチェンジで4代目へと進化。デビュー当初は先代に引き続きハッチバック(インプレッサスポーツ)とセダン(インプレッサG4)の2モデルで展開。それまでのスポーツモデル「WRX」や「WRX STI」はインプレッサと切り離され、新たに独自のモデルとなったのが大きなトピック。そのため、それまでのスポーツ志向から一転し、より快適な実用車としての魅力を高めていった。前述の「アイサイト」が初採用されたのもこの世代で、安全性も大きく進化。そして2016年10月、今回のテーマである5代目が登場。特筆すべきは、「スバル・グローバル・プラットフォーム」と呼ばれる新開発のシャシーが導入されたこと。これによって走りの質感は飛躍的に向上し、ドライバーの意思に忠実なコントロール性を身につけた。エンジンは1.6Lと2.0Lの水平対向4気筒を搭載。アイサイトも全車標準装備となったことも注目のポイントだ。

スバル インプレッサの年式別中古車価格相場は?

 2016年9月に先行予約が開始された現行型インプレッサ。デビュー当初のボディタイプは、先代に引き続きハッチバックのインプレッサスポーツと4ドアセダンのインプレッサG4。新車時価格帯は192万2400円~259万2000円(インプレッサスポーツのみ)となっており、当初は2.0Lのみだったが、12 月に1.6Lも設定されている。2017年9月の一部改良では、アイサイトに夜間走行における歩行者認識性能を強化したほか、後退時の自動ブレーキシステムを追加するなど、安全面を強化。2018年10月には、信号待ちなどブレーキペダルを踏み続けるようなシチュエーションで、ペダルから足を離しても車両停止を保持する「オートビークルホールド」が採用された。

 さらに2019年10月にはマイナーチェンジが行われ、フロントデザインの変更やアルミホイールが差し替えられたほか、サスペンションを改良することで、乗り心地やハンドリング性能をさらにアップ。ほかには「アクセスキー対応運転席シートポジションメモリー機能」をはじめ、快適装備も充実させた。それらを踏まえ、年式別の中古車平均価格を見ていこう。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2016年式  180万円 
 2017年式  183万円 
 2018年式  198万円 
 2019年式  217万円 
※中古車平均価格はグーネット2020年1月20日現在のデータによる。


ボリュームゾーンは2017年式

 改良遍歴によると、年式別の仕様差はそれほど大きくない。アイサイトの仕様などが一部異なるものの、走りに直結する部分の改良は少ないから、基本的にどの年式を探してもよいだろう。物件は2017年式がもっとも豊富なので、主に初期型が買いやすい。平均価格は183万円となっているが、100万円前後の物件も少なくない。ただし、価格が低めの物件は、走行距離が5万km~7万kmと伸びたものが多いから注意。それでもデビューから3年程度で半額近くまで下がっているのでお買い得感は十分と言えよう。ちなみに、低年式だとハッチバックとセダンの価格差は小さいが、物件はハッチバックのほうが圧倒的に多い。

スバル インプレッサのグレード別中古車価格相場は?

 グレードは、1.6Lは「1.6i-Lアイサイト」、2.0Lは「2.0i-Lアイサイト」と「2.0i-S アイサイト」が用意されている。「L」と「S」の違いは、前者が標準モデル、後者はスポーティモデルであり、1.6Lモデルには「S」が用意されていない。また、グレード名からも分かるとおり、全車アイサイトが標準装備となる。さらにFFと4WDの両者から選べるのも魅力。グレード別の中古車平均価格は次のとおりだ。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
スポーツ 1.6i-L アイサイト170万円
スポーツ 2.0i-L アイサイト192万円
スポーツ 2.0i-S アイサイト203万円
G4 1.6i-L アイサイト152万円
G4 2.0i-L アイサイト174万円
G4 2.0i-S アイサイト193万円
※中古車平均価格はグーネット2020年1月20日現在のデータによる。


ハッチバックの「1.6i-L スポーツ」が買いやすい

 シンプルなグレード体系かつアイサイトが全車標準となるので、選ぶべきはハッチバックまたはセダンか、1.6Lまたは2.0Lか、そして「L」または「S」か…という選択の組み合わせとなる。価格重視ならば1.6Lのほうが2.0Lより20万円以上も相場が低いことを知っておこう。またセダンは物件が少ないので、少し探しにくいのも難点だ。「L」と「S」の違いは主に装備で、後者にはサイドシルスポイラー、LEDライト、アルミパッド付きスポーツペダルなどが採用される。「S」のほうが見た目も豪華だが、相場は少し高めなので、この辺りを重視しなければ「L」でも差し支えない。駆動方式は、4WDのほうが多い傾向だが、FFも決して少なくはない。

スバル インプレッサの中古車価格相場のまとめ

 以上をまとめると、登場から3年が経ち、現行型インプレッサはそろそろ買い時。高年式よりもデビュー年またはその翌年である2017年式が中心で、100万円程度の予算から探せるだろう。価格重視ならば「1.6i-L アイサイト」がもっとも買いやすい。マイナーチェンジで大幅な外観変更を受けなかったことで、初期型でも新鮮味があるのも魅力のひとつ。これから積極的に狙って行きたい1台だ。

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グーネットマガジン編集部

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